中国人民解放軍海軍陸戦隊

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中国人民解放軍海軍陸戦隊(ちゅうごくじんみんかいほうぐんかいぐんりくせんたい)は、中国人民解放軍海軍の五つの兵種の内の一つ。

海軍の揚陸艦艇を運用した上陸作戦や対上陸作戦および特殊作戦を遂行する。

諸外国の海兵隊に相当する兵種であり、有事には機動力を生かし緊急即応部隊としての役割を果たす。平時においても災害派遣平和維持活動などMOOTWを実施する。

歴史[編集]

  • 1949年12月、広東軍区江防司令部の隷下に陸戦兵大隊を設ける。上陸作戦の為に設けられたが、その上陸戦能力は甚だ低かった。
  • 1953年4月、華東軍区海軍の隷下に第1海軍陸戦兵連隊及び水陸戦車教導連隊が設立される。
  • 1954年12月、第1海軍陸戦兵連隊及び水陸戦車教導連隊が母体となり人民解放軍海軍の隷下に海軍陸戦兵師団が設立される。
  • 1957年、中国共産党中央軍事委員会は全軍の組織改編を行い、海軍陸戦兵師団を廃止、上海警備部の守備部に編入させた。
  • 1980年5月5日、南海艦隊隷下に第1海軍陸戦兵旅団が設立される。
  • 1997年の軍事改革に伴う人民解放軍の組織改編により、人民解放軍陸軍第164師団は海軍南海艦隊隷下の第164海軍陸戦兵旅団に改編された。

機関[編集]

米国国防総省報告書の"Military and Security Developments Involving the People’s Republic of China 2018"によると、2017年に海軍陸戦隊機関(Marine Corps headquarters)が設置され、同機関は人事、訓練、装備について責任を負うと指摘している。所在地は特定されていないとしている[1]

  • 海軍陸戦隊機関

部隊[編集]

"Military Blance 2018"によると、人員は1,5000名に拡大し3個海軍陸戦兵旅団(3 Marine brigades)からなると推定している[2]

米国国防総省報告書の"Military and Security Developments Involving the People’s Republic of China 2018"によると、2020年までに従来の3倍以上の人員規模となり、7個旅団となるだろうと指摘している。また従来の強襲上陸と南シナ海の前哨基地の防御から発展し、国外の遠征作戦を含む任務が可能な能力を獲得するだろうと指摘している[1]

編成表(2012年)[編集]

下記編成表は、資料[3]から引用した。

  • 第1海軍陸戦兵旅団(湛江基地)
    • 水陸両用機甲連隊
      • 水陸両用機甲大隊×1個
      • 機械化歩兵大隊×1~2個
    • 第1海軍陸戦兵大隊(歩兵)
    • 第2海軍陸戦兵大隊(歩兵)
    • 第3海軍陸戦兵大隊(歩兵)
    • ミサイル大隊
    • 自走砲大隊
    • 警護・通信大隊
    • 工兵化学防護大隊
    • 整備大隊
    • 水陸両用偵察大隊


  • 第164海軍陸戦兵旅団(湛江基地)
    • 水陸両用機甲連隊
      • 水陸両用機甲大隊×1個
      • 機械化歩兵大隊×1~2個
    • 海軍陸戦兵大隊(歩兵)
    • 自走砲大隊
    • ミサイル大隊
    • 警護・通信大隊
    • 工兵化学防護大隊
    • 整備大隊
    • 水陸両用偵察大隊


水陸両用機甲大隊には、1個大隊あたり水陸両用戦車または水陸両用強襲車、30-40輌が配備されている[4]

機械化歩兵大隊には、1個大隊あたり水陸両用歩兵戦闘車または水陸両用兵員輸送車、30-40輌が配備されている[4]

水陸両用偵察大隊は、2名以下のフロッグマン及び複数の特殊作戦隊から成る。大隊にはおよそ30名の女性偵察兵も配属されている[4]

ミサイル大隊は、対戦車ミサイル中隊、MANPADSを運用する地対空ミサイル中隊から構成されている[4]

上記各大隊の定員は機械化歩兵大隊および海軍陸戦兵大隊が約600名から約750名、その他の大隊は半分の約300名から約375名としている。1個海軍陸戦兵旅団は約5,000名から約6,000名の人員となる[4]

2017年12月に公表された中華民国106年国防報告書によると、まもなく海軍陸戦隊に北部戦区陸軍旧第26集団軍(現第80集団軍)第77自動車化歩兵旅団が編入し、海軍陸戦隊は級の組織に拡大し昇格するだろうと分析している[5]

装備[編集]

QBZ-95アサルトライフルを手にする海軍陸戦隊員

以下の配備数は特記ない限り、ミリタリーバランス2018年版による。

軽戦車
ZTD-05英語版×73両
装輪戦車
ZTL-11英語版×30両
装輪歩兵戦闘車
ZBL-08英語版×60両
水陸両用歩兵戦闘車
ZBD-05×152両
対戦車/対陣地ミサイル
HJ-73
HJ-8
対戦車ロケット砲
PF-98英語版
自走砲
PLZ-07×20+門
PLZ-89英語版×20+門
牽引式ロケット砲
PH-63
迫撃砲
82㎜迫撃砲
地対空ミサイル
HN-5
小火器[4]
QBZ-95アサルトライフル
QBZ-95Bカービン
QBZ-95LSW
QBU-88狙撃銃
QBZ-03アサルトライフル(一部部隊に配備)
QLZ-87グレネードランチャー
QLZ-87Bライトグレネードランチャー
QLL-91/QLG-91グレネードランチャー
QJY-88汎用機関銃

