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== Dの意味 ==
== Dの意味 ==
=== 学術的な記号・単位 ===
=== 学術的な記号・単位 ===
* [[ローマ数字]]の[[500]]。
*[[ローマ数字]]の[[500]]。
* [[1/10]]を表す[[SI接頭辞]]'''[[デシ]]'''(小文字)。
*[[1/10]]を表す[[SI接頭辞]]'''[[デシ]]'''(小文字)。
* [[水素]]の同位体[[重水素]]を表す記号(大文字)。
*[[水素]]の同位体[[重水素]]を表す記号(大文字)。
* [[十六進数]]と[[二十進数]]において、[[13|十三]]([[十進数]]での'''13''')を一桁(一文字)で表すために用いられる。
*[[十六進数]]と[[二十進数]]において、[[13|十三]]([[十進数]]での'''13''')を一桁(一文字)で表すために用いられる。
* [[双極子モーメント]]の[[単位]]、[[デバイ]]('''D'''ebye、大文字)。
*[[双極子モーメント]]の[[単位]]、[[デバイ]]('''D'''ebye、大文字)。
* "'''d'''ifferential"(微分)の頭文字として、[[数学]]では[[微分]]関連の記号としてよく使われる。(例)dy/dx、微分作用素''D''
*"'''d'''ifferential"(微分)の頭文字として、[[数学]]では[[微分]]関連の記号としてよく使われる。(例)dy/dx、微分作用素''D''
* [[数学]]では、一般に既知の数、集合、行列等を示す、[[A]], [[B]], [[C]]に次ぐ文字として、また判別式を示す文字として用いられる。
*[[数学]]では、一般に既知の数、集合、行列等を示す、[[A]], [[B]], [[C]]に次ぐ文字として、また判別式を示す文字として用いられる。
* 数学・[[自然科学]]では距離 ('''d'''istance) や[[次元]] ('''d'''imension) を示す文字として用いられる。
*数学・[[自然科学]]では距離 ('''d'''istance) や[[次元]] ('''d'''imension) を示す文字として用いられる。
* [[ドイツ語]]で[[与格]](間接目的語を表す格)'''''D'''ativ''の略。
*[[ドイツ語]]で[[与格]](間接目的語を表す格)'''''D'''ativ''の略。
* [[電界効果トランジスタ]](FET)の端子の一つ。ドレイン ('''d'''rain)
*[[電界効果トランジスタ]](FET)の端子の一つ。ドレイン ('''d'''rain)
* [[ダイオード]] ('''d'''iode)
*[[ダイオード]] ('''d'''iode)
* [[音楽|洋楽]]で用いられる[[音名]]の一つ(英米式、独式)。イタリア式では「'''re'''」、日本式では「'''ニ'''」に相当。→[[ニ (音名)]]
*[[音楽|洋楽]]で用いられる[[音名]]の一つ(英米式、独式)。イタリア式では「'''re'''」、日本式では「'''ニ'''」に相当。→[[ニ (音名)]]
** 音階の2番目の音であることから、音楽関係者の間で2を表す隠語として使われる。例:D(デー)万=2万(円)
**音階の2番目の音であることから、音楽関係者の間で2を表す隠語として使われる。例:D(デー)万=2万(円)
* Dで、[[ドイッチュ番号]]([[フランツ・シューベルト|シューベルト]]の作品に付せられる)
*Dで、[[ドイッチュ番号]]([[フランツ・シューベルト|シューベルト]]の作品に付せられる)
* [[血液型|Rh血液型]]における[[抗原]]の一つ。これにより、+と−とが判定される。
*[[血液型|Rh血液型]]における[[抗原]]の一つ。これにより、+と−とが判定される。
* 電磁気学の分野では[[電束密度]]を表す。
*電磁気学の分野では[[電束密度]]を表す。
* [[ケッペンの気候区分]]の[[冷帯]]([[亜寒帯]])を表すD。
*[[ケッペンの気候区分]]の[[冷帯]]([[亜寒帯]])を表すD。
* [[化学]]で、[[キラリティー]]のある分子を識別する記号 ('''d'''extro)。
*[[化学]]で、[[キラリティー]]のある分子を識別する記号 ('''d'''extro)。
** 分子全体が[[旋光性|右旋性]]であることを示す。(小文字)
**分子全体が[[旋光性|右旋性]]であることを示す。(小文字)
** d-[[グリセルアルデヒド]]と同じ立体配置を持つものを示す(大文字)。→[[DL表記法]]
**d-[[グリセルアルデヒド]]と同じ立体配置を持つものを示す(大文字)。→[[DL表記法]]
* 遅延[[スイッチ]]。構内電気設備配線用図記号([[JIS]] C 0303:2000)で用いられる。スイッチの図記号に傍記。
*遅延[[スイッチ]]。構内電気設備配線用図記号([[JIS]] C 0303:2000)で用いられる。スイッチの図記号に傍記。


