千代田区立九段中等教育学校

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千代田区立九段中等教育学校
千代田区立九段中等教育学校
過去の名称 第一東京市立中学校
東京都立九段中学校
東京都立九段新制高等学校
東京都立九段高等学校
(併合学校)
国公私立の別 公立学校(区立)
設置者 千代田区の旗 千代田区
学区 A区分(千代田区内)
B区分(東京都内千代田区以外)
設立年月日 (母体校)1924年
(中等)2006年4月1日
開校記念日 4月15日
共学・別学 男女共学
学期 2学期制 
中等教育学校コード 13344C
所在地 102-0073
東京都千代田区九段北二丁目2番1号
公式サイト 千代田区立九段中等教育学校のトップページ
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千代田区立九段中等教育学校(ちよだくりつ くだんちゅうとうきょういくがっこう)は、東京都千代田区にある公立中等教育学校。校舎は2つに分かれており、1~4年生がいる九段校舎が九段北二丁目にあり、5,6年生がいる富士見校舎(旧区立九段中学校)が富士見一丁目にある。九段校舎が主であり、所在地もこちらを使用している。

概要[編集]

旧制第一東京市立中学校を起源にもつ東京都立九段高等学校を前身とし、東京23区の区立初の中高一貫校。高校課程の学問を教授する教育施設で「区立」なのは全国でも当校のみである。教育理念は「豊かな心 知の創造」。

与謝野鉄幹が作詞、山田耕筰が作曲した都立九段高等学校の校歌に手を加えたものを校歌としている。

入学試験は、千代田区在住者のA区分80名と、区外のB区分80名がある。A区分で受験するには 、受験の前年の4月1日までに千代田区内に住所を有しており6年間居住することが条件となり、千代田区外に出ると退学となる。九段中等の開校により、それまで低かった千代田区立中学への入学率が上昇した。

沿革[編集]

前身の東京都立九段高等学校は、関東大震災による学校不足を背景に、1924年に第一東京市立中学校として東京市により創立された。初代校長の成田千里は、徳体三位一体の新教育を理想とし、大正デモクラシーの気風を引き継ぎ、他校とは一線を画した独自の自由、かつ「至大荘」に代表される質実剛健な校風を生んだ。制服は府立五中などと共に、当時としては画期的な背広であった。国立栄養研究所の指導の下で、学校給食が出されていた時期もあった。進学面では主に旧制一高へ多数の進学者を輩出した。

戦後も東大への進学者数は2桁を常態としていたが、学校群制度の制定によって校風の異なる日比谷三田と群を組むと、長い低迷期に突入し、都立高校の地盤が崩れると共に、進学実績や校風においても停滞した感は否めなかった。

長らくの低迷から脱却を図るため、校風や行事、伝統などを引き継ぐことを約束に2006年中高一貫校化。2012年度現在、全学年が入学試験を経ての入学生である。

教育[編集]

カリキュラム[編集]

  • 通常授業の最大の特徴は徹底した能力別授業であり、英語と数学では2段階の習熟度別授業が展開される。
  • 前期課程の生徒が対象の朝の「おはようスタディ」では、外国人留学生とのイングリッシュシャワーと朝読書が週替わりで実施されている。また、後期課程では「朝学習」として自習時間を設け、週に一度イングリッシュシャワーも継続する。脳を活性化させ、授業を効率よく進める狙いがある。
  • 「補習」に当たる「放課後スタディ」を実施。また、後期課程については自習室での勉強や毎週開かれる講座で現役大学生もサポートする。
  • 外国人講師や留学生により「放課後英語サロン」が開かれている。
  • 前期課程、後期課程のどちらも、毎週土曜日授業が実施されている。通常は1コマ50分で4時限授業ある。カデミー「1コ
  • 4年生では、3つある芸術教科(音楽・美術・書道)の中から一つを選択する。
  • 長期休業中には夏期講習・冬期講習・春期講習が実施される。

九段自立プラン[編集]

千代田区には在外公館や大手企業、大学官公庁が集中しており、その地域性を活かした「九段自立プラン」が実践されている。6年間の一貫したキャリア教育であり、コミュニケーション能力や情報活用能力を養うことを目的とする。学習内容は「都市文化」、「環境」、「福祉」、「伝統文化」、「国際理解」など多種多様で、中等5年次にはその集大成として卒業研究に挑む。

6ヵ年教育問題[編集]

