セオドア・カジンスキー

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セオドア・ジョン・カジンスキー
Theodore John Kaczynski
逮捕時のカジンスキー
生誕 1942年5月22日(69歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国イリノイ州
エバーグリーンパーク
別名 ユナボマー
罪名 殺人
有罪判決 殺人罪
刑罰 終身刑
現況 服役中
職業 数学者
ユナボマー事件の容疑者として公開されていた似顔絵

セオドア・ジョン・カジンスキー(Theodore John Kaczynski、1942年5月22日 - )はアメリカ数学者犯罪者。「テッド・カジンスキー」「ユナボマー」などとも呼ばれる。

目次

[編集] 概要

1978年5月から1995年にかけて全米各地の大学と航空業界および金融関係者に爆発物を送りつけ、3人が死亡、29人以上が重軽傷を負った事件を起こし、「ユナボマー(Unabomber、University and Airline Bomberを短縮した造語)」の名で呼ばれる。のちにカジンスキーから『ニューヨーク・タイムズ』と『ワシントン・ポスト』に送られた犯行声明「Industrial Society and Its Future(「産業社会とその未来」、通称「ユナボマー・マニフェスト」)」により、これら一連の事件の目的が明らかとなる。FBIによる捜査では史上最長となった事件である。

[編集] プロフィール

[編集] 生い立ち

カジンスキーは1942年、シカゴ郊外のイリノイ州エバーグリーンパークポーランド系として生まれる。 父親はソーセージ工場の労働者であった。少年期はセオドアの愛称であるテッド、またはテディという愛称で呼ばれ、内向的ではあるが、高い知能を持つ勉強好きな少年で小学校5年でのIQが167もあった。 幼少期、蕁麻疹性疾患で隔離入院を経験。 学業は天才的な優秀さで、地元で知らぬ者はいないといわれた。

飛び級により、十六歳でハーバード大学に進学する。学生時代、とりわけ学寮の寮生の間では、彼との会話を思い起こせないでいるほど印象の薄い学生だった。

[編集] 大学時代

大学時代、CIAの前身機関でスパイ養成を行っていた心理学者・ヘンリー・マリー教授による行動心理実験の被験者となる。この時受けた心理的拷問体験や、隔離入院の経験が、後の犯行心理の奥底にあるといわれる。

二十歳でハーバードを卒業するとミシガン大学の大学院に進学し、数学の修士号と博士号を取得。その後、25歳でカリフォルニア大学バークレー校助教授に就任した。彼に対する専門性の評価は高く、大学の教員であり続けることのみならず、教授以上への昇進も期待されたほどだったという。

しかし、2年で辞職して隠遁生活に入り、一連のユナボマー事件を起こすに至る。

[編集] 犯行と逮捕

1987年ソルトレークシティーで初めて目撃され、似顔絵が全米に周知されたが1988年から1992年までは全く犯行を行わず、爆弾製造技術を磨いていた。1993年パソコン店経営者を爆殺、初の死者を出して以来、学者や銀行家ら3名を殺害した。

1995年、犯行声明文(産業社会とその未来)、いわゆる「ユナボマー・マニフェスト」を全国紙に載せることを条件に犯行を中止する。 ニューヨークタイムズワシントンポストが掲載し、全米の反響を呼ぶ。しかしこの行為が仇となり、論調や使用語句が自分の兄に似ていると感じた実弟がFBIに通報、2,000人を越える容疑者リストの1人となった。当初、モンタナ州の山奥の電気もガスもない山小屋において年収1,000ドルで暮らす人間をマークする捜査員は僅かであった。しかし、ハーバード卒業時の論文の論調とマニフェストが酷似していることで捜査が進められ、翌年、100人の捜査員、米軍兵士に包囲され逮捕された。

[編集] 裁判

裁判では、精神鑑定も行われ妄想型統合失調症と診断され、また弁護団を自ら解任し自己弁護を行おうとする態度などで審理が進まないと判断した検察官は、仮釈放なしの終身禁固とする司法取引を提案した。そしてこの司法取引にカジンスキーが同意したためそのまま刑は確定となり、公判は一度も開かれなかった。そのため、彼の犯行動機は現在も不明である。 現在、コロラド州にあるフローレンス刑務所で服役している。

FBIはこの事件で犯罪人類型に「Lone Wolf」型を加えた。

[編集] 『産業社会とその未来』

ジョン・ゼルザンや、ハーバート・マルクーゼや、マックス・ウェーバーや、フレディ・パールマンや、ジャック・エリュールなどといった思想家の言葉が参照されている。

「現代文明の発展は人間性や生態系を破壊する」「産業革命は絶対悪であり、文明社会を発展させるために追求した技術の進化によって、それを創造した人類もが支配されてしまう」と主張した上で、自然への回帰を促した。

ただし、逮捕後は一連の犯行を「個人的な復讐」と語っており、寡黙で社交性がなく、かつ惨めな生活を送っている自身の境遇を社会に転嫁しただけであるというのが大方の見方である[誰?]。どのようにターゲットを定めたかについて多くは語られずはっきりしない。

[編集] 関連項目

[編集] 参考文献

  • 「Handled with care: the true story of the FBI's 18 year search for the serial killer unabomber」マーク・セラシーニ著 ランダムハウス刊('96年)
  • 「MAD GENIUS : The Odyssey, Pursuit, and Capture of the Unabomber Suspect」 (邦題:『ユナボマー 爆弾魔の狂気 FBI史上最長18年間、全米を恐怖に陥れた男』)ナンシー・ギブス著 米版、邦版ともにタイム誌編('96年)ISBN 4584182590
  • 「Unabomber: a desire to kill」ロバート・グレイスミス著 National Book Network刊('97年)
  • 「葬られた歴史の真相」ナショナルジオグラフィックチャンネル

[編集] 外部リンク

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