遊星王子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
遊星王子
ジャンル テレビドラマ
放送時間 火曜[注 1](30分)
放送期間 1958年11月11日 - 1959年9月4日(48回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 日本テレビ
監督 藤田潤一
原作 伊上勝
脚本 伊上勝
出演者 三村俊夫
オープニング 『遊星王子の歌』
テンプレートを表示

遊星王子』(ゆうせいおうじ)は、1958年昭和33年)11月11日 - 1959年(昭和34年)9月4日日本テレビ系で放映された日本の特撮連続テレビ映画であり、1959年製作・公開、若林栄二郎監督による日本の劇場用映画である。主人公の名称を題名としたものであり、テレビ映画の製作は宣弘社プロダクション、提供は東京芝浦電気(現在の東芝)一社であった。

概要[ソースを編集]

宣弘社のテレビヒーロー第2弾であり、日本初の宇宙人を主人公とするテレビヒーローである[3][4]。地球を宇宙連邦に加えるべく、遊星からやってきた遊星王子の地球での活躍を描く。

前作『月光仮面』は「和製スーパーマン」を目指したが、本作ではよりSF色を強め「和製スーパーマン」の色合いをさらに強めた[5][6]。これは本作の頃には『スーパーマン』などのアメコミヒーローが日本に上陸しており、日本の子供達に人気を博していたためである[3][注 2]。遊星王子は空飛ぶ円盤を持っており、敵を追跡するときなどしばしば使用した。第4部ではSF要素は薄まり、インドを舞台とした秘境ものになっている[5]。SF描写が減った代わりにアクションが重視された[6]

本作品は後に多数のヒーロー作品を手掛ける伊上勝の脚本家デビュー作である[2][3][4]本作は東芝商事による子供向けテレビドラマ台本の懸賞募集が基になっている[要出典]。当時明治大学を卒業し、宣弘社に入社したばかりの伊上勝が一晩で書きあげた脚本が入選し、そのまま原作採用されて番組化したものである。伊上は本作を「和製スーパーマン物」と呼んでいる[7]。第4部で描かれた「ばらばらになったアイテムを集めて秘宝を見つける」という展開は、『仮面の忍者 赤影』や『隠密剣士』など後年の伊上の作品でも多用された[4]

監督を務めた藤田潤一は当時肺結核を患っており、制作進行の浅井清は藤田が村山療養所から通っていたと証言している[8]

出演者は、日吉としやす武藤英司ら『月光仮面』に出演した俳優が多く登場しており、第3話では月光仮面役の大瀬康一もゲスト出演した[4]

当時溜池にあったスポンサーの東芝商事のビルの屋上などでも撮影が行われた[9]

宣弘社の担当であった大場徳次は、本作品の制作費は50万円前後であり、フィルムネットでのプリント代1万5千円を制作費に当てていたと証言している[9]

劇場版では、コスチュームが違っていたり宇宙船を所有したりと、テレビ版とは全く違うヒーローとなっていた。

矢島利一による漫画版が『少年』に連載された[10]

キャスト[ソースを編集]

  • 遊星王子・ワクさん - 三村俊夫(現:村上不二夫
    • 遊星からやって来た王子。地球での仮の姿は、銀座の街角で靴磨きをしているワクさんという青年。王子だが子供には「おじさん」と呼ばれることが多い。
    • 顔が隠れていないコスチュームでありながら、あくまでその正体は不明でオープニングにも(遊星王子:?)とクレジットされている。村上が実際にスーツに入って演技している。
  • 誠 - 日吉としやす
  • 君子- 早ミチ子
  • 武田刑事 - 武藤英司

各編ゲスト[ソースを編集]

