「競艇」の版間の差分

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*[[2008年]] [[和田アキ子]]
*[[2008年]] [[和田アキ子]]


== 登録番号 ==
登録番号は競艇選手を区別するための番号である。しかし、1番~10番は非選手の番号であり、競艇の設立に大きく貢献した人物に与えられている。1番は競艇の産みの親である[[笹川良一]]。2番~10番は非公表になっている。選手第1号は11番の鍋島弘であり、11番以降は選手に番号が与えられている(ただし、42番は欠番となっている)。
初期の頃は登録の順番にきまりはなく、早く登録した選手から番号が与えられていた。途中から、養成期毎に選手登録試験に合格した選手養成員を生年月日順に並べ、年長者順に登録番号の若い番号から通し番号で付与されることになった。101期までで4484号まである(4484号は稲生夏季選手)。


現在では、選手やファンの間では世代を分けるための基準としても使われる。

なお、全選手一覧は☞ [http://www.kyo-tei.com/data/file/all-racers.txt]


== 競艇学校 ==
== 競艇学校 ==

2008年2月13日 (水) 20:31時点における版

競走中のモーターボート

競艇(きょうてい、kyotei)は、競輪競馬オートレースと並ぶ公営競技の1つで、プロの選手達によって行われるモーターボート競技である。

モーターボート競走法という特別法に基づいて、指定自治体がパリミュチュエル方式により勝舟投票券(舟券)を販売している。

所轄官庁は国土交通省中央省庁再編前は運輸省)で、造船関係の産業を振興すること等を目的として、1952年昭和27年)から実施された。それ以来長らく日本独自のものであったが、2002年平成14年)より韓国美沙里(ミサリ)競艇場でも行われるようになった。

競艇自体の競技の呼称としては、他にも「ボート」や「モーターボート競走」というものもあったが、1997年度を持って「競艇 (kyotei)」に統一された。

競走の概要

水面 (競走水面)に浮かぶ2つのブイ(ターンマーク)を目印として、反時計回り(左回り)に3周する。旋回が反時計回りなのは、水上の交通ルール(船舶はすべて右側通行)に従っているからである。

ターンマーク(正確にはターンマークと対岸(観戦スタンド側)を垂直に結ぶ線)間の距離は300mであるため、約1,800mを航行することになる。

ボート[1]エンジン[2]競艇場に用意されており、開催初日の前日に抽選で選手に割り当てられる。開催期間中の選手はモーターの整備とプロペラ(一般にはスクリューと呼ばれるが、競艇では「プロペラ」あるいは「ペラ」と呼ぶのが普通)のマッチングの調整に多くの時間を費やす(開催期間外もほとんどの時間はプロペラの調整に充てられ、地域ごとに研究のグループが作られているほど、プロペラの出来不出来がレースの結果に大きな影響を及ぼす)。モーターの整備も整備士への相談はできるが、すべて選手自身でやらなければならない。

モーターは同じロットの量産品であるが、量産時の多少の性能のブレに加え、その後の整備によって、徐々にその性格が変化してくる。元々性能良く仕上がっていたモーターを整備の上手な選手が調整した場合などにはやがて最強のモーターに成長したり、そこそこの仕上がりのモーターを並みの調整で使っていると勝てないモーターに成り下がったりする。また、転覆してモーターに水を被るとその後の調整如何によってはモーターの性格が大きく変化することがある。ある程度、モーターが育った状態になると、選手がくじ引きでどのモーターを引くかが、勝敗の分かれ目になる。このため、各紙の着順予想ではモーターの状態を表すマークが付けられている。なお、モーターは定期的に一斉に取り替えられるため、そのときには改めてモーターの成長をチェックし直す必要がある。

競走場(競艇場)への私物の持ち込み及び使用が許されているのは、プラグプロペラ及びヘルメット[3]のみで、そのほかのものは競走場で認められたものを購入する。特にエンジンの整備や私物の持込には細かな規定があり、違反した場合には重大なペナルティーが科される(実際に認められていない私物部品を使用したことが発覚し、当時のトップレーサーが永久追放になっている)。

