CHUBBY GROOVE

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
稲葉浩志 > CHUBBY GROOVE
CHUBBY GROOVE
INABA / SALASスタジオ・アルバム
リリース
録音 2016年
日本の旗 東京
アメリカ合衆国の旗 ハワイワシントンD.C.ロサンゼルスオースティンナッシュビル
カナダの旗 トロント
コスタリカの旗 サンホセ
大韓民国の旗 ソウル
ジャンル J-POP
ロック
レーベル VERMILLION RECORDS
プロデュース スティーヴィー・サラス
稲葉浩志
チャート最高順位
ゴールドディスク
EANコード

EAN 4560109083800(初回限定盤)
EAN 4560109083817(通常盤)

スティーヴィー・サラス 年表
Jam Power
2010年
CHUBBY GROOVE
(2017年)
稲葉浩志 年表
Singing Bird
2014年
CHUBBY GROOVE
(2017年)
ミュージックビデオ
「SAYONARA RIVER」 - YouTube
「OVERDRIVE」 - YouTube
「WABISABI」 - YouTube
「AISHI-AISARE」 - YouTube
「苦悩の果てのそれも答えのひとつ」 - YouTube
「TROPHY」 - YouTube
テンプレートを表示

CHUBBY GROOVE』(チャビィ・グルーヴ)は、アメリカ合衆国ギタリストであるスティーヴィー・サラスと、日本のボーカリストである稲葉浩志が「INABA / SALAS」名義で発表したアルバム。2017年1月18日に発売された。

概要[編集]

以前からお互いの作品で共演していたサラスと稲葉が、初めて共同で製作したフルアルバムである[3]。初回限定盤には「SAYONARA RIVER」「OVERDRIVE」「AISHI-AISARE」のミュージックビデオが収録されたDVDが付属する。

サラスと稲葉は(本作リリースの時点で)25年に渡って親交があり、度々お互いのプロジェクトに参加していた。2人は「時間が合えば一緒にやろう」と約束していたものの、お互いのスケジュールが合わず実現していなかった。その後2016年になって、サラスは稲葉から「このくらいのスケジュールなら確保できそう」と連絡を受け快諾。2人のコラボレーションが実現した[4]

制作[編集]

全ての楽曲の制作クレジットは、「All Songs Written by Stevie Salas & Koshi Inaba」(全曲サラスと稲葉による制作)となっている。実際の制作は、作曲はサラス、作詞は稲葉が担当した。楽曲制作の始まりは、サラスがアコースティックギター1本を用いて稲葉にアイデアを伝える所からであった。サラスは稲葉が歌うことを想定して、メロディなどのアイデアを用意していた。一方で稲葉は、サラスと向き合うまでは何もアイデアを用意しておらず、お互い探り合いながらの作業だったと振り返っている。その最初のアコースティックギターの音は楽曲制作の後半まで入ったままで、最終段階でエレクトリックギターに置き換えた。サラス曰く、そのアコースティックギターが曲のヴァイヴ(雰囲気)を作り出したという[5]

サラスは楽曲制作について、「ルールはなし。自分らしくもなく稲葉浩志っぽくもないサウンドを楽しみながらやりたい。」という考えがあった。稲葉は当初は「彼のスタイルである、少しハードでファンキーなロック」になると思っていたが、「SAYONARA RIVER」が最初に完成した際に「こういう感じなのか」という驚きがあり、いい意味でみんなが想像していたものと違う形になったと語っている[4][5]

作詞は基本的に稲葉が担当しているが、たとえ日本語の詞であったとしても、サラスは詞に対して気になる点は指摘したという。稲葉は「もちろん慎重に選んだ言葉を唄って」いたとのことだが、サラスは意味が解らなくとも聴覚上クールじゃないと判断した箇所は変えるように遠慮なく要望を出した。稲葉は「日本語として大事な意味を持っていても、響きが良くなかったら聞き手には届かない」と理解し、むしろサラスが日本語を理解していたら遠慮していたかもしれないところを、理解していないが故の遠慮ない指摘に感謝した。歌詞についてサラスは、過去に英語圏以外のミュージシャンをプロデュースしてきた経験を引合いに出し、その際に歌詞について大事にしていることについて「意図」(=曲の持つフィーリングに歌い手の意図が沿っているか)、「リズム」(=各楽器のリズムに合ったノリになっているか)の二つを挙げ、その「リズム」に合っていない箇所は稲葉に歌詞の変更のリクエストを出したという[5]

