木津川 (京都府)

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木津川
木津川
川霧のかかる朝の木津川。京都府木津川市にて。
水系 一級水系 淀川
種別 一級河川
延長 89 km
平均流量 -- /s
流域面積 1,663 km²
水源 青山高原
(三重県伊賀市)
水源の標高 -- m
河口・合流先 淀川(京都府八幡市)
流域 日本の旗 日本
三重県京都府
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京都府木津川市の恭仁大橋にて。

木津川(きづがわ)は、三重県および京都府を流れる淀川水系の支流で一級河川

三重県伊賀市柘植川服部川を、京都府相楽郡南山城村名張川を集める。名張川合流点よりも上流を伊賀川と称することもある。

地理[編集]

青山高原に源を発し、三重県伊賀市東部を北流。鈴鹿山脈の油日岳(標高694m)からの柘植川と、布引山地の笠取山(標高845m)からの服部川を伊賀市北部で合わせ、西流に転じる。

京都府に入る辺りから河谷を成し、相楽郡南山城村で高見山地の三峰山(標高1,235m)が水源の名張川を加える。木津川市に至り、再び北へ向かう。京田辺市東部から徐々に北西へと流れを変え、八幡市西端、京都府・大阪府境付近で北東からの宇治川(淀川水系本流)、北からの桂川と合流し、淀川となる。合流点の5kmほど上流には、増水すると踏み板が橋脚から外れる「流れ橋」として有名な上津屋橋が架かっている。さらに上流に行くと、日本百名橋に選ばれた泉大橋がある。

京都府笠置町にて。

伊賀市から木津川市にかけて、JR西日本関西本線国道163号(伊賀街道)が並行する。木津川市以北の中・下流域では、東岸をJR西日本奈良線国道24号(奈良街道)が、西岸をJR西日本学研都市線近鉄京都線とが沿う。

京田辺市周辺を中心として、河川敷には畑が多く存在する。

流域の自治体[編集]

洪水・水害の歴史[編集]

木津川の洪水だけでなく、京都の山地は風化しやすい花崗岩が多く天井川が造られやすく、特に京都府下の木津川の支流には14もの天井川が有り、ひとたび堤防が決壊すると高い所から濁流が流れ落ち大惨事となる。南山城水害では木津川市山城町を流れる4つ天井川がすべて決壊して大きな被害を出した[1]

  • 1885年6月-7月 - 明治大洪水
    • この後も1889年と1896年に水害が発生したため1896-1910年にかけて「淀川改良工事」が行われ木津川も計画推量3600㎥/毎秒にするために連続堤防の修築、宇治川との合流部が京都市伏見区)付近から現在の三川合流部(京都府八幡市)に付け替えられた[2][3]
  • 1917年9月26日-10月10日 - 大正大洪水
    • 加茂地区で木津川本提、木津町で左岸堤防、上狛地区で右岸堤防が決壊。笠置橋が流失した[4]。この水害を受け現在桜の名所となっている背割り堤(八幡市)もこの河川改修の時に造られた。
  • 1953年8月15日 - 南山城水害
    • 京都府南部に発生した集中豪雨により、天井川堤防の決壊、河川氾濫、ため池の決壊などで死者行方不明者336人をだすなど多大な被害がもたらされた。玉水橋、泉橋(現泉大橋)が流失した[5]
  • 1953年9月24日 - 台風13号
    • 木津川流域の各地で浸水の被害がもたらされた。南山城水害と台風13号の発生は高山ダムなどの建設計画が進むきっかけとなった[6]
  • 1959年9月25日 - 伊勢湾台風
    • 木津川の水位上昇で南山城村では役場を含む周辺50戸が浸水し、笠置町では約300戸が浸水して流出12戸、半壊10戸にのぼった[7]
  • 1976年9月8日-13日 - 台風17号
  • 1990年9月19日-20日 - 台風19号

河川施設[編集]

ダム可動堰一覧[編集]