モーター、ボートはヤマト発動機製である(ヤマハ発動機では無い)

モーターやプロペラの整備後、選手は競走の間の水面を利用して試運転を行う。試運転の回数に制限はなく、整備をしては試運転の繰り返しをする選手と、それほど試運転に出てこない選手とがいる。この試運転も舟券の予想の参考になる。

なお、ボートと選手が着用するカポック(防具)には艇番と色別が、ボートの舳先に色別の旗がつけられて、区別されている。

また、以前は体重の下限に規定がなく、期間中に過酷な減量を行い身体をこわす選手が多発したため、現在は男子が50kg、女子が47kgを下限とし、それ以下の場合は重りを載せて調整することになっている。

また、競輪等、他の競技に比べ選手として活躍できる期間が長い為、駆引きの巧みな経験豊かな年長者と新人選手の競走も見所である。

一見、機械に依存している様に見えるが、実際には熱い人間ドラマが繰り広げられている。


競艇の開催

住之江競艇場の競走水面(左はメインスタンド・右が世界第3位に交代した「ボートくん」・奥は発走ピット)

モーターボート競走法、モーターボート競走法施行令、モーターボート競走法施行規則などにより、競走場・施行者あたりの開催回数および開催日数、1開催あたりの開催日数、1日の競走回数が定められている。1回の開催で最大18日開催可能である。通常法令上の開催回数は、出走表に記載されるか、勝舟投票券に印字されるなどのほかは意識することはなく、事実上4日から6日の間で設定される「節(シリーズとも呼ぶ)」で開催が構成されている。

競艇の施行者は選手に対して節ごとに出場の斡旋を行う。その節に斡旋された選手は、開催の1日前の規定の時間までに競艇場に集合し、各種の検査を受けた後で後述するようにエンジンとボートの抽選を行う(前検日という)。その後は開催終了(あるいは斡旋解除)まで宿舎に宿泊し、外部との連絡が出来なくなるのは他の公営競技と同じ。

番組が主催者から発表されるのは、前検日は前検終了後、それ以降は前日のレース終了後である。

選手は1日に1回ないしは2回出走する。節間の出走回数は抽選によって決められる。

SGレースなど主要なレースで採用される準優勝戦3レース制の6日間競技を例に取ると、選手全員が4日目までに5走から6走し、準優勝戦に出走する者はその平均の競走得点の上位18名となる。準優勝戦に出走する選手は5日目には1走、それ以外の選手は2走する。準優勝戦では各レース上位2名が優勝戦に進み、3~6着はそれぞれ特別選抜A、B戦に進むことになる。ただし、準優勝戦に進めなかった選手の中で競走成績を極端に落とす可能性がある(モーターの調子がすこぶる悪いなど)選手は出走調整を希望すれば5、6日目は1走だけの場合もある。競輪のように途中で帰郷する選手はけがなどをした選手を除けばほとんどいない(SGレースのうち年末の賞金王決定戦に関しては獲得賞金額上位12名の選手が固定されて4日間で4走することになる)。

レース前の展示航走

レース前に行われる「展示航走」は「スタート展示」と「周回展示」のふたつがある。モーター及び選手の調子を見る事が目的。競馬パドックと同じようなもの。前のレース終了後以下の2種類の展示航走が行なわれる。

スタート展示

スタート展示では出場選手がコース取り、スタートまでを行なう。 ピット離れやコース取り、スタートタイミングを見るのが目的。 なお、スタート展示に参加しなかった艇は最アウトコースと規定されている。

スタート展示の情報は、以下の情報が競艇場内のモニターで発表される。

  • コース
  • スタートタイミング

ちなみに以前は「スタート練習」といって単に、選手がスタートタイミングをつかむためのものだったが、参考にする客も多く、練習と本番のコースが違ったりで苦情も多く「スタート練習」は廃止となった。しかし、スタート練習の復活を望む客も多く、予想が立てやすいようにと、名称も「スタート展示」と改められ行われるようになった。

