試作実験用飛行機

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試作実験用飛行機(しさくじっけんようひこうき)は、大日本帝国海軍が試作した実験用航空機。試作実験用飛行機第一号(MXY1)と試作実験用飛行機第二号(MXY2)の二種類が存在した。

試作実験用飛行機第一号[編集]

1936年(昭和11年)7月、海軍航空廠(空廠)は空力実験のための専用実験機の制作を計画し、渡辺鉄工所に対して実験機1機の設計・製作を命じた。渡辺は空廠の長畑順一郎技師の指導の下に内藤繁樹設計課長を設計主務者として1937年(昭和12年)11月に設計を開始し、1938年(昭和13年)7月に設計完了。1939年(昭和14年)9月に試作一号機が完成し、数回の試験飛行が行われたが、振動が激しかったために実験機としては使い物にならず、実験に用いられることのないまま計画は中止となり、機体は研究資材として解体された。なお、開発期間が2年に渡ったため、完成時にはすでに旧式化していた。

機体はイギリスの空力実験機パーナル パラソル英語版を参考にした単葉機で、材質は木金混合骨組みに軽金属鈑および羽布張り。主翼は逆V字型の支柱で支えられた高パラソル翼英語版で、完成時の主翼は短形翼だったが、これを様々な形状のものに換装して空力特性のデータを収集することを計画していた。そのほか、各種空力実験装置を機内に搭載する。エンジンは中島「光一型」1基、降着装置は固定脚。

試作実験用飛行機第二号[編集]

試作実験用飛行機第一号と同時期に製作されたもので、第一号とは別設計。当初の略符号は「XXY2」だったが、のちに「MXY2」に変更された。「グラスゴー実験機」とも呼ばれていたが、グラスゴーとの関連性は不明。1機が試作されたが強度試験のみで計画中止となり、第一号と同様に解体された。

諸元(MXY1)[編集]

出典:『日本航空機大図鑑』 146頁。エンジンと乗員以外は推定値。

  • 全長:9.5 m
  • 全幅:13.0 m
  • 主翼面積:28.0 m2
  • 自重:1,000 kg
  • 全備重量:1,500 kg
  • エンジン:中島 光一型 空冷星型9気筒(離昇730 hp) × 1
  • 最大速度:200 km/h
  • 上昇限度:8,000 m
  • 航続時間:2時間
  • 乗員:3 - 5名

参考文献[編集]