額賀澪
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額賀 澪(ぬかが みお、1990年 - )は、日本の小説家。茨城県行方郡麻生町(現行方市)出身[1]。東京都在住[2][3]。
額賀澪 | |
---|---|
誕生 |
1990年 茨城県行方郡麻生町(現行方市) |
職業 | 作家 |
国籍 | 日本 |
最終学歴 | 日本大学芸術学部文芸学科卒業 |
代表作 |
『屋上のウインドノーツ』 『ヒトリコ』 『タスキメシ』 |
主な受賞歴 |
第22回松本清張賞(2015年) 第16回小学館文庫小説賞(2015年) |
デビュー作 | 『ヒトリコ』『屋上のウインドノーツ』 |
経歴
[編集]行方市立麻生第一中学校[3][4]、清真学園高等学校、日本大学芸術学部文芸学科卒業[5]。
はじめて小説を書いたのは10歳の頃。中学時代は吹奏楽部に所属していた[6]。高校時代に第22回全国高等学校文芸コンクール小説部門で優秀賞を受賞。日本大学芸術学部在学中に「俺とマッ缶の行方」で第24回舟橋聖一顕彰青年文学賞を受賞する。
大学卒業後、広告代理店に勤務。会社員として働くかたわら、2015年に「ウインドノーツ」で第22回松本清張賞[7]を、「ヒトリコ」で第16回小学館文庫小説賞[8]を受賞。受賞作はそれぞれ『屋上のウインドノーツ』『ヒトリコ』として2015年6月26日に同時発売された[9]。受賞した2作品について、大学の恩師から『茨城を舞台に小説を書くと良い』とのアドバイスされたことを明かしている[3]。
2016年、『タスキメシ』で第62回青少年読書感想文全国コンクール高等学校部門課題図書[10]。
2016年末に神保町の広告代理店を退社[11]。作家業のほか、フリーライターとしても活動中[12]。
2019年4月より、大正大学表現学部表現文化学科客員准教授[13]。2020年4月より、日本大学芸術学部文芸学科非常勤講師[14][15]。※2023年9月現在。
2023年7月、『転職の魔王様』がフジテレビ系列「月10」枠でテレビドラマ化される。[16]
著書
[編集]小説
[編集]2010年代
[編集]- 屋上のウインドノーツ(2015年6月、文藝春秋 ISBN 978-4-16-390286-9 / 2017年6月、文春文庫 ISBN 978-4-16-790868-3)
- ヒトリコ(2015年6月、小学館 ISBN 978-4-09-386417-6 / 2017年12月、小学館文庫 ISBN 978-4-09-406477-3)
- さよならクリームソーダ(2016年5月、文藝春秋 ISBN 978-4-16-390460-3 / 2018年6月、文春文庫 ISBN 978-4-16-791089-1)
- 君はレフティ(2016年10月、小学館 ISBN 978-4-09-386458-9 / 2019年8月、小学館文庫 ISBN 978-4-09-406677-7)
- 潮風エスケープ(2017年7月、中央公論新社 ISBN 978-4-12-004993-4)
- 【改題】夏なんてもういらない(2019年7月、中公文庫 ISBN 978-4-12-206759-2)
- ウズタマ(2017年11月、小学館 ISBN 978-4-09-386487-9 / 2021年12月、小学館文庫 ISBN 978-4094070965)
- 完パケ!(2018年2月、講談社 ISBN 978-4-06-220953-3 / 2021年2月、講談社文庫 ISBN 978-4065220023)
- 風に恋う(2018年7月、文藝春秋 ISBN 978-4-16-390852-6 / 2020年6月、文春文庫 ISBN 978-4-16-791509-4)
- 猫と狸と恋する歌舞伎町(2018年10月、新潮文庫nex ISBN 978-4-10-180137-7)
- イシイカナコが笑うなら(2019年3月、KADOKAWA ISBN 978-4-04-107757-3)
- 【改題】カナコと加奈子のやり直し(2021年9月、角川文庫 ISBN 978-4041115114)
- 獣に道は選べない(2019年4月、新潮文庫nex ISBN 978-4-10-180152-0)
- 競歩王(2019年9月、光文社 ISBN 978-4-334-91307-6 / 2022年6月、光文社文庫 ISBN 978-4334793722)
2020年代
[編集]- できない男(2020年3月、集英社 ISBN 978-4-08-771706-8 / 2023年5月、集英社文庫 ISBN 978-4087445251)
