カイザー・ヴィルヘルム教会

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座標: 北緯52度30分17.6秒 東経13度20分6.2秒 / 北緯52.504889度 東経13.335056度 / 52.504889; 13.335056 カイザー・ヴィルヘルム記念教会 (Kaiser-Wilhelm-Gedächtniskirche) はドイツベルリンにあるプロテスタントの教会。ヴィルヘルム皇帝記念教会とも訳される。この教会はベルリン=ブランデンブルク=シュレージシェ・オーバーラウジッツ福音主義教会に属しており、ルター派の礼拝を行っている。

1888年に死去したドイツ皇帝ヴィルヘルム1世を追悼して、1891年の彼の誕生日3月22日に起工。コンペが行われ、en:Franz Heinrich Schwechtenネオ・ロマネスク様式デザインが採用された。2740m2のモザイクを含み、尖塔の高さは113m、身廊は2000人以上の座席があった。1895年9月1日に落成した。当初の教会はロマネスク様式だったが、1943年11月23日ベルリン大空襲で破壊され、最低限の修復を施した上で崩れたままの姿で保存されている。広島市原爆ドームと同様に、ベルリンの空襲の悲惨さを伝えている(ただし、現在は記念碑扱いで廃墟になっている原爆ドームと異なり、時計台・記念ホールとして現在も使われている)。同じ敷地内に1962年モダニズム建築の新しい教会が完成しており、現在の教会の機能はこちらが果たしている。

スターリングラード攻防戦の最中に包囲されたドイツ軍の中にいた、軍医中尉兼牧師でアルベルト・シュバイツァー博士の友人でもあったクルト・ロイバーは、ソ連軍から奪った地図の裏に木炭で聖母像を描き、『ヨハネの福音書』にある「光・命・愛」という言葉を書き添えた。ロイバーは捕虜となった後、1944年1月に収容所で病死し、多くの手紙を送った妻子のもとに帰れなかったが、彼の描いた聖母像は最後の手紙とともに息子に届き、戦後になって「塹壕の聖母」(スターリングラードの聖母Stalingrad Madonnaとも呼ばれる)として、ベルリンのカイザー・ヴィルヘルム教会に飾られている。