ヴロツワフ
ヴロツワフ Wrocław | |||
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北緯51度6分36秒 東経17度1分20秒 / 北緯51.11000度 東経17.02222度 | |||
国 | ポーランド | ||
県 | ドルヌィ・シロンスク県 | ||
政府 | |||
• 市長 | ラファウ・ドゥトキェヴィチ (Rafał Dutkiewicz) | ||
面積 | |||
• 合計 | 293 km2 | ||
最高標高 | 155 m | ||
最低標高 | 105 m | ||
人口 (2010年) | |||
• 合計 | 632,996人 | ||
• 密度 | 2,159人/km2 | ||
郵便番号 |
50-001 - 54-705 | ||
市外局番 | (+48) 71 | ||
ナンバープレート | DW | ||
ウェブサイト | www.wroclaw.pl |
ヴロツワフ(ポーランド語: Wrocław 、ドイツ語: Breslau ブレスラウ、ハンガリー語: Boroszló ボロスロー)は、ポーランド西部にある第4の都市で、ドルヌィ・シロンスク県の県都。歴史的にシロンスク地方の中心都市で、ポーランドの中でも最も古い都市のひとつである。市内にはオドラ川とその支流が流れ、200以上の橋が架かっている。
ヴロツワフの歴史は、様々な国(ポーランド王国、オーストリア帝国、ドイツ、ハンガリー、プロイセン、ボヘミア)の1部となっていた。1945年、第二次世界大戦後にポーランドとなった。
ヴロツワフは、UEFA欧州選手権2012 のホストである。2016年の欧州文化首都になることが決まっており[1]、またワールドゲームズ2017の開催地にも決定した。
歴史
中世
10世紀の記録によると、ヴロツワフはボヘミアの拠点であった。
ヴロツワフの建設
ヴロツワフはボヘミア公ブラチスラフ1世(在位915年 - 921年)によって建設された。
ポーランド・ピャスト朝
990年頃にはすでに他のシロンスク地方の都市とともにポーランド公国(1025年よりポーランド王国となる)に属し、ミェシュコ1世やボレスワフ1世(勇敢王)時代のピャスト朝の支配下に入っていた。当初、開拓の中心地はオドラ川の中洲にあった。
西暦1000年のグニェズノ会談において、神聖ローマ皇帝オットー3世とボレスワフ勇敢王がカトリック教区の設置を決めた(Roman Catholic Archdiocese of Gniezno)。その後まもなくヴロツワフに最初の司教座が置かれた。10世紀にはすでに都市は建設されていたが、公式には西暦1000年がヴロツワフ建設の年として見なされ、2000年には都市建設1000年が祝われた。11世紀にはポーランド王国に2箇所あった貨幣鋳造所の一つが設立され(もう1箇所は当時の王国首都クラクフに設立された)、ポーランド王国の金融産業の一大中心地となった。
ボヘミア・ハプスブルク期
13世紀にはモンゴル帝国の侵略を受け、ポーランドではシュラフタ(ポーランド貴族)が乱立し、14世紀始めにヴワディスワフ1世のもとでポーランド王国が統一されたが、シロンスク地方のヴロツワフは王国から離脱した。14世紀にはポーランド王カジミェシュ3世(大王)がシロンスク地方のボヘミア王国による支配を黙認した。それでもこの一帯ではポーランドの古い王家ピャスト家の分家であるシロンスク・ピャスト家がこの地方の領主として存続した。一方、1386年、ポーランドはヴワディスワフ2世のもとでヤギェウォ朝が誕生し、強国になっていった。1675年にシロンスク・ピャスト朝の最後の嫡男イェジ・ヴィルヘルムが死ぬと、この土地の君主家からポーランド王国との男系の血縁が途絶え、ヴロツワフを含む一帯は相続によりハプスブルク家の手に渡った。
近代
その後はオーストリア継承戦争でハプスブルク家から武力でこの地を奪い取ったプロイセン王国の手を経て、第二次大戦後までドイツの一部となっていた。第二次世界大戦におけるドイツ軍とソ連軍の激しい戦闘で歴史地区の大半が破壊された[2]が、終戦によってヴロツワフはポーランドへ復帰した。戦後はそれまで残っていた資料を元にポーランド市民の手によって正確に復元された[3]。
地理
ポーランドの首都ワルシャワから西南へ約350キロ、シロンスク地方の中心地。
気候
ヴロツワフの気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 19.7 (67.5) |
20.1 (68.2) |
25.4 (77.7) |
32.0 (89.6) |
33.9 (93) |
38.0 (100.4) |
39.0 (102.2) |
37.7 (99.9) |
34.9 (94.8) |
28.1 (82.6) |
20.9 (69.6) |
17.7 (63.9) |
39.0 (102.2) |
平均最高気温 °C (°F) | 3.0 (37.4) |
4.3 (39.7) |
9.0 (48.2) |
14.5 (58.1) |
20.0 (68) |
22.8 (73) |
24.6 (76.3) |
24.3 (75.7) |
19.9 (67.8) |
14.4 (57.9) |
7.7 (45.9) |
3.9 (39) |
14.0 (57.2) |
日平均気温 °C (°F) | −0.5 (31.1) |
0.4 (32.7) |
4.2 (39.6) |
9.9 (49.8) |
