中華人民共和国香港特別行政区国家安全維持法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
中華人民共和国香港特別行政区国家安全維持法
(香港国家安全維持法、香港国家安全法)
National Emblem of the People's Republic of China.svg
全国人民代表大会常務委員会
適用地域 中華人民共和国の旗 中華人民共和国
香港の旗 香港
成立日 2020年6月30日
起草者 全国人民代表大会常務委員会法制工作委員会中国語版
概要
国家安全維持に関する法律制度と執行メカニズムの整備
現況: 施行中

中華人民共和国香港特別行政区国家安全維持法[1](ちゅうかじんみんきょうわこく-ホンコンとくべつぎょうせいく-こっかあんぜんいじほう、: 中华人民共和国香港特别行政区维护国家安全法[2]: Law of the People's Republic of China on Safeguarding National Security in the Hong Kong Special Administrative Region[3])は香港特別行政区における国家安全維持に関する法律制度と執行メカニズムを整備するための中華人民共和国の法律。

日本のメディアは本法について『香港国家安全維持法[4][5](ホンコンこっかあんぜんいじほう)や『香港国家安全法[6](ホンコンこっかあんぜんほう)などと呼称している。

立法過程[編集]

香港特別行政区が国家安全を守るための法律制度と執行メカニズムの確立・健全化に関する全国人民代表大会の決定
National Emblem of the People's Republic of China.svg
全国人民代表大会
適用地域 中華人民共和国の旗 中華人民共和国
香港の旗 香港
成立日 2020年5月28日
起草者 全国人民代表大会常務委員会法制工作委員会
概要
香港の「国家安全法」を整備する権限を全国人民代表大会常務委員会に付与する
現況: 施行中

2019年10月31日、中国共産党第19期中央委員会第4回全体会議中国語版(四中全会)において『中国の特色ある社会主義制度の堅持と整備、国家ガバナンスのシステムと能力の現代化の推進における若干の重大な問題に関する中共中央の決定』(: 中共中央关于坚持和完善中国特色社会主义制度、推进国家治理体系和治理能力现代化若干重大问题的决定[7]が審議・採択された。同決定には「特別行政区が国家安全を守るための法制度と執行メカニズムを確立・健全化し、特別行政区の法執行力の強化を支援する」と記されるなど、特別行政区の国家安全維持に関する中国共産党の活動方針が定められた[8]

2020年5月18日、第13期全国人民代表大会常務委員会(全人代常務委員会)第18回会議は国務院が提出した『香港特別行政区が国家安全を守るための状況に関する国務院の報告』の説明を聴取し、審議を行った[9]。同日、全国人民代表大会常務委員会法制工作委員会中国語版は『香港特別行政区が国家安全を守るための法律制度と執行メカニズムの確立・健全化に関する全国人民代表大会の決定中国語版[10]、通称:香港国家安全法[11][12][13][14][15]、香港版国家安全法[16][17]』の起草を完了し、全人代常務委員会の審議に付した。全人代常務委員会会議は草案の審議を行い、5月22日開幕の第13期全人代第3回会議中国語版に提出することを決定した[9]。提出された草案は全人代会議の3回の審議を経て修正され、5月28日に採択された。この決定は香港国家安全維持法制に対する立法方針と、全人代から全人代常務委員会へ同法制を整備する権限を付与すること[18]、関係する法律の制定後に香港政府が公布し、即日施行することなどを定めている[19][18][注 1]香港立法会による審議の機会はない[19]

2020年6月1日、第13期全人代常務委員会第58回委員長会議が北京で開かれ、第13期全人代常務委員会第19回会議の開催期間を6月18日から20日までと決定し、同常務委員会会議の議事日程案が定められた[20]。17日、委員長会議は全人代常務委員会法制工作委員会が行う香港特別行政区国家安全維持法起草工作(活動)の状況報告を聴取し、『中華人民共和国香港特別行政区国家安全維持法(草案)』を13期全人代常務委員会第19回会議に提出することを決定した[2]。18日、13期全人代常務委員会第19回会議において委員長会議が提出した法律草案の議案の説明が聴取された[21]。19日、グループ別会議が法律草案の審議を行った[21]。20日、第13期全人代常務委員会第63回委員長会議が北京で開かれ、第13期全人代常務委員会第20回会議の開催期間を6月28日から30日までと決定し、同常務委員会会議の議事日程案が定められた[22]