周回展示

スタート展示が実施された後にそのまま周回展示に移行する。 出場選手が単独で1艇ずつ2周回する(荒天の場合には1周回に短縮される場合がある)。ターンの攻め具合や出足(加速力)、伸びを見るのが目的。 なお、審判委員長が全力で航走していないと判断した艇は、再度周回展示航走を指示される。

周回展示の情報は、以下の情報が競艇場内のモニターで発表される(ライナーは一部の競艇場のみ調整可)。

  • タイム(1周目のバックストレッチ後半のタイム)
  • 選手の体重(男子は50kg、女子は47kgを下回る場合、重量調整がなされる。重量調整の有無の発表される。)
  • エンジンのチルト角度(傾斜角度)やライナー調整高(上下高)
  • モーターの部品やプロペラの交換の有無

これらの情報や出走表に記載されているデータを参考にして客は舟券を購入する。 (有料ではあるが予想屋予想紙を参考にする客もいる)

レース本番

ピットアウト、待機行動

ピットでの発走合図で全6艇がピットアウト、通常2マークホーム側から小回り防止ブイをバックストレッチ側に回り込んだところから待機行動に入り、再びホーム側に回り込む間にコース取りを行なう。スタートラインから2マークよりの水域を待機行動水面と呼ぶ。

競走の鉄則としてイン側が有利(一番ターンマークに近く、先に出ることで後の艇を引き波にはめやすくなるため。ただし現在のターン技術の向上で昔ほどインが強いわけではない)なので最インの1コースを目指して動く事になる。しかし、あまり早くインに入ってしまう(深インになる)とスタートまでのダッシュの距離が足りなくなってしまうため、外の艇にまくられてしまうことも多い。また、競走場によっては1マークをスタンド寄りに設定しているところがあり、その場合は進入から1マークへの角度がついてしまうため、インが不利になる。一旦進入した後でコースを取り直す場合は一番外のコースに入らなければならない。また、新人選手は一番外のコースに入ることが不文律になっている(技術が拙いため内側に入ると他の艇に迷惑をかけるという理由から)。

デビュー間もない新人やアウトからのダッシュ戦を好む選手はピットを出てから内側の艇を横目に大きく艇を回している場合もある。 このあたりは事前に仕入れた情報を参考にする事になる。

  • スタート展示において6コースであった選手が本番で1コースに進入した場合は出走資格の喪失(返還欠場)となる。(ただし、本番レースで2コースに入り、1コースの艇が欠場した場合など審判委員長がやむを得ないと認めた場合は除く)

スタート

競艇のスタート方法は「フライングスタート法」というスタート方法を採用している。待機行動に入った後、だいたいスタート12秒前ぐらいから大時計の0秒ジャストを基準としてスタートラインを通過する様にタイミングを狙って、全艇がスタートラインへダッシュし、そのままスタートラインを通過して第1ターンマークへと向かう(スタートラインを通過したタイミングをスタートタイミングという)。

舟の先端がスタートラインを通過するのが0秒より0.01秒でも速い場合は「フライング(F)」、0秒から1秒以内にスタートラインへ到達できなかった場合は「出遅れ(L)」と判定される(微妙な場合はスリット写真=他の公営競技ではゴール着順の判定に使われる=が用いられる)。なお、「フライング」及び「出遅れ」対象艇が含まれた舟券は、客への全額払い戻し返還(競馬で言う競争除外などによる買戻し)となるほか、同一レースにおいて6艇全て、若しくは5艇がフライング、または出遅れ(混合の場合を含む)となった場合はレース不成立となり、当該レースの舟券は全額返還となる。

