レイプレイ

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レイプレイ』(Rapelay)とは2006年4月21日株式会社アイワンの一ブランド・ILLUSIONより発売されたアダルトゲームである。メーカーによるジャンルは「リアルタイム3D痴漢ゲーム」。ILLUSIONの得意とする3Dポリゴンを活用した写実的な人物描写が特徴。

概要[編集]

主人公は鬼村将哉。以前、電車内で痴漢をしているところを女学生「桐生蒼」の通報で逮捕されたものの、父親の力で釈放された。主人公はその復讐として桐生蒼とその妹「愛花」、その母「夕子」の3名を凌辱する。

ゲームは「接触編」と「調教編」の2段階に分かれている。

接触編
電車に乗る女性キャラクターをストーキングする。電車内での「のぞきモード」、「痴漢モード」、「Hモード」の3段階の行動が可能。
調教編
3名全員を陥れ、Hモードまで進行すると移行。電車外での本格的な陵辱を行えるようになる。
女性キャラクターには危険日も設定されているため、危険日にセックスを行うと妊娠することもある。
各条件で凌辱を行うと女性キャラクターに「性癖」が付き、すべての「性癖」がついた後で陵辱するとそのキャラが淫乱化し、攻略完了になる。

登場人物[編集]

桐生 蒼(きりゅう あおい)
榎津まお
身長:161cm、スリーサイズ:B86-W56-H82
気が強いスポーツ万能な女学生。学校では剣道部に所属しており、部長を務めている。
桐生 愛花(きりゅう まなか)
声:まきいづみ
身長:142cm、スリーサイズ:B72-W50-H70
蒼の妹。やさしい性格で、家事全般が得意。男性のことが苦手で引っ込み思案。自分の胸が小さいことを気にしている。
桐生 夕子(きりゅう ゆうこ)
声:歌織
身長:160cm、スリーサイズ:B94-W60-H88
蒼と愛花の母親。夫とは死別している。女手一つで2人の娘の蒼と愛花を育ててきた。その蒼と愛花を大切にしている。

抗議運動[編集]

レイプレイはコンピュータソフトウェア倫理機構(ソフ倫)の審査を通過して日本国内の18歳以上向けに発売していた[1]が、2009年2月に英国アマゾン社でディーラーズ販売(アマゾン社ではマーケットプレイスと呼ばれる販売方式)されていたことを2009年2月12日ベルファスト・テレグラフ英語版[2]が報じたことが発端となり、2009年2月26日のイギリスの国会で、暴力表現が問題とされたゲーム「マンハント」を発売禁止に追い込んだことで有名な労働党のキース・ヴァズによって、フェミニストとして知られるハリエット・ハーマン女性・平等担当大臣に対する質問の中で取り上げられた[3]。英国議会の家庭問題委員会では有害ソフトのリストアップとインターネット上での流布状況の調査が長期間にわたり続けられて来るなどチャイルドポルノ規制を強化していたことや、その総仕上げともいえる法案が英議会で審議中であった事などもこの事例が取り上げられた要因であった[4]。これをきっかけとして、米国アマゾン社や英国アマゾン社などが2月にこの商品の取り扱いを中止した[5]。英語圏諸国ではベルファスト・テレグラフの記事がシドニー・モーニング・ヘラルドザ・タイムズ・オブ・インディアフォックス・ニューズ英語版ニューズ24英語版等にニュースとして転載されるなどした。この段階では日本国内での報道は一部の日本国外のゲーム系ニュースサイトに限られていた[6]が、日本のアマゾン社も、同年4月下旬にこの商品の販売中止を決めた。また、その後も日本国外のユーザーにより改造された英語版のレイプレイは複数の日本国外のサイトからダウンロード可能になっている。

次にこの問題を2009年2月23日ニューヨーク市議会[7]の報道官クリスティーヌ・クィンと性的暴力に反対するニューヨーク連合(NYAASA)が取り上げ、強姦ビデオゲームのボイコットを呼びかけた。その際、これについてあくまでニューヨーク市民が求めていることだと強調し、呼びかけは検閲を奨励するものではないとの見解を示した[8]。この問題はフリー・ラディカル[9]などの団体によって取り上げられるなどした[10]。その後、市議会で取り上げられたのが市販品ではなく英語版に改造した海賊版であったことや[11][12]、この問題を取り上げたオタク層以外のサイトなどでグランド・セフト・オートシリーズが許されてレイプレイが許されないのはなぜか、ゲームの表現は社会の反映だからレイプレイを潰してもレイプ文化はなくならないなどと批判された[13]。また、オタク層に加えて日本国外のゲーム制作者なども現場からの声を出し始めたため議論は収束していった。しかし、ゲームのボイコット自体はニューヨーク市の正式なプロジェクトとして昇格した。

