今日までそして明日から (曲)

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今日までそして明日から
よしだたくろうシングル
初出アルバム『よしだたくろう 青春の詩
B面 ともだち
リリース
規格 EPレコード
ジャンル フォークソング
レーベル CBSソニー
作詞・作曲 吉田拓郎
チャート最高順位
よしだたくろう シングル 年表
青春の詩
(1971年)
今日までそして明日から
(1971年)
結婚しようよ
(1972年)
よしだたくろう 青春の詩 収録曲
こうき心
(10)
今日までそして明日から
(11)
イメージの詩
(12)
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今日までそして明日から」(きょうまでそしてあしたから)は、よしだたくろう(現・吉田拓郎)の楽曲で、3枚目のシングル1971年7月21日にCBSソニー(現・ソニー・ミュージックレコーズ)から発売。

解説

CBSソニーに移籍して初のシングルである。宣伝活動がままならず売上も芳しくなかったが、ステージで人気が出始めた[1][2]

1972年の映画『旅の重さ』、2001年のアニメ映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』、2016年サントリーボスCM『地球調査シリーズ おまわりさん篇』、2017年の映画『恋妻家宮本[3]などに使用された。

1996年に発売されたシングル「遥かなる」のカップリングとアルバム『感度良好 波高し』にて瀬尾一三アレンジセルフカバーされた。

B面の「ともだち」は、『よしだたくろう オン・ステージ ともだち』に収録されている。シングル・ヴァージョンはアルバムと違い、観客の拍手が入る前にフェードアウトで曲が終了している。

なぜ「わたしは今日まで生きてました」ではなく、「わたしは今日まで生きてました」なのか等、禅問答のような歌詞である[4]

中学生の頃から拓郎ファンという柴門ふみも「人生の応援歌として聴き続けている。それまでのフォークソングとは違って絵空事ではないリアリティのある歌詞に、私たち若者の心はストレートに鷲掴みにされました。『今日までそして明日から』は、今日まで生きてみたけれど結局、人生は分からない、という内容の歌で、でも、『わからないまま生きて行く』と歌っています。一見投げやりのように聴こえますが、これも拓郎さんなりのリアリティある結論なんだと受け止めています。今でも何か行き詰まった時にこの曲を聴いているのは、拓郎さんの教えてくれた人生訓が、今の私の心の中にもしっかり響いているからだと思っています」などと話している[5]

エピソード

吉田拓郎の代表曲として知られるが、発売された1971年の読売新聞文化部の大沼正によるレコード評では「"時にはだれかの力をかりて" "今日まで生きてみました"なんてさっぱり分からない。若者のちょっぴりした感慨を並べただけじゃないか、という気がする。よしだはフォーク界では、かなり通ってるらしいがこの歌に限り岡林高石とはほど遠い。メロディもなく、歌にもなっていず、なによりフォークの持つ風刺やユーモアが欠けている。ボブ・ディラン近くは浅川マキを聞き直すべきだ」と言われている[6][7]

収録曲

  1. 今日までそして明日から
  2. ともだち

吉田拓郎のアルバムでの収録

表題曲のカバー

脚注

  1. ^ 青春のバイブル、富澤一誠、シンコー・ミュージック、p67
  2. ^ 坂崎幸之助のJ-Friends1、2008年、自由国民社、p22
  3. ^ 吉田拓郎の名曲「今日までそして明日から」、映画『恋妻家宮本』劇中歌に2016年11月3日 ORICON STYLE
  4. ^ 学長コメント集/学長からのご挨拶 令和2年度卒業式式辞/案内 – 文教大学
  5. ^ 小野雅彦 (2022年8月19日). “吉田拓郎ファンの柴門ふみ氏「今でも行き詰まった時に聴いている」名曲の人生訓”. NEWSポストセブン. 小学館. 2022年9月5日閲覧。
  6. ^ 『新譜ジャーナル・ベストセレクション'70s』自由国民社、2003年、p73
  7. ^ 鈴木勝生『風に吹かれた神々―幻のURCとフォーク・ジャンボリー』シンコー・ミュージック、1987年、33頁