あひるウイルス性肝炎
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あひる肝炎(あひるかんえん、英: duck hepatitis)とはあひる肝炎ウイルス(DHV)1型、2型、3型感染を原因とするアヒルの感染症。あひる肝炎ウイルス1型はピコルナウイルス科に属するRNAウイルス、あひる肝炎ウイルス2型および3型(あひるアストロウイルス1型)はアストロウイルス科に属するRNAウイルス。
日本では家畜伝染病予防法において届出伝染病に指定されており、対象動物はアヒル。なお、日本獣医学会の提言で法令上の名称が「あひる肝炎」から「あひるウイルス性肝炎」に変更された[1]。
特徴
主要な伝播形式は糞便を介した経口感染である(糞口経路)。5週未満のアヒルでは致命的であり、甚急性に経過し、反弓緊張を呈し、1時間以内に死亡する。病理学的には肝臓の腫大や出血斑が認められる。診断にはウイルス分離や中和試験が用いられる。国によっては予防には生ワクチンが用いられることがある。
脚注
- ^ “家畜の伝染病疾病の名称変更について”. 農林水産省消費安全局. 2021年12月26日閲覧。
参考文献
- 清水悠紀臣ほか 『動物の感染症』 近代出版 2002年 ISBN 4874020747
- 獣医学大辞典編集委員会編集 『新獣医学辞典』 チクサン出版社 2008年 ISBN 978-4885006548