Lua

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Lua
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パラダイム マルチパラダイム
設計者 TeCGraf
最新リリース 5.3.4 [1] / 2017年1月12日(13か月前) (2017-01-12
型付け ダック・タイピング
主な処理系 Lua、LuaJITLLVM-LuaLua Alchemy
プラットフォーム クロスプラットフォーム
ライセンス MIT License (5.0以降)
ウェブサイト www.lua.org
拡張子 lua
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LuaJIT
作者 Mike Pall
最新版 2.0.4 / 2015年5月14日(2年前) (2015-05-14
最新評価版 2.1.0-beta2 / 2016年3月3日(23か月前) (2016-03-03
リポジトリ 値なし
プログラミング言語 C言語
対応OS LinuxWindowsmacOS、*BSDなど
対応言語 Lua
サポート状況 開発中
ライセンス MIT License
公式サイト luajit.org
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Lua(ルア)は、リオデジャネイロカトリカ大学の、主としてDepartment of Computer Science(コンピュータ科学科)and・or Computer Graphics Technology Group (Tecgraf) に属する、Roberto Ierusalimschy, Waldemar Celes, Luiz Henrique de Figueiredo らによって設計開発されたスクリプト言語およびその処理系の実装である。

手続き型言語として、また、プロトタイプベースオブジェクト指向言語としても利用することができ、関数型言語、データ駆動型としての要素も併せ持っている。

Luaという名前は、ポルトガル語に由来する。

概要[編集]

Luaは、C言語のホストプログラムに組み込まれることを目的に設計されており、高速な動作と、高い移植性、組み込みの容易さが特徴である。いったんバイトコードにコンパイルされ、Lua VMで実行される。LuaJITは The Computer Language Benchmarks Game によると、変数に型のないスクリプト言語では最速の言語・処理系である[2]

TIOBE Programming Community Index英語版の2011年06月版では10番目に人気なプログラミング言語である[3]。2007年に人気が急上昇した[4]。2009年02月の調査で、ゲーム開発者がイベントスクリプト等の内部処理に利用する言語として、最も利用例が多いと報告されるなど、近年[いつ?]はゲーム産業での利用が広がっている[5]

MITライセンスのもと配布されているため商用プロダクトにも組み込みやすい点も高く評価されている。

特徴[編集]

Luaの特徴としては、汎用性が高いが比較的容易に実装が可能である、というものである。実際のところLuaは、オブジェクト指向などといった他の要素としての働きを明白にはサポートしていないが、サポートしていない範囲においても容易に拡張が可能である。また前述のような、動作の高速性や優れた移植性なども大きな特徴である。

文法的な特徴としては、Pascalによく似た構文を採用していること、コルーチン協調的マルチタスク)のサポート、数値型は整数浮動小数点数の区別がないこと、関数を変数として扱えることなどが挙げられる。

Luaはいわゆる汎用スクリプト言語であり、特定の用途に限定されない性質を持つが、同じく汎用スクリプト言語である PerlPythonRubyと比較して高速に動作する。これはLuaの理念である、簡素、高効率、高移植性を目指した実装の産物である。また、Luaにおけるテーブル(連想配列)の実装はかなり最適化されており、特にキーに数値のみを使用した場合は、単純な配列としてさらに高速に動作するようになる。

Lua 5.0以前はメモリ管理にマーク & スイープ方式のガベージコレクションが使用されていたが、Lua 5.1ではメモリ管理にインクリメンタル・ガベージコレクションが採用され、リアルタイム用途における性能の改善が図られている。ガベージコレクションの実装形態も Lua の高速動作および高リアルタイム性能に一役買っている。

また、LuaをC++言語で記述されたホストプログラムへ組み込むための省力化ツールとして、 tolua++[6]Luabind(5.2非対応)[7]などが開発されている。

また、LuajというJava仮想マシン向けの実装もある。これは、Lua 5.1相当の仕様をJavaで実装しなおしたものであり、Javaのクラスからバインダ無しでインスタンスを生成したりメソッドを呼び出したりすることが可能である。

LuaJIT[編集]

LuaのJITコンパイラである LuaJITがMike Pallにより開発されている。変数に型がないにもかかわらず、Javaよりも少し遅くなる程度の速度で動いている[2]静的単一代入などをつかった高度な最適化が行われており、バイトコードを実行する場合と比べて、数倍から数100倍の高速化が期待できる[8]

Lua の歴史[編集]

Lua[編集]

  • 1993年07月28日 - Lua 1.0 リリース。
  • 1995年02月07日 - Lua 2.1 リリース。
  • 1997年07月01日 - Lua 3.0 リリース。
  • 2000年11月06日 - Lua 4.0 リリース。
  • 2003年04月11日 - Lua 5.0 リリース。MITライセンスの採用。
  • 2006年02月21日 - Lua 5.1 リリース。インクリメンタルGCの採用。
  • 2008年08月22日 - Lua 5.1.4 リリース。
  • 2010年05月14日 - Lua 5.1.4-2 リリース。
  • 2011年12月16日 - Lua 5.2.0 リリース。ビット演算ライブラリをサポート。
  • 2012年06月14日 - Lua 5.2.1 リリース。
  • 2013年03月27日 - Lua 5.2.2 リリース。
  • 2013年12月07日 - Lua 5.2.3 リリース。
  • 2015年01月06日 - Lua 5.3.0 リリース。整数型およびビット演算子のサポートなど。

