結合双生児

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チャンとエン

結合双生児(けつごうそうせいじ)とは、が結合している双生児のことである。シャム双生児とも呼ばれるが、シャムに結合双生児が多いからというのは全く俗説であり、これは有名な結合双生児の興業名「The Siamese Twins」を語源としている[1]

結合双生児は、およそ双子5万〜20万組当たり1組程度の割合で発生するといわれる。中東およびアフリカではより発生率が高いといわれるが、正確・確実な統計は無く推計の域を出ていない[2]

目次

[編集] 概要

一卵性双生児の発生において、通常受精後およそ10日以内に受精卵が分裂した場合は完全に分離した双生児が発生するが、受精後13日目以降に分裂が起きた場合、原始結節や原始線条の部分的な分離によって結合体が生じる。結合部位により胸結合体、殿結合体、頭蓋結合体などが分類される。グースコイド (Goosecoid) のような遺伝子の発現異常が原因となる事もある。生命維持に必要な器官が共有されていない場合に限り、外科的に分離する事が出来る。(ただし脳や心臓などの非常に重要な臓器が結合している2人を分離して両者が生存した例もある。またイギリスでは「分離しなければすぐに2人とも死ぬ」として「片方を殺さなければ分離出来ない」双子の分離が認められた事もある。)概ね生存出来る確率は5%〜25%くらいである。その70〜74%は女性。同性以外の結合双生児や、3人以上の結合児は確認されていない。

一般的に結合双生児が日常生活を送る際は、様々な困難が伴うと思われがちであるが(恋人が出来て2人の時間を過ごそうと思っても、双子のもう一方がいつも傍にくっついているので煩わしさを感じる等)、そのように感じている結合双生児は実際には少なく、本人達は全く困難を感じていない例が多い。お互いが恋人を作り、結婚して出産している例も多数ある。結合双生児は周囲が思う程悲惨な人生を送ってはおらず、寧ろそれを一つの個性として受け入れ、健康的で明るい人生を送っている例が殆んどである。 実際に自ら分離手術を望む結合双生児は殆んど居ない。それは外科的に分離が容易な場合であってもである。

日本でも2002年12月までに、最低でも34件の報告例があるが、日本では欧米に比べ偏見が強い為[要出典]、メディア等公の場に出てくる事が少ない。 また、出生前診断の進歩により分離不可能な結合双生児は出生前に中絶される事も多く、先進国での結合双生児の出生率が低い印象を受けるのはそれが理由と考えられる[要出典]

世界ではナチス・ドイツのように、「障害者は不潔であり、断種しなければならない」といった思想が浸透していた地域などでは、このような事が親の手、または周囲の人間により行われていた(障害者のナチス・ドイツの項目を参照)。

ナチスのヨーゼフ・メンゲレが正常な双子を、人工のシャム双生児に作り変えようとしたのは有名である[要出典]

なお、通常の分娩が行われる事は稀で、現在では大半が帝王切開によって出生する。

[編集] 著名な結合双生児

チャンとエン
タイ出身の有名な腹部結合体であり、1800年代中頃に見せ物として英国米国を旅した。最終的にはノースカロライナ州に定住して農業を営み、二人の妻との間に21人の子を得た。結合双生児をシャム双生児と呼ぶのは、彼らの興行名「The Siamese Twins」から来ている。
デイジー・ヒルトン、ヴァイオレット・ヒルトン姉妹
臀結合体であるが、血液型は異なる。映画『フリークス』に出演していて、2人の生涯を基にしたミュージカル『SIDE SHOW』などが上演されている。
マーシャ・クリヴォシュリポヴァ、ダーシャ・クリヴォシュリポヴァ姉妹
1950年、1月4日モスクワ生まれ。坐骨結合体。3本の足を持って生まれた。何人もの医師から分離手術の申し出があったが、2人は拒否し続けた。2003年にダーシャが心停止によって死亡した後もマーシャは分離手術を拒否し17時間後睡眠薬を多量に飲んでマーシャも死亡としたとされる。
ベトちゃんドクちゃん
1981年2月25日、ベトナム生まれ。下肢結合体。1988年に分離手術(成功)。ベトナム戦争下で枯葉剤として使用された種類のダイオキシン類はマウス実験で催奇形性が確認された事から、退役軍人及び散布地域住民の枯葉剤暴露とその子供の二分脊椎の増加についてはこの枯葉剤との関連が示唆された。
ラダン&ラレ・ビジャニ姉妹(英語版
イラン人の頭部結合体。2003年(当時29歳)にシンガポールの病院で分離手術を受けたが失敗し、2人とも手術中に死亡した。当時世界的に報道された。自分達の意思で分離を望み手術を受けた結合双生児は、他に殆んど例が無いとされている。(殆んどの結合双生児は分離を望まない)
アビゲイル・ヘンゼル、ブリタニー・ヘンゼル姉妹(英語版
1990年、米ミネソタ生まれ。二顔体。独立した心臓、胃を持ち、脊柱が臀部で癒合。両親は悩んだ末分離手術を拒否。結合したまま成長し「分離したいと思ったことは一度もない」と話す。二人はとても快活で友人も多く、運動を好み、水泳・乗馬・スケート・野球・バレー等をこなす。1996年4月のライフマガジンの表紙を飾る。
フェイス・ウィリアムズ、ホープ・ウィリアムズ姉妹
2008年11月26日、ウェールズ州生まれ。両親は妊娠中に中絶するという選択肢もあったが、前向きに育てていく事を決心し、帝王切開にて出産する。2人は胸から腹部にかけて結合しており、心臓は別々だったが、肝臓と腸を共有していた。当面は分離手術を実施しない方針だったが、生後5日目に共有している腸が閉塞して容体が悪化した為、緊急手術を決定。その後、肺が小さく、十分に呼吸できない状態だったというホープちゃんが死亡した。
アンディ・ガルシア
肩部結合体。一般的に知られる結合双生児は両者の外見が等しいが、彼の場合兄弟はボールほどの大きさであり、分離手術を行った。そのため肩に傷跡が残り、彼はヌード撮影を全て断っている。

[編集] 参考文献

[編集] 結合双生児を主に扱った作品

ウィキメディア・コモンズ