阿里山森林鉄路

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
阿里山森林鉄路
Alishan Forest Railway
林務局のロゴ
林務局のロゴ
基本情報
台湾の旗 台湾
所在地 嘉義市嘉義県
種類 登山鉄道森林鉄道
開業 1912年
運営者 林務局(協力:台湾鉄路管理局
ウェブサイト http://www.railway.gov.tw/Alishan-jp/
詳細情報
路線数 4路線
駅数 22駅
軌間 762mm(ナローゲージ
電化方式 非電化
路線図
TWAlishanRailTimetable.jpg
時刻表は現在のものではない
テンプレートを表示
阿里山森林鉄路
各種表記
繁体字 阿里山森林鐵路
簡体字 阿里山森林铁路
拼音 ālǐshān sēnlín tiělù
通用拼音 alǐshan senlín tiělù
注音符号 ㄚ ㄌㄧˇ ㄕㄢ ㄙㄣ ㄌㄧㄣˊ ㄊㄧㄝˇ ㄌㄨˋ
発音: アーリーシャン センリン ティエルー
台湾語拼音 A-lí-san sim-lîm thih-lōo
日本語漢音読み ありさんしんりんてつろ
英文 Alishan Forest Railway
テンプレートを表示
独立山スパイラルループ線
独立山スパイラルループ線
阿里山森林鉄路阿里山線の阿里山号列車
阿里山森林鉄路阿里山線の阿里山号列車
阿里山森林鉄路祝山線の列車
阿里山森林鉄路祝山線の列車
三菱製オーダーメイド機関車
三菱製オーダーメイド機関車

阿里山森林鉄路(ありさんしんりんてつろ、中国語繁体字:阿里山森林鐵路)は、台湾嘉義市嘉義県に現存する森林鉄道である。阿里山玉山観光の足としても利用されている。阿里山登山鉄道とも呼ばれる。

概要[編集]

日本統治時代に阿里山のタイワンベニヒノキなどの豊富な森林資源輸送を目的に、総督府鉄道部の前身である臨時台湾鉄道敷設部で技師長だった長谷川謹介の下で飯田豊二らが事前調査を遂行し[1]、敷設可能との報告を受けた総督府は事業化を決定。

藤田組(藤田平太郎)により1906年から建設を開始し[2]1908年に平地部分である嘉義 - 竹頭崎(現・竹崎)間が完成、1912年に二萬平まで67.1kmが完成した。1914年には沼の平(ぬまのひら、現・沼平)まで延伸工事が完成し、現在の本線部分が全線開通した。その後も多くの支線が建設され、日本の神社建築などに用いる巨木も、少なからずこの鉄道を用いて運び出された。

1907年アメリカライマ社から導入された蒸気機関車シェイ式と呼ばれる特殊な片側縦置きのシリンダを持ち、傘型ギヤで動力を伝える間接駆動方式となっていた。現在は通常運転には使用されていないが、阿里山駅や奮起湖駅に動態保存されている。阿里山森林鉄路の蒸気機関車を参照。

本線は嘉義〜沼平間72.7kmの区間で、2,250m以上の高さを登るため、急峻な区間が続き、ループ線スイッチバックを組み合わせている。なお、軌間は、762mmである。また、渓谷を見下ろす雄大な景色も魅力で、沿線の植物は平地から海抜800m以下の部分が熱帯林、800mから1,600mまでが亜熱帯林、1,600m以上が温帯林となっており、垂直分布の違いによる車窓の変化も楽しむことができる。

2003年3月、阿里山駅付近で脱線事故が発生し、17人が死亡する惨事となった。2011年4月27日には倒木に伴う脱線事故が発生。6人が死亡した[3]。以後、線路の点検や危険な樹木の伐採、防護柵等の設置等の安全対策のため全線運休していたが、祝山線、神木線(本線の阿里山-神木間の通称)、沼平線(本線の阿里山-沼平間の通称)、本線の嘉義-奮起湖間は運行が再開された。 また、奮起湖-神木間は2箇所の土砂崩壊によりトンネルによる迂回が計画され、運転再開は2015年12月25日になる見込み[4]であったが、2015年9月28-29日にかけての台風の襲来による大規模な土砂崩れで路盤・トンネルが流されて無期延期に。直後の報道では復旧には少なくとも2年かかると見られている[5]

運営組織[編集]

中華民国行政院の管理下にある国有鉄道の一つであり、交通部台湾鉄路管理局の所属ではなく、農業委員会林務局嘉義林区管理処の所属となっている。2008年6月19日より宏都阿里山国際開発公司によって、BOT方式で民営化されたが、2010年3月22日をもって契約を解除し、同年5月8日より林務局の管理下に戻った。2013年5月には交通部台湾鉄路管理局による運営協力が行われるようになった。

運行形態[編集]

1982年の台18線・阿里山公路開通に伴う、バスや自家用車との競合がある中、2015年4月現在、本線(嘉義―奮起湖間)には毎日1往復の全席指定列車阿里山号が運行されているほか、日曜日などに阿里山号がもう1往復運行されている。切符は台鉄の嘉義駅で発売されている。終点の奮起湖駅には駅弁がある。

また、祝山線は、ご来光の時間に合わせて未明に阿里山駅を出発する列車が毎日1便運行されており、ご来光の30分ほど前に祝山駅に到着、すぐ前にある展望台から、玉山方向から昇る朝日を拝めるように考えられている。また、日の出の40分後ぐらいには、帰りの阿里山行き列車が運転される。

神木線の阿里山-神木間には区間列車が運行され毎週水曜日には檜木車両も運行される。また、沼平線の阿里山―沼平間にも区間列車が運行されている。

特徴[編集]

  • 塔山駅は戦前の日本最高地点の鉄道駅(標高2,346m)であり、当時には「我國鐵道最高地点 海拔二三四六米」の標柱があった。
  • 祝山駅は現在の台湾最高地点の鉄道駅(標高2,451m)である。

路線一覧[編集]

  • 阿里山線:嘉義-沼平(元の阿里山駅)
  • 祝山線:阿里山-祝山(御来光に合わせて早朝に運転)
  • 眠月線(旧称:塔山線):阿里山-眠月(台湾大地震後運休、復旧工事中)
  • 水山線:沼平-水山 (元林場線で工事中)

姉妹鉄道[編集]

関連項目[編集]

出典[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 時代と共に走り続ける「阿里山森林鐵道」建設コンサルタンツ協会誌「土木遺産IV」Vol.230(2006年1月号)
  2. ^ 「藤田組の阿里山経営 四十五哩の鉄道敷設」中外商業新報 明治39年8月31日『新聞集成明治編年史第十三巻』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  3. ^ 台湾・阿里山で列車脱線、6人死亡(AFP.BB.NEWS)2011年04月28日07:37
  4. ^ 阿里山鉄道12月25日全線開通” (中文). 聯合新聞網 (2015年2月11日). 2015年4月5日閲覧。
  5. ^ http://news.ltn.com.tw/news/focus/paper/920810
  6. ^ (繁体字中国語)(自由時報/2016年5月6日)台鐵與瑞士馬特洪哥塔鐵道締結姊妹鐵道

外部リンク[編集]

  • 阿里山森林鐵道 台鉄公式サイト 最新時刻表 (繁体字中国語)(英語)(日本語)