維新政党・新風
維新政党・新風 英語: Ishin Party Shimpu | |
---|---|
代表 | 魚谷哲央 |
副代表 |
黒田秀高 板東義宣 三浦小太郎 |
成立年月日 | 1995年(平成7年)12月9日 |
本部所在地 |
〒604-0934 京都府京都市中京区麩屋町通二条下ル第2ふじビル4階 |
衆議院議席数 |
0 / 465 (0%) |
参議院議席数 |
0 / 242 (0%) |
市区町村議数 |
0 / 29,762 (0%) |
党員・党友数 |
217人[1] (2019年党費納入者数) |
政治的思想・立場 |
右派 一君万民 民族派 YP体制打破 反グローバル主義 |
機関紙 | 「新風」 |
政党交付金 |
0 円 |
公式サイト | 維新政党・新風 |
維新政党・新風(いしんせいとう・しんぷう、英: Ishin Party Shimpu[2])は、日本の政治団体[注 1]。略称は「新風」。
活動内容[編集]
議会への進出を目指しており、その第一歩として政党要件の確保を目標に掲げている。1995年12月9日に結成。現代表は魚谷哲央で、京都府京都市[3] に本部を置く[4][5][6]。党の方針は「人種差別的な活動には反対する」としている[7]。各級選挙に候補者を擁立したが、現時点では公認候補の当選例はない。
政策・主張[8][編集]
- 国体憲章案と日本国憲法案を発表[8]。天皇が元首として統治権を総攬するべきと主張。
- 拉致問題解決のため、北朝鮮に対する経済制裁強化と拉致被害者奪還のための軍事作戦準備を主張[9][10]。
- 外国人参政権や人権擁護法案などは外国人を利する法律の成立阻止を目指す[11]。
- 田母神俊雄航空幕僚長(当時)による懸賞論文問題では歴史観のみで一方的に更迭へと踏み切った政府を非難した[12]。
- 子供の精神の発達のために必要だとして、初等教育からの体罰復活を主張[13]。
- 同性パートナーシップ条例といった同性愛者の権利推進に反対[14]。
出馬状況[編集]
衆議院議員総選挙[編集]
結党以来、衆議院議員総選挙に公認候補を擁立したことはない。
思想的に近く、新風の党友となっている他党の候補者を推薦・支持することはある。これまでに推薦・支持した候補として、福井県本部が推薦した若泉征三(元職・民主党→無所属)、大阪府本部が推薦した西村眞悟(元職・連合の会→民社党→新進党→自由党→民主党→無所属→改革クラブ→たちあがれ日本→太陽の党→日本維新の会→無所属→太陽の党→次世代の党→日本のこころを大切にする党)、兵庫県本部が支持した大前繁雄(元職・民社党→無所属→自民党)がいる[15]。
上に挙げた議員は新風の党友として党大会に祝電を送り、あるいは来賓として出席している。塩田晋(元衆議院議員・民社党→新進党→自由党→民主党)や滝沢幸助(元衆議院議員・民社党、現新風顧問)も同様に祝電を送った[16]。
参議院議員通常選挙[編集]
結党以来、1998年・2001年・2004年・2007年と4回連続で参議院議員通常選挙に確認団体として10名の公認候補を擁立した。
これまでのところ、選挙区では2013年の第23回参院選東京都選挙区で鈴木信行が記録した77,465票(得票率1.4%)が、比例区では2007年の第21回参院選で記録した170,515票(同0.3%)がそれぞれ最高得票記録であり、当選者を出したことはなく、選挙区・比例区ともに供託金を全額没収されている。
基本的に選挙区は地方本部の幹部を、比例区は党本部の幹部をそれぞれ候補者としている。当初は2010年の第22回参議院議員通常選挙にも10名の公認候補を擁立するとして候補者の内定まで進めていたが、資金難などの諸事情により同年5月に立候補を取り止めると発表。この選挙に対しては比例区は自主投票、選挙区は各地方本部の判断によって支持する候補者を決めることとした。東京都本部は東京都選挙区から立候補した日本創新党の山田宏を支持したが、落選した[17]。
2013年の第23回参院選で6年ぶりに国政選挙に参加した。主要公約には「韓国との国交断絶、TPP反対、移民受け入れ反対、核武装実現」を掲げ選挙戦に臨んだ。比例代表には候補を立てず、東京都選挙区・千葉県選挙区・神奈川県選挙区の3選挙区のみに候補者を擁立した。選挙の結果全員が落選し、供託金も全額没収された。ただ、東京選挙区の鈴木信行は2007年選挙の得票数の3倍以上の77,465票を獲得した。この結果を党は肯定的に受け止め「善戦した」というコメントを発表した[18]。
