介護福祉士国家試験
介護福祉士国家試験(かいごふくししこっかしけん)とは、厚生労働省の外郭団体、財団法人社会福祉振興・試験センターが実施する、第一次試験と第二次試験からなる国家試験をいう。
介護福祉士は社会福祉士、精神保健福祉士と並ぶ福祉の国家資格(通称:三福祉士)のひとつで、ケアワーカー(介護する人)の国家資格である。
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[編集] 概要
[編集] 受験資格
介護福祉士国家試験を受験するには下記の要件を満たす必要がある。
- 3年以上介護等の業務に従事した者
- 福祉系高等学校を卒業した者
[編集] 第一次試験/第二次試験
介護福祉士国家試験は、第一次試験(筆記試験)、第二次試験(実技試験)からなる。
第一次試験は1月下旬、北海道、青森県、岩手県、宮城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、岐阜県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、島根県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、長崎県、熊本県、大分県、鹿児島県、沖縄県の28か所、第二次試験は3月上旬に北海道、青森県、宮城県、東京都、石川県、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、鹿児島県、沖縄県の12か所で行われる。ただし、介護技術講習会を受講し修了した場合には、実技試験は3回まで免除され、第一次試験のみで合否が決定される。
[編集] 試験科目
- 第一次試験 筆記試験(3領域)
–人間と社会–
- 人間の尊厳と自立
- 人間関係とコミュニケーション
- 社会の理解
–介護–
- 介護の基本
- コミュニケーション技術
- 生活支援技術
- 介護過程
–こころとからだのしくみ–
- 発達と老化の理解
- 認知症の理解
- 障害の理解
- こころとからだのしくみ
–総合問題–
- 総合問題
- 第二次試験 実技試験
介護等に関する専門的技能(介護技術講習会修了者は免除)
[編集] 合格基準
第一次試験、第二次試験とも、一定の合格基準が設定されている。
- 第一次試験である筆記試験の合格基準は以下の通り。
- 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
- 1.を満たした者のうち、以下の「10科目群」すべてにおいて得点があった者。
人間の尊厳と自立・介護の基本/人間関係とコミュニケーション・コミュニケーション技術/社会の理解/生活支援技術/介護過程/発達と老化の理解/認知症の理解/障害の理解/こころとからだのしくみ/総合問題
(「『人間の尊厳と自立』と『介護の基本』」/「『人間関係とコミュニケーション』と『コミュニケーション技術』」は共通の科目群として扱われる為、片方の科目に点数があれば良いことになっている。)
- 第二次試験である実技試験の合格基準は以下の通り。
- 課題の総得点の60%程度を基準として、課題の難易度で補正した点数以上の得点の者を実技試験の合格者とする。
第一次、第二次試験の結果については、例年3月末に、社会福祉振興・試験センターホームページにて合格者の受験番号の発表があり、同時に受験者に対し、郵送で合格・不合格通知が発送される。
[編集] 介護福祉士とは
介護福祉士とは介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき入浴、排せつ、食事その他の介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者をいう(社会福祉士及び介護福祉士法第二条二項)。名称独占の国家資格である。ただし、将来的には名称独占ではなく、業務独占への変更が行われるという動きもある[要出典]。
[編集] 介護福祉士資格とは
介護福祉士資格については、社会福祉士及び介護福祉士法第三十九条によれば、
- 学校教育法第五十六条第一項 の規定により大学に入学することができる者(この号の規定により文部科学大臣及び厚生労働大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)であつて、文部科学大臣及び厚生労働大臣の指定した学校、厚生労働大臣の指定した職業能力開発]等又は厚生労働大臣の指定した養成施設において二年以上介護福祉士として必要な知識及び技能を修得したもの
- 学校教育法 に基づく大学において厚生労働大臣の指定する社会福祉に関する科目を修めて卒業した者その他その者に準ずる者として厚生労働省令で定める者であつて、文部科学大臣及び厚生労働大臣の指定した学校、厚生労働大臣の指定した職業能力開発校等又は厚生労働大臣の指定した養成施設において一年以上介護福祉士として必要な知識及び技能を修得したもの
- 学校教育法第五十六条第一項 の規定により大学に入学することができる者(この号の厚生労働省令で定める学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項 の規定により当該大学に入学させた者を含む。)であつて、厚生労働省令で定める学校又は養成所を卒業した後、文部科学大臣及び厚生労働大臣の指定した学校、厚生労働大臣の指定した職業能力開発校等又は厚生労働大臣の指定した養成施設において一年以上介護福祉士として必要な知識及び技能を修得したもの
- 介護福祉士試験に合格した者
- 職業能力開発促進法第四十四条第一項 の規定に基づく介護等に係る技能検定であつて厚生労働省令で定めるものに合格した者
(以下略)
とある。 1.~4.に該当する者は登録すれば介護福祉士資格を得ることができる。
このうち、4.の「介護福祉士試験に合格した者」であるが、介護福祉士試験受験には同法第四十条第二項に受験資格要件が定められており、この要件を充たさなければ受験資格が得られないので注意が必要である。
第四十条二項 介護福祉士試験は、次の各号のいずれかに該当する者でなければ、受けることができない。
- 三年以上介護等の業務に従事した者
- 前号に掲げる者と同等以上の能力を有すると認められる者であつて、厚生労働省令で定めるもの
1.の「三年」については、具体的には受験資格となる実務経験が従業期間1095日以上、従事日数540日以上を充たすことが必要である。また、2.については、福祉系の高等学校卒業者、NHK学園専攻科卒業者を指す。
[編集] 受験機会の拡大を行うよう総務省が斡旋
現在、介護福祉士国家試験の実施は年1回である。これに対し、総務省行政評価局が、「介護福祉士の確保・育成を推進する観点から、介護福祉士国家試験について、試験の実施回数や試験実施都道府県数を増やすなど受験機会の拡大について検討することが必要」(2007年8月6日「介護福祉士国家試験の受験機会の拡大」)との内容を厚生労働省に対し斡旋した。
筆記試験の試験地は、平成19年に埼玉県、千葉県、神奈川県、新潟県、京都府、兵庫県、岡山県、平成21年に岩手県、岐阜県、愛媛県、熊本県が追加されたものの、試験回数についてはいまだに改善が行われず、総務省のあっせんは放置(事実上無視)された状態となっている。