「ソナチネ (映画)」の版間の差分
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広域[[暴力団]]・北島組の友好団体・中松組が、沖縄の阿南組と戦争になった。そこで北島組組長の北島とその幹部の高橋は、北島組傘下の村川組組長の村川に、「[[手打ち]]になるだろうから何人か組員を連れて、中松を助けろ」と命令する。 |
広域[[暴力団]]・北島組の友好団体・中松組が、沖縄の阿南組と戦争になった。そこで北島組組長の北島とその幹部の高橋は、北島組傘下の村川組組長の村川に、「[[手打ち]]になるだろうから何人か組員を連れて、中松を助けろ」と命令する。 |
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数日後、沖縄に上陸した村川達は上陸早々、阿南組による事務所の爆破や銃撃で多数の組員を失う。 |
数日後、沖縄に上陸した村川達は上陸早々、阿南組による事務所の爆破や銃撃で多数の組員を失う。事態の複雑さを悟った村川達は市街から離れ、沖縄の最先端にある中松組の隠れ家ヘ避難する。やるべきとこが見つからぬまま、暇を持て余した村川達は、偶然に知り合った女・幸を加えまるで子供に戻ったかのように日々遊んで過ごす。 |
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やがて中松組から阿南との抗争は手打ちになった |
やがて中松組から阿南との抗争は手打ちになった告げられるが、その直後に中松組は何者かの手によって壊滅してしまう。そしてついに魔の手は村川達にも及び始めた。次々に消されいく仲間を見て不審に思った村川は、高橋が沖縄を訪れていることをつかみ、その宿泊しているホテルに向かう。エレベーター内で鉢合わせた高橋は、中松や村川の仲間を消した殺し屋を連れていた。激しい銃撃戦の末、殺し屋を始末した村川は高橋を連れ出す。村川の激しい拷問の末、高橋は事の真実を全て白状した。 |
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実は北島組は北海道の抗争に備えて、阿南組と手を組もうと考えていたのだ。だが兄弟分でもある中松組が阿南組と抗争をしていたため、なかなか手を打つ事ができなかった。そこでその抗争をきっかけにして阿南組と手を組み、中松組を潰そうと動き出した。村川達を沖縄ヘ送ったのは中松組を誘き出す為のおとり |
実は北島組は北海道との抗争に備えて、阿南組と手を組もうと考えていたのだ。だが兄弟分でもある中松組が阿南組と抗争をしていたため、なかなか手を打つ事ができなかった。そこでその抗争をきっかけにして阿南組と手を組み、中松組を潰そうと動き出した。村川達を沖縄ヘ送ったのは中松組を誘き出す為のおとりであり、事を成して用済みになった村川達も中松同様、口封じの為に消そうとしていたのだ。 |
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真実を知った村川は |
真実を知った村川は、阿南組との会合にやってくる北島をホテルにて待ち伏せる。生き残った組員がホテルの電源を落とし、従業員が騒めく暗闇の中を、村川はマシンガンを手に北島組と阿南組のいる部屋ヘと向かう。 |
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==出演者== |
==出演者== |
2016年9月10日 (土) 14:19時点における版
ソナチネ | |
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監督 | 北野武 |
脚本 | 北野武 |
製作 | 奥山和由 |
出演者 |
ビートたけし 国舞亜矢 |
音楽 | 久石譲 |
撮影 | 柳島克己 |
編集 | 北野武 |
配給 | 松竹 |
公開 |
1993年6月5日 1998年4月10日 |
上映時間 | 93分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
製作費 | 5億円 |
興行収入 | 8000万円 |
『ソナチネ』は、ビートたけしが「北野武」名義で監督した4作目の日本映画である。1993年6月5日全国松竹系ほかで公開。日本アカデミー賞音楽賞受賞。
キャッチコピーは「凶暴な男、ここに眠る。」
ストーリー
広域暴力団・北島組の友好団体・中松組が、沖縄の阿南組と戦争になった。そこで北島組組長の北島とその幹部の高橋は、北島組傘下の村川組組長の村川に、「手打ちになるだろうから何人か組員を連れて、中松を助けろ」と命令する。
数日後、沖縄に上陸した村川達は上陸早々、阿南組による事務所の爆破や銃撃で多数の組員を失う。事態の複雑さを悟った村川達は市街から離れ、沖縄の最先端にある中松組の隠れ家ヘ避難する。やるべきとこが見つからぬまま、暇を持て余した村川達は、偶然に知り合った女・幸を加えまるで子供に戻ったかのように日々遊んで過ごす。