2016年の第24回参議院議員通常選挙では東京都選挙区のみ立候補。前回より得票数を減らし落選し、供託金を没収された。この結果を受け鈴木は代表を辞任した[19]。
鈴木信行グループ(日本国民党)と分裂後の2019年第25回参議院議員通常選挙では選挙区・比例区合計10名の公認候補擁立し再び確認団体として参戦する事を目指していたが、公示数週間前に断念、比例区・全選挙区共に自主投票。
参議院議員選挙区選挙結果[編集]
選挙年 | 選挙内容 | 候補者 | 得票数 | 得票率 |
---|---|---|---|---|
1998年 | 第18回参院選北海道選挙区 | 千代信人 | 7,249票 | 0.3% |
1998年 | 第18回参院選埼玉県選挙区 | 今沢雅一 | 6,422票 | 0.2% |
1998年 | 第18回参院選東京都選挙区 | 松村久義 | 4,108票 | 0.0% |
1998年 | 第18回参院選東京都選挙区 | 高沢美香 | 3,286票 | 0.0% |
1998年 | 第18回参院選神奈川県選挙区 | 橋本稔 | 8,686票 | 0.2% |
1998年 | 第18回参院選愛知県選挙区 | 林田好文 | 5,076票 | 0.2% |
1998年 | 第18回参院選大阪府選挙区 | 中谷隆一 | 5,720票 | 0.1% |
1998年 | 第18回参院選岡山県選挙区 | 中島剛 | 2,357票 | 0.3% |
2001年 | 第19回参院選北海道選挙区 | 千代信人 | 11,469票 | 0.5% |
2001年 | 第19回参院選福島県選挙区 | 熊谷義弘 | 3,733票 | 0.4% |
2001年 | 第19回参院選埼玉県選挙区 | 今沢雅一 | 5,170票 | 0.2% |
2001年 | 第19回参院選東京都選挙区 | 橋本尚稔 | 10,601票 | 0.2% |
2001年 | 第19回参院選神奈川県選挙区 | 三輪武司 | 14,715票 | 0.4% |
2001年 | 第19回参院選愛知県選挙区 | 林田好文 | 3,905票 | 0.1% |
2001年 | 第19回参院選大阪府選挙区 | 中谷隆一 | 11,780票 | 0.3% |
2001年 | 第19回参院選山口県選挙区 | 中島剛 | 10,693票 | 1.5% |
2004年 | 第20回参院選北海道選挙区 | 千代信人 | 19,020票 | 0.7% |
2004年 | 第20回参院選東京都選挙区 | 松村久義 | 10,479票 | 0.2% |
2004年 | 第20回参院選神奈川県選挙区 | 川久保勲 | 22,275票 | 0.6% |
2004年 | 第20回参院選愛知県選挙区 | 林田好文 | 19,156票 | 0.7% |
2004年 | 第20回参院選大阪府選挙区 | 大城戸豊一 | 13,916票 | 0.4% |
2004年 | 第20回参院選和歌山県選挙区 | 関佳哉 | 5,619票 | 1.2% |
2004年 | 第20回参院選山口県選挙区 | 平田誠一郎 | 8,557票 | 1.1% |
2004年 | 第20回参院選福岡県選挙区 | 馬場能久 | 35,942票 | 1.7% |
2007年 | 第21回参院選北海道選挙区 | 千代信人 | 18,234票 | 0.6% |
2007年 | 第21回参院選東京都選挙区 | 鈴木信行 | 21,548票 | 0.4% |
2007年 | 第21回参院選神奈川県選挙区 | 溝口敏盛 | 21,645票 | 0.5% |
2007年 | 第21回参院選愛知県選挙区 | 柘植雅二 | 13,301票 | 0.4% |
2007年 | 第21回参院選京都府選挙区 | 大城戸豊一 | 5,753票 | 1.1% |
2007年 | 第21回参院選岡山県選挙区 | 北川誠 | 18,758票 | 0.6% |
2007年 | 第21回参院選福岡県選挙区 | 石原倫理 | 25,735票 | 0.9% |
