「肢体不自由者」の版間の差分

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単に四肢のいずれかに機能の不全がある程度の人は、考えたり、覚えたり、またそれを表現する能力に問題がなければ、通常学級に入って、一緒に学んでいるのが通例である。
単に四肢のいずれかに機能の不全がある程度の人は、考えたり、覚えたり、またそれを表現する能力に問題がなければ、通常学級に入って、一緒に学んでいるのが通例である。


しかし、通常学級のいわゆる「[[健常者]]」と一緒に[[授業]]を受けるのに困難があるほどの肢体不自由者には、特にそうした困難をもつ人のための[[特別支援学校]]が設置されている。肢体不自由者のための特別支援学校に通う人たちは、その多くが重度の肢体不自由者と呼ばれるような人であり、通常学級では本人にとって充分な教育を受けることができないため、このような学校へ入学・転校する。肢体不自由を教育領域とする特別支援学校は、[[児童福祉法]]に基づく入所型の肢体不自由者療育施設で、[[医療法]]に基づく[[病院]]でもある拠点に併設されているケースが多く、施設へ入院・入所しながら渡り廊下を通して通うというケースが多くみられる(併設施設のない特別支援学校も数は少ないが、いくつか見られる)。
しかし、通常学級のいわゆる「[[健常者]]」と一緒に[[授業]]を受けるのに困難があるほどの肢体不自由者には、特にそうした困難をもつ人のための[[特別支援学校]]が設置されている。肢体不自由者のための特別支援学校に通う人たちは、その多くが重度の肢体不自由者と呼ばれるような人であり、通常学級では本人にとって充分な教育を受けることができないため、このような学校へ入学・転校する。肢体不自由を教育領域とする特別支援学校は、[[児童福祉法]]に基づく医療型・入所型の肢体不自由者療育施設で、[[医療法]]に基づく[[病院]]でもある拠点に併設されているケースが多く、施設へ入院・入所しながら渡り廊下を通して通うというケースが多くみられる(併設施設のない特別支援学校も数は少ないが、いくつか見られる)。


また特別支援学校内でも様々な学級があるところが多く、例えば、身体の機能不全のみで学習内容は該当学年のそれと同じものを受けることができる学級(いわゆる、「準じた指導」)や、身体機能不全は軽度だが学習面ではより基礎的な内容を行う学級などがある。[[知的障害]]との[[重複障害]]を持っている場合などは、軽度であれば[[生活単元学習]]中心の内容、重度(いわゆる、[[重症心身障害]])であれば[[自立活動]]中心の学習内容となることもある。
また特別支援学校内でも様々な学級があるところが多く、例えば、身体の機能不全のみで学習内容は該当学年のそれと同じものを受けることができる学級(いわゆる、「準じた指導」)や、身体機能不全は軽度だが学習面ではより基礎的な内容を行う学級などがある。[[知的障害]]との[[重複障害]]を持っている場合などは、軽度であれば[[生活単元学習]]中心の内容、重度(いわゆる、[[重症心身障害]])であれば[[自立活動]]中心の学習内容となることもある。

2012年11月28日 (水) 13:01時点における版

肢体不自由者(したいふじゆうしゃ)とは、身体障害者福祉法学校教育法等において身体に関する障害がある人の分類としてあげられているものである。

概要

先天的か後天的かを問わず、四肢の麻痺や欠損、あるいは体幹の機能障害のため、日常の動作や姿勢の維持に不自由のある人を指す。身体障害者法に定められている障害の分類のうちで最も対象者が多く、身体障害者手帳を交付されている人の約半数を占める。要因のほとんどが、脳疾患(とりわけ、CPと呼ばれる脳性まひ)とされる。

書籍によっては、「運動障害者」と称している場合がある(佐藤泰正編『特別支援教育概説 改訂版』学芸図書 2011年、など)。

原因疾患

先天的

後天的

学校教育

単に四肢のいずれかに機能の不全がある程度の人は、考えたり、覚えたり、またそれを表現する能力に問題がなければ、通常学級に入って、一緒に学んでいるのが通例である。

しかし、通常学級のいわゆる「健常者」と一緒に授業を受けるのに困難があるほどの肢体不自由者には、特にそうした困難をもつ人のための特別支援学校が設置されている。肢体不自由者のための特別支援学校に通う人たちは、その多くが重度の肢体不自由者と呼ばれるような人であり、通常学級では本人にとって充分な教育を受けることができないため、このような学校へ入学・転校する。肢体不自由を教育領域とする特別支援学校は、児童福祉法に基づく医療型・入所型の肢体不自由者療育施設で、医療法に基づく病院でもある拠点に併設されているケースが多く、施設へ入院・入所しながら渡り廊下を通して通うというケースが多くみられる(併設施設のない特別支援学校も数は少ないが、いくつか見られる)。

また特別支援学校内でも様々な学級があるところが多く、例えば、身体の機能不全のみで学習内容は該当学年のそれと同じものを受けることができる学級(いわゆる、「準じた指導」)や、身体機能不全は軽度だが学習面ではより基礎的な内容を行う学級などがある。知的障害との重複障害を持っている場合などは、軽度であれば生活単元学習中心の内容、重度(いわゆる、重症心身障害)であれば自立活動中心の学習内容となることもある。

関連項目