脚フェティシズム

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足部・脚部を露出して踊る歌手。足指、足首、脹脛、腿部など全てがフェティシズムの対象となる。
指の長いギリシャ型の足はフェティシズムの対象となりやすい。
裸足の女性。公の場で裸足になる(あるいは見る)ことに興奮を覚える類のフェチも存在する。

足フェティシズム(あしフェティシズム、: Foot fetishism)とは、足部に非常に強い誘惑を覚えるフェティシズムの一種である。特に男性女性に特別な性的嗜好を有する場合を言う場合が多いが、足フェティシズムは異性愛者にも同性愛者にも関係がある。またはポドフィリアともいう。また、脚部全体に対して用いる場合は脚フェティシズムという。足フェチ、脚フェチなどと略される。[1]

同じ足・脚フェチであっても興奮する部位は異なることがある。大まかに分類すると以下のように分かれる。

  • かかとからつま先まで(足全体)
  • 足の指・つま先
  • 足の裏
  • 腰からつま先まで(脚および足全体)
  • 股下からかかとまで(脚)
  • 膝小僧など脚の一部

概要[編集]

足部や脚部を性的対象とする嗜好は一般的であり、珍しいものとはいえない。脚線美という言葉が存在したり、ミニスカートが周期的に流行したりすることを鑑みれば、脚部や足部は充分に性的アピールを行なえる部位であると言える。ただ好みとしては足の指(特に長い足指)や足の形(特にギリシャ型の足[2])、ふくらはぎに特に執着するような、本来のフェティシズムに近い例もみられる。パートナーの足を愛撫し、舐め、接吻することを愛好する場合も多い。

フェティシズムとは性的対象の歪曲を指すため、足・脚フェティシズムであれば美しい足・脚を見ながらの自慰行為や脚への射精、足による愛撫(俗称:足コキ)による射精などで満足をし、性行為にいたらない程度の性的倒錯を意味する。

足で性器を操作することはSM行為にあたる。マゾヒズムと密接に結びついたケースでは強制的に足を舐めさせられる、臭いを嗅がされる、踏まれるといった行為に強い性的興奮を覚えることがあるが、この場合マゾヒズムとフェティシズムとの切り分けが困難であり正確な性的対象の特定が難しい。脚・足フェティシズムの一種として「生脚・生足フェティシズム」がある。また、ハイヒールストッキングスニーカーといった装身物に特化したフェティシズムは靴フェティシズムフェティシズム的服装倒錯症など他のフェティシズムに分類される。

また通常は靴や靴下など履いて歩く場所を裸足生足)で歩くことや、そのような人を見ることで興奮する類のものもある。

心理学的側面[編集]

大部分のフェティシズムがそうであるように、この誘惑は心理学的にはリビドーに関連付けられる。ジークムント・フロイトはこのタイプのフェティシズムは特に男性に多く見出されるという仮説を立てた。場合によっては、足・脚フェティシズムは完全に排他的なもので、足・脚がパートナーの生殖器を完全に置き換えてしまい得る[3]

1914年5月11日に、フロイトは「足フェティシズムの症例」を発表した[3]。フロイトはフェティシズムの対象に男根的な象徴体系を位置付けた。その理論によると、他の全ての部分を排除して身体の特定の部分(この場合は足)に欲望を置き換えることはその人が幼年期に足を性器に結び付けるように条件付けられたことを物語っているのだという(フェティシズムの項目を参照)。1927年の論文では、フロイトは娘たちの足を縛ることで足をエロティックな誘惑の道具にするという中国の慣習(纏足)に触れている。フロイトにとって、ここで重要なのは女性の足を対象とした集団的なフェティシズムの現象であった。フロイトはそこに去勢恐怖の社交化を見出した[3]。ここでの足フェティシズムは女性または男性の足に対する男性のそれに当て嵌まる。足フェティシズムでは足の匂いを嗅ぐ強い欲求を覚え、それは概して快いものと感じられ、性的興奮を覚えるにまで至り、さらにはパートナーの踵や足指や爪先を舐めたいという欲望を覚える。

映画・文学[編集]

ルイス・ブニュエル(特に1930年の『黄金時代』や1963年の『小間使の日記』)のように多くの映画監督が女性の脚への幻惑を明らかにしている。クエンティン・タランティーノの映画にもしばしば脚フェティシズムの暗示がある。日本の小説家の谷崎潤一郎(『富美子の足』『瘋癲老人日記』『鍵』)、松浦理英子(『親指Pの修行時代』『ナチュラル・ウーマン』)、小川洋子(『妊娠カレンダー』『ホテル・アイリス』)などもいるほか、これに密接な関係のある性的衝動を現したレーオポルト・フォン・ザッハー=マゾッホ(『毛皮を着たヴィーナス』)など、枚挙に暇がない。

脚フェティシズムはリヒャルト・フォン・クラフト=エビング博士の『性的精神病理』(19世紀末)にも同性愛フェラチオクンニリングス、啜尿症(飲尿)、糞尿愛好症獣姦サディズムマゾヒズムなどと並ぶ性的逸脱として言及されている。

脚注[編集]

  1. ^ Passioni esce il film che sdogana il feticismo per i piedi”. 18-06-18閲覧。
  2. ^ 足には親指が最も長いエジプト型、人差し指が最も長いギリシャ型、親指と人差し指が同じ長さのスクエア型がある
  3. ^ a b c Paul-Laurent Assoun (2002). Le Fétichisme. Que sais-je ?. PUF. ISBN 2130530435. 

関連項目[編集]