6月30日、全国人民代表大会常務委員会は「香港国家安全維持法案」を全会一致で可決。習近平国家主席党総書記最高指導者)と林鄭月娥行政長官の公布により、現地時間同日夜11時(日本時間7月1日午前0時)より施行[23][24][25][18][注 2]

香港国家安全維持法の概要[編集]

委員長会議に委託され香港国家安全維持法草案を起草した全人代常務委員会法制工作委員会の担当責任者の説明によると、香港特別行政区国家安全維持法草案は6章66カ条あり、「総則」「香港特別行政区の国家安全維持の職責と機構」「犯罪行為と処罰」「事件の管轄」「法律の適用と手続」「中央人民政府駐香港特別行政区国家安全維持機構」「附則」に分かれるとしている。本法草案は実体法・手続法・組織法の内容を兼ね備える総合的法律であり、草案は以下の各分野の内容を包括していると説明している[2]

  • 中央人民政府の関係国家安全事務に対する基本的責任及び香港特別行政区が国家安全を守るための憲政制度上の責任
  • 香港特別行政区が国家安全を守るために遵守すべき重要な法治の原則
  • 香港特別行政区が国家安全を健全に守るために設立する関係機構とその職責
  • 四種類の国家安全に危害を及ぼす犯罪行為と処罰
  • 事件の管轄・法律の適用と手続
  • 中央人民政府駐香港特別行政区国家安全維持機構

2020年6月30日23時過ぎに公表された香港国家安全法(草案と同じく6章66条)は、7月2日、全条文の日本語訳が公開された[26]

香港特別行政区国家安全維持委員会[編集]

香港特別行政区は国家安全維持委員会中国語版(以下、「委員会」)を設立する。本委員会は香港特別行政区の国家安全を守るための事務に責任を負い、国家安全を守るための主要な責任を担い、かつ中央人民政府(国務院)の監督と問責を受ける[2]

委員会は行政長官が主席(議長)を担い、その構成員には政務司司長財政司司長律政司司長保安局局長・警務処処長・警務処国家安全維持部門担当責任者・入境事務処処長海関関長・行政長官弁公室主任が含まれる[2]

委員会の秘書処(事務局)は秘書長(事務総長)が率いる。秘書長は行政長官が指名し、中央人民政府に報告して任命する[26][2]

委員会の主な職責は以下となる[2][26]

  • 香港特別行政区が国家安全を守るための情勢を分析・研究する。
  • 機関の作業を計画し、方策を策定する。
  • 香港特別行政区が国家安全を守るための法制度と執行機構構築を促進する。
  • 香港特別行政区が国家安全を守るための主要な活動と行動を調整する。

委員会は国家安全アドバイザー(顧問)を設置する。本顧問は中央人民政府が任命し、委員会が履行する職責に関係する事務について諮問意見を提供する[2]。顧問は委員会会議にも列席する[26]

香港特別行政区政府の国家安全維持部門[編集]

香港特別行政区政府警務処は国家安全維持部門(以下、「維持部門」)として国家安全処中国語版を設立し、法執行力を整備する[2]

維持部門責任者は、行政長官が任命し、就任する時、中華人民共和国香港特別行政区基本法の支持、中華人民共和国香港特別行政区に忠実であること、法を遵守し、秘密を守ることを誓約しなければならない[26]。維持部門は、香港特別行政区外から専門要員や技術要員など、国家安全の維持執行に協力する者を招聘することができる[26]

香港特別行政区政府の国家安全犯罪事件検察部門[編集]

香港特別行政区政府律政司は専門の国家安全犯罪事件検察部門(以下、「検察部門」)を設立し、国家安全に危害を及ぼす犯罪事件の検察活動とその関係する法律事務に責任を負う[2]

中央人民政府の国家安全維持のための機構[編集]

中央人民政府(国務院)は香港特別行政区に国家安全維持公署中国語版(「駐港国家安全維持公署」[2]。以下、「国家安全保障局」[26])を設置する。

国家安全保障局の主な職責は以下となる[26]

