日本ユニセフ協会

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日本ユニセフ協会
the Japan Committee for UNICEF
種類 公益財団法人
本社所在地 日本
郵便番号:108-8607
東京都港区高輪4-6-12
ユニセフハウス
設立 1955年6月9日
業種 サービス業
事業内容 ユニセフ並びに国際連合に
関する知識の普及
代表者 赤松良子会長
売上高 16,965,255,966円(2006年度事業活動収入)
外部リンク http://www.unicef.or.jp/
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公益財団法人日本ユニセフ協会(にほんユニセフきょうかい)は、東京都港区高輪に本部を置く日本公益財団法人で、36の国と地域にある「ユニセフ国内委員会(Committee for UNICEF)」のうちの1つであり[1]国際連合児童基金 (ユニセフ) の日本事務所ではない[2][3][4]。英語名は the Japan Committee for UNICEF[4]。別名としてユニセフ日本委員会(ゆにせふ にほん いいんかい)を用いる[4]

詳細については、別項(ユニセフ本部(国際連合児童基金)との関係)に述べる。

概要[編集]

日本における「ユニセフ国内委員会」として[5]、世界におけるユニセフの活動を支援するために、日本において寄付募集、広報・啓蒙活動、政策提言協力を行うことを使命としている[6]

日本ユニセフ協会と国際連合児童基金(ユニセフ)は基本的に別組織である。

活動内容[編集]

街頭キャンペーン、募金箱、ダイレクトメール等による募金事業や、グリーティングカードなどの販売事業を行っている。また、日本においては、飢餓に苦しむ子どもたちの人権擁護、開発途上国の子どもの人権状況や、国際協力に関する啓発活動、子どもの権利条約締結や児童買春禁止に関する支援活動をおこなう。

協会ビル「ユニセフハウス」において、併設のホール、展示スペース、ミニシアターを使用して活動状況や子どもが置かれている現状について、主に子どもが学習できる場として公開し、広報活動を行っている[7]。また、ショップにて、一部が国際連合児童基金への寄付金となる商品の販売をしている[8]。ユニセフハウス内には元専務理事橋本正(第24・36代厚生大臣橋本龍伍の妻)の名を冠したホールがある[9]

同協会では、近年、寄付金を活用した相続税対策として、「ユニセフ・相続セミナー」などの遺贈プログラムも展開している[10]

地域組織[編集]

日本ユニセフ協会では本部以外にも各地に活動拠点を設置しており、19ヶ所に道府県支部、6ヶ所に友の会、1ヶ所に募金事務局が設立されている[11]。これらの活動拠点を、日本ユニセフ協会では「地域組織」[11]と呼称している。

なお、地域組織の一つである「財団法人日本ユニセフ協会北海道支部」は、公式ウェブサイトのトップページのtitleタグに「ユニセフ北海道支部ホームページ」と表記している。同じく地域組織の一つである「財団法人日本ユニセフ協会奈良県支部」は、公式ウェブサイトのtitleタグに「ユニセフ奈良」と表記している。しかし、これらの地域組織は国際連合児童基金(ユニセフ)の支部ではなく、あくまで日本ユニセフ協会の支部である。[除去提案]

沿革[編集]

1949年、当時、日本はユニセフからの支援を受けていた[12]。ユニセフからの要請に基づき、財団法人日本国際連合協会が人員を募集し、支援物資の提供元への礼状を書く作業を始めたのがその起源である[8]

1950年には財団法人日本国際連合協会から独立し、任意団体日本ユニセフ協会となった[8]。当初は、共同募金の一部をユニセフに送金する運動などを行った[8]。1954年に募金活動を開始。最初の寄付金は、まだユニセフからの支援を受けていた日本への援助に当てられた。

1955年、財団法人となる[12][8]

1977年、ユニセフ本部の承認を受け、正式なユニセフ日本委員会となった[12][8]

2001年6月、協会ビル「ユニセフハウス」を建設し、本部を同地に移した[13]

2003年、ユニセフ本部への拠出金が1億ドルに達し、すべての国内委員会の中で最高となった[8]。しかし、2007年はドイツ国内委員会が最高額となり、日本ユニセフ協会拠出額は2位となった。

2007年4月、日野原重明が日本ユニセフ協会大使に就任。 [14]

2011年4月、内閣府の認定を受け、公益財団法人に移行した。

ユニセフ本部(国際連合児童基金)との関係[編集]

