プレデター2

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プレデター2
Predator 2
Predator 2.jpg
監督 スティーヴン・ホプキンス
脚本 ジム・トーマス
ジョン・C・トーマス
製作 ローレンス・ゴードン
ジョエル・シルバー
ジョン・デイヴィス
製作総指揮 マイケル・レヴィ
ロイド・レヴィン
出演者 ダニー・グローヴァー
音楽 アラン・シルヴェストリ
撮影 ピーター・レヴィ
編集 マーク・ゴールドブラット
配給 20世紀フォックス
公開 アメリカ合衆国の旗 1990年11月23日
日本の旗 1991年1月12日
上映時間 108分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $35,000,000
興行収入 $30,669,413[1] アメリカ合衆国の旗カナダの旗
$57,120,318[1] 世界の旗
前作 プレデター
次作 プレデターズ
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プレデター2』(プレデターツー、Predator 2)は1990年に公開されたSFアクション映画。『プレデター』の続編。配給は20世紀フォックス

概要[編集]

1997年ロサンゼルスが舞台。突如地球に現れた宇宙の狩人プレデターと、その狩りに巻き込まれた警察麻薬密売組織の繰り広げる死闘を描く。

本作の舞台は前作のジャングルから市街地へ移った。前作では最後まで謎に包まれていたプレデターの習性が描写され、キャラクター性が付与されている。

映画版とほぼ同じ内容のコミック版(全2冊)が1991年にダークホースコミック社から出版されている。

ストーリー[編集]

1997年、40度を越える異常気象が続く近未来のロサンゼルスで、L.A市警コロンビアの麻薬シンジケートとの激しい抗争が行われていた。現場に駆けつけたハリガン警部補は、待機命令を無視しアジトに突入するが、そこにはすでに惨殺されたギャング団の無数の死体があった。コロンビア人と敵対しブードゥ教を信仰するジャマイカ団の仕業だとも疑われたが、武器を持った大勢のギャングが短時間で惨殺され、90kgの巨体がロープも梯子も無しに10m上吊上げられており、逃げた姿も目撃されていないなど、とても人間業とは思えない異常な現場であった。署に戻ったハリガンは、連邦政府から来た麻薬捜査官のキースに、半ば強引に事件捜査の引き渡しを命じられる。

そんな中、今度はジャマイカ団のメンバーが同じように惨殺される。現場に侵入したハリガンはキースから首を突っ込むなと威圧されるが、この事件はコロンビア人が殺された件と同じ怪物の仕業である事や、キース率いる捜査チームが麻薬捜査官じゃない事を悟る。その夜、独断で現場検証をしようとしたハリガンだったが、待ち合わせて先に来た相棒のダニーが怪物の犠牲となってしまう。ダニーを死なせた責任により、勝手な捜査をしない事とキースの邪魔をしない事を改めて命令されるハリガンだったが、ダニーの仇を取るべく部下のレオナとランバートと共に独自に捜査を開始する。犠牲となった死体のいくつかは背骨から頭蓋骨が綺麗に抜かれていたり、現場に残されていた凶器らしき物は地球上にはない素材で作られていた。また共同戦線を張ろうとコンタクトを取ったジャマイカ団のボス、キング・ウィリーも餌食となった。

怪物が出入りしていると思われる食肉処理場に向かおうとレオナとランバートが乗った地下鉄がその怪物に襲撃される。乗客を逃がすために怪物との勝負に挑むランバートだがあえなく犠牲となり、乗客を降ろしたあと現場に引き返したレオナも捕まってしまう。現場に駆け付けたハリガンだが、特定の少人数のみを狙って殺していた今までの現場と違い、一般の乗客も大勢殺される凄惨な大虐殺現場となっていた。また無事に解放されていたレオナは妊娠していた。地下鉄は一般の乗客の多くも護身用の銃を携帯しており、惨殺犯は銃を持たない者と子供は殺さない特徴がある事を悟る。

追跡を開始するハリガンだが、途中で介入してきたキースらによって捕らえられてしまうと、キースはこの際だからとハリガンにすべてを語る。この怪物の正体であるプレデターは、10年前に南米某国のジャングルでコマンドー部隊が襲撃された怪事件のモンスターと同一種族で、宇宙から地球へ人間狩りに飛来した異星人だと言うのだ。姿が見えないのはプレデターの持つ迷彩技術で、キース達はそれらの技術を獲得するためにプレデターの生け捕りを目論む政府の特殊部隊だったのである。キース達は調査の結果、プレデターは赤外線しか可視する事が出来ないため、防護服を着て体温を遮断し、照明も紫外線ライトを使えばプレデターから自分たちが見えない事を掴んでいた。さらにプレデターが食事に出入りしている食肉処理場内には塵を散布しており、これがプレデターの身体に付着すれば姿を消す事を封じる事も出来る。この捕獲作戦がまさに今から実行されるところなのである。しかしこの調査は甘かった。通常は赤外線を可視するプレデターだがそれはモードのひとつに過ぎず、紫外線を可視するモードも持っていたのだ。キースたちの突入部隊はプレデターの逆襲に遭い全滅。救援に駆けつけたハリガンは決死の覚悟でプレデターとの対決に挑む事となる。