  • 香港特別行政区が国家安全を守るための情勢を分析・判断する。
  • 国家安全を守るための重要な戦略と重要な政策について意見と建議を提出する
  • 香港特別行政区が履行する国家安全を守るための職責を監督・指導・調整・支援する。
  • 国家安全維持のための情報を収集・分析する。
  • 法に従い、国家安全に反する犯罪に対処する。

国家安全保障局は香港特別行政区中央人民政府連絡事務所、香港特別行政区特別委員会事務所、香港の中国人民解放軍との連携を強化する[26]

国家安全保障局は、香港特別行政区国家安全維持のための委員会と調整機構を設置し、香港特別行政区国家安全の維持を監督・指導する。国家安全保障局の作業部門は、国家の安全の維持のために香港特別行政区の関連機関と調整機関を確立し、情報の共有と行動の調整を強化するものとする[26]

国家安全保障局、外交部駐香港特別行政区特派員事務所、香港特別行政区政府は、香港特別行政区内の外国および国際機関の組織を強化するために、在香港の外国、海外NGOや新聞・通信社の管理、サービスについて必要な措置を講じるものとする[26]

国家安全保障局は、本法律に基づき国家を危険にさらす罪について管轄権を行使することができる[26]

  • 外国または域外勢力の介入を含む複雑な状況が含まれ、香港特別行政区の管轄に困難をきたす場合。
  • 香港特別行政区政府が本法律を効果的に実施できない深刻な状況
  • 国家の安全が重大な脅威に直面している状況

安全維持に対する犯罪の管轄では、国家安全保障局が調査に責任を負う。最高人民検察院は、関連する法的機関を指定して、法的権限を行使し、最高人民法廷は、司法権を行使するために関連する裁判所を指定できる。

訴訟の調査、審査、起訴、罰則の実行、およびその他の訴訟手続きは、中華人民共和国の刑事訴訟法の関連法に準拠するものとする。

容疑者は、最初の尋問または強制措置の採択の日から被告として弁護士に委任する権利を有する。容疑者と被告が合法的に逮捕された後、できるだけ早く司法機関による公正な裁判を受ける権利を有する。

国家安全に危害を及ぼす犯罪行為とその処罰[編集]

第3章「犯罪行為と処罰」は6節に分かれ、国家分裂罪・国家政権転覆罪・テロ活動罪・外国又は境外勢力と結託し国家安全に危害を及ぼす罪の四種類の犯罪行為[注 3]の具体的な構成および相応の刑事責任と、それに対応した処罰規定および効力範囲を規定する。異なる状況を区分し、四種類の犯罪行為の刑罰を区別して規定する[2]

効力範囲は以下を含む[26]:

  • 香港特別行政区に登録されている船舶または航空機内での犯罪(36条)
  • 香港特別行政区の永住者または居住者、会社や団体などの法人または法人でない組織が香港特別行政区外で罪を犯した場合(37条)
  • 永住者の身分を有さない者が香港特別行政区以外で香港特別行政区に対して本法に規定する犯罪を実施した場合[27](38条)

有罪となった場合、最高で終身刑または10年以上の懲役。積極的に参加した者は3年以上10年以下の懲役。その他参加者は3年以下の懲役、或いは拘留・保護観察処分[28]

事件の管轄・法律の適用と手続[編集]

特定の状況[注 4]を除き、香港特別行政区は本法規定の犯罪事件に対し管轄権を行使する[2]

特定の状況は55条に規定され[26]

  • 外国または域外勢力の介入を含む複雑な状況が含まれ、香港特別行政区の管轄に困難をきたす場合。
  • 香港特別行政区政府が本法律を効果的に実施できない深刻な状況。
  • 国家の安全が重大な脅威に直面している状況。

以上の場合を除き、この法律で規定された刑事事件を管轄するものとする。

香港特別行政区は国家安全に危害を及ぼす犯罪事件の立件捜査・公訴・審判・刑罰の執行を管轄し、本法と香港特別行政区の地方法[注 5]を適用する[2]

香港特別行政区政府警務処国家安全維持部門が国家安全に危害を及ぼす犯罪事件を処理するとき、香港特別行政区の現行法律[注 5]が許可する警察など執行部門が重大な犯罪事件を調査する時に採る各種措置を採ることができる[2]