「ユニセフ」という名称を含むが、国際連合児童基金 (ユニセフ) の日本事務所ではない[5]。日本ユニセフ協会はユニセフ本部と協力協定を結んでいる団体であり、日本において民間人・民間団体・企業向けにユニセフを代表する唯一の組織である[2]。日本における民間協力の窓口として運営されている非政府組織であって、国連機関ではない[2][3]。ユニセフ本部は東京都内に「ユニセフ東京事務所」を設置しているが、この事務所もユニセフ日本支部ではない[15]。(後述)

民間団体として国連へ拠出[編集]

日本ユニセフ協会は国際連合(UN)内の国際連合児童基金(ユニセフ)と協力協定を結び、日本からの民間拠出金を取りまとめている、あくまで民間協力の団体である[2]。従って、職員の身分は国際公務員国家公務員ではなく、団体職員である。

なお、日本ユニセフ協会はユニセフ本部との協定により、専ら協会の活動費として用いられる会費の他に[16]、寄付金の一部(上限25%)を協会自身の活動資金やユニセフ活動への広報・啓蒙活動の為に留保しており、留保額を除いた寄付金がユニセフ本部に拠出されている[7]

しかし、国際連合児童基金とは別団体とは必ずしも言い切れない。ユニセフ公式サイトには、日本ユニセフ協会を含む各国国内委員会までを含めてユニセフであると明示している部分が複数箇所ある。[17][18][19]

ユニセフ東京事務所との関係[編集]

日本における国際連合児童基金の出先機関[20]は、東京都渋谷区神宮前国連大学ビルにある「国際連合児童基金東京事務所」(ユニセフ東京事務所。国連機関のため職員は「国際公務員」)である[15]。なお、この機関は、主に日本政府及び韓国政府との交渉を主な業務としており、寄付は直接は受け付けてはいない。日本に於ける民間人・民間団体・民間企業向けのユニセフ募金の受付先は公式に日本ユニセフ協会である[21]

ユニセフ東京事務所によれば、「財団法人日本ユニセフ協会と密接に協力しながら」(日本ユニセフ協会サイトによる)各種の交渉などに当たっていることになっている[15]。ほぼ同一の意味の言及は、ユニセフ公式サイトにもあり[22]、日本ユニセフ協会は、ユニセフ東京事務所の業務の一部にも関わりを持っている。

なお、先進諸国に「ユニセフ国内委員会」が設けられているのは「ユニセフ本部」が当初は第二次世界大戦の被災国における子供の直接支援を目的として設けられた国連機関であり[23][24]、先進国内向けには主に寄付金収集を目的としている事による。先進諸国におかれている「ユニセフ事務所」は、その国の「ユニセフ国内委員会」との渉外窓口としての機能も担っており、「ユニセフ国内委員会」はユニセフ主旨の啓蒙、寄付金収集を担っている。

日本ユニセフ協会大使[編集]

日本ユニセフ協会が授与する称号として、「日本ユニセフ協会大使」が存在する[25]1998年4月に歌手のアグネス・チャンを、2007年4月には医師の日野原重明を日本ユニセフ協会大使に任命し、広報活動や調査活動を委託している[25]

ユニセフ公認の「大使」[26]には大別して「親善大使」「地域大使」「国内委員会大使」の3種がある[26]。このうち、「親善大使」と「地域大使」は、それぞれ国際連合児童基金の本部と地域事務所が任命する[26]。「国内委員会大使」は、各国のユニセフ国内委員会が任命し、ユニセフ本部が承認する[26]。従って、「国内委員会大使」であるアグネス、日野原はともに、ユニセフ本部公認の「国内委員会大使」である。ユニセフ本部サイトでは、両人の名が「National Ambassador」として明記されている[27]


「ユニセフ親善大使」との相違点[編集]

なお、黒柳徹子が務める「ユニセフ親善大使」は、ユニセフ(国際連合児童基金)が直接任命している[28]。黒柳の場合、ユニセフ東京事務所がその活動をサポートしている[15]

黒柳の持つ肩書きは「親善大使[29]」(International Ambassador)で、アグネスや日野原は「国内委員会大使[30]

寄付金の使途[編集]

日本ユニセフ協会が集めた寄付金等の収入は、専ら協会の活動費として用いられる会費の他は[16]、ユニセフとの協定に基づき、一部(25%以内)をその活動費(人材育成・広報・人件費・光熱水費等)やユニセフ活動の啓蒙費等に当てた後、残額がユニセフに拠出される[31]。この方式は他すべてのユニセフ国内委員会で共通の条件であり、特に日本ユニセフ協会に特有のシステムではない[7]

