光子魚雷

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

光子魚雷(こうしぎょらい、photon torpedo)とはSFに登場する架空の武器で、宇宙空間用の魚雷とされる。最初にこの兵器が登場したのはアメリカのSFドラマ『スタートレック』シリーズとされており、以後、様々なSF作品に登場してきた。

概要[編集]

兵器としての威力や宇宙を飛行する推進方法は千差万別で一概には決められないが、光子の名称が付いている通り光速以上かそれに近い速度で飛行する兵器である場合がほとんどである。

作品によってはミサイルのような誘導が出来ないと設定されていたり、一方でミサイルと同じ扱いになっているなど、ミサイルとの差別化が曖昧なものとなっている事が多い。

『スタートレック』シリーズの光子魚雷[編集]

光子魚雷はワープ航行中の宇宙艦同士の戦闘によく用いられる。光子魚雷は魚雷自体にワープフィールド維持装置が搭載されているため、ワープ速度で発射することが可能である。フェイザーでは光速が限度であるため、基本的にワープ中には光子魚雷がより有効である(この件については「フェイザー」の項目のノートを参照されたい)。

実際にワープ速度で戦闘を行うことは少ない。しかし停止状態や光速以下の戦闘の場合でも、使用時にはフェイザーを連射してシールドを弱らせ、フェイザーは通過出来なくとも物体が通過できるほどに弱体化させたシールドを通過させる攻撃を行う。フェイザーより威力が高いため、決め手などに使われる。

原理的には物質、反物質の対消滅反応を炸薬とした物であり、着弾した時点でそれらが反応し、その際に莫大なエネルギーを発生する。そのうち多くの反応物質が光子化することから光子魚雷の名称がついている。

フェイザーと比べた欠点としては、弾頭としての実体が存在するため、少なくない保管場所を必要とし、それに伴い積載量が限定されることがある。またフェイザーと異なりスイッチを押すだけでは発射できず、魚雷を装填するタイムラグが存在する。 当然ながらこれら魚雷の発射システムに自動装填機構は備えられているが、戦闘などのトラブルにより故障する場合がある。 加えブリッジなどからの遠隔操作システムが故障した場合、非常に危険だが、魚雷発射管のある部屋から手動コントロールで発射するなども行われる。

宇宙艦隊では自己防衛などの戦闘のために光子魚雷を装備しており、様々なタイプがある。クリンゴン艦やロミュラン艦なども光子魚雷を装備している。

光子魚雷が作中で登場したのは『宇宙大作戦』(オリジナルシリーズ、TOS)の第2シーズンからである。また、2371年頃(『DS9』第3シーズン)からはU.S.S.ディファイアントの配備にともなって、さらに強力な量子魚雷が実用化された。量子魚雷は反物質反応に代わってゼロ・ポイント・フィールド・エネルギー(零点エネルギー場)を利用しているため、光子魚雷よりも防御スクリーンへの浸透率が高い。ちなみに2153年頃(『スタートレック:エンタープライズ』第3シーズン)においてデルフィック領域への任務の際、エンタープライズ(NX-01)に装備されたのは光子性魚雷photonic torpedo)であるが、両者の違いは光子魚雷が光速を超える速度で飛ぶのに対して光子性魚雷は亜光速までしか速度が出ない事だけで、反物質弾頭である点や射出の仕組みは同じである。なお宇宙艦隊では2215年より光子性魚雷から光子魚雷への更新が始まった[1]

光子魚雷の外見は約2メートルのペレット型をしている。 弾頭を外せば中は空洞であり、そのスペースを利用して探査機の容器としたり、宇宙葬の棺等に使用することもある。24世紀までは、魚雷を射出する装置である魚雷ランチャーは光子魚雷や量子魚雷などの種類毎に専用のものを設置する必要があったが、25世紀には1基で異なる種類の様々な魚雷を射出する事が出来るマルチ魚雷ランチャーが開発された(Star Trek Online)。

フェイザー砲同様、設定上は核兵器をも超える圧倒的な破壊力を持つが、劇中描写もフェイザー砲同様地味で、「赤い光点がただ飛んでいく(TOSでは白)」だけである。

トップをねらえ!』での光子魚雷[編集]

日本のSFアニメ『トップをねらえ!』では縮退兵器(マイクロブラックホール兵器)の一種とされており、対宇宙怪獣用の切り札として開発された。光子魚雷以前には宇宙魚雷と呼ばれる兵器が存在したが、宇宙怪獣にはまるで歯が立たなかった。

『スタートレック』のものと違って亜光速で目標に飛んでいくが、破壊力は桁違いで、最初の発射実験では火星の衛星フォボスを一撃で消滅させた。その後も改良が続けられ、ヱクセリオン艦隊が進宙する頃に配備されたものはフォボスより質量が大きいをも一撃で破壊する程の威力となっていた。

だが、これ程の威力があっても宇宙怪獣を一撃で撃破する事はできず、ガンバスターで運用された時は数十発以上撃ち込んでようやく1体を倒す事が出来たくらいであった。その際、命中した箇所が円形に削られていくシーンが印象的となっている。

カルネアデス計画の最終決戦では更に強化されており、母艦クラスの宇宙怪獣に集中砲火を浴びせて撃破するシーンがある。

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ StarTrek:TheNextGenerationTechnicalManual

外部リンク[編集]