香港特別行政区の管轄下での国家の安全維持に対する罪の裁判は、公訴手続に従う。裁判は公の場で行われるべきである。国家機密、公序良俗などを鑑み、公聴会に適さない場合、報道関係者および公衆は公聴会の全部または一部の公聴を禁じられるが、判決の結果は公表される[26]

香港特別行政区行政長官は現任若しくは資格に合致する前任裁判官・区域法院法官・高等法院原訴法廷法官・上訴法廷法官・終審法院法官の中から若干名の法官を指定すべきであり、また暫委若しくは特委法官の中から法官を指定でき、国家安全に危害を及ぼす犯罪事件を処理する責任を負う[2]

本法の解釈権[編集]

本法の解釈権は全国人民代表大会常務委員会に属する[2][26]

香港特別行政区の法律との関係[編集]

香港特別行政区の現行法[注 5]と本法が一致しない場合、本法の規定を適用する[2][26]

本法適用の逮捕者[編集]

BBCによると2020年7月1日に香港警察は「香港国家安全維持法」に違反したとして男女10人を逮捕した。この中には香港の独立をうたう旗を掲げたデモ参加者も一人含まれる。この他に禁止されていた集会に参加したとして約360人が拘束された[29][30]

本法に対する世論[編集]

本法をめぐっては、香港での言論の自由や政府に対する抗議活動が押さえつけられるという懸念の声があるほか、香港の高度な自治を保障した「一国二制度」を踏みにじるものだとする批判がなされている[31][32][33]。国際世論には香港市民への援助の声もあり、かつて香港を統治していたイギリスは香港からの「逃げ道」を作るとしている[34]

香港市民の世論[編集]

  • 5月28日に同法が採択されると、香港市民の間には怒りと無力感が広がり、海外に活路を見いだそうと移民を検討する市民が急増した。29日付の香港経済日報によると、市内の移民手続き代行業者に5日間で200件の問い合わせがあった。2〜3月の月平均は50件程度だったといい、同紙は「爆増」と報道した。5月に入ってからの問い合わせでの移住先としては台湾を検討する人が約4割を占めた[35]
  • ロイターが香港民意研究所(PORI)に委託して6月15日から18日にかけて実施した世論調査によると、「香港国家安全法案」に対し、強く反対の人は49%、ある程度反対の人は7%、支持の人は34%であった[36]
  • 5月31日ジャッキー・チェンら2000人を超える香港の芸能関係者が連名で「国家安全法制」の導入支持を表明した。なお、ジャッキー・チェンらが声明を発表したのは『「国家安全法制」の導入支持を表明しなければ中国本土での芸能活動ができなくなるおそれがあり、それを避けるためではないか』という推測もある[37]
  • 香港衆志など民主活動団体・政党も立法に抗議する活動を行ったが、2020年6月30日の可決・成立を受け解散に追い込まれた[38]

国際世論[編集]

