HOKUO (製パン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。中竹たけし (会話 | 投稿記録) による 2022年9月11日 (日) 02:24個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎外部リンク)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

株式会社 北欧STプラン
HOKUO ST PLAN Co., LTD.
HOKUOアピア店
HOKUOアピア店(2019年2月 現存せず)
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
063-0038
北海道札幌市西区西野8条2丁目11-16
北緯43度06分16秒 東経141度27分28秒 / 北緯43.10444度 東経141.45778度 / 43.10444; 141.45778座標: 北緯43度06分16秒 東経141度27分28秒 / 北緯43.10444度 東経141.45778度 / 43.10444; 141.45778
設立 1979年12月5日[1](株式会社北欧)
業種 食料品
法人番号 4430001004168
事業内容 パンの製造販売[1]
代表者 斉藤豪[1]
資本金 9,700万円[1]
従業員数 50名[1]
テンプレートを表示

株式会社北欧STプラン(ほくおうSTプラン)は、札幌市西区本社を置く日本製パン企業[1]である。経営破綻した株式会社北欧のパン事業を継承[2]し、「HOKUO」(ホクオー)の店舗ブランドパン店を運営する。スカンジナビア十字の旗が風にたなびくマークと「HOKUO」のロゴで知られる。

株式会社北欧

「北欧館」に併設された北欧館パン博物館

株式会社北欧(本社:札幌市西区)は、斎藤武吉と津田彰彦が札幌市北区1979年に創業[1][2]した。1980年に1号店として「北34条店」を開店[1]し、道内の製パン業者ではいち早くチェーン展開[2]した。1982年に札幌市西区八軒へ本社と工場を移転して「総本店」を開業[1]し、『北海道新聞』が「パン専門店では道内一の規模」[3]と報じた。

1980年代に、小田急電鉄と「北欧トーキョー」、南海電気鉄道と「北欧フードサービス」それぞれに合弁会社を設立[2]するなど、全国各地で関連会社を設立して北海道外へ進出[1][2]した。

後年に、経営方針の対立から北欧の設立者の一人である津田彰彦が袂を分かち、1985年に「ボストンベイク」を創業[2]した。

バブル景気に乗り1989年に札幌市西区山の手へ本社と工場を移転[1]した。1990年に札幌市西区の北5条手稲通沿いにパン博物館北欧館パン博物館」を併設した「北欧館」を開店[4]した。

「北欧館」などの過大投資がたたり、株式会社北欧は経営破綻[2]して実質的に整理回収機構 (RCC) が管理した[4]。その後も「北欧」ブランドは継続したが、創業者と長男の経営をめぐる確執が続いて経営は混乱した[4]。株式会社北欧が経営破綻すると、合弁会社の北欧トーキョー、北欧フードサービスは合弁を解消して各社独自に「HOKUO」ブランドを維持[2]したが、北欧フードサービスは2016年に「アルヘイム」へ商号を変更し、ブランドも「HOKUO」から「ALFHEIM」へ変更した。

北欧STプラン

株式会社北欧STプラン(本社:札幌市西区)は、経営破綻した株式会社北欧の一部事業を承継した企業[2]である。

2011年に創業者・斎藤武吉の長男である斎藤豪が経営を引き継ぎ[5]2015年3月に、株式会社北欧のパン工場移転新設のため「北欧館パン博物館」を閉鎖[6][7]した。株式会社北欧の本社工場「北欧館」は、2015年に整理回収機構が競売に付し[4]、別会社を設立して「北欧」ブランドを継承[4]した。

「北欧館」の建物は株式会社北欧が所有していたが、土地は根室市の会社が所有[4]していた。競売で建物を入手しても土地所有者の許可がなければ新しい建物を建設できず、競売は成立しなかった[4]。土地所有者は株式会社北欧に対し、建物取り壊しの裁判を提訴して判決を得たが、経営破綻した北欧は建物解体の資金すらなく、土地所有者が「北欧館」の施設を解体した[4]。「北欧館」の跡地は2017年に「スシロー札幌山の手店」が開店した[8][9]

北欧STプランは、当初は札幌市内の店舗内のみで製造し、パン業界の競争激化や高額な家賃負担により経営規模を縮小した[5]。一時は札幌市東区にパン専用工場を建設して製造量を増加させ、2019年11月にMEGAドン・キホーテ苫小牧店を開店して札幌市外へ再出店し、既存4店舗に加えて2店舗の開店を計画する拡大策も検討されたが[10]、苫小牧と北36条店を閉店し[11]2020年5月30日に新型コロナウイルス感染症の流行による減収のためJR手稲店(手稲駅構内)を閉店[11]、最後の店舗となったアピア店も契約満了により2022年3月22日に閉店[12]

当初はアピア店閉店をもっての廃業を計画していたものの閉店決定後に来店客から寄せられた応援の声もあり再開業する方向に転換し[5][13]、経営体制を見直した上での再開を目指すとして[12]、会社継承後の創業者との資金を巡っての確執もあり新ブランドでの再開案もあったがHOKUOブランドの継続とし[5]、クラウドファンディングによる資金調達も行い[13]、6月30日に札幌市西区琴似での再開業に至った[5]

