札幌航空交通管制部

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札幌航空交通管制部の管轄地図

札幌航空交通管制部(さっぽろこうくうこうつうかんせいぶ)は北海道札幌市東区北37条東26丁目に所在する航空交通管制部国土交通省地方支分部局)である。部内の航空管制機関である札幌管制区管制所英語: Sapporo area control center; Sapporo ACC)で、航空路管制業務や進入管制業務などを行う。

概要[編集]

1966年設置。札幌飛行場に隣接する形で所在。福岡飛行情報区(福岡FIR)のうち、東京航空交通管制部(東京ACC)より北にある、6つのセクター(空域)を担当する。大まかには、岩手県秋田県以北の東北・北海道を担当する。北から西にかけてウラジオストクFIR、南は東京ACC、東海上は航空交通管理センター(ATMC)が管轄する洋上管制区と接している。管制空域再編により、2025年までに高度33,500ftを境に、上を福岡ACC、下を東京ACCに分割する形で廃止予定となっている[1][2][3]

また、2024年(令和6年)4月16日 - S31, S34セクターを廃止し、ターミナル空域管制(白神進入管制区)(日高進入管制区)が導入された。[4]


今後、跡地を広域ターミナル管制施設として(北日本ターミナルレーダー拡大)活用することが検討されている。

セクター[編集]

2022年3月1日発効のAIPによる。7空域が設定されている。S31、S34については区域内の空港に対して進入管制業務を行っている[5]

  • S01 三沢西(Misawa-West):秋田県周辺のうち24,000ftより上空。
  • S02 三沢東(Misawa-East):岩手県・青森県東方沖。
  • S03 北海道南(Hokkaido South):渡島半島・青森県。このうち津軽地区は24,000ftより上空。
  • S31 東北広域(Tohoku Kouiki):S01およびS03の津軽地区のうち24,000ftより下の空域。
  • S04 北海道東(Hokakido East):S03、S34を除く北海道全般。
  • S34 道東広域(Douto Kouiki):道東の陸上部のうち20,000ftより下の空域。
  • S05 日本海(Nihonkai):前述の空域よりもさらに西の日本海沖合。


セクター メイン サブ 備考
       名称 VHF UHF VHF UHF
S01 三沢西 Misawa West 133.3 279.2 120.575 277.1
S02 三沢東 Misawa Eest 124.5 303.8 120.575 277.1
S03 北海道南 Hokkaido South 119.3

133.5

276.5 134.25 260.4
S04 北海道東 Hokakido East 127.5

132.6

255.2 134.25 260.4
S05 日本海 Nihonkai 120.75 279.5 134.25 260.4
S31 東北広域 Tohoku Kouiki 127.575 315.3 120.575 277.1
S34 道東広域 Douto Kouiki 128.325 246.1 134.25 260.4

脚注[編集]

  1. ^ 国土交通省 航空局 交通管制部 管制課長 工藤貴志. “航空管制の現状と今後について (2020年度ATCシンポジウム)” (PDF). 航空管制協会. 2021ー07-28閲覧。
  2. ^ 今後の我が国航空管制の課題と対応 (将来の航空交通需要増大への戦略) (PDF) - 国土交通省航空局交通管制部
  3. ^ 国土交通省 航空局 交通管制部 管制課長 松岡慎治. “航空管制の現状”. 一般社団法人 航空交通管制協会. 2021年12月31日閲覧。
  4. ^ 進入管制区を指定する告示等を一部改正する告示(国土交通省令和六年告示第一九八号) - 官報(2024年3月21日、2024年3月25日閲覧)
  5. ^ 航空管制の現状 (国土交通省 航空局 交通管制部 管制課長 石川 誠) - 令和5年度ATSシンポジウム 資料(2023年12月19日閲覧)

関連項目[編集]