5月28日、アメリカカナダオーストラリアと中国当局を非難する共同声明を発表した[41]
6月30日に中国当局が同法を施行に踏み切ると、ボリス・ジョンソン首相は翌日の7月1日、英中共同宣言への「明白で深刻な違反だ」と批判した上で、香港市民約300万人に対しイギリスへの入国管理規則を大幅に緩和し、市民権や永住権の申請を可能にする方針を明らかにした。対象となるのは1997年の香港返還以前に生まれた香港市民が持つことのできるイギリス海外市民(BNO)パスポートの保持者で、現時点で35万人いるほか、申請の条件を満たしている人が260万人いる。BNOの旅券保持者はビザ(査証)なしで英国に6か月間滞在できるが、その期間を5年間へと延長する。5年の滞在期間中は就労が可能で、その後永住資格取得を経て、市民権を申請できる。対象には香港在住のBNOの扶養家族も含まれる[42][34][43]。なお、これに対して在英中国大使館は2日、計画を強行するのならば中国も対抗措置を講じると表明した[44]
7月20日、香港との犯罪人引き渡し条約を停止すると発表した[45]
29日、ドナルド・トランプ大統領はホワイトハウスでの記者会見で、中国が香港に国家安全法の導入を決めたことに関し「中国は香港に約束していた『一国二制度』を『一国一制度』に変えた」と批判。「香港の高度の自治は保証されなくなった」と述べ、米国-香港政策法でアメリカが香港に認めている優遇措置を見直す手続きへの着手を表明した[46]
7月3日、香港との犯罪人引渡し条約を停止し、香港との法執行関係を断つ最初の国となった[47]
7月9日、香港との犯罪人引渡条約を停止することを発表し、現在豪州に滞在する香港市民について、ビザを5年間延長し、その後永住権を申請できるようにする方針も明らかにした[48]
  • 日本の旗 日本 - 5月28日、菅義偉官房長官は記者会見で「議決が国際社会や香港市民が強く懸念する中でなされたことや、香港の情勢を深く憂慮している」と述べた。同日、秋葉剛男外務事務次官は孔鉉佑駐日中国大使を外務省に呼び、「深い憂慮」を強く申し入れた[49]。なお、日本政府もアメリカやイギリスなどの共同声明に参加を打診されていたが、これを拒否した[50]。30日、茂木敏充外務大臣は、「国際社会や香港市民の強い懸念にもかかわらず、『国家安全』に関する法律が制定されたことに遺憾の意を表明する」とする談話を出した[51]。与党自民党の外交部会と外交調査会は7月3日の役員会で本法の制定を受け、習近平国家主席(総書記)の国賓来日を中止するよう政府に求める非難決議案をまとめた[52]二階派はこれに反発[53]、 中国外務省の趙立堅副報道局長 は「反中パフォーマンス」と表現し無意味だとし、日本の一部の人は他国の内政問題に言い掛かりをつけ、政治的にあおり立てていると批判した[54]
  • 中華民国の旗 中華民国台湾) - 蔡英文総統は論争の的となっている法律に失望を表明し、香港の人々への人道支援を調整するための特別事務所が法律の通過に対応して7月1日に正式に開設されると発表した。[55][56][57] 民主進歩党は、これが香港の「一国二制度」政策の終わりであり、香港を旅する香港人と台湾人の両方が注意を払うべきだと警告した[58]。中国本土問題審議会の責任者である陳明通氏は、香港だけでなく世界中の人々に影響を与えているため、この法律を「天の帝国から世界の人々に向けて発布された法令」と説明した[59]
  •  キューバ - 6月30日、キューバは第44回国連人権理事会で国家安全法を支持する53カ国を代表して共同声明を発表した[60][61]
  • 朝鮮民主主義人民共和国の旗 北朝鮮 - 外務省の報道官が朝鮮中央通信の質問に対して、アメリカなどの共同非難声明を「外部勢力と追随勢力の陰謀」と非難し、「香港問題は徹底的に中国の内政に属する問題として、いかなる国や勢力もそれに対してどうのこうのと言う権利がなく、われわれは香港の安定と社会経済発展を阻害する外部の干渉行為に断固反対、排撃する」と述べ、中国政府を支持した[62]

香港立法会党派別意見[編集]

香港民主派の意見[編集]

司法の独立の精神や「一国二制度」の原則に背くもので、表面上は国家の安全を守るためといいながら、実際は香港市民の人権を奪うものだ、などと反発[33]

香港建制派の意見[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ この決定では憲法31条・62条2号・62条14号・62条16号に規定する全人代の権限の全人代常務委員会への授権(憲法67条22号)を定めている[18]
  2. ^ 法令番号は国家主席令第49号並びに2020年第136号法律。
  3. ^ 新華社で報道された草案起草者の説明では、「四種類の犯罪行為」について犯罪の具体的な構成要件は明らかにされなかった[2]
  4. ^ 新華社で報道された草案起草者の説明では、「特定の状況」がどのような状況を指すのか具体的な事は明らかにされなかった[2]
  5. ^ a b c 新華社で報道された草案起草者の説明では、「香港特別行政区当地の法律」及び「香港特別行政区の現行法律」に含まれる具体的な法律名は明らかにされなかった。

出典(ニュース)[編集]