(参考) 5艇もしくは全艇のフライング、出遅れ…全賭式不成立(全部返還)  4艇フライング、出遅れ…3連単・3連複・2連複・拡連複・複勝式の賭式が不成立(2連単・単勝式は成立)  3艇フライング、出遅れ…3連複・拡連複の賭式が不成立

また「フライング」や「出遅れ」をした選手本人は、出場している節の賞典除外(開催節1回目の場合。同一節において2回目の場合は即日帰郷を命ぜられ、競艇場から”追放”される)となり、一定期間の斡旋停止(1本目:30日、2本目:60日、3本目:90日)され、訓練施設での再訓練などペナルティーが科せられる。

特に、SG優勝戦でフライングした場合は12ヶ月SG選出除外(賞金王決定戦を除く)と6ヶ月間G1選出除外、SG準優勝戦の場合は以後4大会SG選出除外と3ヶ月間G1選出除外、G1の優勝戦と準優勝戦においてもG1選出除外のみSGと同じ)の罰則が課される。(競走施行者の収入に対して多大な損害 - SG優勝戦での返還は20億円程度になることもある - を与えるため、特にフライングや出遅れに関する罰則は厳しい)。ただし、選手責任外による出遅れの場合は前述の罰則はない。

ちなみに韓国の競艇では「出遅れ」は2秒以内となっており、「フライング」及び「出遅れ」対象艇があっても舟券の払い戻し返還とならずスタートのやり直しとなる。(最近は返還になっているらしい[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。)

1周目1ターンマークの攻防

戦法としては、イン(1コース)の利を生かしてそのまま内側から最短距離で旋回して逃げる「逃げ」、「逃げ」を打つ艇に対して外側からスピードをつけて内寄りの艇を抜く「まくり」「ツケマイ」、内寄りの艇を先に行かせて更に内側を突く「差し」、「まくり」と「差し」の複合技である「まくり差し」がある。「まくり差し」の例としては、1マークへの到達の遅れた選手等を「まくり」、全速ターンでターンマークをはずした選手等を「差し」て勝利をうばった場合や、外側の艇が1マークで空いているところを見つけて突っ込んできた場合等がある。高速でターンをしてさらに「差し」をきめるために艇を自在にコントロールする必要があるため、難易度はかなり高い。

1980年代まではターンマークを回るときはスピードを落として小回りに回る「落としマイ」が定石だったが、1990年代今村豊が「全速ターン」を開発した。その後、それまでの正座の姿勢でひざで立って、両ひざで艇を押しながら身体を安定させて回っていた旋回が、両足を伸ばした状態で腰を浮かせ、足で艇を蹴るように旋回する「モンキーターン」になったことにより、旋回スピードが増し、外側の艇が内側の艇より先に回ることが多くなった。今ではほとんどの選手がモンキーターンを行っている。

1マークを回った時点でそのレースの大まかな着順が決まるため、ここでの攻防がレースの最大の見所となる。1着艇が1着を確定させた行動により、「決まり手」が判定される。

道中(ゴールまで)の攻防

1周目1マークで後手を踏んだ艇は1つでも着順を上げるべく、「抜き」を試みる事になる。1周目1マークで2番手以下だった艇が、その後逆転して1着になった場合、決まり手は「抜き」となる。なお、イン(1コース)の選手が「逃げ」に失敗したのち、追い上げて逆転した場合も「抜き」となる。スポーツ新聞等には「抜き」は「道中競り」(○周○マーク)と記述される場合もある。 道中2、3番手の艇が「抜き」で1着になる例はままあるが、6番手(最下位)の艇が追い上げて1着となることは極めて稀である。これは、水上では艇の後ろに「引き波」が生じ、後ろの艇の推進力を大きく損なうためである。なお、前述のフライング等があったときの決まり手は「恵まれ」となる。1位の選手は1周目でほぼ固まってしまうケースが多いが、2着以下については前に行く艇の引き波がターンマーク近くに残っていること等が原因となって最後まで順位争いがもつれることが多い。