LuaJIT[編集]

  • 2005年09月08日 - LuaJIT 1.0.3 リリース。最初の公開版。
  • 2006年03月13日 - LuaJIT 1.1.0 リリース。Lua 5.1対応。
  • 2006年06月24日 - LuaJIT 1.1.2 リリース。
  • 2007年05月24日 - LuaJIT 1.1.3 リリース。
  • 2008年02月05日 - LuaJIT 1.1.4 リリース。
  • 2008年10月25日 - LuaJIT 1.1.5 リリース。
  • 2010年03月28日 - LuaJIT 1.1.6 リリース。
  • 2011年05月05日 - LuaJIT 1.1.7 リリース。
  • 2012年04月16日 - LuaJIT 1.1.8 リリース。
  • 2012年11月08日 - LuaJIT 2.0.0 リリース。
  • 2013年02月19日 - LuaJIT 2.0.1 リリース。
  • 2013年06月03日 - LuaJIT 2.0.2 リリース。
  • 2014年03月12日 - LuaJIT 2.0.3 リリース。

コード例[編集]

Hello World[編集]

print("Hello World")

挿入ソート[編集]

-- `--´から行末までコメント
a = {5, 3, 1, 4, 2} -- `{´と`}´はテーブルコンストラクタ
for i = 2, #a do -- `#´は長さ演算子であり、`#a´はテーブルaのサイズ(ここでは5)を返す
    for j = i, 2, -1 do
        if a[j - 1] <= a[j] then break end
        a[j], a[j - 1] = a[j - 1], a[j]
    end
end

コルーチン[編集]

コルーチンは状態遷移を記述するのに便利である。

-- Lua コルーチンによって非同期の状態遷移を同期的に記述する例。

-- 1を返している間は動作を続行中。0を返すと動作を完了。
function doAction()
  -- 4フレーム分だけ左へ移動。
  for i = 1, 4, 1 do
    print("Move Left " .. i)
    coroutine.yield(1)
  end
  -- 1フレーム分だけ一時停止。
  print("Pause")
  coroutine.yield(1)
  -- 3フレーム分だけ右へ移動。
  for i = 1, 3, 1 do
    print("Move Right " .. i)
    coroutine.yield(1)
  end
  print("End")
  return 0
end

doActionAsync = coroutine.wrap(doAction)

-- コルーチンの動作テスト。
-- 実際にはフレームごとに1回だけ呼び出す。
while doActionAsync() ~= 0 do
end

正規表現[編集]

LuaはPOSIXECMAScript標準の正規表現とは異なる独自のカスタムパターンマッチングをサポートする[9]

local myTable = {
  "Gnome,160,30",
  "Sylph,100,70",
  "Salamander,200,20",
  "Ondine,140,60",
}
for i = 1, #myTable do
  local name, hp, mp = string.match(myTable[i], "([^,]+)%,([^,]+)%,(.+)")
  print(string.format("Name = %q, HP = %d, MP = %d", name, tonumber(hp), tonumber(mp)))
end

Lua と C/C++ の相互運用[編集]

LuaからC/C++の関数を呼び出すためには以下の方法を用いる。下記のコードはC/C++の関数をLua VMに登録し、Luaスクリプト側から呼び出している。

#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <lua.h>
#include <lauxlib.h>

int my_add (lua_State *L)
    {
    int const x = (int) lua_tonumber (L, 1) ; // 第1引数の取得。
    int const y = (int) lua_tonumber (L, 2) ; // 第2引数の取得。
    lua_settop (L, 0) ; // スタックのクリア。
    int const ret = x + y ; // C/C++ 側での演算。
    lua_pushnumber (L, ret) ; // 返却値をプッシュ。
    return 1 ;
    }

int main (int argc, char* argv [])
    {
    lua_State *L = luaL_newstate () ; // Lua VM の初期化。
    luaL_openlibs (L) ; // Lua の標準ライブラリを使えるようにする。
    lua_register (L, "my_add", my_add) ; // Lua VM に C/C++ 関数を登録。
    if (luaL_dostring (L, "print(my_add(5, 3))")) // Lua スクリプトを実行。
        {
        lua_close (L) ; // Lua VM を閉じる。
        return EXIT_FAILURE ; // エラー終了。
        }
    lua_close (L) ;
    return EXIT_SUCCESS ;
    }