日本国内では、日本ユニセフ協会への寄付金は税制上の優遇措置がある。

2007年度は、日本ユニセフ協会は176億5671万円を集め、その81%をユニセフ本部に拠出した。[32]

職員数は約40名[33]。役員に所謂天下りの公務員が存在するかについては「理事、評議員の中に官庁出身者がおりますが、民間出身で常勤の専務理事を除き、会長以下すべて無給のボランティアとして協力しています。」[34]と説明している。

寄付金の使途[編集]

日本ユニセフ協会へ寄付を行っても、全額がユニセフ本部に送金されるわけではない[7]。そこで、指定口座宛の送金を全額ユニセフ本部に送金することを表明している黒柳徹子の個人名義口座に送金すべきだ、と主張する者[誰?]がインターネットなどにいる[35]

なお、黒柳の個人名義口座宛の送金方法は、ユニセフ本部が提示する日本からの送金方法には存在しない。ただし、ユニセフ公式サイトには、黒柳が独自に寄付金を集めたことに関する言及がある[36]。また、領収書は発行されず、日本国内法による税制上の優遇措置は得られない。

公益財団日本ユニセフ協会収支報告によると2010年度収支は
経常収益 18,397,607,401円(一般会計)
【内訳 受取募金 17,169,798,459円 受取グリーティングカード募金 1,086,135,047円(個人からの寄付金15,271,385,221円(83.7%)含む)
他(雑収益/受取基本財産運用益/受取会費/受取寄付金)】東日本大震災緊急募金は特別会計のため含まず。
支出 経常費用計 18,532,547,944円(一般会計)
【内訳】
●ユニセフ本部拠出金 15,200,000,000円(82%)
●本部業務分担金 842,114,854円(4.6%)ユニセフ本部と国内委員会が共同で行うキャンペーン分担金
●管理費(事務運営費・人件費)13,758,860円(0.1%)うち、配賦されている総額の経常費用にしめる割合約2.6%
●東日本特別会計へ 100,000,000円(0.5%)
●他事業費 2,376,674,230円(12.8%)
【他事業内訳】
●募金活動事業費 1,430,298,551円(資料、領収書の作成、郵送、決済システム維持管理、活動報告作成)
●啓発宣伝事業費 492,850,426円(世界子供白書、ユニセフ年次報告等刊行物の作成配布、ホームページ作成更新、現地報告会やセミナー、シンポジウム開催、広報・アドボカシーキャンペーン等の費用)
●グリーティングカード募金事業費365,175,207円(グリーティングカード、ユニセフグッズの頒布)
●啓発宣伝支部強化費 78,328,422円(全国26の地域組織による広報、啓発活動関係費)
●国際協力研修事業費 10,021,624円(国際協力に携わる人材育成にかかる費用)
となっている[37]

役員[編集]

任期は2008年(平成18年)11月30日から2010年(平成20年)11月29日まで。

  • 会長 赤松良子(前副会長、会長代行、文京学院大学顧問、元文部大臣、元駐ウルグアイ大使)
  • 副会長 東郷良尚 (前専務理事)
  • 専務理事 早水研

他、常務理事3名、理事9名

評議員は50名。

日本ユニセフ協会本部への交通[編集]

[39]

脚注[編集]