レース終了

  • 客に対し舟券の配当金の払い戻しが行なわれる。(公営競技の中では、配当金の発表が最も速い。これは競技の性質上、僅差の決着が少ないため、はやく確定するからである。)
  • 直ちに次レースのスタート展示、周回展示が行なわれる。

以後、最終レース(12レース)まで繰り返される。

参考事項

一節間の進行

競艇は3~7日間(通常は4~6日間)を一節として開催される。基本的にはサッカーFIFAワールドカップに類似した、リーグ戦トーナメント方式の併用で、前3~4日間を「予選」として総当りで争い(1レースの組み合わせ(「番組」と呼ばれる)は施行者の裁量に委ねられ、一日1ないし2走する)、予選成績上位18名が「準優勝戦」に進出。そこで上位2着に入った6選手によって「優勝戦」が行われる。準優勝戦で3着以下に敗れた選手は、中位2着グループと下位2着グループにそれぞれ分けられた「特別選抜戦」に回る(規定により「準優勝戦」が2レースで、上位3着までの選手が「優勝戦」に進出する開催もある)。

3~4日間の短い節では準優勝戦を設けず、優勝戦は前日までの成績上位6選手で争う形態が多い。また賞金王決定戦のように、予選の番組を1レースごとに抽選で決める節もある。

進入固定競走

各艇の進入コースを1コースを1号艇~6コース6号艇と決めておく「進入固定競走」が全競艇場で行なわれていた時期があった(ある会場では全開催レースを進入固定にしたこともあった)。当然1コースつまり1号艇が断然有利になるため、レースの紛れが少なくなって、あまりファンからの支持を得られず、現在では蒲郡競艇場浜名湖競艇場大村競艇場で1日1~2レース行なわれるのみとなった。

2着の決まり手

2着に関しては上述にあるとおり、道中での逆転が多いため、特に「決まり手」は存在しない。しかし、道中での逆転がない場合、もしくは1周1マーク終了時点では次のような状態になることが多い。

  • 1着は「イン逃げ」、2着は「差し」
競艇の2連単では「1-2」で決まることが多いが、これは2コースの艇が1コースの艇をマークして差しに構えることが多いためである。大外から、最内に差して2着に残るケースもあるが、上記の1-2と比較すると発生確率が低く、高配当となる。
  • 1着は「イン逃げ」、2着が「まくり差し」
まくりに来た艇に対して内側の艇が反発して、まくった艇が後退してしまったときに、間隙を縫ってきた艇(まくりに来た艇の1つ外側の艇が多い)が2着になる場合、及び、まくりに来た艇が途中でまくりをあきらめてまくり差しに変更した場合が考えられる。これらのケースも非常に多い。
  • 1着が「まくり差し」、2着が「イン残り」
差しもしくはまくり差しが届いて1着になってしまったケースである。まくりが決まったときにはイン(1コース)は2着にも残れないことが多いが、差しの場合には、インがドカ遅れしていなければ残るケースが多い。大外からの最内差しが成功した場合には、2着が1コースの場合でも高配当になることが多い。
  • 1着が「まくり」、2着が「マーク差し」
まくりが成功して、まくった艇が1着になった場合には、まくった艇の一つ外側の艇が2着になることが多い。まくり(つけまい)が決まると内側の艇はまくった艇の引き波に飲み込まれて大きく減速するため、その場合には2着には外側の艇が、減速している内側の艇とまくった艇の間のスペースにまくり差しを入れて2着をとることが多い。なお、大外まくりの場合には、外側に艇がいないため、最後にまくられたインコースは2着に来ることは少ないが、どの艇が2着に残るかは状況による。
  • 1着が「まくり差し」、2着が「2番差し」
まくって来た艇に内側の艇が反発して、両者が飛んで大回りになった場合等に発生する。大きな差し場ができるので、外側の艇は容易に差しもしくはまくり差しを決めることができるため、外側の艇で上位を独占するケースが多い。この場合には、ほぼ確実に高配当になる。

