産業社会

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産業社会(さんぎょうしゃかい、industrial society)、産業化社会(さんぎょうかしゃかい)とは、工業化の進展した社会のこと。工業(化)社会とも称される。

概要[編集]

産業社会は、前段階が農耕社会である場合がほとんどであり、通例、長期の歴史変動に関して、農耕・牧畜社会→工業社会→脱工業社会(ポスト工業化社会)という段階論的な文脈で用いられることが多い。したがって、工業化の進展に伴い、農業に最適化された社会構造や文化が解体され、工業に適したものへと転化していく点に焦点を当てる概念である。

主要な変化の傾向として、下記のものがある。

これらの変化により、社会政治体制も転換を迫られる。

産業社会論[編集]

産業社会という言葉が登場したのは、産業革命後のことであり、サン・シモンハーバート・スペンサーは、段階論的に軍事的・封建的社会に対比させて産業的・科学的社会という概念を提示した。オーギュスト・コントも含め、これらの思想家の場合、産業的という表現は、科学的、平和的、実証的という言葉と同義語であり、産業や科学は人間社会に秩序ある平和と豊かさをもたらすものとみなされたのである。そして、その振興と発展がフランス革命後の混沌としたヨーロッパ社会を再組織化するものであると考えられた。

そして、産業社会は、生産性向上と効率化の必然的帰結として次段階の脱産業社会へと移行する。なお、来るべき次の社会には諸説あり、1960年代の脱産業社会論、知識社会論の影響を受け、日本では情報社会論がブームとなった。ダニエル・ベルボールディングアルビン・トフラーらが唱えた脱産業社会が従来の産業社会とは社会システムの異なる「未来社会」の展望であったのに対し、日本の「情報社会」は産業社会の延長線上にある高度産業社会というべきものである。

高度産業社会は情報化などを伴う高度に発達した産業社会のことであるが、これは近代から始まる工業を主体とする産業社会とは一線を画しており、「脱工業社会」ともいえるものである。この意味からすれば、工業社会や情報社会は産業社会の一部という見方もできる。