メトロイド

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メトロイド
Metroid
ジャンル 横スクロールアクション
対応機種 ディスクシステム(FCD)
Nintendo Entertainment System(NES)
ゲームボーイアドバンス(GBA)
Wii
ニンテンドー3DS(3DS)
Wii U
開発元 インテリジェントシステムズ
発売元 任天堂
プロデューサー 横井軍平
ディレクター 坂本賀勇
岡田智
デザイナー 松岡洋史
坂本賀勇
シナリオ 加納誠
プログラマー 湯上裕之
傍島やせ
仙石敏男
N.SHIOTANI
M.HOUDAI
音楽 田中宏和
美術 清武博二
シリーズ メトロイドシリーズ
人数 1人
メディア FCD:ディスクカード両面
NES, GBA:ロムカセット
Wii, 3DS, Wii U:ダウンロード販売
発売日 FCD
日本の旗 1986年8月6日
NES
アメリカ合衆国の旗 1987年8月
欧州連合の旗 1988年1月15日
GBAファミコンミニ
日本の旗 2004年8月10日
アメリカ合衆国の旗 2004年10月25日
欧州連合の旗 2005年1月7日
Wiiバーチャルコンソール
欧州連合の旗 2007年7月20日
アメリカ合衆国の旗 2007年8月13日
日本の旗 2008年3月4日
3DS(バーチャルコンソール)[注 1]
日本の旗 2012年2月29日
アメリカ合衆国の旗 2012年3月1日
欧州連合の旗 2012年3月15日
Wii U(バーチャルコンソール)
アメリカ合衆国の旗欧州連合の旗 2013年7月11日
日本の旗 2013年8月14日
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
ESRBE(6歳以上)
PEGI7
USK:0
コンテンツ
アイコン
PEGI: Violence
売上本数 日本の旗
販売:67万本[1]
書き換え:33万回[1]
アメリカ合衆国の旗 約135万本
世界 約273万本
その他 型式
日本 FMC-MET
アメリカ合衆国 NES-MT-USA
ヨーロッパ NES-MT-EEC
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メトロイド』(Metroid) は、1986年8月6日任天堂から発売されたファミリーコンピュータ ディスクシステムゲームソフト。ジャンルはアクションゲーム。任天堂によるディスクシステム専用ソフト第5弾で、『メトロイドシリーズ』の1作目。

概要[編集]

任天堂としては初めてとなるハードなSFの世界観を持った作品。遠距離攻撃(ビーム)を主要アクションにしたジャンプアクションゲームで、ダンジョンを進みながらアイテムや通路を探索する要素を大きな特徴としている[2]エンディングではプレイヤーキャラの正体が明かされる。以後に直系の続編作品が多数発売、シリーズ化がされている。

ディスクライターでの累計書き換え回数は第7位を記録している[3]

後に、ゲームボーイアドバンス向けの「ファミコンミニ」やWiiニンテンドー3DSWii U向けの「バーチャルコンソール」として本作が移植されたほか、シリーズ作品の『メトロイドプライム』と『メトロイド ゼロミッション』(本作のリメイク作品)には、おまけ要素として本作が収録されている[注 2]

ゲーム内容[編集]

主人公サムスを操作する。スタート時はビームの射程が短いなど攻撃手段が限られるほか、特定のアイテムを使用しなければ進めない場所もあるため、様々なアイテムを入手して能力を強化し行動範囲を広げていくことになる。エネルギー(ライフ)が無くなるとゲームオーバーになり、エネルギーが少ない状態でスタート地点から再開される。

舞台となる惑星ゼーベスは3つ、細かく分けると5つのエリアで構成され、各エリア内は多くのゲートで区切られている。エリア間の移動にはエレベーターを利用する。序盤から探索できるエリア「ブリンスタ」と「ノルフェア」の深部にいるボスキャラクター「クレイド」「リドリー」を倒すことで基地エリアの「ツーリアン」への扉が開かれる。最奥部にいる「マザーブレイン」を倒し、惑星ゼーベスから脱出することでゲームクリアとなる[2]

短時間でクリアするとエンディングでサムスがパワードスーツを脱ぎ正体が女性であることが明らかになる。このような「早解き」要素は以降のシリーズ作品でも定番となっている。

アイテム[編集]

