旋毛虫症

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旋毛虫症(せんもうちゅうしょう、trichinosis)、またはトリヒナ症とは旋毛虫Trichinella spiralisTrichinella britoviTrichinella nativaTrichinella nelsoniTrichinella pseudospilarisなど)の感染を原因とする人獣共通感染症。旋毛虫はほぼ全ての肉食および雑食動物が宿主となりうるが、ヒト以外では臨床上問題となる事は無いと考えられている。旋毛虫は同一宿主が終宿主であると同時に中間宿主であるという特徴的な生活環を有する。経口的に摂取された旋毛虫が小腸内で有性生殖を行い、その幼虫が横紋筋の筋線維内で被嚢を形成することにより旋毛虫症を引き起こす。主要な症状は顔面の浮腫筋肉痛である。ある程度の殺虫効果があるのはメベンタゾールである。と畜場法において感染食肉は全廃棄の対象となる。旋毛虫症以外での全廃棄の対象となる寄生虫病としてはピロプラズマ病トリパノソーマ病トキソプラズマ病、有鉤嚢虫症がある。

旋毛虫は豚、猪などを宿主とするが、これまでの日本での人での発生例ではいずれも熊肉が原因である。

関連項目[編集]

  • 線虫
  • 幼虫周囲沈降反応(サーレス現象)
  • トリヒノスコープ

参考文献[編集]

  • 石井敏雄 『獣医寄生虫学・寄生虫病学(2)蠕虫 他』 講談社サイエンティフィク 1998年 ISBN 4061537172