圧倒的な戦闘能力と強力な武装を誇るプレデターだったが、キースの部隊が散布した塵の効果でプレデターの迷彩技術が機能しなくなると、ハリガンは奮闘し徐々に相手を追い詰め、逃走するプレデターを追跡した先の地下に、謎の宇宙船を発見する。そこには今まで狩った獲物の頭蓋骨がトロフィーとして飾られていた。ハリガンは宇宙船の内部でプレデターとまたしても対峙すると、死闘の末ついにプレデターを倒すのであった。しかしそれも束の間、そこへ多数のプレデターが出現。死を覚悟するハリガンだったが、その中の一人が「英雄よ」と賞賛の辞を述べ1715年製の銃を渡すと、全員ハリガンに手を出す事なく去っていった。宇宙船は地球を離脱、間一髪脱出するハリガン。現場に駆け付けたキースの部下ガーバーは「あと少しだったのに」と悔しがるが、プレデターが大昔から度々地球に飛来している事を知ったハリガンは、「またチャンスはあるさ」とつぶやくのであった。

キャスト[編集]

マイク・ハリガン警部補
演:ダニー・グローヴァー
本作の主人公。ロサンゼルス市警所属の刑事。正義感の強く腕利きで功績も多いが、命令無視などの問題行動も多く、劇中ではパトカー数台とバス1台を大破させた経歴が語られている。作中では、プレデターによるギャングの虐殺事件を追う最中、プレデターに部下が殺害されたことで仇討ちを決意する。高所恐怖症
劇中で使用した銃器は大型レーザーサイト付きのデザートイーグルソードオフ型ベネリM1M203付きのM653で、その他にも数種類のハンドガンを車のトランクに収納しているがどれも麻薬常用者に対しては威力不足な(台詞上は「小さい」と表現)ものばかりだった。
作中のパソコンのデータでフルネームは「マイケル・R・ハリガン」である事が明かされている。
ピーター・キース特別捜査官
演:ゲイリー・ビジー
政府の密令によりロサンゼルス市警に麻薬捜査官として出向した特別捜査チームのリーダー。虐殺事件について捜査しておりハリガンらの介入を頑なに拒む。
しかし麻薬捜査官とは表向きで、本当はプレデター捕獲のために派遣された特殊部隊であり、終盤にその正体をハリガンに明らかにした。プレデターに姿を消させない策や、逆に自分たちの姿がプレデターから見えない策など、万全の態勢でプレデター捕獲作戦を実行するが、それを見破ったプレデターから逆に奇襲を受け部隊は全滅。自身はプラズマキャノンでの攻撃を受け血だるまになりながらも戦線に復帰し、プレデターを液体窒素で攻撃するが、最後はプレデターが放ったスマートディスクで体を真っ二つにされて死亡する。
ダニー・アーチュリータ
演:ルーベン・ブラデス
ロサンゼルス市警所属の腕利き刑事。ハリガンとは15年来の付き合いでカナディアンネックレスとハンチング帽がトレードマーク。ハリガンからは「ダニーボーイ」と呼ばれることがある。
装備はタクティカルライト付きのS&W M4506。
プレデターの2回目の襲撃が起きたペントハウスに突き刺さったスピアガンの弾体を回収していた際にプレデターに遭遇、銃で応戦したため殺害された。直接描写は無いが、医師の検死解剖でリストブレイドによる刺殺であったことが判明している。
レオナ・キャントレル
演:マリア・コンチータ・アロンゾ
ロサンゼルス市警所属の女性刑事で、ハリガンのチームの紅一点。男勝りな性格の持ち主。
装備はジェリーと同様、レーザーサイト付きSIG SAUER P226
地下鉄でプレデターに襲撃されるも、妊娠していたため殺害を免れる。
ジェリー・ランバート
演:ビル・パクストン
ニューヨークから配属された若手刑事。お調子者でいつも軽口を叩いたりナンパをしたりだが、尾行捜査を得意とするなど刑事としては優秀で、ニューヨーク市警ではローン・レンジャーの異名で呼ばれていた。
ゴルフが趣味らしく常時ポケットの中にゴルフボールを1つ入れている。(最初の登場シーンでゴルフの話で女性署員を口説いている)
装備はレーザーサイト付きのSIG SAUER P226ニッケルメッキ仕様。
レオナと共に地下鉄を使ってハリガンとの合流に向かう最中にプレデターの襲撃に遭い、乗客を避難させる為に単身囮となってプレデターと対峙、最後は同乗していたギャングのマチェットを拾ってプレデターに切り掛るも返り討ちに遭い死亡する。