参照岩佐陽一 2001, p. 71, 「遊星王子 ON AIR LIST」

  • ボス - 大塚周夫
  • 情婦 - 安部恵子
  • 配下 - 久野四郎
  • 川島刑事 - 奥脇法彦
  • スパイ団 - 司浩二
  • 解説者 - 杉浦宏
  • 宮下選手 - 大瀬康一
  • 清 - 清水了太
  • 堀田博士 - 高木二朗
  • ジム - 嵯峨善兵
  • 道子 - 日暮里子
  • 雪子 - 久邇恭子
  • 深田 - 林寛
  • 田部井 - 真木裕
  • 黒木 - 小金井秀春
  • マハン - 安部恵子
  • 看護婦 - 北桂子
  • 女中トキ - 加納栄子
  • クラブバード配下 - 若宮邦夫
  • 阿部 - 小島隆
  • 安田 - 橋本雅之
  • ソガ - 長沢元
  • ブタナ - 佐藤誠也
  • ブラックバード配下 - 名和三平、堀江武、井上健二
  • レッドバード - 梵十三

スタッフ[ソースを編集]

放映リスト[ソースを編集]

遊星王子篇[ソースを編集]

  1. プロローグ・宇宙の果から - 1958年11月11日放映
  2. 怪盗X
  3. 消えたホームラン王
  4. ロボット設計図
  5. 二人の王子
  6. 暗殺者
  7. まぼろし大使(前篇)
  8. まぼろし大使(中篇)
  9. まぼろし大使(后篇)
  10. 遊星王子の贈物
  11. 人工衛星ブルーバード号(前篇)
  12. 人工衛星ブルーバード号(后篇)
  13. 幽霊屋敷の怪

恐怖奇厳城篇[ソースを編集]

  1. 恐怖奇巌城 第1回
  2. 恐怖奇巌城 第2回
  3. 恐怖奇巌城 第3回
  4. 恐怖奇巌城 第4回
  5. 恐怖奇巌城 第5回
  6. 恐怖奇巌城 第6回
  7. 恐怖奇巌城 第7回
  8. 恐怖奇巌城 第8回
  9. 恐怖奇巌城 第9回
  10. 恐怖奇巌城 第10回

大空魔団篇[ソースを編集]

  1. 張られた罠
  2. ロボット兵団
  3. 宇宙戦争
  4. 追われる男
  5. 空中飛行術
  6. 新らしい敵
  7. 暗黒兵団出現す
  8. 三つの死闘
  9. 死の放射能
  10. 地球の危機
  11. 第不敵な挑戦
  12. 月世界基地
  13. 魔団の破滅

魔境黄金洞篇[ソースを編集]

  1. 呪いの宝石
  2. バラモンの妖術
  3. 魔の手はのびる
  4. ブラックハートの挑戦
  5. 遊星王子の危機
  6. 三番目の宝石
  7. 正義か悪魔
  8. 假面の正体
  9. 魔境の秘密
  10. グラマ暗殺団
  11. 死のロッククライミング
  12. クマウン滝の決戦
  13. さよなら遊星王子 - 1959年9月4日放映

映像ソフト化[ソースを編集]

  • それぞれ「…篇」という題名ごとに、2002年9月25日 - 同年10月25日にDVD-BOXが発売されている[11][12]が、第2話「怪盗X」と第13話「幽霊屋敷の怪」はフィルムが紛失しているため、未収録。
  • 2011年12月23日に第1部「遊星王子篇」が全3巻[13]、第2部「恐怖奇巌城篇」が全3巻[14]、第3部「大空魔団篇」が全4巻[15]、第4部「魔境黄金洞篇」が全4巻[16]と、それぞれDVDセットで再発売されている。
  • 2015年9月25日に第1部「遊星王子篇」が全1枚のBDで発売されている[17]

劇場版[ソースを編集]

遊星王子
監督 若林栄二郎
脚本 森田新
原作 伊上勝
製作 園田実彦
出演者 梅宮辰夫
岡譲司
音楽 服部克久
主題歌 『遊星王子の歌』
歌唱 大江洋一上高田児童合唱団
作詞 伊上勝
作曲 服部克久
撮影 飯村雅彦
照明 銀屋謙蔵
編集 長沢嘉樹
製作会社 東映東京撮影所
配給 日本の旗 東映
公開 日本の旗 1959年5月19日
日本の旗 1959年5月25日
上映時間 57分 正
64分 続
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

