ノックスの十戒
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ノックスの十戒(ノックスのじっかい、Knox's Ten Commandments)はロナルド・ノックスが1928年に“The Best of Detective Stories of the Year 1928”(邦題『探偵小説十戒』)で発表した、推理小説を書く際のルールである[1]。本記事では単に「十戒」と表記する。
S・S・ヴァン=ダインによる「ヴァン・ダインの二十則」と並んで推理小説の基本指針となっている。日本では江戸川乱歩が『幻影城』の中で紹介している。
なお、「十戒」を意図的に破った作品や、「十戒」の記述を逆手にとったトリックを用いた作品も数多く存在している。ノックス自身も「十戒」を破った作品を発表しており(ヴァン=ダインも同様)、また十戒の前置きで「どうして自分でこんなことを考えたか分からない」旨を述べているなど、ユーモア精神から冗談半分に書かれたとする見方も多い。
内容[編集]
- 犯人は物語の当初に登場していなければならない
- 探偵方法に超自然能力を用いてはならない
- 犯行現場に秘密の抜け穴・通路が二つ以上あってはならない(一つ以上、とするのは誤訳)
- 未発見の毒薬、難解な科学的説明を要する機械を犯行に用いてはならない
- 中国人を登場させてはならない[2]
- 探偵は、偶然や第六感によって事件を解決してはならない
- 変装して登場人物を騙す場合を除き、探偵自身が犯人であってはならない
- 探偵は読者に提示していない手がかりによって解決してはならない
- サイドキック[3]は自分の判断を全て読者に知らせねばならない
- 双子・一人二役は予め読者に知らされなければならない
注釈・出典[編集]
関連項目[編集]
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