今作のレコーディングは東京ハワイワシントンD.C.ロサンゼルスオースティンナッシュビルトロントサンホセソウルと様々な場所で行われた[6][注 1]。元は稲葉の「新しい環境で新鮮なもの、新規が欲しい」という願望がきっかけではあったが、アレンジの段階でサラスは「ここはあのベーシスト、ここはあのドラマー」などのアイデアをどんどん出し、そのミュージシャン達の都合に合わせた結果、レコーディングのためにそのミュージシャンに会いに世界各国を巡っていくことになり、結果的にサラス単独で訪問した土地も半数近くある[5][7]

収録曲[編集]

  1. SAYONARA RIVER (3:48)
    今回のアルバム制作において一番最初に完成した曲である[5]。その為稲葉の中で一番印象的な、象徴している曲と発言している[8]
  2. OVERDRIVE (3:12)
    ポルシェジャパン新型パナメーラとのコラボレーション映像のイメージソングに起用されている[9]。コラボレーション映像は2017年1月14日より地上波・BSでの放映および『CHUBBY GROOVE OFFICIAL CHANNEL』にて公開されている。
    今作で唯一、歌詞を書く前にサラスがタイトルをつけている。歌詞の内容は睡眠をとらないことで頭がハイになっていく様子を表しており、サラスが今回のアルバム制作においてレコーディングスタジオや移動中に寝ている姿を見せなかった為、歌詞のイメージがしやすかったと語っている[10]
    ミュージックビデオにはギターとベースを持ったサラスの息子とその同級生が登場している[10]
  3. WABISABI (3:14)
    曲中のスキャット部分はサラスが歌っている[11]。この曲に関して稲葉は「オケの感じが自分の中にないものだね。」と評している[10]
  4. AISHI-AISARE (3:34)
    NTTドコモdヒッツ「キモチDJ」シリーズCMソング[12][13]。「告白を後押しするようなラブソングを」というタイアップ先のリクエストによりこの曲が選ばれている[10]
    曲自体は以前からサラスが作っており、女性が歌っているものを聴いた稲葉が日本語で歌うことをリクエストし制作された[10]
    ミュージックビデオには日本のロックバンド・Made in Asia[注 2]のMaryneとShihoが出演している[14]
    監督は東市篤憲が担当している[15]
    2017年1月20日放送のミュージックステーションに『INABA / SALAS』として出演した際に披露された[16]
  5. シラセ (4:20)
    ゆったりした曲調のバラード[5]。最初の曲作りの段階から制作されていたが、完成したのは最後であった。予定としては日本でのレコーディングの歌入れで終わるはずだったが、サラスのアイデアでスティーブ・フェロンにドラムを取り直してもらった。そのドラムパターンは以前とテンポが変わっており、稲葉は結局ロサンゼルスのレコーディングで歌入れをやり直したが、新しいテンポの方が歌い易く感じたという。今作アルバムの中で稲葉自身、一番難易度が高い曲と評している[8]
  6. ERROR MESSAGE (3:52)
    言葉一つ一つに抑揚をつけた歌い方はサラスのリクエストであり、自分のスタイルとは違うから大変だったが楽しかった語っている[10]
  7. NISHI-HIGASHI (3:18)
    イントロの会話はサラスのアイデアである。歌詞は様々な国で行った今作のレコーディングの情景や感情が描写された内容となっており、アルバムタイトル候補でもあり、今回のプロジェクトのアーティスト名の候補でもあった[10]
  8. 苦悩の果てのそれも答えのひとつ (3:30)
    「AISHI-AISARE」同様サラスがアルバム制作前から既に作っていた曲であり、コーラスとギターは以前から制作した物を使用している[8][10]
  9. MARIE (3:29)
    歌詞自体は数年前から書き留めており、サーフィンをした際に今までで一番大きい波が来た時の体験が基になっている[10]
    ギターソロの時に入っている声はサラスの声であり、元々、ここからギターソロが入るという合図の声だったが、面白いとの理由でそのまま使用している[10]
  10. BLINK (4:54)
    サラスはこの曲を「壮大な景色の中を旅している感じ」と述べている[8]。アルバム制作の最終段階で歌詞を書いており、稲葉は精神的に追い詰められている時に書いたと語っている[8]
  11. MY HEART YOUR HEART (3:49)
    歌い方に関して、サラスから女性とか赤ちゃんを抱いてその子に語りかけるように歌ってほしいとリクエストがあった[10]
  12. TROPHY (4:36)
    WOWOWテニス2017シーズン」イメージソング[17]
    ミュージックビデオにて仮タイトルは「金字塔」だったことがわかる。
    この曲のレコーディングのために世界各国を巡っており、最初の曲創りは東京、ドラムレコーディングはロサンゼルス、そしてネイティブ・アメリカンのパーカッションとコーラスの録音のために、現地であるカナダのダンヴィルという田舎町に赴いた。そして、ベースのレコーディングを韓国で行った。サラスは、それらを全部ブレンドするのが大変だったと振り返っている[5]