  1. ^ “香港国家安全立法について知っておくべき六つの事実”. 中華人民共和国駐日本国大使館. (2020年6月10日). http://www.china-embassy.or.jp/jpn/zgyw/t1788307.htm 2020年6月21日閲覧。 
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t “法制工作委员会负责人向十三届全国人大常委会第十九次会议作关于《中华人民共和国香港特别行政区维护国家安全法(草案)》的说明”. 新华社. 新华网. (2020年6月20日). http://www.xinhuanet.com/legal/2020-06/20/c_1126139511.htm 2020年6月21日閲覧。 
  3. ^ “English translation of the Law of the People's Republic of China on Safeguarding National Security in the Hong Kong Special Administrative Region”. huaxia. HUAXIA NET. (2020年7月1日). http://www.xinhuanet.com/english/2020-07/01/c_139178753.htm 2020年7月1日閲覧。 
  4. ^ “香港国家安全維持法 6月下旬に再審議で可決か 中国の全人代”. NHK. (2020年6月21日). オリジナルの2020年6月30日時点におけるアーカイブ。. http://archive.ph/jOUMW 2020年6月26日閲覧。 
  5. ^ “香港国家安全維持法の衝撃 自治喪失と三権分立の崩壊へ”. 産経新聞社. (2020年6月21日). https://www.sankei.com/world/news/200621/wor2006210018-n1.html 2020年6月26日閲覧。 
  6. ^ “香港「国家安全法」草案の内容判明、中国政府権限強まる”. TBS. (2020年6月21日). https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4009168.html 2020年6月26日閲覧。 
  7. ^ “第19期四中全会が28~31日に北京で開催”. 人民網日本語版. (2019年10月25日). http://j.people.com.cn/n3/2019/1025/c94474-9626560.html 2020年6月26日閲覧。 
  8. ^ “(受权发布)中共中央关于坚持和完善中国特色社会主义制度推进国家治理体系和治理能力现代化若干重大问题的决定”. 新华社. 新华网. (2019年11月5日). http://www.xinhuanet.com/politics/2019-11/05/c_1125195786.htm 2020年6月26日閲覧。 
  9. ^ a b “关于《全国人民代表大会关于建立健全香港特别行政区维护国家安全的法律制度和执行机制的决定(草案)》的说明”. 新华社. 中国政府网. (2020年5月28日). http://www.gov.cn/xinwen/2020-05/28/content_5515771.htm 2020年6月26日閲覧。 
  10. ^ “各国各界の関係者、全人代による香港の国家安全立法の推進を支持”. 中国網日本語版. (2020年6月8日). http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2020-06/08/content_76139065.htm 2020年6月26日閲覧。 
  11. ^ 「国家安全法で香港はどうなるのか?」” (日本語). 公益社団法人 日本経済研究センター (2020年5月29日). 2020年6月1日閲覧。
  12. ^ 香港国家安全法、6月末にも制定 行政長官、市民に支持要請|全国のニュース|京都新聞” (日本語). 京都新聞. 2020年6月1日閲覧。
  13. ^ 香港国家安全法 一国二制度を踏みにじるのか : 社説” (日本語). 読売新聞オンライン (2020年5月29日). 2020年6月1日閲覧。
  14. ^ 香港国家安全法 米中対立の激化が心配だ:山陽新聞デジタル|さんデジ” (日本語). 山陽新聞デジタル|さんデジ. 2020年6月1日閲覧。
  15. ^ 香港国家安全法、6月末にも制定” (日本語). 西日本新聞ニュース. 2020年6月1日閲覧。
  16. ^ 香港版「国家安全法」でこれから何が起きるか コロナ戦争を読み解く” (日本語). 東洋経済オンライン (2020年5月29日). 2020年6月1日閲覧。
  17. ^ 香港版国家安全法の草案内容を発表|香港ポスト” (日本語). 香港ポスト. 2020年6月1日閲覧。