歴史

モーターボートレースの歴史についてはモーターボートの当該項目を参照すること。

競走格付け

競艇の競走格付けにはグレード制が採用されており、上位のグレードから以下のように分類される。

それぞれの詳細については競艇の競走格付けを参照すること。

競艇場

詳細については競艇場を参照のこと。

舟券の発売種類

舟券の発売種類は、以下の7種類である。

  • 単勝式→1着に成りそうな舟番を予想する
  • 複勝式(2着払い)→2着までに入りそうな舟番を予想する
  • 普通二連勝複式(二連複)→着順に関係無く1着・2着を予想する
  • 拡大二連勝複式(拡連複※)→3着までに入りそうな舟券を予想する
  • 二連勝単式(二連単)→1着・2着を着順通りに予想する
  • 三連勝複式(三連複)→1着・2着・3着を着順に関係無く予想する
  • 三連勝単式(三連単)→1着・2着・3着を着順通りに予想する

競艇の場合、現在は売り上げの大半が三連単である。それは他の発売方式では出走する艇が6艇であることから的中する確率が高い(的中する確率は、単勝1/6、複勝2/6、二連複1/15、拡連複3/15、二連単1/30、三連複1/20、三連単1/120)ため、かえって高配当の可能性が低いからでる。

電話投票

  • テレボート
    テレボートとは、電話・インターネット投票に関わる事務を一括して行うセンターの愛称。かつては地区ごとに「テレボート九州」「テレボートせと」などと分かれて存在し、各テレボートごとに競艇を紹介する小さな展示館のような施設を持っていたが、数年前に全国の事務を一括して受け付ける「テレボート」に統合され、各地の展示施設も廃止された。現在のテレボートは、電話・インターネット投票の募集や情報提供を主に行っている。

テレボート

場外発売場

競艇主催者の中には、競艇場以外の場所に「ボートピア」などの愛称で知られる場外発売場を設置して、舟券の発売を行っている者も多数いる。詳細は競艇場外発売場の項を参照のこと。

競艇の放送媒体での中継

SGレースのテレビ解説者
SGレースのテレビ出演者

メイン司会者以外は、ほぼこの出演者でお届けする。なお優勝戦中継でのメイン司会者は、生島ヒロシが担当することが多い。

SGレースのラジオ出演者
  • 松島茂・文化放送アナウンサー-実況&司会担当。過去に、鈴木光裕アナウンサーが担当していた。(ナイターイン中は鈴木アナ、オフ期間中は松島アナが基本的に担当。)
  • 他に芸能人などをゲストに迎えてお届けする。
特設スタジオをスタンドに設けた大会
順番 SG大会名 開催競艇場
1st 第16回グランドチャンピオン決定戦競走 浜名湖競艇場
2nd 第52回モーターボート記念競走 桐生競艇場
3rd 第20回記念JAL女子王座決定戦競走 徳山競艇場
4th 第42回総理大臣杯競走 平和島競艇場
5th 第17回グランドチャンピオン決定戦競走 戸田競艇場
6th 第12回オーシャンカップ競走 桐生競艇場
7th 第53回モーターボート記念競走 蒲郡競艇場
8th 第10回記念競艇王チャレンジカップ競走 浜名湖競艇場
  • また、GIのうちの周年記念・ダイヤモンドカップ、並びにGII、GIIIなどは主として開催場や場外発売の行われる地域の独立UHF放送局へ向けて実況が行われる。
  • 漫画家の蛭子能収が舟券を買うときに、買い目を絞らず細かく十数点買い広げることが有名になり、このような買い方を「蛭子買い」と呼んでいた。他にも徳光和夫喜多条忠などが競艇通といわれる有名人である。
  • 競艇のイメージソングは2005年まではTUBEが歌っていたが、2006年と2007年は小柳ゆき、2008年からは和田アキ子が歌っている。

