アメリカ私立探偵作家クラブ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

アメリカ私立探偵作家クラブ(アメリカしりつたんていさっかクラブ、Private Eye Writers of America、略称:PWA)は、1981年に設立されたアメリカ合衆国の作家団体。ロバート・J・ランディージ英語版が呼びかけ、ジョン・ラッツ英語版マックス・アラン・コリンズビル・プロンジーニマーシャ・ミュラーマイクル・Z・リューインらとともに結成した。1982年より、私立探偵小説を対象とするシェイマス賞を主催する。また、功労賞として不定期にジ・アイ(THE EYE)賞を授与している。

エドガー賞を主催するアメリカ探偵作家クラブ(Mystery Writers of America、略称:MWA)とは別の団体である。

シェイマス賞[編集]

シェイマス賞(Shamus Award、アメリカ私立探偵作家クラブ賞、PWA賞)は、アメリカ私立探偵作家クラブが運営する賞。1982年より毎年授与されている。賞の名前になっている「シェイマス」は、私立探偵や刑事を意味する俗称である。対象となるのは、警察等の公的機関に所属せず、かつ探偵業を職とする私立探偵を主人公とする作品である。

カテゴリ

長編賞(ハードカバー)[編集]

受賞作 ノミネート作
1982年 ビル・プロンジーニ 『脅迫』
1983年 ローレンス・ブロック 『八百万の死にざま』
1984年 マックス・アラン・コリンズ 『シカゴ探偵物語―悪徳の街1933』
1985年 ローレン・D・エスルマン 『シュガータウン』
1986年 スー・グラフトン 『泥棒のB』
1987年 ジェレマイア・ヒーリイ 『つながれた山羊』
1988年 ベンジャミン・シュッツ 『癒えない傷』
1989年 ジョン・ラッツ英語版 『別れのキス』
1990年 ジョナサン・ヴェイリン英語版 "Extenuating Circumstances"
1991年 スー・グラフトン 『探偵のG』
1992年 マックス・アラン・コリンズ 『リンドバーグ・デッドライン』
1993年 ハロルド・アダムズ "The Man Who was Taller Than God"
1994年 ローレンス・ブロック 『死者との誓い』
1995年 スー・グラフトン 『殺害者のK』
1996年 S・J・ローザン 『ピアノ・ソナタ』
1997年 ロバート・クレイス 『サンセット大通りの疑惑』
1998年 テレンス・ファハティ 『輝ける日々へ』
1999年 ビル・プロンジーニ "Boobytrap"
2000年 ドン・ウィンズロウ 『カリフォルニアの炎』
2001年 C・ガルシア=アギレーラ英語版 "Havana Heat"
2002年 S・J・ローザン 『天を映す早瀬』
2003年 ジェイムズ・W・ホール "Blackwater Sound"
2004年 ケン・ブルーウン 『酔いどれに悪人なし』
2005年 エド・ライト "While I Disappear"
2006年 マイクル・コナリーリンカーン弁護士
2007年 ケン・ブルーウン "The Dramatist"
2008年 リード・ファレル・コールマン "Soul Patch"
2009年 リード・ファレル・コールマン "Empty Ever After"
2010年 マーシャ・ミュラー "Locked In"
2011年 ロリ・アームストロング "No Mercy"
2012年 マイクル・ワイリー英語版 "A Bad Night's Sleep"
2013年 ロバート・クレイス "Taken"
2014年 ブラッド・パークス英語版 "The Good Cop"
2015年 デーヴィッド・ローゼンフェルト英語版 "Hounded"
2016年 イングリッド・タフツ "Brutality"

新人賞[編集]