参加ミュージシャン[編集]

  • 稲葉浩志ボーカル、全曲作詞作曲編曲アコースティックギター(#1)、パウワウドラム(#12)、バックグラウンドボーカル(#12)
  • スティーヴィー・サラスギター、全曲作詞・作曲・編曲、キーボード(#1.4.6)、ドラムパーカッション(#10)、パウワウドラム(#12)、パーカッション(#12)、バックグラウンドボーカル(#8.10.12)
  • パルテノン・ハクスリー:作曲(#10)、バックグラウンドボーカル(#10)
  • マット・シェロッド:ドラム&パーカッション(#1-3.8.9.11)、ドラム(#6.7)、グロッケンシュピール(#11)、キーボード(#6.11)、エレクトロニック・トリートメント(#7)、グローバルマスターオブデータプログラミング、ChubbyVide
  • マーク・シュルマン:ドラム&パーカッション(#4)
  • スティーブ・フェロン:ドラム(#5)
  • マッシモ・ヘルナンデス:ドラム&パーカッション(#10)
  • マット・ソーラム:ドラム&パーカッション(#10)
  • テイラー・ホーキンス:ドラム&パーカッション(#10)、ロックドラム(#12)、パーカッション(#12)、バックグラウンドボーカル(#12)
  • エイドリアン・ハージョ:パウワウドラム(#12)、バックグラウンドボーカル(#12)
  • ローガン・スターツ:パウワウドラム(#12)、バックグラウンドボーカル(#12)
  • デイビッド・リーチ:パーカッション(#5)
  • ジャン・マリエ・ホーバット:ハートビート(#11)
  • アルマンド・サバルレッコ:ベース(#2.3.6.7.9)
  • ショーン・デイビス:ベース(#5.9)
  • ホアン・アルデレッテ:ベース(#8)
  • アデル・ジアー:ベース(#10)
  • スチュワート・ゼンダー:ベース(#12)
  • ドリアン・ハートソング:ベース(#12)
  • アンプ・フィドラー:キーボード(#1-3.6.8.9)
  • 寺地秀行:キーボード(#1.6)、プリプロダクションプログラミング
  • ルー・ポマンティ:キーボード(#4.5.7.9.11.12)、エレクトロニック・トリートメント(#12)
  • ナード・ベーリングス:キーボード(#4)、プログラミング(#4)、アディショナルギター(#4)、エレクトロニック・トリートメント(#1.3.7.12)
  • ティム・パーマー:キーボード(#4.6.10)、アディショナルギター(#4.6.10)、ミキシング
  • リッキー・ピーターソン:キーボード(#7)
  • ルイス・モンタナビートスミス:キーボード(#10)、バックグラウンドボーカル(#8.10.12)
  • バーナード・ファウラー:バックグラウンドボーカル(#5.7)
  • ロブ・ラマザ:バックグラウンドボーカル(#12)
  • フェデリコ・ミランダ:アディショナルギター(#8.10)
  • ao:Voice(#9)
  • ジャスティン・シャルツ:マスタリング

