ベクレル

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ベクレル
becquerel
Becquerel illustration.PNG
記号 Bq
国際単位系 (SI)
種類 組立単位
放射能の量
組立 s-1
定義 1秒間に1つの原子核が崩壊して放射線を発する放射能の量
由来 アンリ・ベクレル
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ベクレル(becquerel, 記号: Bq)とは、放射能の量を表す単位で、SI組立単位の1つである。単位記号は、[Bq]である。1 s(秒)間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量が1 Bqである。例えば、毎秒370 個の原子核が崩壊して放射線を発している場合、370 Bqとなる。

放射線の吸収線量の強さを表すグレイ(単位記号:[Gy] ) や、グレイに放射線の種類の違いによる生体への影響を加味して係数を掛け合わせたシーベルト(単位記号:[Sv] ) と混同しないこと。[Gy] や[Sv] はいずれも[J/kg] 、すなわち[m2s-2] の次元をもつが、ベクレルの次元は[s-1] である。( [Hz] も[s-1] だが、別物のため、混同しないこと。)

目次

[編集] 名称と表現

ベクレルという名称は、ウラン放射能を発見しノーベル物理学賞を受賞したフランスの物理学者アンリ・ベクレルに因む。かつては壊変毎秒(かいへんまいびょう、dps; decays per second / disintegrations per second)と言った。

ベクレルは、SI基本単位では[s-1]と表される。T -1次元を持つが、放射能の計量以外には使用できない。同じT -1の次元を持つ単位にはヘルツ(Hz)や毎秒(s-1)がある。

ベクレルは数値の桁が大きくなるため、kBq(kilobecquerel, 103Bq)、MBq(megabecquerel, 106Bq)、GBq (gigabecquerel, 109Bq)、TBq(terabecquerel, 1012Bq)を使用することが多い。単位としてのベクレルをフルスペルで英字表記する場合は常に小文字で「becquerel」と書かねばならず、単位では「Bq」と頭文字だけを大文字にすると国際単位系のルールで規定されている。

かつては、1gのラジウムの放射能を表すキュリー(記号Ci)という単位が用いられていた。

  • 1Ci=3.7×1010Bq=37GBq
  • 1Bq=2.7×10−11Ci

[編集] 放射能の量[Bq] と 放射線の強さ[Gy],[Sv]

同ベクレルの放射能が存在しても、それから受ける放射線の強さは条件による。すなわち、放射性物質の種類や測定点までの距離、間にある遮蔽物の効果などである。そのために、吸収線量の単位としてグレイ(単位記号:[Gy])が用いられる。これは、物質1 kgあたり1Jの吸収があったということであり、1 Gy=1 J/kgとなる。

吸収線量が同じ場合でも、生体に与える影響は放射線の種類により変わる。そこで、吸収線量に線質係数を掛けた線量当量という量を使う。単位はシーベルト(単位記号:[Sv])。[Sv]の次元も[J/kg]であるが、線質係数を掛けるため、[Gy]とは別ものである。線質係数は、α線:20、中性子線:10、X線,β線,γ線:1で、単位を持たない量(無次元)である。

このように、放射能を表すベクレルの値の大小は人体への影響度シーベルトとは別の単位である。仮にベクレルとシーベルトの関係をお金に例えると、硬貨の枚数=ベクレル、合計金額=シーベルトと考えることもできる。(例:Aの財布には10円玉2枚と500円玉1枚であわせて硬貨3枚(3ベクレル)、Bの財布には5円玉4枚と100円玉5枚で硬貨9枚(9ベクレル)でも、合計金額は同じ520円(520シーベルト)[1]。硬貨の金種(放射線の種類)によって合計金額は変わる。)

[編集] ベクレルと原子核の個数

一定時間あたりに原子核が自然崩壊する確率は、放射性核種半減期に反比例するため、ベクレルはその核種の半減期Tと存在量Nとで一意に決まる。時刻t=0の瞬間にN_0個の放射性核種を含む物質があったとすると、時刻tにおける存在量はN=N_0\times2^{-\tfrac{t}{T}}個となる。よって壊変速度すなわち放射能は、-\tfrac{dN}{dt}=\tfrac{log2}{T}N=\lambda N[Bq]となる(λ=\tfrac{log2}{T}壊変定数と呼ぶ,logは自然対数)。例えば、ラジウム226の半減期Tは1600[年]=5.05×1010[秒][計算式 1]であり、純粋な1gのラジウム226にはN=約2.66×1021[計算式 2]の原子核が含まれるので、放射能は約3.65×1010ベクレル[計算式 3]であるといえる(当初のキュリーCiの定義)。この場合のラジウム226は時間と共に崩壊によって減少していくので、計算するにあたっては経過時間を考慮する必要がある。また時刻t>0における放射能は、崩壊後の核種が放射性である場合、その核種による放射能の分が増えるのでλN[Bq]より大きくなる。

[編集] 計算式

  1. ^ 1600 [年] = 1600×365×24×60×60 [秒]
  2. ^ 6.02214×1023/226.0254 = 2.66×1021
  3. ^ \tfrac{0.693}{5.05\times10^{10}}×2.66×1021

[編集] 脚注と参考文献

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  1. ^ シーベルト(Sv)とベクレル(Bq)”. 東北電力. 2011年4月1日閲覧。

[編集] 関連項目

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