テレビ版の好評をうけて劇場版が2作品製作された。テレビ本編の劇場版ではなく、基本設定のみを活かし、出演者やコスチュームデザイン、細部設定は一新されている。

  1. 遊星王子』(ゆうせいおうじ、1959年5月19日公開) - 正
  2. 遊星王子 恐怖の宇宙船』(ゆうせいおうじ きょうふのうちゅうせん、1959年5月25日公開) - 続

アメリカでは、『プリンス・オブ・スペース』のタイトルで2作を1本にまとめた83分の再編集版が1962年にテレビ放映された[2][18]。配給はウォルター・マンレイ・エンタープライジーズ[2]

スタッフ・作品データ[ソースを編集]

キャスト[ソースを編集]

エピソード[ソースを編集]

  • 梅宮辰夫から弟分のように可愛がられていた俳優の岡崎徹は、自身が『仮面ライダーアマゾン』への出演を断ったことを梅宮に告げたところ、梅宮は自身も『遊星王子』に出演していたことを引き合いに出して「仕事を選べるような立場なのか」と叱責し、岡崎は『アマゾン』への出演を決意したという[19]

脚注[ソースを編集]

[ヘルプ]

注釈[ソースを編集]

  1. ^ 『全怪獣怪人 上巻』では「火曜19:30 - 20:00」[1]、『超人画報』では「火曜18:15 - 18:45」[2]と記載している。
  2. ^ 書籍によっては、『フラッシュ・ゴードン』『バック・ロジャース英語版』『ザ・ファントム』からの影響も指摘いている[2][3][5][6]
  3. ^ 伊上は『TOWNMOOK増刊 仮面ライダー』のインタビュー記事で、この映画版のシナリオについて「そちらも私がやりました」とコメントしている[要ページ番号]

出典[ソースを編集]

  1. ^ 全怪獣怪人』上巻、勁文社1990年3月24日、40頁。C0676。ISBN 4-7669-0962-3
  2. ^ a b c d e 超人画報 1995, p. 38
  3. ^ a b c d 岩佐陽一 2001, p. 70, 「遊星王子の世界」
  4. ^ a b c d 宣弘社フォトニクル 2015, p. 10, 「遊星王子」
  5. ^ a b c 石橋春海 『'60年代 蘇る昭和特撮ヒーロー』 コスミック出版〈COSMIC MOOK〉、2013年12月5日、25-27頁。ISBN 978-4-7747-5853-4
  6. ^ a b c 石橋春海 2014, pp. 16-19, 「1958 遊星王子」
  7. ^ 『TOWNMOOK増刊 仮面ライダー』(徳間書店)[要ページ番号]
  8. ^ 石橋春海 2014, p. 17, 「制作現場「遊星王子」1 あのとき私は 浅井清(元宣弘社制作進行)」.
  9. ^ a b 宣弘社フォトニクル 2015, p. 6, 「インタビュー大場徳次」
  10. ^ 超人画報 1995, p. 45.
  11. ^ ASIN B00006GJFA
  12. ^ ASIN B00006JJHI
  13. ^ 遊星王子/第1部 遊星王子篇【3巻セット】 - アネックダイレクト
  14. ^ 遊星王子/第2部 恐怖奇巌城篇【3巻セット】 - アネックダイレクト
  15. ^ 遊星王子/第3部 大空魔団篇【4巻セット】 - アネックダイレクト
  16. ^ 遊星王子/第4部 魔境黄金洞篇【4巻セット】 - アネックダイレクト
  17. ^ 甦るヒーローライブラリー 第15集『遊星王子』 - ベストフィールド
  18. ^ a b c d e 岩佐陽一 2001, p. 32, 「映画になった『月光仮面』 東映映画『月光仮面』シリーズの世界」
  19. ^ 「INTERVIEW 岡崎徹」『仮面ライダー1971-1984 秘蔵写真と初公開資料で蘇る昭和ライダー10人』 講談社 編、講談社2014年11月20日、289頁。ISBN 978-4-06-218566-0

参考文献[ソースを編集]

関連項目[ソースを編集]

外部リンク[ソースを編集]

日本テレビ 火曜19:30枠[要出典]
前番組 番組名 次番組
遊星王子
(1958年11月)
日本テレビ 水曜18:15 - 18:45枠[要出典]
遊星王子
(1958年12月 - 1959年9月)