あたりまえの映画

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あたりまえの映画
Un film comme les autres
ルノー・フラン工場
監督 ジガ・ヴェルトフ集団
ジャン=リュック・ゴダール
脚本 ジャン=リュック・ゴダール
出演者 ジャン=リュック・ゴダール (声)
撮影 ジャン=リュック・ゴダール
ウィリアム・リュプチャンスキー[1]
ARC集団 (アーカイヴ・フッテージ)
編集 ジャン=リュック・ゴダール
製作会社 アヌーシュカ・フィルム[1]
上映時間 100分
製作国 フランスの旗 フランス
言語 フランス語
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あたりまえの映画』(あたりまえのえいが、仏語:Un film comme les autres)は、1968年に映画監督のジャン=リュック・ゴダール率いる「ジガ・ヴェルトフ集団」が製作したフランス映画である。原題を直訳すると「ほかの映画作品のようなひとつの映画作品」といった意味になる。

概要[編集]

本作は、「五月革命」のさなかである1968年5月から7月に、イーストマンコダックエクタクロームカラー16ミリフィルム[2]、ゴダールとウィリアム・リュプチャンスキーがカメラを回し、撮影された[1]。ロケーション撮影は、学生たちに占領されたソルボンヌ大学、封鎖中のバリケード付近、CRS(フランス共和国保安機動隊)との激突場面などで行なわれた[2]。ARC集団が同時期に白黒フィルムで撮影したアーカイヴ・フッテージも使用した[1]

出演しているのは、ナンテールの3人の学生闘士と、ルノー・フラン工場の2人の労働者闘士である[1]

本作は、あらゆる点で異質な映画であり、タイトルは意図的なパラドックスとして付されたものである[2]。実際は、ゴダールとリュプチャンスキーが撮影し、ゴダールが単独で演出、編集したものであるが、同年にゴダールがジャン=ピエール・ゴランと結成した「ジガ・ヴェルトフ集団」名義の第1回作品とした[1]

現在の本作の版権管理はゴーモンが行なっている[1]。2006年、パリのポンピドゥー・センターで開催されたゴダール展に際しての大回顧上映では、ゴーモンによるニュープリントが上映された[3]

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

  • ジャン=リュック・ゴダール (声)
  • ナンテールの3人の学生闘士
  • ルノー社フラン工場の2人の労働者闘士

関連事項[編集]

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  1. ^ a b c d e f g Jean-Luc Godard: Documents, éditeur : Centre Georges Pompidou, Paris, 2006, p.429-430.
  2. ^ a b c Roberto Chiesi, Jean-Luc Godard, Roma : Gremese, ISBN 888440259X, p.46-47, p.106.
  3. ^ #外部リンク欄、ポンピドゥー・センター公式サイト内の本作の項へのリンク先(仏語)の記述を参照。二重リンクを省く。

外部リンク[編集]