受賞作 ノミネート作
1985年 ジャック・アーリー 『芸術的な死体』
  • ジェレマイア・ヒーリイ 『少年の荒野』
  • ウィリアム・J・レナルズ "The Nebraska Quotient"
1986年 ウェイン・ワーガ 『盗まれたスタインベック』
1987年 J・W・ライダー "Jersey Tomatoes"
1988年 マイクル・アレグレット 『岩場の死』
1989年 ガー・アンソニー・ヘイウッド 『漆黒の怒り』
1990年 カレン・キエフスキー英語版 『キャット・ウォーク―女性探偵に気をつけろ!』
1991年 ウォルター・モズリイ 『ブルー・ドレスの女』
1992年 トマス・デイヴィス "Suffer Little Children"
1993年 ジョン・ストラレー英語版 『熊と結婚した女』
1994年 リン・ハイタワー "Satan's Lambs"
  • ランディ・ロードン "Brotherly Love"
  • サンドラ・ウェスト・パウエル "By Evil Means"
1995年 デニス・ルヘイン 『スコッチに涙を託して』
1996年 リチャード・バリー 『無垢なる骨』
  • G・M・フォード英語版 『手負いの森』
  • ルース・フリー "If Looks Could Kill"
  • デイヴィッド・ハウスライト 『ツイン・シティに死す』
  • アラン・ペドラザス 『ハリーの探偵日記』
1997年 キャロル・リーア・ベンジャミン 『バセンジーは哀しみの犬』
  • グレッグ・ルッカ英語版 『守護者(キーパー)』
  • マイケル・ストーン "The Low End Of Nowhere"
  • ジョン・ウェッセル "This Far, No Further"
1998年 リック・ライアダン 『ビッグ・レッド・テキーラ』
1999年 スティーヴ・ハミルトン 『氷の闇を超えて』
2000年 ジョン・コナリー 『死せるものすべてに』
  • ラッセル・アトウッド 『Aアヴェニューの東』
  • マーク・コギンズ英語版 "The Immortal Game"
  • P・J・グレイディ "Maximum Insecurity"
  • ロイ・ジョハンセン 『虚言の報酬』
2001年 ボブ・トルラック "Street Level"
  • ジョン・ゲイツ "Brigham's Day"
  • クリス・ラースガード 『エア・ハンター―相続人を探せ』
  • ウィリアム・マイズ "Resurrection Angel"
  • アンドリュー・パイパー 『ロスト・ガールズ』
2002年 デイヴィッド・フルマー英語版 『快楽通りの悪魔』
2003年 エディー・ミューラー英語版 『拳よ、闇を払え』
  • ジャック・クラーク "Westerfield's Chain"
  • D・ダニエル・ジャドソン "The Bone Orchard"
  • デヴィッド・ローゼンフェルド "Open And Shut"
  • ロバート・ベイリー "Private Heat"
2004年 ピーター・スピーゲルマン英語版 『黒い地図』
  • マーク・アーセナルト "Spiked"
  • ジェイムズ・C・ミッチェル "Lovers Crossing"
2005年 イングリッド・ブラック英語版 "The Dead"
2006年 ルイーズ・ウール "Forcing Amaryllis"
  • ロリ・G・アームストロング "Blood Ties"
  • ハリー・ウンシカ "Still River"
  • J・D・ロアデス "The Devil's Right Hand"
2007年 デクラン・ヒューズ英語版 "The Wrong Kind of Blood"
  • マイク・ドゥーガン "Lost Angel"
  • ジャック・フレドリクソン "A Safe Place for Dying"
  • スティーヴ・ホッケンスミス英語版 『荒野のホームズ』
  • ジョージ・D・シューマン 『18秒の遺言』
2008年 ショーン・チャコーヴァー "Big City, Bad Blood"
2009年 イアン・ヴァスケス "In the Heat"
2010年 ブラッド・パークス英語版 "Faces of the Gone"
  • ダニエル・デップ 『負け犬の街』
  • ノーマン・グリーン "The Last Gig"
  • ラッセル・D・マクリーン "The Good Son"
  • A・E・ローマン "Chinatown Angel"
2011年 マイクル・アユーブ "In Search of Mercy"
  • ダグラス・コルレオーネ "One Man's Paradise"
  • ブルース・ダシルヴァ 『記者魂』
  • ジェシー・マッケンジー "Random Violence"
  • ケリー・スタンリー英語版 "City of Dragons"
2012年 P・G・スタージス "The Shortcut Man"
  • ネルソン・ジョージ "The Plot Against Hip Hop"
  • サラ・グラン 『探偵は壊れた街で』
  • トロイ・D・ヌーイ "The Ocean Forest"
  • アマンダ・カイル・ウィリアムズ "The Stranger You Seek"
2013年 マイクル・シアーズ 『ブラック・フライデー』
  • チャック・グリーヴス "Hush Money"
  • クリーブ・ローゼングレン "Murder Unscripted"
  • ジェイデン・テレル "Racing the Devil"
  • アリエル・S・ウィンター 『自堕落な凶器』
2014年 ラクラン・スミス "Bear is Broken"
  • クリストファー・R・コックス "A Good Death"
  • グウェン・フローリオ "Montana"
  • カレン・ケスキーネン "Blood Orange"
  • イングリッド・タフト "Loyalty"
2015年 ジュリア・ダール 『インヴィジブル・シティ』
  • C・B・マッケンジー 『バッド・カントリー』
  • サム・ワイビー "Last of the Independents"
  • リン・チャンドラー・ウィリス "Wink of an Eye"
  • ティム・ワークス "City of Brick and Shadow"
2016年 リサ・サンドリン "The Do-Right"
  • グラント・ビウォーターズ "The Red Storm"
  • マット・コイル "Night Tremors"
  • T・W・エモリー "Trouble in Rooster Paradise"
  • レヴ・アク・ローゼン "Depth"

ペーパーバック賞[編集]

短編賞[編集]

ザ・ハマー賞[編集]

ジ・アイ賞(功労賞)[編集]

1980年代 1990年代 2000年代 2010年代
受賞者 受賞者 受賞者 受賞者
1980 - 1990 - 2000 エドワード・D・ホック 2010 ロバート・クレイス
1981 - 1991 ロイ・ハギンス英語版 2001 - 2011 エド・ゴーマン英語版
1982 ロス・マクドナルド 1992 ジョゼフ・ハンセン英語版 2002 ローレンス・ブロック 2012 -
1983 ミッキー・スピレイン 1993 マーシャ・ミュラー 2003 - 2013 ローレン・D・エスルマン
1984 ウィリアム・キャンベル・ゴールト英語版 1994 スティーブン・J・キャネル 2004 ドナルド・E・ウェストレイク 2014 -
1985 ハワード・ブラウン英語版 1995 ジョン・ラッツ英語版
ロバート・B・パーカー
2005 - 2015 パーネル・ホール
1986 リチャード・S・プラザー英語版 1996 - 2006 マックス・アラン・コリンズ 2016 S・J・ローザン
1987 ビル・プロンジーニ 1997 スティーヴン・マーロウ 2007 スチュアート・M・カミンスキー
1988 マイクル・コリンズ
ウェイド・ミラー英語版
1998 - 2008 ジョー・ゴアズ英語版
1989 - 1999 マクシム・オキャラハン 2009 ロバート・J・ランディージ英語版

参考文献[編集]

  • 穂井田直美「PWA」権田萬治監修『海外ミステリー事典』新潮社、2000年、p.258-259
  • 穂井田直美「シェイマス賞」権田萬治監修『海外ミステリー事典』新潮社、2000年、p.135

関連項目[編集]

英語圏の推理作家団体

外部リンク[編集]