逆に、C/C++からLua関数を呼び出す際にもスタック操作が必要となる。

#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <lua.h>
#include <lauxlib.h>
 
int main (int argc, char *argv[])
    {
    lua_State *L = luaL_newstate () ; // Lua VM の初期化。
    if (luaL_dostring (L, "function add_func(x, y) return x + y end")) // Lua スクリプトを実行。
        {
        lua_close (L) ; // Lua VM を閉じる。
        return EXIT_FAILURE ; // エラー終了。
        }
    lua_getglobal (L, "add_func") ; // Lua のグローバルオブジェクトである「add_func」を取得し、スタックに積む。
    lua_pushinteger (L, 5) ; // 整数値の「5」を Lua スタックにプッシュ。
    lua_pushinteger (L, 3) ; // 整数値の「3」を Lua スタックにプッシュ。
    lua_call (L, 2, 1) ; // Lua 側で実装した add_func 関数を呼び出す。引数の数は2、結果の数は1。
    printf ("Result: %d\n", lua_tointeger(L, -1)) ; // 結果を表示。
    lua_close (L) ;
    return EXIT_SUCCESS ;
    }

C++の定義関数を呼び出す場合[編集]

Sol2というC++用のバイディングツールを使うと 上記で書いたことが簡単に実装できる(C++11en:C++14の規格に沿って作られているので自然なバインドが可能になる)。

#include <iostream>
#include <sol.hpp>

int add(int x, int y)
{
    return x + y;
}

int main()
{
    // Luaの初期化
    sol::state lua;

    // Luaの標準ライブラリをすべて開く
    lua.open_libraries(sol::lib::base, sol::lib::coroutine, sol::lib::debug, sol::lib::debug,
        sol::lib::io, sol::lib::math, sol::lib::os, 
        sol::lib::package, sol::lib::string, sol::lib::table, sol::lib::utf8);
    
    // Luaに C/C++の定義関数を登録
    lua["add"] = add;
    
    // Luaスクリプトの読み込み
    try {
        lua.safe_script_file("test.lua");
    }catch(sol::error& e){
        std::cout << e.what() << std::endl;
    }   
}

これを呼び出す Lua側

print(add(100,200)) -- 「300」と表示される

Luaの定義関数をC++から呼び出す場合[編集]

以下のような Luaの定義関数を C/C++から呼び出すのも 先述した Luaから呼び出す関数と同じように呼び出すことができる。

function add(a, b)
	return a + b
end

このLuaの定義関数 add をC++から呼び出すプログラムは以下のようになる。

#include <iostream>
#include <sol.hpp>

int main()
{
    // Luaの初期化
    sol::state lua;

    // Luaの標準ライブラリをすべて開く
    lua.open_libraries(sol::lib::base, sol::lib::coroutine, sol::lib::debug, sol::lib::debug,
        sol::lib::io, sol::lib::math, sol::lib::os, 
        sol::lib::package, sol::lib::string, sol::lib::table, sol::lib::utf8);
    
    // Luaスクリプトの読み込み
    try {
        lua.safe_script_file("test.lua");
    }catch(sol::error& e){
        std::cout << e.what() << std::endl;
    }

    // Luaの定義関数を呼び出す
    sol::function_result ret = lua["add"](100, 200);
    
    // 結果を表示する
    std::cout << ret.get<int>() << std::endl;
}

Luaを採用している製品[編集]

ゲーム[編集]

ゲーム以外[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ Lua:download area
  2. ^ a b x64 Ubuntu:Intel®Q6600®one core Computer Language Benchmarks Game
  3. ^ TIOBE Programming Community Index
  4. ^ The Lua Programming Language - TIOBE Software:The Coding Standards Company
  5. ^ Satori » The Engine Survey:General results
  6. ^ Ariel Manzur (2009年2月16日). “toLua++ - binding c/c++ code to lua” (英語). 2013年4月2日閲覧。 “MIT License
  7. ^ luabind” (英語). Products. Rasterbar Software (2007年4月1日). 2013年4月2日閲覧。 “MIT License
  8. ^ http://luajit.org/performance.html
  9. ^ スクリプト化可能なアプリケーションに Lua を組み込む
  10. ^ 「FFXIV:新生エオルゼア」プロデューサー吉田直樹氏インタビュー
  11. ^ WEB+DB PRESS Vol.90 特集2 ドラゴンクエストX開発ノウハウ大公開 国民的RPGオンライン化へのチャレンジ
  12. ^ FlashAir Developers - ドキュメント - APIガイド - Lua機能
  13. ^ darts/flow”. 2013年9月20日閲覧。
  14. ^ Components - OpenResty”. 2013年9月20日閲覧。
  15. ^ Osm2pgsql - OpenStreetMap Wiki”. 2013年9月20日閲覧。
  16. ^ TileMan”. 2013年9月20日閲覧。
  17. ^ Lua スクリプト機能”. ヤマハネットワーク周辺機器 技術情報ページ. ヤマハ株式会社 (2012年11月28日). 2013年3月28日閲覧。
  18. ^ ボーカロイドストアでAPIリファレンスを配布している。

関連書籍[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]