- 沖晴くんの涙を殺して(2020年9月、双葉社 ISBN 978-4-575-24327-7 / 2023年10月、双葉文庫 ISBN 978-4575526967)
- 風は山から吹いている(2021年4月、二見書房 ISBN 978-4576210667 / 2024年7月、二見文庫 ISBN 978-4576240671)
- 世界の美しさを思い知れ(2021年12月、双葉社 ISBN 978-4575244762 / 2024年6月、双葉文庫 ISBN 978-4575527605)
- 弊社は買収されました!(2022年3月、実業之日本社 ISBN 978-4408538006)
- モノクロの夏に帰る(2022年7月、中央公論新社 ISBN 978-4120055515)
- ラベンダーとソプラノ(2022年9月、岩崎書店 ISBN 978-4265840359)
- 青春をクビになって(2023年9月、文藝春秋 ISBN 978-4163917467)
- タスキ彼方(2023年12月、小学館 ISBN 978-4093867085)
- 鳥人王(2024年2月、光文社 ISBN 978-4334102296)
- 夜と跳ぶ(2024年7月、PHP研究所 ISBN 978-4569857244)
タスキメシシリーズ
[編集]- タスキメシ(2015年11月、小学館 ISBN 978-4-09-386428-2 / 2019年11月、小学館文庫 ISBN 978-4-09-406714-9)
- タスキメシ 箱根(2019年11月、小学館 ISBN 978-4-09-386557-9 / 2022年11月、小学館文庫 ISBN 978-4094071948)
- タスキメシ 五輪(2022年12月、小学館 ISBN 978-4093866637)
転職の魔王様シリーズ
[編集]- 転職の魔王様(2021年2月、PHP研究所 ISBN 978-4569848525 / 2023年6月 PHP文芸文庫 ISBN 978-4569903125)
- 転職の魔王様2.0(2023年7月、PHP文芸文庫 ISBN 978-4569903248)
ノベライズ
[編集]- 小説 空の青さを知る人よ(2019年8月、角川文庫 ISBN 978-4-04-108655-1)
- 【児童書版】空の青さを知る人よ(2019年9月、角川つばさ文庫 ISBN 978-4-04-631949-4)
- 小説 光が死んだ夏 1(2023年12月、KADOKAWA ISBN 978-4040750859)
- 小説 ふれる。(2024年9月、角川文庫 ISBN 978-4041148532)
連載
[編集]- イシイカナコが笑うなら(KADOKAWA『文芸カドカワ』2018年4月号 - 2018年10月号)
- できない男(集英社『小説すばる』2018年7月号 - 2019年1月号)
- 沖晴君と死神の入道雲(双葉社『小説推理』2019年2月号 - 8月号)『沖晴くんの涙を殺して』に改題し刊行
- 世界の美しさを思い知れ(双葉社『小説推理』2021年2月号 - 8月号)
- 鳥人王(光文社『ジャーロ』No.84 2022 SEPTEMBER - No.87 2023 MARCH)
- サリエリはクラスメイトを二度殺す(双葉社『小説推理』2022年12月号 - 2023年6月号)
アンソロジー
[編集]「」内が額賀澪の作品
- マウンドの神様(2017年6月、実業之日本社文庫 ISBN 978-4-408-55368-9)「肩車の権利」(初出:実業之日本社『月刊ジェイ・ノベル』2017年3月号)
- きみは嘘つき(2017年8月、ハルキ文庫 ISBN 978-4-7584-4109-4)「ランドクルーザー田園を行く」(初出:角川春樹事務所『ランティエ』2016年7月号)
- 女ともだち(2018年3月、文春文庫 ISBN 978-4-16-791038-9)「こっちを向いて。」(初出:文藝春秋『オール讀物』2017年10月号)
- 作家たちのオリンピック 五輪小説傑作選(2018年9月、PHP文芸文庫 ISBN 978-4-569-76855-7)「オリンピックを知らない僕達へ」(書き下ろし)
- 放課後探偵団2 書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー(2020年11月、創元推理文庫 ISBN 978-4-488-40062-0)「願わくば海の底で」(書き下ろし)
- Story for you(2021年3月、講談社 ISBN 978-4065227961)「ラン・オン・ライン」(書き下ろし)
- ほろよい読書(2021年8月、双葉文庫 ISBN 9784575524895)「醸造学科の宇一くん」(初出:双葉社『小説推理』2021年1月号)