=== その他の記号 ===
=== その他の記号 ===
* [[日]](day)
*[[日]](day)
* [[自動車]]の[[オートマチックトランスミッション|AT]]の[[ドライブ]](前進及び通常走行位置)。
*[[自動車]]の[[オートマチックトランスミッション|AT]]の[[ドライブ]](前進及び通常走行位置)。
* [[ダイニング]](dining 食事)の略。
*[[ダイニング]](dining 食事)の略。
** ダイニングルーム(食堂 食事室)
**ダイニングルーム(食堂 食事室)
** 鉄道車両の用途を表す副記号で、[[食堂車]]を表す(2階建て車と区別するため大文字で書く)。
**鉄道車両の用途を表す副記号で、[[食堂車]]を表す(2階建て車と区別するため大文字で書く)。
* 鉄道車両の用途を表す副記号で、[[2階建車両]]を表す(食堂車と区別するため小文字で書く)。
**鉄道車両の用途を表す副記号で、[[2階建車両]]を表す(食堂車と区別するため小文字で書く)。
* [[デザイナー]] (designer) の略。
*[[デザイナー]] (designer) の略。
* 古代ローマ人の個人名デキムス (Decimus) の略。
*古代ローマ人の個人名デキムス (Decimus) の略。
* [[テレビ]]・[[ラジオ]]の放送業界や、音楽業界などでの[[ディレクター]]の意味。
*[[テレビ]]・[[ラジオ]]の放送業界や、音楽業界などでの[[ディレクター]]の意味。
* [[二重]]を意味するdoubleの略。日本ではこの意味で[[W]]が使われることもあるが、英語圏では用いられない(詳しくはWの記事を参照)。
*[[二重]]を意味するdoubleの略。日本ではこの意味で[[W]]が使われることもあるが、英語圏では用いられない(詳しくはWの記事を参照)。
* 欧米の[[アスキーアート]]において、しばしば空けた[[口]]を意味する。(例 :-D)
*欧米の[[アスキーアート]]において、しばしば空けた[[口]]を意味する。(例 :-D)
* [[ドイツ読み]]のD(デー)は[[レ]]の音を表す
*[[ドイツ読み]]のD(デー)は[[レ]]の音を表す
* 欧州の自動車のカテゴリー、全長を基準に設定されている記号。[[Dセグメント。]]
*欧州の自動車のカテゴリー、全長を基準に設定されている記号。[[Dセグメント。]]
*「デルタ」[[フォネティックコード]]の第四コード。
*「デルタ」[[フォネティックコード]]の第四コード。
* [[博士号]] (doctor) の略。
*[[博士号]] (doctor) の略。
* [[デジタル]]の略。[[デジタル-アナログ変換回路|DA変換]]など。
*[[デジタル]]の略。[[デジタル-アナログ変換回路|DA変換]]など。