海軍陸戦隊は独自の航空機部隊を保有せず、空中強襲上陸、航空火力支援特殊作戦支援およびその他の航空支援は、他の兵種である海軍航空兵所属の航空機を使用して行うとされてきた[4]。しかし米国国防総省報告書の"Military and Security Developments Involving the People’s Republic of China 2018"によると、海軍陸戦隊は輸送および攻撃能力を持つヘリコプターからなる1個航空旅団を自らの部隊に今後編成するかもしれないと指摘している[1]

脚注[編集]

参考文献[編集]

和文書籍[編集]

  • 平松 茂雄 『甦る中国海軍』 (初版) 勁草書房、1991年。ISBN 4326300728 
  • 茅原郁生 編 『中国軍事用語辞典』 (初版) 蒼蒼社、2006年。ISBN 488360067X 
  • 茅原郁生 編著 『中国の軍事力:2020年の将来予測』 (初版) 蒼蒼社、2008年。ISBN 4883600809{{ISBN2}}のパラメータエラー: 無効なISBNです。 
  • 竹田純一 『人民解放軍:党と国家戦略を支える230万人の実力』 (初版) ビジネス社、2008年。ISBN 4828414436 
  • 茅原郁生 『中国軍事大国の原点:鄧小平軍事改革の研究』 (第1版) 蒼蒼社、2012年。ISBN 4883601066{{ISBN2}}のパラメータエラー: 無効なISBNです。 
  • 江口博保,吉田暁路,浅野亮 編著 『肥大化する中国軍:増大する軍事費から見た戦力整備』 (初版) 晃洋書房、2012年。ISBN 978-4-7710-2333-8 
  • 中華人民共和国国務院報道弁公室 『中国の武装力の多様な運用』 外文出版社、2013年。ISBN 978-7-119-08168-7 
  • 海洋政策研究財団 『中国の海洋進出:混迷の東アジア海洋圏と各国対応』 成山堂書店、2013年。ISBN 978-4425531516 
  • 浅野亮, 山内敏秀 編 『中国の海上権力 海軍・商船隊・造船:その戦略と発展状況』 (第1版) 創土社、2014年。ISBN 978-4789302180 
  • 小原凡司 『中国の軍事戦略』 (初版) 東洋経済新報社、2014年。ISBN 978-4492212191{{ISBN2}}のパラメータエラー: 無効なISBNです。 

中国簡体字書籍[編集]

  • 高晓星,翁赛飞,周德华,孙艳红,陈良武,陈刚 『中国人民解放军海军』 (第1版) 五洲传播出版社〈中国军队系列〉、2012年。ISBN 978-7-5085-2226-5 
    • Gao Xiaoxing, Weng Saifei, Zhou Dehua, Sun Yanhong, Chen Liangwu, Chen Gang (2013). The PLA Navy. Chinese Military Library. CN Times Books. ISBN 978-1627740234. 
  • 李发新,王争光,周湘蓉,张燕 『中国人民解放军海军陆战队』 (第1版) 五洲传播出版社〈中国军队系列〉、2013年。ISBN 978-7-5085-2446-7 

英文書籍[編集]

  • Bernard D. Cole (2010). The Great Wall at Sea: China's Navy in the Twenty-First Century (2nd ed.). Naval Inst Press. ISBN 978-1591141426. 
  • James C. Bussert, Bruce A. Elleman (2011). People's Liberation Army Navy: Combat System Technology, 1949-2010. Naval Inst Press. ISBN 978-1591140801. 
  • Dennis J. Blasko (2012). The Chinese Army Today: Tradition and Transformation for the 21st Century (2nd ed.). Routledge. ISBN 978-0415783217. 
  • Toshi Yoshihara, James R. Holmes (2013). Red Star over the Pacific: China's Rise and the Challenge to U.S. Maritime Security (2nd ed.). Naval Inst Press. ISBN 978-1591149798. 
    • トシ・ヨシハラ,ジェームズ・R・ホームズ 共著, 山形浩生 翻訳 『太平洋の赤い星:中国の台頭と海洋覇権への野望』 (第1版) バジリコ、2014年。ISBN 978-4862382078 
  • Michael S. Chase, Jeffrey Engstrom, Tai Ming Cheung, Kristen A. Gunness, Scott Warren Harold, Susan Puska, Samuel K. Berkowitz (2015). China's Incomplete Military Transformation : Assessing the Weaknesses of the People's Liberation Army (PLA). RAND Corporation. ISBN 978-0-8330-8830-7. 
  • The International Institute of Strategic Studies (IISS) (2018). The Military Balance 2018. Routledge. ISBN 978-1857439557. 

PDF[編集]

  • PLA as organization version 2.0”. Defense Group Inc. (2012年). 2018年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月4日閲覧。アーカイブURL=https://www.airuniversity.af.mil/Portals/10/CASI/documents/Books/PLA%20as%20Organization%202.0.pdf?ver=2018-07-27-092912-833

外部リンク[編集]