インフレータブルボート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
ゾディアック社製のインフレータブルボート

インフレータブルボート: inflatable boat)は、空気の入った気密性チューブで作られた水上を航行する小型船舶ボート)。通称ゴムボートと呼ばれる。ライフセーバーが用いるIRB(インフレータブルレスキューボート)もこれに含まれる。

使用しない時は空気を抜き、長さや厚みを小さくして収納・輸送できる特長(高い収納性、可搬性)がある。そのため、運搬にトレーラーなどの特殊な車両も不要である。また、人力で運ぶことも可能である。重量も他の工法で造船されたものと比べると軽量、安価である。

用途としては

  • 単に他の船舶と同じものとして使う。
  • 中・大型船が航行できない浅い水域の移動(船底が平らなため)。
  • 魚釣りやレジャー(安価、収納性、可搬性)。
  • 特殊部隊の上陸や渡河などの軍事用(収納性、可搬性、秘匿性)。
  • 救命ボート(収納性、可搬性)。

などと多岐にわたる。

構造[編集]

チューブの材質は、合成繊維ポリエステルナイロン)の気密性材料のPVC(ポリ塩化ビニール)・合成ゴムハイパロン・エコストロン)を何層にも貼り合わせて製造される。

推進機関は様々。小型艇の人力によるオールパドルから、小-大型艇のガソリンエンジン船外機による、スクリュープロペラウォータージェット推進まである。

船底の材質も様々で、FRP(繊維強化プラスチック)を使用した折り畳み不可能なものや、耐水合板・アルミニウムを使用し、格納時には取り外して折り畳めるもの、空気注入式で収納効率に優れるものと様々である。また、船底が硬質素材のものは、特に複合艇と呼ばれる。

空気の代わりに硬質ウレタンフォームを充填し、タイヤパンクのような空気漏れによる浮力の低下・喪失を防ぐタイプも開発されている[1]

メーカー[編集]

製造メーカーは、日本国外ではゾディアックフランス)、エイボンイギリス)、国内ではアキレス、ジョイクラフト、ゼファーボートなどが有名。

国産メーカー3社のチューブ材質には特色があり、最大手のアキレスが、普及品のPVC引布-高級品のハイパロンゴム引布を使用した製品まで展開しているのに対し、新興のジョイクラフト、ゼファーボートの2社は、PVC引布を使用した製品を展開している。

脚注・出典[編集]