14.9 (58.8) |
18.2 (64.8) |
19.9 (67.8) |
19.5 (67.1) |
15.2 (59.4) |
10.0 (50) |
4.7 (40.5) |
0.9 (33.6) |
9.8 (49.6) |
平均最低気温 °C (°F) | −3.7 (25.3) |
−2.8 (27) |
0.2 (32.4) |
5.2 (41.4) |
10.0 (50) |
14.4 (57.9) |
15.3 (59.5) |
15.2 (59.4) |
11.2 (52.2) |
5.9 (42.6) |
2.3 (36.1) |
−2 (28) |
5.9 (42.6) |
最低気温記録 °C (°F) | −30 (−22) |
−29.4 (−20.9) |
−22.1 (−7.8) |
−6.3 (20.7) |
−3.1 (26.4) |
1.1 (34) |
4.7 (40.5) |
2.9 (37.2) |
−2 (28) |
−6 (21) |
−15.4 (4.3) |
−22.7 (−8.9) |
−30 (−22) |
降水量 mm (inch) | 34 (1.34) |
32 (1.26) |
39 (1.54) |
38 (1.5) |
54 (2.13) |
69 (2.72) |
75 (2.95) |
65 (2.56) |
43 (1.69) |
38 (1.5) |
41 (1.61) |
38 (1.5) |
566 (22.28) |
平均降水日数 | 14 | 12 | 12 | 10 | 13 | 12 | 14 | 13 | 11 | 13 | 15 | 12 | 151 |
% 湿度 | 81 | 84 | 76 | 69 | 66 | 70 | 71 | 71 | 75 | 78 | 83 | 85 | 76 |
平均月間日照時間 | 59 | 68 | 117 | 169 | 221 | 225 | 223 | 217 | 151 | 118 | 54 | 44 | 1,670 |
出典:http://www.stat.gov.pl/cps/rde/xchg/gus |
経済
ポーランドでもっとも住民所得の高い都市の一つである。とりわけ有力なものは、バス・自動車製造業、化学製品製造や電子産業である。近年は、金融の中心地としての中世ポーランド王国の伝統を復活したかのような感を呈するほどの間接金融の中心地であり、国内主要銀行のいくつかが市内に本店を置いている。
美しい歴史地区、運河、市内や郊外の歴史的建造物を利用した宿泊施設、そして有名な日本庭園を利用した観光産業にも力を入れており、毎年多くの観光イベントが開かれる。
教育
市内にある高等教育機関。
交通
鉄道交通の要衝の一つであり、フランクフルトやミュンヘン、コペンハーゲン、パリと結ぶ国際空港もある。
姉妹都市
- ヴィースバーデン、ドイツ
- ヴィエンヌ県、フランス
- カウナス、リトアニア
- グアダラハラ、メキシコ
- シャーロット、アメリカ合衆国
- ドレスデン、ドイツ
- トロント、カナダ
- フラデツ・クラーロヴェー、チェコ共和国
- ブレダ、オランダ
- フロドナ、ベラルーシ
- ラマト・ガン、イスラエル
- リール、フランス
- リヴィウ、ウクライナ
出身著名人
- ドロタ・オシンスカ(歌手)
- フリッツ・ハーバー(化学者)
- クララ・イマーヴァール(化学者)
画像
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市庁舎
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日本庭園
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日本庭園
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噴水広場
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ヴロツワフ大学レオポルト教室(再建)
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洗礼者ヨハネ教会
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オレンジ・オルタナティブ運動の象徴、「ヴロツワフの小人」
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オドラ川にかかる動物園橋(再建)
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百年ホールと動物園
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天安門事件追悼モニュメント
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マンホール
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聖エルジュビェタ教会からの眺め
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17世紀のヴロツワフ
脚注
関連項目
外部リンク
- Wrocław 2016 ヴロツワフ欧州文化首都公式ウェブサイト (ポーランド語)(英語)(チェコ語)