  18. ^ a b c d “全国人民代表大会关于建立健全香港特别行政区维护国家安全的法律制度和执行机制的决定”. 新华社. 中国人大网. (2020年5月28日). http://www.npc.gov.cn/npc/c30834/202005/a1d3eeecb39e40cab6edeb2a62d02b73.shtml 2020年6月26日閲覧。 
  19. ^ a b 中国、香港治安法の導入方針を採択 一国二制度が岐路に:朝日新聞デジタル” (日本語). 朝日新聞デジタル. 2020年5月31日閲覧。
  20. ^ “栗战书主持召开十三届全国人大常委会第五十九次委员长会议 决定十三届全国人大常委会第十九次会议6月18日至20日在京举行”. 新华社. 新华网. (2020年6月9日). http://www.xinhuanet.com/politics/2020-06/09/c_1126093980.htm 2020年6月26日閲覧。 
  21. ^ a b “第十三届全国人民代表大会常务委员会第十九次会议日程”. 新华社. 中国人大网. (2020年6月20日). http://www.npc.gov.cn/npc/c30834/202006/0e83379582f7483bb6c3302e91bf8082.shtml 2020年6月26日閲覧。 
  22. ^ “栗战书主持召开十三届全国人大常委会第六十三次委员长会议决定十三届全国人大常委会第二十次会议6月28日至30日在京举行”. 新华社. 新华网. (2020年6月21日). http://www.xinhuanet.com/politics/2020-06/21/c_1126140876.htm 2020年6月26日閲覧。 
  23. ^ 共同通信 (2020年6月30日). “中国が香港国家安全維持法案可決 香港メディア | 共同通信” (日本語). 共同通信. 2020年6月30日閲覧。
  24. ^ 香港国家安全法案を可決 「一国二制度」形骸化決定的に―中国 時事通信社 2020年6月30日 2020年6月30日閲覧]
  25. ^ 《2020 年全國性法律公布》 - 2020年第136號法律公告 林鄭月娥, 2020年6月30日.
  26. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 香港国家安全維持法の全訳(全66条) なぜ一国二制度が壊れたのか”. NEWS SOCRA (2020年7月2日). 2020年7月7日閲覧。
  27. ^ 薬師寺克行 (2020年7月8日). “香港・国家安全維持法、条文で読む深刻事態”. 東洋経済オンライン. p. 4. https://toyokeizai.net/articles/-/361267?page=4 2020年7月8日閲覧。 
  28. ^ “「香港国家安全維持法」が施行 最高刑は無期懲役”. BBC JAPAN. (2020年7月1日). https://www.bbc.com/japanese/53244732 2020年7月7日閲覧。 
  29. ^ 香港で「独立」の旗掲げ逮捕 国家安全維持法の施行後で初”. BBCJapan (2020年7月1日). 2020年7月3日閲覧。
  30. ^ 香港の「国家安全維持法」、初の逮捕は10人に”. BBCJapan (2020年7月2日). 2020年7月3日閲覧。
  31. ^ なんだっけ/国家安全法って?” (日本語). www.jcp.or.jp. 日本共産党中央委員会. 2020年5月31日閲覧。
  32. ^ 香港国家安全法 一国二制度を踏みにじるのか : 社説” (日本語). 読売新聞オンライン (2020年5月29日). 2020年5月31日閲覧。
  33. ^ a b 香港国家安全維持法案 “治安機関を香港に” 市民から懸念の声” (日本語). NHKNEWSWEB (2020年6月21日). 2020年6月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月21日閲覧。
  34. ^ a b ジョンソン首相、香港の300万人にイギリス市民権への道示す」『BBCニュース』、2020年7月2日。2020年7月4日閲覧。
  35. ^ 香港市民に無力感、移住の動きも デモ広がり欠く―国家安全法、来月施行か:時事ドットコム” (日本語). 時事ドットコム. 2020年7月3日閲覧。
  36. ^ 香港の民主化デモへの支持、3カ月前より減少”. Reuters (2020年6月26日). 2020年7月3日閲覧。
  37. ^ ジャッキー・チェンさんら、国家安全法制への支持表明:朝日新聞デジタル” (日本語). 朝日新聞デジタル. 2020年5月31日閲覧。
  38. ^ “香港民主派政党、解散を発表 国家安全法の可決受け”. AFPBB News. フランス通信社. (2020年6月30日). https://www.afpbb.com/articles/-/3291166 2020年7月1日閲覧。 
  39. ^ “「イギリスが香港のために立ち上がらないことこそ危機だ」パッテン元総督”. NEWSWEEK. (2020年5月25日). https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/05/post-93498.php 2020年6月1日閲覧。 