2013年 | 第23回参院選東京都選挙区 | 鈴木信行 | 77,465票 | 1.4% |
2013年 | 第23回参院選千葉県選挙区 | 渡辺裕一 | 39,147票 | 1.6% |
2013年 | 第23回参院選神奈川県選挙区 | 溝口敏盛 | 41,359票 | 1.1% |
2016年 | 第24回参院選東京都選挙区 | 鈴木信行 | 42,858票 | 0.7% |
党勢[編集]
歴史[編集]
参議院議員通常選挙における選挙区得票数は、初めて候補者を立てた第18回参議院議員通常選挙では42,904だったが、2013年の第23回参議院議員通常選挙では157,972まで増やした。党員数は2003年から2007年まで毎年約100人のペースで増加していたが、2008年は30人増、2009年は31人増に留まり、2010年以降は減少傾向に転じた。2019年時点ではピーク時(2009年・1950人)の1割程度まで党員数を減らしている、2019年現在は217人[20]。党員・党友になるには日本国民である事が必須とされる(ただし、入党の際に本人確認書類は不要)。ネット・サポーター組織も設けている。
2008年1月から2009年11月まで松村久義と代行の板東義宣が代表を務めたのを除くと、結成以来大半の時期の代表を創設者の魚谷哲央が務めている。元党副代表で2007年参院選の候補者だった瀬戸弘幸によると、新風は魚谷の個人政党的な側面があり、選挙資金についても魚谷が個人的に捻出する部分があったという[21]。
2000年代後半頃から、在特会をはじめとする行動する保守系の諸団体との交流も積極的に行った。在特会員が新風に入党、あるいは新風党員が在特会支部を設立したり、行動する保守系の団体と共同でデモや街宣活動を行うなど、共闘する姿勢を明確にしていた。2009年4月11日に行われたカルデロン一家追放デモ後に党本部が「民族差別を許さない」[22] という声明を発表したが、共闘を維持するために取り下げるべきという主張が支持者から出されるなど、一時期交流が低調になった期間もあった。2011年、鈴木信行が代表に就任してからは行動する保守との交流は再び活発となり、さまざまな活動において相互に強い共闘関係を結んだ。
2013年第23回参議院議員通常選挙でも在特会の支援を受け、レイシストをしばき隊と衝突する場面があった。
2015年4月に行われた第18回統一地方選挙では、元在特会副会長の川東大了を党の公認候補として、大阪府枚方市の市議会選挙に擁立した。
2016年に鈴木信行が党代表を辞任後、機関紙の編集室が京都に移動、元船橋市議会議員の川畑賢一らの主導で機関紙の表記が正仮名遣いに変更。翌年の党分裂の遠因となった。
2017年、鈴木信行および川東大了の除名後、鈴木らは「維新政党・新風 東京都本部」を名乗ったまま政治団体として独立。12月17日、日本国民党と改称した[23]。多くの党員が日本国民党に参加したため、組織的政治運動は不可能になった。
その後は、機関紙の発行、党声明の発表、少人数での親睦会や映画鑑賞会が主たる活動となり、現在に至っている[24]。
歴代党代表一覧[編集]
代 | 期 | 代表 | 就任日 | 退任日 | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ![]() |
魚谷哲央 | 1995年12月9日 | 1998年12月31日 |
2 | 1999年1月1日 | 2001年12月31日 | |||
3 | 2002年1月1日 | 2004年12月31日 | |||
4 | 2005年1月1日 | 2007年12月31日 | |||
2 | 5 | ![]() |
松村久義 | 2008年1月1日 | 2008年6月17日 (任期中死去) |
代 行 |
![]() |
板東義宣 (副代表) |
2008年6月18日 | 2009年11月13日 [25][26] | |
3 | ![]() |
魚谷哲央 | 2009年11月14日 | 2010年12月31日 | |
4 | 6 | ![]() |
鈴木信行 | 2011年1月1日 | 2013年12月31日 |
7 | 2014年1月1日 | 2016年7月15日 | |||