沿革

関連会社

  • 北欧SSプラン - 宅配部門が分社化により独立したもの。北海道、東北地方を中心に宅配事業を展開。

過去の関連会社

いずれも株式会社北欧時代に設立された関連会社。

事業所

  • 本社 - 札幌市西区西野八条2丁目11-16
  • 店舗 - 札幌市西区琴似1条6丁目4ー16

閉鎖した事業所

2020年5月末で閉店したJR手稲店(2016年12月)
  • 札幌市内
    • 北24条店(北区)[1]
    • 地下鉄澄川店(南区)[1]
    • 地下鉄琴似店(西区)[1]
    • JR発寒中央店(西区)[1]
    • FC環状通東店(東区)[1]
    • 地下鉄円山店(中央区)[1]
    • 福住店(豊平区)[1]
    • 月寒中央店(豊平区)
    • 地下鉄白石店(白石区)[1]
    • 地下鉄真駒内店(南区)[1]
    • 本社工場店舗「北欧館」(西区) - 1990年開業、2015年閉店
    • 地下街ポールタウン店(中央区 さっぽろ地下街ポールタウン内) - 1989年2月開業、2019年1月31日閉店[2][1]
    • 新札幌DUO店(厚別区 新さっぽろアークシティ デュオ内) - 1994年6月開業、2019年7月1日閉店[20][1]
    • 北36条店(北区)[21][11]
    • JR手稲店(手稲区、手稲駅構内) - 1987年6月開業[1][11]、2020年5月30日閉店[11]
    • アピア店(中央区、アピア内)- 1999年10月開業[1]、2022年3月22日閉店

商品

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap 会社情報”. 北欧STプラン(Internet Archive). 2019年11月10日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j “北欧パン「札幌地下街店」が閉店、「HOKUO」ブランド3店舗に”. リアルエコノミー (北海道リアルエコノミー). (2019年2月3日). オリジナルの2019年2月3日時点におけるアーカイブ。. https://archive.fo/le1xD 2019年2月3日閲覧。 
  3. ^ パン専門店では全道一規模 「北欧」総本店あすオープン”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (1982年12月10日). 2017年10月25日閲覧。[リンク切れ]
  4. ^ a b c d e f g h i j k 「パンの博物館」解体始まる 北欧館26年間でひっそり幕”. リアルエコノミー (2016年9月7日). 2017年10月25日閲覧。
  5. ^ a b c d e f パンの「HOKUO」復活、札幌・地下鉄琴似駅近くに新店舗きょうオープン - 北海道リアルエコノミー
  6. ^ おいしいパンの-HOKUO-  店舗情報一覧”. 北欧. 2016年5月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月28日閲覧。
  7. ^ おいしいパンの-HOKUO- 店舗情報 北欧館スカンジナビアレストラン
  8. ^ 「パンから回転寿司に」旧北欧パン跡地にスシロー”. リアルエコノミー (2017年3月22日). 2017年10月25日閲覧。
  9. ^ 旧北欧パン跡地に「スシロー札幌山の手店」オープン”. リアルエコノミー (2017年8月2日). 2017年10月25日閲覧。
  10. ^ a b パンの「HOKUO」、MEGAドン・キホーテ苫小牧店に新店舗 - 北海道リアルエコノミー
  11. ^ a b c d e f g “コロナ減収でパンの「HOKUO JR手稲店」30日閉店、札幌市内1店舗に”. 北海道リアルエコノミー. (2020年5月29日). オリジナルの2020年5月30日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/3IECl 2020年5月30日閲覧。 
  12. ^ a b c パンの「HOKUOアピア店」3月22日閉店、42年続いた「HOKUO」ブランドは消えるのか!?”. リアルエコノミー (2022年3月11日). 2022年3月20日閲覧。
  13. ^ a b HOKUO復活!工房&直売店舗「北欧パン」を皆さんと一緒に作り上げたい!”. ACT NOW (2022年6月8日). 2022年6月13日閲覧。
  14. ^ パン専門店では全道一規模 「北欧」総本店あすオープン”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (1982年12月10日). 2017年10月25日閲覧。[リンク切れ]
  15. ^ 札幌でパン工場の一部を焼く”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (1988年8月16日). 2017年10月25日閲覧。[リンク切れ]
  16. ^ 会社案内 - 会社概要 株式会社北欧トーキョー
  17. ^ パンの博物館がオープン—北欧”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (1990年1月6日). 2017年10月25日閲覧。[リンク切れ]
  18. ^ ㈱北欧トーキョーにおける㈱ドンクへの一部事業譲渡、小田急電鉄㈱と㈱ドンクの業務提携に関するお知らせ小田急電鉄 2021年12月21日
  19. ^ 「HOKUO」首都圏の全店舗、2月末に閉店…「ドンク」が一部店舗引き継ぎ”. 読売新聞 (2021年12月21日). 2021年12月22日閲覧。
  20. ^ “パンの北欧「新札幌デュオ店」、20年超の営業を終了”. 北海道リアルエコノミー. (2019年7月6日). オリジナルの2019年7月7日時点におけるアーカイブ。. https://archive.fo/jJPQx 2019年7月7日閲覧。 
  21. ^ パンの「HOKUO」が札幌・北36条西4に新店舗開店 - 北海道リアルエコノミー
  22. ^ JR岩見沢駅の「北欧」閉店 空き店舗また一つ - 47NEWS

外部リンク