風船フェティシズム

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風船フェティシズム(ふうせんフェティシズム)とは、風船(主にゴム風船)によって性的興奮を得るフェティシズム性的嗜好の一つ。

概要[編集]

風船フェティシズムとは、風船、主にゴム製の風船を使用することで性的な興奮を覚えることをフェティシズムの一種として分類した性的嗜好である。海外では「Balloon Fetish」「Looner Fetish」と称されている。

幼い頃に経験した玩具としての風船における独特の触感や、バラエティを中心としたテレビ番組などで表現される「膨張した風船の描写」をトラウマとする傾向が強い。現在特にこのフェティシズムに関する活動が活発なのはアメリカイギリスを中心とした欧米圏であり、専門のビデオメーカーが複数存在する他、専門のサイトやオフラインパーティの開催などが行われている。日本においてその歴史は決して長くないが、専門のDVDメーカー、専門のプレイコースを有する風俗店が存在するなど、一定の支持者層を持っている。

分類[編集]

性的対象の別[編集]

大きな傾向として、風船そのもの、風船を使って遊ぶことに性的興奮を覚えるタイプと、風船で遊んでいる他者(主に異性)に興奮を覚える、またその両方のケースに分類することができる。また、この傾向より性的嗜好の対象が「風船そのもの」か「風船と共にある女性(ないし男性)」であるかという違いを見出すことも可能である。

風船の破裂の可否[編集]

他に、風船を割るかどうかという観点でも分類できる。

風船を割ることを目的とするタイプ[編集]

この志向を持つ対称を示す表現として「POPPER」(ポッパー)がある。限度を超して膨らまし破裂させたり[1]、ホースの先に風船をつけ、衣服内にて割れるまで膨らましたり、踏み付けや風船に跨りお尻で押しつぶしたり、爪や針など鋭利なもので突いて割ったりする、などの行為が行われる。

風船を割る行為を否定するタイプ[編集]

このような「割ることを目的とする志向に相対する表現として「NON-POPPER」(ノン・ポッパー)がある。

風船を持っている人物が、その手にしている風船に対して愛着を感じるタイプ。DVDでは、登場する人物(その多くが女性である)が愛着を感じていることを示す仕草(頬ずり、抱きしめる、添い寝する、風船にまたがって感触を楽しむ、など)が比較的多く盛り込まれている。破裂する寸前の限界レベルまで大きく膨らまして、そのパンパンに張り詰めた表面の質感や「ギリギリ」の感覚などを見て性的興奮を得るタイプも存在する。

多くのケースにおいて、NON-POPPERでは「割ること」を禁忌・嫌悪の対象とする傾向にある。このため、主にインターネットの掲示板などでPOPPERとNON-POPPERとの間で論争になるケースがあり、結果として、双方には一定の隔たりが存在すると言える。

風船を性的道具に使うか否か[編集]

このような「割る・割らない」の観点とは別に、風船自体を性的道具として使用するか否かの分類が可能である。

性的道具として使用する例として、性器を押し付けたり、こすり付けたりすることでオーガズムに達する。

具体的には、男性の場合、膨らました2つの丸いゴム風船を女性の乳房に見立てて、その間に陰茎を挟み込み、疑似パイズリを行ったりする例が見られる。また、ドーナツ状のゴム風船(ジオ・ブラッサムなど)の中央の穴に陰茎を通すなどする行為も見られる。

女性の場合は、膨らましたゴム風船で乳首や性器を愛撫するほか、着衣の中に膨らましたゴム風船を入れる「スタッフィング(Stuffing)」、3フィートクラスの巨大な風船の上にまたがって性器を刺激する「ライディング(Riding)[2]」といった行為などが存在する。

ヘリウム風船を用いた例では、男性の陰茎や女性の乳首にそれらを結びつけたりする行為などが存在する。

補足[編集]

近年(特に1995年以降)風船フェティシズムを主題にしたDVDも多数製作、販売されている。 アダルト大手ソフトオンデマンドも「風船フェチ マクガフィンの世界」というDVDを 2010年にリリースした。特筆されるのは、イヴォンヌ堂(代表・目白バタイユ)の風船フェチシリーズ「風船パンパンッ」が、業界での20枚売れればヒットというところで100枚セールスした逸話がある。

脚注[編集]

  1. ^ 膨らまして割ることを特に Blow to Pop を略して“B2P”または“BTP”と表現することがある。
  2. ^ 風船の代わりにビーチボールバランスボールを用いる例も見られる。