=== 商品名・作品名・固有名等 ===
=== 商品名・作品名・固有名等 ===
* コンピュータ
*コンピュータ
** [[D (データベース言語仕様)]] ([[Tutorial D]] などの[[データベース言語]]の基となっている仕様)
**[[D (データベース言語仕様)]] ([[Tutorial D]] などの[[データベース言語]]の基となっている仕様)
** [[D言語]]([[プログラミング言語]]の一つ)。
**[[D言語]]([[プログラミング言語]]の一つ)。
*電気・機械
*電気・機械
** [[日本国有鉄道|国鉄]]([[JR]])等の[[機関車]]で、動軸が4軸の形式に付される記号。'''D'''51、E'''D'''75など。
**[[日本国有鉄道|国鉄]]([[JR]])等の[[機関車]]で、動軸が4軸の形式に付される記号。'''D'''51、E'''D'''75など。
*** 国鉄(JR)等で[[ディーゼル機関車]]の形式に付される記号。'''D'''D51、'''D'''E10など。
***国鉄(JR)等で[[ディーゼル機関車]]の形式に付される記号。'''D'''D51、'''D'''E10など。
*** 国鉄(JR)等の[[列車番号]]で[[気動車]]列車に付されるアルファベット。
***国鉄(JR)等の[[列車番号]]で[[気動車]]列車に付されるアルファベット。
** [[スウェーデン国鉄D形電気機関車]]
**[[スウェーデン国鉄D形電気機関車]]
** 電機業界では[[三菱電機]]を表す (D=Diamond)。
**電機業界では[[三菱電機]]を表す (D=Diamond)。
*** [[NTTドコモ]]や[[ソフトバンクモバイル]]の携帯電話における[[三菱電機]]製端末にく型番。
***[[NTTドコモ]]や[[ソフトバンクモバイル]]の携帯電話における[[三菱電機]]製端末にく型番。
**[[ニコン]]の[[デジタルカメラ|デジタル]][[一眼レフカメラ]]。[[ニコンのカメラ製品一覧]]を参照のこと。
**[[ニコン]]の[[デジタルカメラ|デジタル]][[一眼レフカメラ]]。[[ニコンのカメラ製品一覧]]を参照のこと。
**[[インテル]]が[[開発]]した[[デスクトップ]]向け[[CPU]]の名称『[[Pentium D]]』『[[Celeron D]]』。
**[[インテル]]が[[開発]]した[[デスクトップ]]向け[[CPU]]の名称『[[Pentium D]]』『[[Celeron D]]』。
** [[映像機器]]接続用の[[D端子]]。[[コネクタ]]形状がDの形であるから名付けられた。
**[[映像機器]]接続用の[[D端子]]。[[コネクタ]]形状がDの形であることから名付けられた。
** 日産車のエンジン形式では[[DOHC]]もしくは[[直噴エンジン]]を表す。
**日産車のエンジン形式では[[DOHC]]もしくは[[直噴エンジン]]を表す。


*作品・キャラクター名等
*作品・キャラクター名等
** [[菊地秀行]]原作の小説「[[吸血鬼ハンターD]]」の主人公の名"D"。
**[[菊地秀行]]原作の小説「[[吸血鬼ハンターD]]」の主人公の名"D"。
** アーケードゲーム『[[QUEST OF D]]』に登場する魔導書。
**アーケードゲーム『[[QUEST OF D]]』に登場する魔導書。
** 映画作品。[[D (映画)]]を参照のこと。
**映画作品。[[D (映画)]]を参照のこと。
** 漫画及びそれを原作にしたアニメ/ゲーム/実写映画作品『[[頭文字D]]』。
**漫画及びそれを原作にしたアニメ/ゲーム/実写映画作品『[[頭文字D]]』。
*** 同作内のチーム「プロジェクトD」。
***同作内のチーム「プロジェクトD」。
** [[右寺修|Des-ROW]]のCDアルバム。[[D.]]を参照のこと。
**[[右寺修|Des-ROW]]のCDアルバム。[[D.]]を参照のこと。


