チトセオー

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チトセオー
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 1962年4月19日
死没 不明(1973年以降不明)
ジルドレ
ビニイ
母の父 Borealis
生国 日本の旗 日本北海道幌泉町
生産者 田中牧場
馬主 野間美治
(株)チトセクラブ
調教師 加藤清一京都
競走成績
生涯成績 24戦5勝
獲得賞金 1,963万6,500円
勝ち鞍
八大競走 皐月賞 1965年
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チトセオーとは、日本競走馬種牡馬1965年に行われた第25回皐月賞の優勝馬である。

※以下、馬齢は当時の旧表記(数え年)とする。

概要[編集]

4歳時[編集]

1965年1月3日、京都競馬場新馬戦島崎宏を背にデビューするもスプリームオールの3着に敗れる。2戦目より騎手湯浅三郎に乗り替わり3月14日の未勝利戦で初勝利を飾ると、続く条件特別競走の若葉賞と連勝して皐月賞に出走した。

このときの皐月賞では、きさらぎ賞スプリングステークスを連勝して臨むダイコーター単勝1番人気、前走のスプリングステークスでダイコーターの2着に敗れはしたものの、それまで京都3歳ステークス弥生賞の勝利を含むデビューから無傷の6連勝をしていたキーストンが2番人気とほぼ一騎討ちの様相であり、チトセオーは両馬とは大きく離れた支持率の8番人気であった。しかしレースは、いつもの逃げに精彩を欠いたキーストンが最後の直線で早々と馬群に飲まれて脱落し、最終的にはチトセオーがダイコーターをクビ差で凌ぎきって勝利する波乱の結果となる。チトセオーは重賞初制覇をクラシックで飾り、鞍上の湯浅にとってもクラシック初制覇となった。

続いてNHK杯に出走するも15頭中の最下位に敗れる。故障発覚もあり日本ダービーを回避して、菊花賞までにオープン競走、朝日チャレンジカップ京都盃と3戦したがいずれも惨敗し、迎えた菊花賞でも18頭中15着の惨敗を喫した。

クラシック戦線終了後の京都記念(秋)で前年の天皇賞・春優勝馬ヒカルポーラにハナ差の2着と健闘すると、続く阪神大賞典でふたたびダイコーターらを抑えて皐月賞以来の勝利を挙げる。しかしこれが最後の重賞勝利となった。

5歳時以降[編集]

5歳時は9戦するも3位入賞すらできない惨敗を続け、6歳時は4戦して250万下の条件戦の1勝に終わり、この年限りで引退。

引退後は種牡馬入りするも目立った活躍馬を出せなかった。1973年に用途変更となり、以降の行方は分かっていない。

競走成績[編集]

年月日 競馬場 競走名

人気 着順 距離 タイム 騎手 着差 勝ち馬/(2着馬)
1965 1. 3 京都 4歳新馬 10 2 3人 3着 芝1200m(稍) 1.14.8 島崎宏 -0.3秒 スプリームオール
3. 14 中京 未出未勝 11 6 1人 1着 芝1200m(良) 1.15.9 湯浅三郎 0.4秒 (デンチユウ)
4. 4 中山 若葉賞 8 2 5人 1着 芝1800m(良) 1.52.2 湯浅三郎 0.4秒 (ベストルーラー)
4. 18 中山 皐月賞 20 14 8人 1着 芝2000m(良) 2.05.1 湯浅三郎 クビ ダイコーター
5. 9 東京 NHK杯 15 12 3人 15着 芝2000m(良) 2.06.3 湯浅三郎 -2.6秒 ダイコーター
7. 24 札幌 オープン 7 6 3人 7着 芝1700m(良) 1.47.6 湯浅三郎 -1.7秒 トキノタイム
10. 17 阪神 朝日チャレンジC 9 4 6人 5着 芝2000m(良) 2.04.1 湯浅三郎 -0.7秒 ゴールデンパス
10. 31 京都 京都盃 7 1 3人 6着 芝1800m(稍) 1.51.5 湯浅三郎 -1.6秒 キーストン
11. 14 京都 菊花賞 18 1 7人 15着 芝3000m(重) 3.17.9 島崎宏 -4.5秒 ダイコーター
11. 28 京都 京都記念(秋) 13 2 6人 2着 芝2200m(良) 2.19.9 湯浅三郎 -0.0秒 ヒカルポーラ
12. 19 阪神 阪神大賞典 9 6 4人 1着 芝3100m(良) 3.19.2 湯浅三郎 1 1/2馬身 (コウタロー)
1966 1. 16 京都 日本経済新春杯 10 2 2人 6着 芝2400m(良) 2.34.2 湯浅三郎 -1.1秒 パワーラツスル
4. 3 阪神 仁川S 8 4 5人 5着 芝2000m(良) 2.04.6 湯浅三郎 -0.6秒 パワーラツスル
4. 17 京都 スワンS 10 3 6人 6着 芝1800m(稍) 1.52.4 湯浅三郎 -1.1秒 バリモスニセイ
4. 29 京都 天皇賞(春) 16 6 7人 13着 芝3200m(良) 3.22.0 湯浅三郎 -2.6秒 ハクズイコウ
5. 22 京都 阪急盃 12 11 11人 5着 芝1800m(不) 1.56.0 中西武信 -0.5秒 ハツライオー
6. 5 京都 鳴尾記念 11 10 2人 10着 芝2400m(稍) 2.35.5 湯浅三郎 -2.7秒 エイトクラウン
11. 26 京都 350万下 5 1 3人 競走中止 芝1800m(重) - 湯浅三郎 - リユウザン
12. 10 阪神 オープン 17 17 14人 10着 芝1600m(良) 1.37.9 湯浅三郎 -1.1秒 キヨヅキ
12. 18 阪神 阪神大賞典 9 2 6人 4着 芝3100m(良) 3.16.4 湯浅三郎 -0.4秒 リユウフアーロス
1967 1. 8 京都 万葉特別 16 11 4人 5着 芝1600m(良) 1.38.5 湯浅三郎 -1.5秒 タイクラナ
1. 22 京都 日本経済新春杯 16 16 4人 10着 芝2400m(良) 2.30.1 湯浅三郎 -1.1秒 タイクラナ
9. 24 阪神 250万下 6 3 2人 1着 芝1900m(良) 1.58.4 湯浅三郎 0.3秒 (ロイヤルイチバン)
10. 21 京都 350万下 10 8 2人 4着 芝1800m(良) 1.52.8 湯浅三郎 -0.7秒 ミスコウライ

※ 太字の競走は八大競走

血統表[編集]

チトセオー血統ロイヤルチャージャー系Gainsborough 5×5=6.25%、Blandford5×5=6.25%〈母内〉) (血統表の出典)

*ジルドレ
Gilles de Retz
1953 鹿毛
父の父
Royal Charger
1942 栗毛
Nearco Pharos
Nogara
Sun Princess Solario
Mumtaz Begum
父の母
Ma Soeur Anne
1947 黒鹿毛
Majano Deiri
Madgi Moto
Grande Soeur Grand Guignol
Soeur Gaby

*ビニイ
Beanii
1952 栗毛
Borealis
1941 栗毛
Brumeux Teddy
La Brume
Aurora Hyperion
Rose Red
母の母
Erica Fragrance
1946 鹿毛
Big Game Bahram
Myrobella
Jennydang Colombo
Dalmary F-No.5-h


チトセオー自身は持込馬として日本で生まれたが、父のジルドレも後に日本に輸入されミスタートウジン母の父となっている。

外部リンク[編集]