その後、死体は一度電車の中で逆さ吊りにされた後プレデターに持ち去られ、地下鉄構内で背骨と頭蓋骨を引き抜かれてしまう。
DVD等のパッケージでプレデターが持っている血まみれの人骨はジェリーのものである。
フィル・ハイネマン本部長
演:ロバート・ダヴィ
ロサンゼルス市警の最高責任者。命令無視を繰り返すハリガンに頭を悩ませるが、彼の優秀さも理解しており、処分が軽減されるように計らっている。
B・ピルグリム署長
演:ケント・マッコード
ハイネマンに次ぐL.A市警のトップ。ハリガンの良き理解者。
トニー・ポープ
演:モートン・ダウニーJr.
犯罪報道番組「HARD CORE」のアナウンサー。
報道規制されている現場に無断で忍び込む、死亡者を「人間のクズ」と呼ぶ、放送中に休暇で不在の市長に罵声を浴びせるといった報道倫理を軽々しく無視する非常識な人間。レオナ曰く「血の匂いを嗅ぎつけてやって来る男」。
地下鉄での殺戮事件でジェリーを殺され、レオナも殺されかけたことで怒りを露にしたハリガンに向かって笑いながら「お仲間が死んだってね?」と尋ねた際に担いでいたカメラごとハリガンに殴り倒された。
ガーバー
演:アダム・ボールドウィン
キースの右腕的存在。プレデター捕獲作戦では指揮車での管制任務を担当し、プレデターの居場所を無線でキースに伝えていた。プレデターの逆襲に気付くもキースたちに伝達出来ず、部隊の壊滅を見守ることしかできなかった。終盤にプレデターたちの宇宙船が去った現場へ駆けつけるが、すべては終わった後であった。
キング・ウィリー
演:カルヴィン・ロックハート
ロサンゼルスを牛耳る麻薬犯罪組織「ジャマイカ団」のボス。ブードゥー教の聖者であり、占いを基にプレデターの素姓を分析する。共同戦線を申し込みに来たハリガンと対話した直後、プレデターの襲撃で殺害されて首を持ち去られ、その頭蓋骨は宇宙船内に飾っているトロフィーにされた。
プレデター
演:ケヴィン・ピーター・ホール、ハル・レイル(声)
シリーズ内の個体区別の都合上、「プレデター・ハンター」と呼ばれているケースが多い。映画シリーズでのプレデター内で人間の殺害数は最多である。

スタッフ[編集]

日本語吹替[編集]

役名 俳優 日本語吹替
ソフト版 テレビ朝日
マイク・ハリガン警部補 ダニー・グローヴァー 内海賢二 池田勝
ピーター・キース捜査官 ゲイリー・ビジー 大塚芳忠 樋浦勉
ダニー・アーチュリータ刑事 ルーベン・ブラデス 沢木郁也 牛山茂
レオナ・カントレル刑事 マリア・コンチータ・アロンゾ 戸田恵子 佐藤しのぶ
ジェリー・ランバート刑事 ビル・パクストン 江原正士
フィル・ハイネマン副本部長 ロバート・ダヴィ 玄田哲章 屋良有作
ガーバー アダム・ボールドウィン 梅津秀行 大塚芳忠
ピルグリム署長 ケント・マッコード 大塚明夫 田中正彦
トニー・ポープ モートン・ダウニー・Jr 池田勝 朝戸鉄也
キング・ウィリー カルヴィン・ロックハート 掛川裕彦 大友龍三郎
プレデター ケヴィン・ピーター・ホール 郷里大輔
エルダー・プレデター 沢木郁也
巡査部長 スティーブ・カーン 有本欽隆 水野龍司
イレーネ・エドワーズ博士 リリアン・ショーヴァン さとうあい 来宮良子
エル・スコルピオ ヘンリー・キンジ 滝雅也 仲野裕
ゴールド・トゥース マイケル・マーク・エドモンドソン 中村秀利 宝亀克寿
ラモン・ヴェガ コリー・ランド 辻親八 星野充昭
ブライアン ブライアン・レヴィンソン 亀井芳子 大谷育江
ルース シルヴィア・コーダーズ さとうあい 竹口安芸子
役不明またはその他 中田和宏
滝沢ロコ
江森浩子
喜田あゆみ
島田敏
さとうあい
長島雄一
鈴木勝美
野沢由香里
湯屋敦子
坂東尚樹
松本大
天田益男
相沢正輝
中田和宏
津村まこと
演出 山田悦司 蕨南勝之
翻訳 平田勝茂
効果 リレーション
効果 遠西勝三 山田太平
録音 ニュージャパン
スタジオ
編集 ムービーテレビジョン
スタジオ
制作 テレビハウス ムービーテレビジョン
初回放送 1994年10月16日
21:02-22:54
日曜洋画劇場
  • テレビ朝日版の吹き替えは以降、『ゴールデン洋画劇場』等でも度々放送された。
  • 収穫した人間の頭部を加工するシーン等がカットされた他、黒人差別的なセリフの翻訳が代替表現に差し替えられた。