エネルギーボール
敵が落とすエネルギー回復アイテム[2]。回復量は5だが、耐久力の高い敵はランダムで20回復するものを落とすこともある。またメトロイドが落とすものは必ず30回復する。
ミサイル
敵が落とす弾薬補給用のミサイル[2]。通常の敵が落とすものは2、メトロイドが落とすものは30補給される。
丸まり
体を球状に変化させ狭い通路を通過できるようになるアイテム。のちの作品でいうモーフボール。後のシリーズ作品とは異なり、丸まり(ボール)状態の時にジャンプボタンを押すと丸まりが解除される[2]
エネルギータンク
エネルギーの最大値が増えるアイテム[2]。ステージの各所に配置されており全部で8つあるが、保有できるタンクの最大数は6つ(つまりエネルギーは最大699)で、7つ目以降の取得時はエネルギーが全快する効果のみが得られる。
ミサイル
1個取るごとにミサイルの最大値が5発増えるアイテム。のちの作品でいうミサイルタンク[2]。通常の敵なら1発で倒すことができる。一部のゲートを開けるときにも使用する(ゲートは一度開くと閉じることはない)。
なお、本作では小ボス(クレイドとリドリー)を倒した時も最大値が75増加するようになっており、これらを合わせると最大数は255発になる。
ロングビーム
通常のものより射程距離が長いビーム[2]。後のシリーズ作品のものと違い攻撃力は上昇しない。
アイスビーム
敵を凍らせることのできるビーム。通常の敵に当てると凍結し、凍結した敵に当てると融解して通常のビームと同等のダメージを与える(一部の敵を除く)。波動ビームとの併用は出来ない[2]
波動ビーム
波形のビーム。のちの作品でいうウェイブビーム。攻撃力が通常のビームの2倍。アイスビームとの併用は出来ない[2]
爆弾
丸まり中に投下できる爆弾。のちの作品でいうボム。足元の敵への攻撃やブロックの破壊に利用できる。
ハイジャンプ
ジャンプ力が上昇するアイテム[2]
バリア
受けるダメージ(有毒液や溶岩を含む)が通常の半分に減少するアイテム。のちの作品でいうバリアスーツ[2]
スクリューアタック
回転ジャンプ中に体当たりで攻撃できる能力[2]。威力はミサイル並み。後のシリーズ作品の場合と違い、ブロックは破壊できない。

エンディング[編集]

クリアまでにかかった時間によりエンディングで以下の5種類の演出が表示される。

  • 10時間以上 - 後ろを向いて泣く
  • 10時間未満 - 左手でガッツポーズ
  • 5時間未満 - ヘルメットを取る
  • 3時間未満 - スペーススーツを脱ぐ(レオタード姿)
  • 2時間未満 - スペーススーツを脱ぐ(ビキニ姿)

日本版と日本国外版の違い[編集]

日本国外版は、日本版と比べ、言語以外にも以下が異なる。

まず、ディスクシステム用ソフトの日本版と違い、NES用ソフト(ロムカセット)であるため、以下の仕様変更がある。

  • エリア移動間のロード時間がない
  • バックアップ機能がなく、再開はパスワードを用いて行う
    『ゼロミッション』でプレイできるものはパスワードを1つ保存でき、擬似的にバックアップ機能を持たせている。
  • 音源の数がディスクシステムよりも少ないため、一部のBGMと効果音を変更

このほか、2周目以降の要素として、エネルギータンクとミサイル以外のアイテムを所持したままゲームを初めからプレイできる仕様や、短時間クリア時にスーツを脱いだグラフィックのサムスでプレイできる仕様が追加されている。

ストーリー[編集]

コスモ歴20X5年、外宇宙調査船が宇宙海賊に襲われ「惑星SR388」で発見された未知の生命体「メトロイド」のカプセルが奪われてしまった。

「メトロイド」が海賊の手によって、武器として使われるようになれば銀河文明が破滅してしまう。連邦警察は必死の捜索の末、海賊の本拠地「要塞惑星ゼーベス」を発見、総攻撃を行ったが、海賊の抵抗は強く、攻め落とすことはできなかった。そこで、連邦警察は最後の手段として宇宙戦士をゼーベスの内部に侵入させ、要塞の中枢であるマザーブレインを破壊する作戦を決定。選ばれた宇宙戦士が「サムス・アラン」である。実はゼーベスはサムスが幼少時代に育った場所でもある。(リメイク版の「ゼロミッション」より)

惑星ゼーベスは自然の要塞で、外側は特殊な岩に覆われ、内部が複雑な迷路になっている。しかも、海賊の手によって様々な仕掛けや“罠”が張り巡らされており、至る所に不気味な海賊の手下が待ち受けている。ゼーベスの侵入に成功したサムスはマザーブレインを倒し、銀河文明を救えるだろうか?

開発[編集]

本作は横井軍平の所属する任天堂第一開発部で開発された。開発当初はディスクシステムの新作としてメトロイドの企画(またはその前身となる企画)が、当時の新人スタッフだった清武博二(サムスのキャラクターデザイン)と松岡洋史(グラフィックデザイン)によって進められていた。しかし、発売を前にして「宇宙を舞台に自在に動き回って銃で攻撃」という作品イメージのみが先行し、主人公の設定も未定で、ゲームとして全くの未完成だったため、発売に間に合わせるために坂本賀勇を始めとする第一開発部が総がかりで製作することになった[4]。メトロイドシリーズの特徴の1つであるダンジョンを探索してパワーアップしながら進んでいくというゲームデザインは、このときにゲームの製作の手間を省くという理由でもたらされたものであった。

坂本は後に「要素が足りないし、時間もない。なら、マップを工夫して、隠し通路を見つけていくゲーム性にしようと。スクロールしてしまうと隠しがバレちゃうんで、ジャンプできないような通路を造ったり、そういうマップの組み方をしていきました。(中略)背景の柄は同じだけど、ヒットチェックだけ外した部分を作っておくと、隠し通路になる。同じ方法で、見た目には溶岩が煮えたぎっているけど、飛び込んだら意外と下に行けたとか。『メトロイド』は、ある種リサイクル的な思想で作られているんですね。限られたパーツを使い、みんな総掛かりでやったから、いろんな人のいろんな声が反映されているんです」と語っている[4]