同年5月6日にはラディカル・フェミニズム団体イクオリティ・ナウが日本での販売中止を求める抗議活動を起こし、日本国内でも読売新聞の報道を皮切りにテレビ各社などにも取り上げられた。イクオリティ・ナウのロンドン支部の責任者は、「レイプレイ」の意味するものは、「女性のモノ化英語版と非人間化であり、女性に対する暴力の日常化」であると語っている。これらはAFP通信(フランス通信社)やガーディアン紙の東京特派員などを通じて世界に発信された[14]。5月8日、読売新聞は、国際的なラディカル・フェミニズム団体でNGOイクオリティ・ナウが、日本国内で販売されているアダルトゲーム等の流通を批判する活動を開始したことを報じた[15]。それによれば、イクオリティ・ナウは、「日本政府はなぜレイプを奨励するかのようなゲームの流通をやめないのか」との批判を展開しているという。日本国内におけるラディカル・フェミニズム団体であるポルノ・買春問題研究会は、同会の共同代表である角田由紀子がイクオリティ・ナウのボードメンバーを勤める[16]などして、イクオリティ・ナウとの活発な交流活動を展開しているところであるが[17]、読売新聞の取材に対して、角田は、インターネット時代においては「国内だけの問題ではなくなっている」と話している[18]。また、ポルノ・買春問題研究会のもう一人の共同代表である中里見博は、読売新聞の取材に対して、日本が、日本国外のラディカル・フェミニズム団体から以前から批判の目が向けてられていたとの談話を寄せている。また、イクオリティ・ナウは、同団体のホームページ上で、ポルノ・買春問題研究会による女性のモノ化阻止するための取り組みを紹介したうえで、しばしば性あるいは暴力の対象として描写されているメディア内での女性のイメージが、ジェンダー・ステレオタイプに対して重大な影響を及ぼすとした女性差別撤廃条約委員会に対する報告書を引用し、日本国内のゲームメーカーおよび販売業者のアマゾンに対する販売自粛、および日本政府の要人らに対して女性差別撤廃条約に定められた義務の履行を求める「性暴力ゲーム」規制要求の抗議活動を展開することを、160か国の会員3万人に向かって呼びかけた[19][20]。この状況を受け、メーカーはレイプレイのホームページへの掲載とネット販売を取りやめ、小売店からは撤去が進んだ[21]。同社の担当者は「今後の販売などについて、現段階ではコメントはできない」としている。

同年5月29日、自由民主党女性局が「性暴力ゲームの規制に関する勉強会」を開催し、出席者の一人である内閣府特命担当大臣の野田聖子が、「今回の件はアメリカ人権団体から各大臣宛にレターが届きわかったもの」と前述のイクオリティ・ナウによる抗議活動に言及し、「政権政党自民党だからやるべきことなので、山谷えり子女性局長にお願いした」と説明している[22]。その数日後、6月4日に入って、ソフ倫が自主規制の方針を打ち出し、「凌辱系ソフト」の製造禁止を決定するとともに、販売を日本国内に限定する表示[23]の徹底を通達している[24][25]。6月30日、公明新聞は、「児童ポルノ規制」「インターネット規制」「ゲーム規制」を「三つの挑戦」と題した記事で、「公明党が推進してきた「三つの挑戦」で、ネット事業者やアダルトゲーム業界が自主規制に乗り出」したことを報じ、「日本もようやく国際社会の潮流に乗りつつある」と評価している[26]。2009年7月、自由民主党女性局は、「性暴力ゲームを含む有害ソフトやインターネットによる有害情報、有害サイト、有害メール」の規制を目的とした「罰則規定を含む法体系の整備」を求める提言を取りまとめた。その中で「製造メーカーや流通業者への指導・管理体制の強化」「インターネット接続業者によるブロッキング等の実施や、フィルタリングの利用促進」「青少年健全育成基本法」の早期制定とその推進を訴えている[27]

同年7月1日、イクオリティ・ナウは女性差別撤廃委員会宛てに書簡を送付し、その中で hentai と呼ばれる創作表現のみならず実写の性暴力ビデオを含む過激なポルノグラフィが引き起こす女性に対する暴力の促進を問題視し、これを除去するための取り組みがいかなる段階にあるのかを日本政府に問い質すことを女性差別撤廃委員会に求めた[28]。7月23日、国連女性差別撤廃(CEDAW)委員会で、慰安婦問題での謝罪や性暴力ゲーム対策を求める声が出されたことが報じられた。[29]

また、イクオリティ・ナウは同年5月に出された声明の中で、マンガの形態をとる過激なポルノグラフィや、なかでも女子児童に対する性的虐待を描写した「ロリコン」と呼ばれる作品が、日本では簡単に入手可能であることをも問題としている[19]。 また、第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議の参加団体であり、「ジェンダーの平等と子どもの幸福は、切っても切れない関係」(ユニセフ事務局長アン・ベネマン)[30]との認識に基づいてジェンダー・イクオリティ英語版を近年において強力に推進している日本ユニセフ協会の担当者は、インターネットでグローバル化された世界では、たったひとつの抜け穴がすべての規制を無効化するものであり、世界の趨勢は、「バーチャルなイメージ」を掲載したウェブサイトにアクセスして閲覧することさえも違法化する方向に向かいつつあるとして[31]、「ある文化で受容されるものが他の文化ないしは文脈では受容されない事があることを日本人は知るべきである」[32]と主張している。

