アメリカン・イディオット
『アメリカン・イディオット』 | ||||
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グリーン・デイ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
2003年 - 2004年 オーシャン・ウェイ・レコーディング | |||
ジャンル |
パンク・ロック ポップ・パンク オルタナティブ・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル |
リプリーズ・レコード ワーナーミュージック(国内盤) | |||
プロデュース |
ロブ・カヴァロ グリーン・デイ | |||
グリーン・デイ アルバム 年表 | ||||
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アメリカン・イディオット(American Idiot)は、アメリカ合衆国のパンクバンド、グリーン・デイ(Green Day)の7作目のスタジオ・アルバムである。全14曲所収(アメリカ本国では13曲)。
概要
[編集]テーマは「反戦」。アルバム製作中に起こったイラク戦争に対するメンバーの激怒がロックという形で表現されている。本来は、全く別のコンセプトで作られる予定(シガレット・アンド・ヴァレンタインというタイトルであったとされる[1])であったが、マスターテープの盗難に遭った。しかし、それらは再録せず一から作り直している。全米(Billboard 200など)・全英(UK Albums Chartなど[2])、ともに1位を獲得。また、全米で6xプラチナム(600万枚)、全英で7xプラチナム(210万枚)を獲得するなど、大きな売上をあげた。
『ウォーニング』以来4年ぶりとなる、バンド史上最長のインターバルを挟んで発表され、グリーン・デイの第二章の始まりを告げるアルバムとされる。短い曲を繋ぎ合わせた組曲形式の楽曲が2曲収録され、グリーン・デイの新境地を開いたアルバム。ローリング・ストーンの今作のレヴュー[要曖昧さ回避]が「Tell the truth: did anybody think Green Day would still be around in 2004?:正直に言うと、一体誰が2004年までグリーン・デイが生き残っていると想像しただろうか?」(この年は、1994年に発表したメジャーデビュー・アルバム『ドゥーキー』から10年目にあたる年である)という一文で始まっているように、今作を発表する以前のグリーン・デイに対する音楽関係者の評価は、グラミー賞は獲得したもののそれほど高くなかった。しかし今作は、アルバム全体がひとつのコンセプトを帯びて制作されている「パンクオペラ」として、今まで批判的だった人達を脱帽させる形となった。2005年には、グラミー賞のロック部門で最優秀賞を受賞している。
また、2006年にはアルバムからの2ndシングル「ブールヴァード・オブ・ブロークン・ドリームス」でパンク史上初のグラミー賞の最高賞「最優秀レコード賞」を輩出した。
『ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・ベストアルバム500』に於いて、225位にランクイン[3]。また、『ローリング・ストーン誌が選ぶ 2000s・ベストアルバム』では、22位にランクイン[4]。
コンセプト
[編集]夢を見て故郷を飛び出した主人公、ジーザス・オブ・サバービア(Jesus of Suburbia)と彼のもうひとつの人格、セイント・ジミー(St.Jimmy)との葛藤の日々を描く。アルバムの大部分の作詞を手がけたバンドのボーカリスト、ビリー・ジョー・アームストロングは、本作のコンセプトについて"自己破滅するのか、自分の倫理を選ぶのか、その選択"と述べている[5]。
パンクオペラ
[編集]収録曲「ジーザス・オブ・サバービア」「ホームカミング」は複数の曲を繋げて構成される形式の組曲となっており、これらは「パンクオペラ」と称されることがある[6]。本作収録の2曲は、それぞれ5部の構成を持った組曲となっている。
収録曲
[編集]作詞はビリー・ジョー・アームストロング、作曲はグリーン・デイ。ただし、組曲、ホームカミングのうち、"Nobody Likes You"はマイク・ダーント作詞、"Rock and Roll Girlfriend"はトレ・クール作詞。
- アメリカン・イディオット - "American Idiot" - 2:54
- ジーザス・オブ・サバービア - "Jesus of Suburbia" - 9:08
- Ⅰ. Jesus of Suburbia
- Ⅱ. City of the Damned
- Ⅲ. I Don't Care
- Ⅳ. Dearly Beloved
- Ⅴ. Tales of Another Broken Home
- ホリデイ - "Holiday" - 3:52
- ブールヴァード・オブ・ブロークン・ドリームス - "Boulevard of Broken Dreams" - 4:20
- アー・ウィー・ザ・ウェイティング - "Are We the Waiting" - 2:42
- セイント・ジミー - "St. Jimmy" - 2:55
- ギヴ・ミー・ノバカイン - "Give Me Novacaine" - 3:25
- シーズ・ア・レベル - "She's a Rebel" - 2:00
- エクストラオーディナリー・ガール - "Extraordinary Girl" - 3:33
- レター・ボム - "Letter Bomb" - 4:06
- ウェイク・ミー・アップ・ホウェン・セプテンバー・エンズ - "Wake Me Up When September Ends" -4:45
- ホームカミング - "Homecoming" - 9:18
- Ⅰ. The Death of St. Jimmy
- Ⅱ. East 12th St.
- Ⅲ. Nobody Likes You (ベーシストのマイク・ダーントがボーカルをとっている)
- Ⅳ. Rock and Roll Girlfriend (ドラムスのトレ・クールがボーカルをとっている)
- Ⅴ. We're Coming Home Again
- ワッツァーネイム - "Whatsername" - 4:12
- フェイヴァリット・サン - "Favorite Son" - 2:13 ※日本盤ボーナス・トラック
シングル・カット
[編集]- アメリカン・イディオット(2004年9月14日リリース)
- ブールヴァード・オブ・ブロークン・ドリームス(2004年11月29日リリース) - グラミー賞最優秀レコード賞受賞
- ホリデイ(2005年3月28日リリース)
- ウェイク・ミー・アップ・ホウェン・セプテンバー・エンズ(2005年7月13日リリース)
- ジーザス・オブ・サバービア(2005年10月25日リリース)
担当
[編集]- ビリー・ジョー・アームストロング - ボーカル、ギター
- マイク・ダーント - ベース、ボーカル、コーラス
- トレ・クール - ドラム、パーカッション、ボーカル、コーラス
- ロブ・カヴァロ - ピアノ、プロデュース(グリーンデイと連名)
- ジェイソン・フリース - サックス
- キャスリーン・ハンナ - ゲストボーカル
- クリス・ロード・アルジェ - ミックス
ミュージカル
[編集]2009年9月に、本作の楽曲を中心とするミュージカル『アメリカン・イディオット』が公開された。本作からの楽曲のほか、次作21世紀のブレイクダウンからの楽曲などが使用されている。2010年4月には、ニューヨークの有名劇場街、ブロードウェイに進出した。また、同時にミュージカルのサウンドトラック「アメリカン・イディオット(ブロードウェイ・ミュージカル・キャスト・ヴァージョン)(American Idiot: The Original Broadway Cast Recording)」も発売された(日本盤は6月発売)。
2011年2月、第53回グラミー賞にて上記のアルバムで「最優秀ミュージカル・ショー・アルバム賞(Best Musical Show Album)」を受賞した。
脚注
[編集]- ^ Lost Music
- ^ ChartArchive - Green Day - American Idiot
- ^ 500 Greatest Albums of All Time: Green Day, 'American Idiot' | Rolling Stone
- ^ [1]
- ^ BARKS インタヴュー
- ^ rockin'on BEST500DISC p.295