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  1. ^ 「ユニセフ国内委員会のある国」『日本ユニセフ協会』日本ユニセフ協会。
  2. ^ a b c d ユニセフとユニセフ協会」 日本ユニセフ協会、2009年4月29日閲覧。
  3. ^ a b About UNICEF: Structure and contact information」(英語) 国際連合児童基金、2009年4月29日閲覧。
  4. ^ a b c 日本ユニセフ協会・ユニセフについて > 日本ユニセフ協会について」 日本ユニセフ協会、2009年4月29日閲覧。
  5. ^ a b 日本ユニセフ協会・ユニセフについて 組織と財政:組織」 日本ユニセフ協会、2009年4月29日閲覧。
  6. ^ 財団法人日本ユニセフ協会(ユニセフ日本委員会)の使命
  7. ^ a b c d 日本ユニセフ協会・ユニセフについて > ユニセフハウスについて」 日本ユニセフ協会、2009年4月29日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g 日本ユニセフ協会・ユニセフについて > 日本ユニセフ協会のあゆみ」日本ユニセフ協会。
  9. ^ 「ユニセフ協会からのお知らせ」『日本ユニセフ協会・お知らせ』日本ユニセフ協会。
  10. ^ 『エルネオス』2005年12月号特集記事
  11. ^ a b 「地域組織とは」『日本ユニセフ協会・パートナー > 地域組織とは』日本ユニセフ協会。
  12. ^ a b c 日本ユニセフ協会・ユニセフについて 歴史」 日本ユニセフ協会、2009年4月29日閲覧。
  13. ^ 新ユニセフハウス開設のお知らせ」 日本ユニセフ協会、2001年5月23日。
  14. ^ http://www.unicef.or.jp/about_unicef/about_ayu.html#2010
  15. ^ a b c d ユニセフについて――ユニセフ東京事務所」 日本ユニセフ協会、2009年4月29日閲覧。
  16. ^ a b 日本ユニセフ協会会員について」 日本ユニセフ協会、2009年4月29日閲覧。
  17. ^ http://www.unicef.org/about/structure/index_natcoms.html ユニセフ各国国内委員会を「an integral part of UNICEF’s global organization」(不可欠の部分)と呼んでいる
  18. ^ http://www.unicef.org/about/structure/index_natcoms.html ユニセフ公式サイトから、日本における事務所 (office) を検索すると、ユニセフ東京事務所と並んで日本ユニセフ協会が明示されている。
  19. ^ http://www.unicef.org/about/who/index_introduction.html 「We are UNICEF」という表現で、各国国内委員会を含めて国際連合児童基金であると明示している。
  20. ^ ユニセフ東京事務所の代表に着任した功刀純子さん」『毎日新聞』2009年4月21日。
  21. ^ 国際連合児童基金公式サイト(http://www.unicef.org/ )から「Donate now」を選び、国名でJapanを選ぶと、日本ユニセフ協会公式サイトにジャンプするようになっている。[要出典]
  22. ^ UNICEF Tokyo office(英語) 国際連合児童基金、2006年3月21日。
  23. ^ 12月11日は、日本ユニセフ協会からのお知らせ――ユニセフの誕生日「ユニセフのあゆみ」をフォトストーリーで 」 日本ユニセフ協会、2007年12月。
  24. ^ 日本も、第二次世界大戦後の一時期、発展途上国としてUNICEF本体の支援を受けている。現在の国内委員会の活動はその時の恩返しという側面もある。[要出典]#沿革も参照のこと。
  25. ^ a b 日本ユニセフ協会・パートナー > 世界の大使 > 日本ユニセフ協会大使」 日本ユニセフ協会、2009年4月29日閲覧。
  26. ^ a b c d 日本ユニセフ協会・パートナー > 世界の大使」 日本ユニセフ協会、2009年4月30日閲覧。
  27. ^ UNICEF - UNICEF People - National(英語) 国際連合児童基金、2009年4月15日。
  28. ^ 日本ユニセフ協会・パートナー > 世界の大使 > ユニセフ親善大使・地域大使」 日本ユニセフ協会、2009年4月29日閲覧。
  29. ^ 日本語における名称。直訳では「国際大使」。
  30. ^ 日本語における名称。直訳では「各国大使」。
  31. ^ 「(財)日本ユニセフ協会の経費財源(募金経費)」『日本ユニセフ協会・ユニセフについて > 日本ユニセフ協会の経費財源(募金経費)
  32. ^ ユニセフと日本ユニセフ協会の収支・活動報告」 日本ユニセフ協会、2009年4月29日閲覧。
  33. ^ 「ユニセフではたらくには」『ユニセフいろいろQ&A:子どもと先生の広場:日本ユニセフ協会』日本ユニセフ協会。
  34. ^ 「よくあるご質問」『日本ユニセフ協会・よくあるご質問』日本ユニセフ協会。
  35. ^ [1]」アグネス・チャンさんへの公開質問状
  36. ^ UNICEF - UNICEF People - Tetsuko Kuroyanagi」(英語) 国際連合児童基金、2005年4月29日。
  37. ^ 「[ http://www.unicef.or.jp/about_unicef/about_keisan.html]」公益財団日本ユニセフ協会収支報告
  38. ^ 日本ユニセフ協会 役員名簿」 日本ユニセフ協会、2009年4月29日閲覧。
  39. ^ アクセス」 日本ユニセフ協会、2009年4月29日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

都道府県支部[編集]

公益財団法人日本ユニセフ協会協定地域組織[編集]