エピソード・その他[編集]

前作『プレデター』に引き続き主演を打診されたアーノルド・シュワルツェネッガーは「前作の良いところが失われてしまった」として脚本を提示された段階で出演を断っている。本作は麻薬カルテルの犯罪が多発するカリフォルニア州ロサンゼルス市を舞台としておりギャングと警察の銃撃、及びプレデター・ハンターが跋扈する最中に市長は休暇で不在という設定になっている。前作との関連性は薄いものの、前作のシュワルツェネッガー演じるシェイファー少佐とプレデターとの戦いが、過去にあった事が映像で語られ、同一の世界観である事が示唆されている。

なお、ダークホースコミック社から1989年から1990年に描かれたコミックと小説の『プレデター: コンクリート・ジャングル』は『プレデター2』が製作される前に出版されているが、映画の前作『プレデター』の続編として描かれたものである。最初はニューヨーク市を舞台にアーノルド・シュワルツェネッガーのダッチ・シェイファーがプレデターと対決するという内容で描こうと計画していた。しかし、アーノルド・シュワルツェネッガーが続編企画の段階で映画の脚本を提示された段階で2の出演に難色を示した為、『プレデター』の続編企画は停止状態になり、映画の続編企画が遅れているその間に、ダークホースコミック社は主人公をダッチからダッチの弟に変更して、続編という位置づけで『プレデター2』が製作される前に『プレデター: コンクリート・ジャングル』を出版した。『プレデター: コンクリート・ジャングル』を描いたダークホースコミックの漫画家クリス・ワーナーは映画『プレデター2』は『プレデター: コンクリート・ジャングル』とプロットがほとんど同一で、少なからずとも影響が絶対にあるとインタビューで述べている[2]

本作に登場するプレデターの宇宙船内にはエイリアンの頭骨が飾られており、後年製作された『エイリアンVSプレデター』の監督、脚本を務めたポール・W・S・アンダーソンは「あの船内の頭骨が重要なヒントだった」と発言している。

終盤、プレデターの長老がハリガン刑事に1715年製の初期火打銃・フリントロック式銃を渡すが、これは凶悪で野蛮な海賊として恐れられ、1718年バミューダ海域で失踪したラファエル・アドリーニが持っていた銃であることが判明した。このシーンを元にダークホースコミック社(en:Dark Horse Comics)から『プレデター: 1718』というコミック(1996年)と短編小説(1997年)のスピンアウト作品が出版されている。

終盤に出現するプレデター集団のスーツアクターとして当時のロサンゼルス・レイカーズの選手がサプライズとして登場していることがメイキング映像で語られている。

劇中、麻薬売買組織「ジャマイカ・ブードゥー団」の名が字幕スーパーでは登場するが、DVD/BD吹き替え版では「ジャマイカ」の部分がカットされている。またプレデターが、ジャマイカ・ブードゥー団のボス=キング・ウイリーの首を狩り獲った後、その頭部から皮と肉・内容物を除去し、頭蓋骨をグラインダーのような器具で磨き上げるシーンがあるが、地上波放送ではこの箇所はカットされている(例外有)。序盤には全裸の女性が逃げ惑うシーンがあるものの、こちらは下半身に映像処理を施した形で放映された。

ダニー・グローヴァーゲイリー・ビジーは『リーサル・ウェポン』以来の共演である。

出典[編集]

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  1. ^ a b Predator 2 - Box Office Mojo(英語)
  2. ^ AvP2Daily - ur AvP gaming Resource 「interview Chris Warner - AvP2Daily - ur AvP gaming Resource

外部リンク[編集]