外部リンク[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

  1. ^ 歌詞カードのクレジット欄にレコーディングを行った場所が記載されている。
  2. ^ Koshi Inaba LIVE 2014 〜en-ball〜』と『Koshi Inaba LIVE 2016 〜enIII〜』でギターを担当したDuranが所属するバンド。

出典[編集]

  1. ^ “稲葉浩志とスティーヴィー・サラスによる“INABA / SALAS”のアルバムが週間2位獲得”. 音楽ニュース (music.jp). (2017年1月24日). http://music-book.jp/music/news/news/133851 2017年1月24日閲覧。 
  2. ^ ゴールド等認定作品一覧 2017年3月”. RIAJ. 2074年5月22日閲覧。
  3. ^ “B’z稲葉、来年1・18コラボ作品 “INABA/SALAS”名義でアルバム”. ORICON STYLE (オリコン). (2016年11月29日). http://www.oricon.co.jp/news/2082162/full/ 2016年12月3日閲覧。 
  4. ^ a b 【インタビュー】INABA / SALAS、「唯一のルールは“クールじゃなきゃいけない”」 PAGE_1”. BARKS (2017年1月16日). 2017年1月17日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g YOUNG GUITAR』2017年2月号、シンコーミュージック・エンタテイメント、2017年1月10日、 78-80頁。
  6. ^ “稲葉浩志ソロプロジェクト、世界各地を巡ってフルアルバム完成”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2016年11月29日). http://natalie.mu/music/news/211118 2016年12月3日閲覧。 
  7. ^ “B'z の稲葉浩志とスティーヴィー・サラスが挑んだ、はかり知れないグルーヴ感(前編)”. エンタメステーション (Sony Music Entertainment). (2017年1月18日). https://entertainmentstation.jp/64025 2017年1月21日閲覧。 
  8. ^ a b c d e “B'z の稲葉浩志とスティーヴィー・サラスが挑んだ、はかり知れないグルーヴ感(後編)”. エンタメステーション (Sony Music Entertainment). (2017年1月20日). https://entertainmentstation.jp/64342 2017年1月21日閲覧。 
  9. ^ “B'z稲葉&スティーヴィー・サラス新曲、ポルシェ新型車のCMに”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2017年1月14日). http://natalie.mu/music/news/216832 2017年1月14日閲覧。 
  10. ^ a b c d e f g h i j k 『be with!』第112巻、B'z Party2016年12月
  11. ^ 『Player』2017年3月号、プレイヤーコーポレーション、2017年2月8日、 30-32頁。
  12. ^ “竹野内豊、B'z稲葉&スティーヴィー・サラス楽曲をOLに聴かせる”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2016年12月28日). http://natalie.mu/music/news/214949 2016年12月28日閲覧。 
  13. ^ “稲葉浩志とスティーヴィー・サラス、竹野内豊出演「dヒッツ」CMに楽曲提供。超先行配信も”. 音楽ニュース (BARKS). (2016年12月28日). https://www.barks.jp/news/?id=1000136517 2016年12月28日閲覧。 
  14. ^ https://twitter.com/MIAsia_official/status/817644759640469504 Made in Asia公式Twitterより。
  15. ^ https://twitter.com/A4Ajp/status/817577535424761856 A4A公式Twitterより。
  16. ^ “来週「Mステ」にグリーンボーイズ、B'z稲葉ユニット、キンキ、西野カナ、バクナン、舞祭組”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2017年1月13日). http://natalie.mu/music/news/216796 2017年8月11日閲覧。 
  17. ^ “B'z稲葉×錦織圭、テニスについて語り合う特番がWOWOWで”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2016年12月7日). http://natalie.mu/music/news/212220 2016年12月7日閲覧。