ファラド

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ファラド
farad

各種のコンデンサ
記号 F
国際単位系 (SI)
種類 組立単位
静電容量
組立 C/V
定義 1 Cの電気量を充電したときに1 Vの直流の電圧を生ずる2導体間の静電容量
語源 マイケル・ファラデー
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静電容量1ファラドの電気二重層コンデンサ

ファラド: farad、記号:F)は、コンデンサ(キャパシタ、蓄電器)などの静電容量単位SI組立単位)である。名称はマイケル・ファラデーに由来するもので、ファラッドともいわれる。なお、同じくマイケル・ファラデーに由来するファラデーという単位があるが、これは電荷の単位である。

1ファラドは、「1クーロン(C)の電気量を充電したときに1ボルト(V)の直流電圧を生ずる2導体間の静電容量」(計量単位令による)と定義される[1]

SI基本単位で組み立てると、

F = C/V = m−2·kg−1·s4·A2

となる[2]。t

また、コンデンサの持つエネルギー(ジュール)はJ=F×V2÷2となる。

使用される範囲

電子回路などに受動素子として用いられる一般的なコンデンサの静電容量を示すためには、pFやµFといった小さな単位がよく用いられる。1990年代までは1Fなどの非常に大きな静電容量を持つ製品は存在しなかったが(多くても数万µF = 数十mF)[要出典]、2010年代には電気二重層コンデンサの開発により数Fの素子や、用途によっては1kFといった巨大な容量を持つ素子も存在するようになった[3]。ただし、このような大容量の素子は、電子回路における受動素子としてではなく、もっぱら二次電池の代用としてバックアップ電源(小は機器内のメモリー内容のバックアップから大は無停電電源装置用)や電動フォークリフトハイブリッドカーの動力用など電力の貯蔵に使われている。

組立単位

ファラド毎メートル

誘電率の単位は、ファラド毎メートル(F/m)であり、

F/m = m−3·kg−1·s4·A2

となる。

ダラフ

静電容量の逆数をエラスタンス: electrical elastance)ということがある。その単位は、ファラドの逆数であるため毎ファラド (F−1)となるが、farad を逆さまにしてダラフ: daraf)と呼ぶことがある。ダラフは、

F−1 =m2·kg1·s−4·A−2

となる。

出典

国際単位系(SI)の電磁気の単位
名称 記号 次元 組立 物理量
アンペアSI基本単位 A I A 電流
クーロン C T I A·s 電荷(電気量)
ボルト V L2 T−3 M I−1 J/C = kg·m2·s−3·A−1 電圧電位
オーム Ω L2 T−3 M I−2 V/A = kg·m2·s−3·A−2 電気抵抗インピーダンスリアクタンス
オーム・メートル Ω·m L3 T−3 M I−2 kg·m3·s−3·A−2 電気抵抗率
ワット W L2 T−3 M V·A = kg·m2·s−3 電力放射束
ファラド F L−2 T4 M−1 I2 C/V = kg−1·m−2·A2·s4 静電容量
ファラド毎メートル F/m L−3 T4 I2 M−1 kg−1·m−3·A2·s4 誘電率
毎ファラド(ダラフ) F−1 L2 T−4 M I−2 V/C = kg1·m2·A−2·s−4 エラスタンス
ボルト毎メートル V/m L T−3 M I−1 kg·m·s−3·A−1 電場(電界)の強さ
クーロン毎平方メートル C/m2 L−2 T I C/m2= m−2·A·s 電束密度
ジーメンス S L−2 T3 M−1 I2 Ω−1 = kg−1·m−2·s3·A2 コンダクタンスアドミタンスサセプタンス
ジーメンス毎メートル S/m L−3 T3 M−1 I2 kg−1·m−3·s3·A2 電気伝導率(電気伝導度・導電率)
ウェーバ Wb L2 T−2 M I−1 V·s = J/A = kg·m2·s−2·A−1 磁束
テスラ T T−2 M I−1 Wb/m2 = kg·s−2·A−1 磁束密度
アンペア回数 A I A 起磁力
アンペア毎メートル A/m L−1 I m−1·A 磁場(磁界)の強さ
アンペアウェーバ A/Wb L−2 T2 M−1 I2 kg−1·m−2·s2·A2 磁気抵抗(リラクタンス、: reluctance
ヘンリー H L2 T−2 M I−2 Wb/A = V·s/A = kg·m2·s−2·A−2 インダクタンスパーミアンス
ヘンリー毎メートル H/m L T−2 M I−2 kg·m·s−2·A−2 透磁率