- 今夜は、鍋。温かな食卓を囲む7つの物語(2023年12月、新潮文庫nex ISBN 978-4101802770)「できない君と牡蠣を食べる」(書き下ろし)
ノンフィクション
[編集]- 拝啓、本が売れません(2018年3月、ベストセラーズ ISBN 978-4-584-13856-4 / 2020年7月、文春文庫 ISBN 978-4-16-791535-3)
実用書
[編集]- 読書感想文を苦しまずに書く!(2023年7月、文春e-Books)*電子書籍
雑誌掲載短編
[編集]小説
[編集]- ミョウガなんて大嫌い(文藝春秋『オール讀物』2015年10月号)
- 就活必須アイテム(文藝春秋『オール讀物』2016年3月号)
- 僕達は拡散する。(中央公論新社 『小説BOC』1号)
- サマー・ソーシャル・ネットワーク(文藝春秋『オール讀物』2016年7月号)
- マリンボーダーを忘れたい(集英社『小説すばる』2016年8月号)
- 女に溺れるほど若くなく(文藝春秋『オール讀物』2016年10月号)
- 人生バラ色大作戦(講談社『小説現代』2017年12月号)
- ジョックロックに笑え(講談社『小説現代』2018年7月号)
- オリンピックを失った僕達へ(江古田文学会『江古田文学』第104号)
- 星の盤側(文藝春秋『オール讀物』2021年6月号)
- 妖精の引き際(文藝春秋『オール讀物』2022年2月号)
- エスペランサの子供たち(文藝春秋『オール讀物』2022年6月号)
- カケルの蹄音(文藝春秋『オール讀物』2023年2月号)
- 明洞発3時分、僕は君に撃たれる(東京創元社『紙魚の手帖』vol.16 APRIL 2024)
エッセイなど
[編集]- 「出版都市」へ行く(日販「日販通信」2019年12月号)
- 大人の青春小説ってなんだろう(集英社『小説すばる』2020年4月号)
- 「好き」という気持ちに向き合った時間(筑摩書房「webちくま」2020年7月8日)
- 私としんちゃん(双葉社『小説推理』2021年6月号)
メディア化作品
[編集]ラジオドラマ
[編集]テレビドラマ
[編集]脚注
[編集]- ^ 小学館文庫小説賞受賞者の額賀澪さんは、松本清張賞も受賞! 注目の大型新人現る! 小学館S-PRESS 2015年5月25日
- ^ “仕事依頼について(額賀澪)|額賀 澪 NUKAGA Mio|note”. note(ノート). 2021年1月9日閲覧。
- ^ a b c “行方市出身の若手作家 額賀澪さんが「松本清張賞」と「小学館文庫小説賞」を受賞 | 行方市公式ホームページ”. www.city.namegata.ibaraki.jp. 2021年1月9日閲覧。
- ^ “5月27日 家で読書しよう⑥ 先生方がすすめるこの一冊6 « 行方市立北浦小学校”. www2.sopia.or.jp. 2021年1月9日閲覧。
- ^ “プロフィール”. 額賀澪 公式サイト. 2021年1月9日閲覧。
- ^ “WEBきらら from BookShop 第83回 額賀澪さん”. shosetsu-maru.com. 2021年1月9日閲覧。
- ^ 「松本清張賞に額賀澪さん『ウインドノーツ』」
- ^ 「小学館文庫小説賞決まる 額賀澪さんの『ヒトリコ』」
- ^ 「『ヒトリコ』(額賀澪 著)小学館/『屋上のウインドノーツ』(額賀澪 著)文藝春秋」
- ^ 「第62回 青少年読書感想文全国コンクール課題図書」
- ^ “『拝啓、本が売れません(仮)』取材完了!”. 額賀澪 公式サイト. 2021年1月9日閲覧。
- ^ 「額賀澪本人ツィッターより」
- ^ “【教員の活躍】表現文化学科の額賀 澪客員教授が特別対談に出演します。”. 大正大学. 2021年1月9日閲覧。
- ^ “スイッチインタビュー 「額賀澪(作家) × 木下通子(学校司書)」〜高校図書館って、やっぱり楽しい!〜 | 図書館総合展”. 2020.libraryfair.jp. 2021年1月9日閲覧。
- ^ “兼任・非常勤スタッフ(文芸) | 日本大学芸術学部 文芸学科”. www.nichigei-bungei.info. 2023年9月20日閲覧。
- ^ a b “成田凌、フジ系連ドラ初主演!7月スタート「転職の魔王様」”. note(ノート). 2023年8月4日閲覧。
- ^ “オーディオドラマ - カナコと加奈子のやり直し - NHK”. 2023年8月4日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 額賀澪 (@NUKAGA_Mio) - X(旧Twitter)
- 額賀澪 公式サイト
- シンクロナス|額賀澪|拝啓、小説を書いてみませんか