*芸能・スポーツ
*芸能・スポーツ
** 日本の[[ヴィジュアル系]]バンド、[[D (バンド)]]。
**日本の[[ヴィジュアル系]]バンド、[[D (バンド)]]。
** 日本の女性アーティスト、[[D[di:]]]。
**日本の女性アーティスト、[[D[di:]]]。
** 日本の[[日本プロ野球|プロ野球]]球団[[中日ドラゴンズ]] (Dragons) の略号。
**日本の[[日本プロ野球|プロ野球]]球団[[中日ドラゴンズ]] (Dragons) の略号。
** 日本のプロ野球球団[[横浜DeNAベイスターズ]] の略号。中日との混合のために使われることは少ない。
**日本のプロ野球球団[[横浜DeNAベイスターズ]] の略号。中日との混合のために使われることは少ない。


== 符号位置 ==
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== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* {{Unicode|[[Đ]] đ}} - [[ストローク符号]]([[クロアチア語]]、[[サミ語]]、[[ベトナム語]])
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* {{Unicode|[[Ð]] ð}} - [[ストローク符号]]<ref name="Unicode">[[Unicode]] ではストローク符号として見なされていない。</ref>([[アイスランド語]]、[[フェロー語]])
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* {{Unicode|[[Ɖ]] ɖ}} - [[ストローク符号]]<ref name="Unicode" />([[エウェ語]])
*{{Unicode|[[Ɖ]] ɖ}} - [[ストローク符号]]<ref name="Unicode" />([[エウェ語]])
* {{Unicode|[[Ď]] ď}} - [[ハーチェク]]
*{{Unicode|[[Ď]] ď}} - [[ハーチェク]]


== 脚注 ==
== 脚注 ==

2012年4月29日 (日) 19:11時点における版

Dd Dd
ラテン文字
Aa Bb Cc Dd    
Ee Ff Gg Hh    
Ii Jj Kk Ll Mm Nn
Oo Pp Qq Rr Ss Tt
Uu Vv Ww Xx Yy Zz
  • 太字で表した字は母音である。

Dは、ラテン文字アルファベット)の4番目の文字。ギリシャ文字Δ(デルタ)に由来し、キリル文字Дに相当する。小文字は d

字形

大きく分けて2つの字形が使われる。

  1. 縦線の右に半円を1つ続けた形で、大文字がそうである。フラクトゥールではのようである。しばしばOPbとの区別のため縦線に横棒を加えてÐのように書くことがある。また、アイスランド語フェロー語Ð ð、並びに南スラヴ諸語ベトナム語Đ đエヴェ語Ɖ ɖは別の字である。
  2. 縦線の下部の左に円を1つ付けた形で、小文字がそうである。フラクトゥールのように、しばしば上に延びた線が左に曲がることがあるが、この場合、線が折り返してはならず、また円との接点より下には線が続いていてはならない。そうでないとaと区別が付かなくなる。

呼称

日本では「ディー」と呼ぶことが多い

音素

この文字が表す音素は、/d/有声歯茎破裂音)ないしその類似音である。

  • ドイツ語では語末や無声子音の前で無声化する。
  • フランス語では語末の d を黙字とする。ただし、後続の単語が母音で始まっていれば、リエゾンして/t/となる。
  • 英語では、規則動詞の過去形の語尾-edは、その前の音により/d//t//Id/などと変

Dの意味

学術的な記号・単位

その他の記号

商品名・作品名・固有名等

  • 作品・キャラクター名等
    • 菊地秀行原作の小説「吸血鬼ハンターD」の主人公の名"D"。
    • アーケードゲーム『QUEST OF D』に登場する魔導書。
    • 映画作品。D (映画)を参照のこと。
    • 漫画及びそれを原作にしたアニメ/ゲーム/実写映画作品『頭文字D』。
      • 同作内のチーム「プロジェクトD」。
    • Des-ROWのCDアルバム。D.を参照のこと。

符号位置

大文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 小文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 備考
D U+0044 1-3-36 &#x44;
&#68;
d U+0064 1-3-68 &#x64;
&#100;
U+FF24 1-3-36 &#xFF24;
&#65316;
U+FF44 1-3-68 &#xFF44;
&#65348;
全角

関連項目

脚注

  1. ^ a b Unicode ではストローク符号として見なされていない。