やがて中松組から阿南との抗争は手打ちになった告げられるが、その直後に中松組は何者かの手によって壊滅してしまう。そしてついに魔の手は村川達にも及び始めた。次々に消されいく仲間を見て不審に思った村川は、高橋が沖縄を訪れていることをつかみ、その宿泊しているホテルに向かう。エレベーター内で鉢合わせた高橋は、中松や村川の仲間を消した殺し屋を連れていた。激しい銃撃戦の末、殺し屋を始末した村川は高橋を連れ出す。村川の激しい拷問の末、高橋は事の真実を全て白状した。
実は北島組は北海道との抗争に備えて、阿南組と手を組もうと考えていたのだ。だが兄弟分でもある中松組が阿南組と抗争をしていたため、なかなか手を打つ事ができなかった。そこでその抗争をきっかけにして阿南組と手を組み、中松組を潰そうと動き出した。村川達を沖縄ヘ送ったのは中松組を誘き出す為のおとりであり、事を成して用済みになった村川達も中松同様、口封じの為に消そうとしていたのだ。
真実を知った村川は、阿南組との会合にやってくる北島をホテルにて待ち伏せる。生き残った組員がホテルの電源を落とし、従業員が騒めく暗闇の中を、村川はマシンガンを手に北島組と阿南組のいる部屋ヘと向かう。
出演者
- 村川(北島組村川組組長) - ビートたけし
- 幸 - 国舞亜矢
- 上地(中松組幹部) - 渡辺哲
- 良二(中松組組員) - 勝村政信
- ケン(北島組村川組組員) - 寺島進
- 片桐(北島組村川組幹部) - 大杉漣
- 北島(北島組組長) - 逗子とんぼ
- 高橋(北島組幹部) - 矢島健一
- 殺し屋 - 南方英二
- 中松(中松組組長) - 小池幸次
- 幸の恋人 - 松岡一開
- 金本(マージャン店店主) - 水森コウ太
- 津田(喫茶店のウェイター) - 津田寛治
- 強姦魔 (幸の亭主:幸の「だってこの車、私の亭主のだもん」という台詞がある)- 神田瀧夢
- 北島組組員 - 木下ほうか
- 中松組組員 - 関根大学
- 北村晃一、岸博之、森下能幸、渡辺妙子、船場牡丹、木村栄、掛田誠、日埜洋人、亀石太夏匡、鈴木隆仁ほか
スタッフ
- 監督・脚本・編集:北野武
- 音楽監督:久石譲
- 製作者:奥山和由
- プロデューサー:森昌行、鍋島壽夫、吉田多喜男
- 監督補:天間敏宏
- 助監督:清水浩
- 撮影:柳島克己
- 撮影助手:山本英夫
- 照明:高屋斉
- 照明助手:松隈信一
- 録音:堀内戦治
- 美術:佐々木修
- 衣裳:アレン・M・工藤、五島純一
- 記録:中田秀子
- 編集助手:太田義則
- 音響効果:東洋音響(帆苅幸雄、岡瀬晶彦)
- 刺青:霞涼二
- ガンエフェクト:BIGSHOT
- 特殊メイク:原口智生、織田尚
- タイトルデザイン:相澤雅人
- 現像:IMAGICA
- 企画協力:オフィス北野
- 製作協力:ライトヴィジョン株式会社、株式会社ライトヴィジョン・エンタテインメント
- 製作:バンダイビジュアル、松竹第一興行
作品解説
日本の国際映画祭「第10回東京フィルメックス」で北野自身は一番思い入れの深い作品に『ソナチネ』を挙げ、「自分の最後の作品にしようと思って、好きなもん撮ってやろうって作った作品と製作時は思っていた」と語っている。
前作『あの夏、いちばん静かな海。』に続き音楽家の久石譲が参加している。久石が担当したこの音楽では沖縄民謡をサンプリングする手法が取り入れられている。
本作の宣伝ポスターやパッケージ、オープニングに映った槍に刺さっている青い魚は、「ナポレオンフィッシュ」という魚である。
評価
1994年にロンドン映画祭やカンヌ国際映画祭で上映され、欧州を中心に高く評価された。これを契機に、2016年現在でも「キタニスト」として知られる北野映画ファンが世界的に誕生した。前世紀末にはイギリスのBBCによって「21世紀に残したい映画100本」に、『西鶴一代女』(溝口健二監督、1952年)、『東京物語』(小津安二郎監督、1953年)、『椿三十郎』(黒澤明監督、1962年)、『乱』(黒澤明監督、1985年)などと共に選ばれた。また、クエンティン・タランティーノ監督も絶賛しアメリカで公開させた。ビデオ・リリースの際は「タランティーノ・プレゼンツ」と謳われた。 ノーベル文学賞受賞者の大江健三郎は、『たけしの誰でもピカソ』(テレビ東京)出演時に、この作品が好きだと答えている。
考察
この作品は、1作目の『その男、凶暴につき』から現在に至るまで見られる、突然訪れる圧倒的な暴力シーンと、2作目の『3-4X10月』から始まる沖縄のシーンが見られ、プロデューサーの奥山が『その男、凶暴につき』の続編と位置付けていた事からも、初期北野作品の集大成としての要素を持つ作品である。
以後の『HANA-BI』にはメロドラマとしての要素が、また『BROTHER』にはエンターテインメントとしての要素が盛り込まれていることに比して、静謐で狂気的なムードが全編を支配する純正のバイオレンス映画として、北野映画に「バイオレンス」を追求するファンに高く評価されている。
受賞歴
- タオルミナ国際映画祭・「カリッディ金賞」
- コニャック国際映画祭・批評家賞
- ※イギリス・BBC「21世紀に残したい映画100本」に選出
- (第67回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第4位、第15回ヨコハマ映画祭日本映画ベストテン第3位)