一次
支川名
(本川)
二次
支川名
三次
支川名
ダム名 堤高
(m)
総貯水
容量
(千m3
型式 事業者 備考
木津川 大河原ダム 重力式 関西電力 小堰堤
木津川 前深瀬川 川上ダム 91.0 33,000 重力式 水資源機構 建設中
木津川 伊自岐川 滝川 滝川ダム 31.4 282 重力式 三重県
木津川 名張川 比奈知ダム 73.5 45,000 重力式 水資源機構 木津川上流ダム群
木津川 名張川 高山ダム 67.0 56,800 重力式アーチ 水資源機構 木津川上流ダム群
木津川 名張川 青蓮寺川 青蓮寺ダム 82.0 27,200 アーチ式 水資源機構 木津川上流ダム群
木津川 名張川 宇陀川 宮奥ダム 39.5 580 重力式 奈良県
木津川 名張川 宇陀川 室生ダム 63.5 16,900 重力式 水資源機構 木津川上流ダム群
木津川 遅瀬川 上津ダム 63.5 6,100 重力式 農林水産省
木津川 布目川 布目ダム 72.0 17,300 重力式 水資源機構 木津川上流ダム群
木津川 白砂川 須川 須川ダム 31.5 797 アーチ式 奈良市水道局
  • 注1:黄色欄は建設中・再開発中もしくは計画中のダム(2011年現在)。
  • 注2:赤欄は国土交通省、または嘉田滋賀県知事が建設凍結を表明したダム。
  • 注3:青欄は木津川上流ダム群。

橋梁[編集]

流域上下水道施設[編集]

  • 宇陀川浄化センター
奈良県宇陀市、室生ダムの上流に有る宇陀川流域下水道の下水処理場窒素リンを除去する高度処理設備を持ち支流の宇陀川に排水している。
  • 青山清水園
奈良市青山に有る奈良市の下水処理場。窒素リンを除去する高度処理設備を持ち支流の鹿川へ排水している。
  • 佐保台浄化センター
奈良市佐保台に有る奈良市の下水処理場。窒素リンを除去する高度処理設備持ち支流の鹿川へ排水している。
  • 京都府営水道木津浄水場
木津川市木津町に位置する浄水場。京田辺市・木津川市・精華町に供給しているほか、緊急時、宇治浄水場(宇治川)・乙訓浄水場(桂川)と相互供給できるように水道本管でつながれている。
  • 加茂町浄化センター
支流の土堀川に有る下水処理場。木津川市加茂町大字里小字北古田に位置する。
  • 木津川上流浄化センター
京都府木津川市、相楽郡精華町の汚水を処理する木津川上流流域下水道の終末処理場で窒素リンを除去する高度処理設備がある。相楽郡精華町大字下狛小字椋ノ木に位置し、1999年11月に供用開始した。
  • 洛南浄化センター
京都府八幡市、京田辺市、京都市伏見区、久世郡久御山町、宇治市、城陽市、綴喜郡井手町、木津川市山城町の汚水を処理する木津川流域下水道の終末処理場で、窒素・リンを除去する高度処理設備がある。宇治川と木津川に挟まれた八幡市八幡焼木に位置し、1986年3月に供用開始した。

行事[編集]

  • 京都木津川マラソン - 毎年2月に京田辺市の草内木津川運動公園を発着地点として、木津川の南岸のサイクリングコースを中心に行われるマラソン大会。

脚注[編集]

  1. ^ "備える 命を守るために「天井川」"2013年7月23日京都新聞朝刊14面
  2. ^ 植村義博著「京都の治水と昭和大水害」
  3. ^ "三川合流部付近の八幡市・京都市の飛び地について" 2011年11月5日付京都新聞夕刊
  4. ^ 南山城村史編纂委員会「南山城村史 本文編」南山城村,2005年3月31日
  5. ^ 井手町史編集委員会,南山城水害30周年記念誌編集委員会「井手町史 シリーズ特別編 南山城水害誌」1983年3月
  6. ^ 「日本の多目的ダム 直轄編」1990年版
  7. ^ 1959年9月27日・28日付京都新聞

関連項目[編集]

外部リンク[編集]