小岩井農場
本社が入居している三菱ビル(2015年) | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒100-0005 東京都千代田区丸の内二丁目5番2号 三菱ビル7階 |
設立 | 1938年(昭和13年) |
業種 |
農林・畜産業 農場産品の開発・販売 観光事業 レストラン事業 |
事業内容 |
農林・畜産業 環境緑化事業 観光事業 種鶏・たまご事業 乳加工・販売事業 レストラン事業 |
代表者 | 代表取締役社長 児玉 喜一 |
資本金 | 2億5600万円 |
売上高 | 約50億円(2014年実績) |
従業員数 | 約450名 / グループ全体 約1,100名 |
決算期 | 12月31日 |
主要株主 |
東山農事株式会社 三菱地所株式会社 三菱商事株式会社 三菱ガス化学株式会社 三菱マテリアル株式会社 三菱化学株式会社 三菱製紙株式会社 株式会社三菱東京UFJ銀行 三菱UFJ信託銀行株式会社 キリンホールディングス株式会社 明治安田生命保険相互会社 |
主要子会社 |
小岩井農場商品株式会社 株式会社バイオマスパワーしずくいし |
関係する人物 |
岩崎弥之助 井上勝 小野義眞 岩崎久弥 岩崎彦弥太 岩崎寛弥 岩崎透 赤星陸治 |
外部リンク |
小岩井農牧株式会社 小岩井乳業株式会社 小岩井農場商品株式会社 小岩井フレミナール(丸の内ビルディング 5F) オリエントカフェ(文京区駒込、東洋文庫内) 小岩井農場エキュート東京(東京駅サウスコートエキュート) |
小岩井農場(こいわいのうじょう)は、東京都に本社を置く小岩井農牧株式会社(こいわいのうぼく)が所有する、岩手県岩手郡雫石町にある日本最大の民間総合農場である。
概要
岩手県盛岡市から北西約12kmに位置し岩手山南麓に約3,000ヘクタール(ha; 900万坪)の広大な敷地面積を誇り、その敷地の3分の2は雫石町、残り3分の1は滝沢市に属する。約3,000ヘクタールとは、東京都23区の中央区と港区を大凡合わせた大きさである。東京ドームで例えると約640個分に相当する。
元々は、何もない荒地だった現在の小岩井農場。木を1本1本植えることからスタートしており、適地適木を実践し、持続的な運営管理を成功させ、現在の広大な緑溢れる農場が形成された。現在も山林部門、またそのノウハウを生かした緑化部門が存在する。東京都内、特に丸の内エリアの緑化事業は、小岩井農牧の緑化部門と共に行われていることが多い。丸の内エリアでは三菱一号館広場、交通会館、KITTE屋上の緑化事業など。 レストラン、ショップの事業として、丸ビル5階の農場直営レストラン“小岩井フレミナール”、文京区駒込の東洋文庫(岩崎久彌と繋がり深い)内にある“オリエントカフェ”、東京駅構内の旗艦店“小岩井農場 サウスコートエキュート東京店”があり、農場直営の味が楽しめる。
同場の観光エリアは岩手県の代表的観光地として知られ、「小岩井農場(観光エリアは通称“まきば園”)」は一般に開放されている。羊は約300頭程、放牧されており、隣接するカフェでのんびり羊の放牧を観ながら癒しの空間に浸れる。また乗馬エリアでは“育馬事業”の名残だとされる当時の有名サラブレッドの紹介パネルがある他、数頭のサラブレッド、ミニチュアホース、引き馬などが飼われており、乗馬体験が行える。毎年2月上旬には、この通称、“まきば園”を会場として40年以上の歴史を誇る「いわて雪まつり」が開催される。場内では観光向けにトロ馬車馬車鉄道が運行されている。かつて、この馬車鉄道は1904年(明治37年)から1958年(昭和33年)までの間小岩井駅から農場内の各事業所を結び、現在[いつ?]のまきば園近くの「上丸牛舎」まで運行されていた。このほか、まきば園内には冬季を除いて宿泊可能なSLホテルもあったが2008年(平成20年)11月3日で休館となった。日本では最も長く営業を行ったSLホテルである。近年では、観光エリアでは無い、生産エリア(酪農、山林など)を実際に“農場で働くガイド”と共に巡る“観光”を行なっている。トラクターバスのツアーでは主に山林エリアを中心に景観、雄大な牧草地、希少動植物を観察しながら案内、また歩いて散策、トレッキングを行なう農場自然散策は四季を通じて開催している。通常のバスツアーでは、主に酪農・製造エリアを中心に、天然冷蔵庫、日本最古とされる煉瓦サイロ、国登録有形文化財の建築物の数々、バイオマス事業風景、また国内外を探しても珍しい“法正林”の事業を見学できるツアーは新たなビジネスモデルとして人気を博している。
同場の乳牛(ホルスタイン)飼育数は約2,000頭強であり、生産される生乳はすべて小岩井農場内にある小岩井乳業工場にて牛乳等に商品化されている。また、その中に和牛(肥育牛)飼育数は約900頭余おり、小岩井農場産和牛としての評価も高く、東京都内の自社レストラン(小岩井フレミナール、オリエントカフェなど)で食べることが出来る。