学校は、中高を合わせた6年間の一貫教育を行うと標榜しているが、2009年、学年の1割強に当たる18人の生徒が、「学習態度に問題がある」として後期課程へ進むことを許可されず、他の高校への入学を余儀なくされた。東京と教育委員会学校教育部および千代田区教委はこの中高一貫学校の設立の理由として「6年間の教育が前提であり仮に学力差があったとしてもきめ細かい指導で対応していく・習熟度別の授業など個々の生徒に応じた指導を充実させる」と述べているが、生徒にとった対応については、学校側は「いずれの場合にも保護者を含めて納得した上での選択である」との釈明をしている[1]

学校行事[編集]

九段キャリア10 
通称「キャリア教育講演会」・「キャリア講演会」。前期課程と後期課程でそれぞれ年5回ずつ各界で活躍する著名人が呼ばれる。
HR合宿 
中等1年時に実施。2泊3日である。
関西研修旅行 
中等5年時に実施。4~5人のグループに分かれ、各グループごとに旅行計画を立てて奈良・京都の観光をする。
英語合宿 
中等2年時に福島県のブリティッシュヒルズにて実施。3泊4日の間、様々な経験を通して英語漬けの日々を過ごす。
至大荘行事 
中等4年時に勝浦市で実施する4泊5日の遊泳教室。ふんどしをつけて遠泳を行うのが特徴の、九段の伝統行事である。
オーストラリア研修旅行 
中等3年時に全員実施。期間は5日間に及ぶブリスベンでのホームステイとなる。クラスごとに現地の学校へ通い、現地の学生とともに英語の授業を受ける。
雅楽教室 
中等1年時に実施。宮内庁式部職楽部で管弦や舞楽を学ぶ。
九段祭 
9月に実施される。2008年までは「文化祭」で、東京都立九段高等学校の「九段祭」と同時開催となった。前期課程はクラス対抗の合唱コンクール、後期課程はクラス演劇を主にする。
体育祭 
5月に実施される。縦割りホームルームでは上級生の指導による応援や歌の掛け声合わせが行われる。:1,2組対3,4組の対抗戦で行われる。
クロスカントリーレース 
2月に、尽性園の近くの多摩川サイクリングコースにて実施されるマラソン大会。:1,2年は7km、3,4,5年の女子は9km、男子は10kmを走る。

部活動[編集]

部活動の数は序々に増加している。 平成28年度現在、活動を行っている部活は以下の通り。

運動部 文化部
テコンドー 軽音部(後期課程のみ)
剣道 生物
サッカー 演劇
水泳 家庭科部 (現在廃部)
卓球 合唱
ダンス 茶道
テニス 書道
バスケットボール 新聞
バドミントン 吹奏楽
バレーボール 美術
野球 文芸
ラグビー マルチメディア研究部
陸上競技 放送部(後期課程のみ)
ソフトボール 囲碁将棋部(2015年全国大会出場)

設備[編集]

富士見校舎(主に5,6年が使用 2011年8月 改修工事終了)
  • 1F:事務室、自習室、進路資料室、キャリア教育室、来客用男女・多機能トイレ
  • 2F:職員室、印刷室、保健室、カウンセラールーム
  • 3F:小教室、男・女更衣室、音楽室
  • 4F:6年教室、小教室
  • 5F:5年教室、国際理解教室、小教室
  • 屋上:ベンチ、ソーラーシステム(現在は生徒の立ち入りを禁止)

2008年1月までは、千代田区立富士見小学校のものも借用していた。

九段校舎(2009年3月 東京都立九段高等学校より譲渡 2011年6月 改修工事終了)
  • B1F:温水プール
  • 1F:事務室、経営企画室、保健室、カウンセラールーム、会議室、和室、生徒会室、部室(野球部、陸上部、サッカー部、ラグビー部、テニス部、ソフトボール部、バドミントン部)、体育研究室(体育教員室)、グラウンド、大会議室
  • 2F:4年教室、パソコン教室、柔剣道場、部室(剣道部)、トレーニングルーム、被服室、調理室、男女更衣室、小教室、社会科室
  • 3F:3年教室、体育館、図書室、視聴覚室、放送室、職員室、校長室
  • 4F:1,2年教室、美術室、工芸室、放送室、多目的ホール
  • 5F:音楽室、理科室、地学室、化学室、物理室、生物室、講義室
  • 屋上:天文ドーム

校庭、来賓用駐車場有り

学校外設備(公益社団法人九段所有)

環境への取り組み[編集]

太陽光発電 
屋上にソーラーパネルを設置、一日に10kw強発電することが可能である。

交通[編集]

制服[編集]

冬服
夏服

著名な出身者[編集]

旧 都立九段高等学校出身者[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 朝日新聞』(東京本社発行)2009年9月5日夕刊1面、「中高一貫の東京・区立九段校 高校段階に1割進まず 「態度問題」転学勧める」より。

外部リンク[編集]