このような法規制に向けた動きに対し、法学者の右崎正博は、朝日新聞[33]に寄せた談話で、「小説やマンガにも性暴力を扱った表現はあり、法的なレベルで白か黒かと言えば、黒とは言い難い」ものの、「現状では社会的な反発を招き、安易な法規制を招きかねない」として、表現の自由を守るためにも、業界全体として改めて適切な自主規制を検討すべきとの見方を示しているが、産経新聞の取材には「ある種のジャンルを一切禁止するのは、少々乱暴」として、「作品ごとに個別に対応できるような方法を考えるべき」との見方も示している[34]。また、法学者の田島泰彦は、製造自体を禁止したソフ倫の決定に疑問を呈するとともに、「フィルタリングシステムを導入するなど、表現の自由をできる限り追求することが大切」と指摘している[34]

脚注[編集]

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  1. ^ イリュージョン (2004年). “海外の皆様へ” (日本語). 2009年5月12日閲覧。
  2. ^ Fennelly, Gary (2009年2月12日). “Exclusive: Amazon selling rape simulation game” (英語). belfasttelegraph. 2009年6月4日閲覧。
  3. ^ House of Commons Hansard Debates for 26 Feb 2009 (pt 0007)
  4. ^ レイプレイ騒動その3】フェミニスト団体、日本政府に販売禁止を要求 - Suzacu Late Show
  5. ^ イギリスの議員が、アマゾンで売られる日本の18禁ゲーム『レイプレイ』を国会で追及」 Game 2009年2月12日
  6. ^ イギリスの議員が、アマゾンで売られる日本の18禁ゲーム『レイプレイ』を国会で追及 Game*Spark 2009年02月12日
  7. ^ New York City Council - Home Page
  8. ^ Boycott Of Rape-Themed Video Game Urged In NYC - wcbstv.com
  9. ^ : Free Radical
  10. ^ Rape Video Game Banned by Amazon
  11. ^ Should the United States ban RapeLay, a Japanese "rape simulator" game? - By Leigh Alexander - Slate Magazine
  12. ^ HRゲーム難民ウィキ - レイプレイ問題8
  13. ^ Latoya Peterson: Rapelay is deplorable, but sadly this kind of game is nothing new |Comment is free |guardian.co.uk
  14. ^ Japanese firm shrugs off rape game protests - INQUIRER.net, Philippine News for Filipinos
  15. ^ 読売新聞 (2009年5月8日). “日本製「性暴力ゲーム」欧米で販売中止、人権団体が抗議活動” (日本語). 2009年5月12日閲覧。
  16. ^ Equality Now Board of Directors” (英語). Equality Now公式サイト. Equality Now. 2009年6月4日閲覧。
  17. ^ 国際人権団体「イクオリティ・ナウ」の本部を表敬訪問” (日本語). ポルノ・買春問題研究会公式サイト. ポルノ・買春問題研究会. 2009年6月4日閲覧。
  18. ^ 「性暴力ゲーム」メーカーがネット販売中止、アマゾンも(読売新聞)
  19. ^ a b Japan: Rape simulator games and the normalization of sexual violence” (英語). Equality Now公式サイト. Equality Now (2009年5月). 2009年6月4日閲覧。
  20. ^ ポルノ・買春問題研究会 - レイプレイ問題
  21. ^ イリュージョン (2009年5月). “ILLUSIONからのお知らせです” (日本語). 2009年5月12日閲覧。
  22. ^ http://www.yamatani-eriko.com/message/0905_19.html
  23. ^ Japan sales only
  24. ^ “陵辱系ゲーム”発売禁止 業界団体が自主規制” (日本語). ITmedia News. アイティメディア株式会社 (2009年6月5日). 2009年6月14日閲覧。
  25. ^ Japan Bans Rape-Simulation Video Games - Science News | Science & Technology | Technology News - FOXNews.com
  26. ^ 児童ポルノ追放へ“三つの挑戦”:ニュース|公明党
  27. ^ 性暴力ゲームの規制強化に向けた提言
  28. ^ Equality_Now_June2009_Japan_CEDAW44.pdf
  29. ^ 女性差別解消で国内法不備=慰安婦問題でも日本批判-国連委
  30. ^ 日本ユニセフ協会. “2006年12月11日、日本時間午前9時1分、『世界子供白書2007』が発表されました。” (日本語). 世界子供白書. 日本ユニセフ協会. 2009年6月4日閲覧。
  31. ^ Japanese firm shrugs off rape game protests” (英語). inquirer.net (2009年5月8日). 2009年6月4日閲覧。
  32. ^ McCurry, Justin (2009年5月11日). “Japan under pressure to clamp down on child pornography” (英語). ガーディアン. 2009年6月4日閲覧。
  33. ^ 「強姦体験ゲーム 海外から抗議――制作会社が出荷自粛 過激表現、国内は流通」『朝日新聞』2009年5月13日付夕刊。
  34. ^ a b 【衝撃事件の核心】「性暴力を奨励」か「表現の自由」か 凌辱系ゲーム“外圧”で制作禁止に波紋” (日本語). 産経ニュース. マイクロソフト. pp. 4/4 (2009年6月14日). 2009年6月14日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]