乳業事業を行っている小岩井乳業株式会社は1976年(昭和51年)に分離・独立しキリングループの一員となっているが、現在[いつ?]も小岩井農牧と小岩井乳業の連携の下で乳製品の生産活動が行われている。なお、前述のまきば園近くにある同社の小岩井工場は冬期間以外は無料で見学することができ、小岩井製品が購入できる売店も併設されている。他に同社は埼玉県狭山の東京工場(見学不可)、栃木県那須の那須工場(場内見学が可能)を所有している。
種鶏事業、たまご事業の部門も存在し、特にたまごは乳製品と絡めた製品開発、“小岩井農場産たまご”は首都圏や主要契約のあるデパートで購入することができる。
小岩井農場(観光エリア:まきば園) | |
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2003年11月撮影 | |
施設情報 | |
キャッチコピー | 人のちから、自然のちから。 |
面積 |
3,000ha うち約40ha(東京ドーム8.5個分に相当)が観光エリアである。 |
来園者数 | 約70万人 |
所在地 |
〒020-0507 岩手県岩手郡雫石町丸谷地36番地1 |
位置 | 北緯39度45分1.8秒 東経141度1分1.5秒 / 北緯39.750500度 東経141.017083度座標: 北緯39度45分1.8秒 東経141度1分1.5秒 / 北緯39.750500度 東経141.017083度 |
公式サイト | 小岩井農場 |
歴史
1890年(明治23年)11月1日に日本鉄道が東北本線を盛岡駅まで延伸開業した翌年の1891年(明治24年)、日本鉄道会社副社長の小野義眞(おのぎしん)、三菱社社長の岩崎彌之助、鉄道庁長官の井上勝の三名が共同創始者となり3名の姓の頭文字を採り「小岩井」農場と名付けられた。
当時のこの地域一帯は、岩手山からの火山灰が堆積し冷たい吹き降ろしの西風が吹く不毛の原野で、極度に痩せた酸性土壌であったという。そのために、土壌改良や防風・防雪林の植林などの基盤整備に数十年を要した。
1899年(明治32年)に三菱のオーナー一族・岩崎家の所有となる。戦前は育馬事業も行われており三冠馬・セントライトなど数々の名競走馬を輩出したが、GHQの勧告により1949年(昭和24年)に競走馬の生産から撤退を余儀なくされた。この後、先述の種鶏事業が1962年(昭和37年)より始められる。1938年(昭和13年)より小岩井農牧株式会社として事業活動を行っており、現在[いつ?]は酪農・種鶏・たまご・山林・環境緑化・技術研究・観光・農場商品販売等の事業を行っている。
その他
- 宮沢賢治は農場とその周辺の景観を愛好し、しばしば散策した。中でも1922年(大正11年)5月の散策は、詩集『春と修羅』に収録された長詩「小岩井農場」のもとになった。この詩の中には当時の農場の様子(飼育されていたハクニー馬や倉庫など)も描写されている。
- タレントの田中義剛は、自身の農場(花畑牧場)を持つに当たって「小岩井農場のような大きな農場にしたい」と語っていた。
- 2009年(平成21年)の農地法改正以前は、農業生産法人以外の株式会社が農地を所有して農業を営むことを禁止していた。小岩井農場は農業生産法人ではないが前述の規定のある農地法が制定された1952年(昭和27年)より前から農業経営を行っていたことから、農地所有が特例として許可されていた。
- まきば園は通年営業しており、季節によりグリーンシーズン(4月下旬頃から11月初旬頃まで)とホワイトシーズン(11月中旬頃から翌年4月中旬頃まで)とに分けられる。などがある。東北を代表する、いわて雪まつりは入場無料となっている。
- 観光エリア“まきば園”内にあるショップの一部はSuica・PASMO等での支払いに対応している。
- 農場内にある一本桜は、岩手山をバックにきれいな花を咲かせる。しばしばドラマのロケ地となっている。
ギャラリー
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小岩井農場
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小岩井農場からみた岩手山
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「岩手雪まつり」のかまくら食堂
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上丸牛舎
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牛舎内の様子
アクセス
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小岩井農場
- 東北自動車道盛岡インターチェンジから約12km。
- 盛岡駅から岩手県交通路線バスにて約40分。