ゆげしま (掃海艇・2代)

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ゆげしま
基本情報
建造所 日立造船神奈川工場
運用者  海上自衛隊
艦種 掃海管制艇(中型掃海艇)
級名 うわじま型
艦歴
発注 1993年
起工 1995年4月10日
進水 1996年5月24日
就役 1996年12月11日
2017年3月27日(掃海管制艇に種別変更)
退役 2020年10月1日
要目
排水量 基準 490トン
満載 570トン
長さ 58.0m
9.4m
深さ 4.2m
吃水 2.9m
機関 CODOE方式
主機 三菱6NM-TA(B)Iディーゼル × 2基
出力 1,800PS
推進器 スクリュープロペラ × 2軸
速力 最大速 14ノット
乗員 40人
兵装 JM61-M 20mm多銃身機銃 × 1門
搭載艇 4.9m型複合作業艇 × 1隻
ジェミニ・ディンギー処分艇 × 1隻
レーダー OPS-39-Y 対水上捜索用
ソナー ZQS-3-1 機雷探知機
その他 機雷処分具S-7 1形
53式普通掃海具(O型)改6
85式磁気掃海具S-6
71式音響掃海具S-2改1
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ゆげしまローマ字JS Yugeshima, MSC-679MCL-731)は、海上自衛隊掃海艇うわじま型掃海艇の8番艇。艇名は弓削島に由来する。うじしま型掃海艇ゆげしま英語版」に次いで日本の艦艇としては2代目である。

掃海艇時代の「ゆげしま」

艦歴[編集]

「ゆげしま」は、平成5年度計画掃海艇379号艇として、日立造船神奈川工場で1995年4月10日に起工され、1996年5月24日に進水、1996年12月11日に就役し、第1掃海隊群に編入されに配備された。

1996年12月25日、第1掃海隊群隷下に第1掃海隊が新編され、同日付で就役した「ながしま」とともに編入された。

2000年3月13日、掃海部隊の改編により、第1掃海隊が掃海隊群に隷下に編成替え。

2004年2月16日大湊地方隊函館基地隊第45掃海隊に編成替え。

2005年8月4日ロシアペトロパヴロフスク・カムチャツキー沖で浮上できなくなったロシア深海救難艇AS28の救助に潜水艦救難母艦「ちよだ」、掃海母艦「うらが」、掃海艇「うわじま」とともに派遣される。空輸されたイギリス無人潜航艇が救出に成功したため同月7日に帰投する。海上自衛隊として初の国際救難任務である。

2009年6月20日から6月29日硫黄島周辺海域で平成21年度実機雷処分訓練に参加。

2011年3月11日、発生した東日本大震災災害派遣に参加。宮古湾日出島)北側などで捜索救難を実施した。

2012年4月15日陸奥湾で墜落した第25航空隊所属SH-60Jの捜索に参加。

同年6月17日から6月21日、硫黄島周辺海域で実機雷処分訓練を実施。

2015年2月1日から2月10日伊勢湾で平成26年度機雷戦訓練に参加。

同年6月19日から6月28日、硫黄島周辺海域で平成27年度実機雷処分訓練に参加。

同年11月16日午前5時頃、宗谷岬北東65kmを西に航行するロシア海軍オスカー型原子力潜水艦1隻、ウダロイ級駆逐艦「マーシャル・シャポシニコフ」、アムガ級補給艦「ダウガヴァ」を発見し、監視した。その後日本海に入った。

2016年7月8日16時頃、宗谷岬北東85kmを航行するロシア海軍のキロ級潜水艦1隻を確認し、監視した。その後宗谷海峡を西に通峡した。又、同年7月10日午前1時頃にも、宗谷岬東北東110kmを航行するウダロイ級駆逐艦「アドミラル・パンテレーエフ」、「アドミラル・トリブツ」、宗谷岬東110kmを航行するソブレメンヌイ級駆逐艦「ビストルイ」、宗谷岬北東95kmを航行するアリゲーター級揚陸艦「ニコライ・ヴィルコフ」を発見した。その後宗谷海峡を西に通峡した。

同年11月13日、除籍される「まえじま」に代わり、転籍準備のため呉に向けて函館を出港。その後、JMU因島工場に種別変更の工事のため回航した。

2017年3月27日、掃海管制艇に種別変更され、艇籍番号がMCL-731に変更。掃海隊群第101掃海隊に編入され、定係港が呉に転籍。

2018年7月14日平成30年7月豪雨をうけて、広島県三原市で給水支援に参加する。

2018年7月18日7月30日陸奥湾にて機雷戦訓練及び日米印共同掃海特別訓練を実施する[1]

2020年10月1日、除籍[2]。最終所属は、掃海隊群第101掃海隊、定係港は呉であった。

不祥事[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 以下、3曹と省略する。
  2. ^ 同署などによると、同3曹と同大学生とは互いに面識はなく、被害者である同大学生から届出された事で発覚した[3]

出典[編集]

参考文献[編集]

  • 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
  • 世界の艦船 海上自衛隊木造掃海艇建造史』(海人社、2010年)

関連項目[編集]