なお、競艇を扱う雑誌としては、競艇マクールボートボーイがある。

コマーシャルメッセージ(CM)

CMソング・イメージソング

出演


競艇学校

競艇選手になるためには、競艇学校といわれる選手養成所での1年間の訓練をこなさなければならない。全国モーターボート競走会連合会は福岡県柳川市に「やまと競艇学校」を設置しており、競艇選手の養成を行っている。

男女が同じ条件で戦う競艇

競艇の特色の一つは「男女が同じ条件で戦う」ことである。

競艇の産みの親の一人である笹川良一は、太平洋戦争後「これからは男女が同じ立場になる時代が来る」と痛感。当初から女子にも選手への道を開くことを構想し、実践した。第1回全日本選手権には早くも4人の女子選手が出場し、1950年代には周年記念で3人が優勝している。

1960年代には女子選手の数は激減し、一時は4人にまで落ち込んだが、1980年(昭和55年)にデビューした田中弓子の活躍を機に再び増加に転じ、現在は約1500人いる選手の1割を占める。

女子選手限定のレースも行われている(GI女子王座決定戦、GⅢ女子リーグ、オール女子。男女混合戦でもシリーズ中に女子選手のみのレースが組まれることがある)が、男女混合のレースもあり、体重制限が3kg軽い(男子は50 kg以上、女子は47 kg以上)以外はすべて同じ条件で戦う。男女混合のレースで女子選手が勝つことは日常茶飯事で、一般戦では女子選手がシリーズ優勝することもそれほど珍しくなく、中堅以下の男子選手がトップクラスの女子選手に勝つことは容易ではない。

1999年(平成11年)の四国地区選手権では山川美由紀が女子選手では41年ぶりにGI優勝を果たした。また2001年(平成13年)には寺田千恵がSG優勝戦(第11回グランドチャンピオン決定戦競走)に進出し、大島聖子が男子選手を抑えて最多勝タイトルを獲得するという、共に女子選手としては初めての快挙を達成。更に2006年(平成18年)には寺田千恵以来、5年ぶり史上2人目の快挙として横西奏恵がSG優勝戦(第41回総理大臣杯競走)進出を決めた。2001年の寺田は5着、2006年の横西は6着と、共に優勝戦では敗れたものの、史上初の女性レーサーによるSG制覇は夢ではなくなって来ている。


競艇をテーマにした作品

漫画

脚注

  1. ^ 現在のレースで用いられているのはハイドロプレーンと言われるタイプだが、以前はランナバウトと呼ばれるタイプのものがあり、そのタイプのボートを使ったレースは「ランナ戦」と呼ばれていた。体重の有利不利が出にくいため、体重が重い選手が得意としていた。しかしスピード感の点でハイドロプレーンに及ばず、今は使われていない。競馬で言えばサラブレッドアラブの違いに似ている。
  2. ^ エンジンは競艇関連のメディアでは「モーター」と表記されるのが一般的。2サイクルで混合油で動く。ちなみに、馬力は32馬力である。
  3. ^ 以前は競艇場に備え付けの、アメリカンフットボールの選手がかぶるような形の物を使っていたが、最近はF1やバイクに乗るときに使うフルフェースタイプの物を使う選手が増えている。


関連項目

競艇イメージキャラクター

競艇をより一層、華を齎すのがイメージキャラクターで表彰式や開会式で司会を担当する。歴代のイメージキャラクターは次の通り。

何人目? 担当者 担当年
遠藤久美子 2002年~(2年間)~2003年
優木まおみ 2004年~(4年間)~2007年
和田アキ子 2008年~(?年間)~継続中

外部サイトへのリンク

  • 韓国競艇 (公式サイト、朝鮮語版)
  • 韓国競艇 (公式サイト、メディアターナーの編集による日本語版)
    • 韓国競艇(日本語版) http://www.an-koubou.co.jp/korea/index.html (現在は上記サイトに移転)