5 | 8 | ![]() |
魚谷哲央 | 2016年11月19日 | 2019年11月10日 |
9 | 2019年11月11日 |
参議院選挙推移[編集]
選挙 | 当選/候補者 | 定数 | 得票数(得票率) | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
選挙区 | 比例代表 | ||||
(結党時) | 0/- | 252 | - | - | |
第18回通常選挙 | ●0/10 | 252 | 42,904(0.1%) | 56,966(0.1%) | |
第19回通常選挙 | ●0/10 | 247 | 72,066(0.1%) | 59,385(0.1%) | |
第20回通常選挙 | ●0/10 | 242 | 117,780(0.2%) | 128,478(0.2%) | |
第21回通常選挙 | ●0/10 | 242 | 129,222(0.2%) | 170,516(0.3%) | |
第22回通常選挙 | 0/0 | 242 | - | - | 支持0/1 |
第23回通常選挙 | ●0/3 | 242 | 157,972(0.3%) | - | |
第24回通常選挙 | ●0/1 | 242 | 42,858(0.08%) | - |
関連人物[編集]
党役員[編集]
関係団体[編集]
企業[編集]
- フローラ(広報誌「新風」に広告を掲載している)
企業ではない団体[編集]
- 日本創新党(山田宏党首を支援)
- 改革の志士(横粂勝仁代表を支援、2014年解散)
- 青年自由党(活動停止後に新風へ参加した党員が多い)
- 國民新聞 (1972年-)(新風を支持している)
- 新風・たすけあひ機構(魚谷代表が代表を務める関連団体)
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ “令和元年政治資金収支報告書 (PDF)”. 総務省. p. 2 (2020年2月22日). 2020年11月27日閲覧。
- ^ 維新政党・新風 党紹介
- ^ 外部リンク
- ^ 政治資金収支報告書1
- ^ 政治資金収支報告書2
- ^ 党の歩み
- ^ 民族差別を許さない
- ^ a b 国体憲章案第一条・第二条、日本国憲法案第一条(『憲法』政策方針)
- ^ 主権国家たる対応を取れ!
- ^ 自衛隊の皆さん、行先が違います。「イラク」ではなく「北朝鮮」です
- ^ 日本国崩壊法案成立、断固阻止
- ^ 田母神俊雄航空幕僚長を断固支持する!
- ^ 「教育における体罰を考える」シンポジウム など
- ^ 元中学校長「1万2千人超を買春」ホモはいいけどロリコンはダメ犯罪!|維新政党・新風代表 鈴木信行 公式ブログ
- ^ 広報誌「新風」平成15年12月号
- ^ 広報誌「新風」平成15年1月号
- ^ 日本創新党山田宏候補を支持! - 鈴木信行の維新通信 - Yahoo!ブログ
- ^ 右派政党勢力台頭への道! 2013年7月22日 鈴木信行ブログ(アメーバ)
- ^ 代表辞任の御挨拶2016年7月16日鈴木信行ブログ(アメーバ)
- ^ 平成15年〜平成24年分政治資金収支報告書より。
- ^ 維新政党・新風が参院選出馬断念
- ^ 民族差別を許さない-維新政党・新風本部広報委員会
- ^ 党史 - 日本国民党
- ^ “維新政党・新風「お知らせ」”. shimpu.jpn.org. 2020年10月5日閲覧。
- ^ 党代表選挙
- ^ 維新政党・新風平成二十一年党大会報告
- ^ http://shimpu.sblo.jp/
- ^ 党紀委員会による除名処分について
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 維新政党・新風 トップページで「ウィキペディア(Wikipedia)における維新政党・新風の記事は伝聞と推測によって書かれたものです」とウィキペディア日本語版に非常に強く抗議している。
- 新風公式メールマガジン『週刊WIN』
- 維新政党・新風 全国青年部『新風青年』
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