音楽は田中宏和が担当。ディスクシステム音源を生かした壮大なBGMは高い評価を受け、彼の代表作の1つとなった。

タイトル「メトロイド」を命名したのは、デザイナーの松岡洋史。ステージの張り巡らされた暗い地下メトロ(フランスの地下鉄)と、アンドロイドのサムスのイメージを合わせ、制作初期の頃に「メトロイド」と名付けた。この頃観ていたSF映画『メトロポリス』にも影響を受けている。しかし制作後半において、世界観がタイトルでは分かりにくいという話になり、敵の宇宙生物としての名前に変更された[要出典]

スタッフ

  • シナリオ・ライター:KANOH(加納誠
  • キャラクター・デザイン:KIYOTAKE(清武博二
  • ゲーム・デザイン:NEW MATSUOKA(松岡洋史)、SHIKAMOTO(坂本賀勇
  • 音楽:HIP TANAKA(田中宏和
  • メイン・プログラマー:HAI YUKAMI(湯上裕之)、ZARU SOBAJIMA(傍島やせ)、GPZ SENGOKU(仙石敏男)、N.SHIOTANI、M.HOUDAI
  • スペシャル・サンクス:KEN ZURI、SUMI、INUSAWA(大澤徹)、KACHO、HYAKKAN、GOYAKE、HARADA(原田貴裕)、PENPEN 、TOHRYU(東龍)、MAKO(サムタイム マコ)、BENKEI(弁慶食堂)
  • コンバート:成広通
  • アシスタント・ディレクター:加納誠
  • ディレクター:YAMAMOTO(坂本賀勇)
  • チーフ・ディレクター:岡田智
  • プロデューサー:横井軍平
  • エグゼクティブ・プロデューサー:山内溥

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体結果
AllGame5/5stars[5]
GameSpot5.5/10点[6]
ファミリーコンピュータMagazine19.59/25点[7]
ユーゲー肯定的[8]
受賞
媒体受賞
タイムオールタイム100ビデオゲーム
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.26 4.08 4.18 3.97 - 4.10 19.59
  • ゲーム誌『ユーゲー』では、「後にさまざまな機種で続編が発売されたが、基本的なシステムは1作目からほとんど変わっていないあたりに、本作の完成度の高さがうかがえる」、「何十本もの通路が複雑に交差する惑星ゼーベス内は、探索だけでも優に数時間を要する圧巻のボリューム。またあちこちに隠し通路、隠しアイテムが仕込まれており、どこを切り取っても捨てる部分がない」と評している[8]

備考[編集]

コントローラーIの十字キー上とAボタンを押しながらスタートボタンを押すと、セーブとコンテニューを選ぶことができる画面に移る[10]

名前を登録する時、文字を入れてからBボタンで戻ると、文字に濁点を付けることができる。なおこの際、濁点は1文字にカウントされない[10]

関連作品[編集]

『ファミコン 20TH アニバーサリー オリジナル・サウンド・トラックス VOL.1』
2004年1月7日、サイトロン・デジタルコンテンツより発売されたCD内の一作品として収録されている。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ ニンテンドー3DS本体を早期購入したユーザー向けの措置「アンバサダー・プログラム」の一環として、2011年9月1日に無償配信された。2012年2月29日以降は一般ユーザー向けに有料配信されている。
  2. ^ 『メトロイド ゼロミッション』のものは、ディスクシステム版ではなくNintendo Entertainment System版。

出典[編集]

  1. ^ a b 「ディスクライター 書き換えゲーム全カタログ」、『ファミリーコンピュータMagazine』第5巻第12号、徳間書店1989年7月7日、 8頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピューターmagazine(徳間書店、2016年)26ページから29ページ
  3. ^ M.B.MOOK『懐かしファミコンパーフェクトガイド』91ページ
  4. ^ a b 多根清史「『メトロイド』を創った男」、『CONTINUE』Vol.10、太田出版2003年6月18日、 124 - 144頁。
  5. ^ Norris IV, Benjamin F.. “Metroid - Review”. Allgame. 2014年11月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年5月5日閲覧。
  6. ^ Provo, Frank. “Metroid Review”. Gamespot. 2013年1月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年12月6日閲覧。
  7. ^ a b 「5月24日号特別付録 ファミコンディスクカード ゲームボーイ スーパーファミコン オールカタログ」、『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第10号、徳間書店1991年5月24日、 13頁。
  8. ^ a b 「フォーエバー DISK SYSTEM」、『ユーゲー 2003 Vol.09』第7巻第18号、キルタイムコミュニケーション2003年10月1日、 7頁、 ISBN 雑誌17630-10
  9. ^ ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピューターmagazine(徳間書店、2016年)7ページ
  10. ^ a b ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピューターmagazine(徳間書店、2016年)63ページから71ページ

外部リンク[編集]