  40. ^ “中国の香港国家安全法、G7サミットで議論を=元英香港総督”. 朝日新聞. (2020年5月24日). http://www.asahi.com/international/reuters/CRWKBN2300W4.html 2020年6月1日閲覧。 
  41. ^ a b c d 香港への国家安全法導入は国際公約違反、英米など4か国が共同声明” (日本語). www.afpbb.com. 2020年5月31日閲覧。
  42. ^ 英首相が国安法批判「明確で深刻な違反」 香港市民に市民権付与の意向 中国は報復示唆” (日本語). 毎日新聞. 2020年7月4日閲覧。
  43. ^ 英、香港住民受け入れへ大幅緩和 290万人対象:時事ドットコム” (日本語). 時事ドットコム. 2020年7月4日閲覧。
  44. ^ 中国、「対応措置」を宣言 英の香港市民への市民権拡大に反発” (日本語). www.afpbb.com. 2020年7月4日閲覧。
  45. ^ 英、香港と犯罪人引き渡し停止 対中強硬一段と” (日本語). 日経新聞 (2020年7月21日). 2020年7月21日閲覧。
  46. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2020年5月30日). “トランプ氏、香港の優遇措置見直し WHOと「断絶」も” (日本語). 産経ニュース. 2020年5月30日閲覧。
  47. ^ カナダ、香港との犯罪人引き渡し条約を停止-国家安全法の施行受け” (日本語). Bloomberg.com. 2020年7月21日閲覧。
  48. ^ オーストラリア、香港との犯罪人引渡条約を停止” (日本語). 日経新聞 (2020年7月9日). 2020年7月21日閲覧。
  49. ^ 香港の「国家安全法制」 日本が中国に「深い憂慮」:朝日新聞デジタル” (日本語). 朝日新聞デジタル. 2020年5月31日閲覧。
  50. ^ 共同通信 (2020年6月6日). “日本、中国批判声明に参加拒否 香港安全法巡り、欧米は失望も | 共同通信” (日本語). 共同通信. 2020年6月6日閲覧。
  51. ^ “日本側「遺憾」表明 香港国家安全法が成立:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞. (2020年7月1日). https://www.asahi.com/articles/DA3S14532346.html 
  52. ^ 共同通信 (2020年7月3日). “自民、習氏国賓来日の中止要請へ 香港国家安全法制定で非難決議案 | 共同通信” (日本語). 共同通信. 2020年7月3日閲覧。
  53. ^ 二階氏サイド、自民の「習主席来日中止」決議案に猛反発 「待った」の可能性も” (日本語). 毎日新聞. 2020年7月7日閲覧。
  54. ^ 習主席の国賓来日中止を 自民決定に中国政府が反発(テレビ朝日系(ANN))” (日本語). Yahoo!ニュース. 2020年7月7日閲覧。
  55. ^ https://jp.rti.org.tw/news/view/id/92599
  56. ^ 子萱, 楊 (2020年6月30日). “Beijing’s move shows ‘one country, two systems’ not feasible: Tsai | The China Post” (英語). 2020年7月2日閲覧。
  57. ^ HK office opens as Tsai laments law - Taipei Times”. taipeitimes.com (2020年7月1日). 2020年7月2日閲覧。
  58. ^ End to ‘one country, two systems’: DPP - Taipei Times”. taipeitimes.com (2020年7月2日). 2020年7月2日閲覧。
  59. ^ Hong Kong law not only targets Taiwanese but 'all people of the world': MAC”. www.taiwannews.com.tw. Taiwan News. 2020年7月2日閲覧。
  60. ^ 米下院、香港めぐり中国制裁の法案を可決 国家安全法を非難”. BBC (2020年7月2日). 2020年7月4日閲覧。
  61. ^ 27カ国が国連人権理事会で懸念示す親中途上国との温度差も”. フジサンケイビジネスアイ (2020年7月2日). 2020年7月4日閲覧。
  62. ^ 「外部勢力と追随勢力の陰謀」北朝鮮外務省、香港問題で中国を支持”. デイリーNK (2020年5月30日). 2020年5月30日閲覧。

出典(書籍)[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]