神闘士

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

神闘士(ゴッドウォーリアー)は、車田正美の同名漫画を原作とするアニメ聖闘士星矢』に登場する架空のキャラクターである。北欧の神の国アスガルドで主神オーディーンに仕える闘士たちであり、神闘衣と呼ばれる鎧を身に纏う。北斗七星を構成する星を守護星とし、その星の名(体の名称)を称号に持つ。

なお神闘士を統率するポラリスのヒルダは厳密には神闘士ではないが、便宜上本記事で扱う。

また、劇場アニメ『聖闘士星矢 神々の熱き戦い』に登場する神闘士については聖闘士星矢 神々の熱き戦い#ゲストキャラクターを、webアニメ『聖闘士星矢 黄金魂 -soul of gold-』に登場する神闘士については聖闘士星矢 黄金魂 -soul of gold-#神闘士を参照。

ポラリスのヒルダ[編集]

  • ポラリスのヒルダ
  • 年齢:16歳。身長:不明。体重:不明。誕生日:1月4日。血液型:不明。出身地:アスガルド。修行地:ワルハラ宮。[1]
  • 声:堀江美都子

主神オーディーンの地上代行者。ワルハラ宮に住み、ワルキューレの装束を身にまとい[2]、神闘士を統べる。銀のボブヘアー。妹にフレアがいる。

心清らかでアスガルドの民を含めたすべての者たちを愛する女性だったが、海皇ポセイドンによって黄金の指輪ニーベルンゲン・リングをはめられ、その魔力に魅入られて邪悪の女神と化す。アテナを抹殺して自らが地上を支配するため、アスガルドに伝わる伝説の神闘士を甦らせた。

青銅聖闘士の力と神闘士たちの犠牲によって復活したオーディーンローブのバルムングの剣によって指輪を破壊され、正気に戻った[3]。しかし、ニ詫びたーベルンゲン・リングに操られていた頃の記憶は残っており、心を痛めていた。

神闘士[編集]

アルファ星ドゥベのジークフリート[編集]

神闘士たちのリーダー格で[5]、他の神闘士たちをも遥かに凌ぐ実力を備えた最強の神闘士。双頭のドラゴンを模した神闘衣を纏う[5]ヒルダの近衛隊長であり、幼い頃から彼女に仕えていた。ヒルダの乱心に疑問を持ちながらも、命に代えても必ず守ると公言するほど絶対的な忠誠を誓う。

北欧神話最大の勇者ジークフリートシグルズ)は、北欧の森に棲む怪龍を退治した際に返り血を全身に浴び不死身になったとされている。彼も北欧の英雄ジークフリートの宿命のとおり、不死身に等しい肉体を持つが、皮肉にも唯一の弱点(返り血を浴びたときに一枚の木の葉が体に貼り付き生身となった部分)も同じである。自身の最大の拳であるドラゴン・ブレーヴェスト・ブリザードは拳を繰り出す際、ほんの一瞬、時間にして僅か10万分の1秒に過ぎないが左腕が下がり心臓の位置が無防備となる。これは、紫龍廬山昇龍覇と同様の弱点であり(紫龍の場合は1000分の1秒)、そのことを悟った紫龍は自ら死中に飛び込んでいく。

星矢との戦いの中、ヒルダの背後にいたポセイドンの使者、海魔女のソレントによってヒルダを属国の君主と見下され、自身ら神闘士をも侮辱を受けたことから激怒、ヒルダを正気に戻すため、自身のオーディーン・サファイアを星矢に託し、自分の命を代償にソレントを道連れにしようとするも、ソレントの幻術からデッドエンドシンフォニーの連続攻撃を受け、天空に散った。

北欧アスガルド編の後の話になる『聖闘士星矢 黄金魂 -soul of gold-』では、投獄された兄シグムンド[6]に代わって神闘士になったことが明かされる。シグムンドがサガと戦った際は、神闘衣と共に幻影として現れ、復讐が不要であることを示した。

ベータ星メラクのハーゲン[編集]

  • ベータ星メラクのハーゲン
  • 技:ユニバース・フリージング、グレート・アーデント・プレッシャー、オーディーン・テンペスト・シールド(パーティージョイ版、および玩具販促用資料「聖域新報」での設定のみ[7]
  • 声:島田敏

8本脚の怪馬でオーディーンの乗馬であるスレイプニルを模した神闘衣を纏う[5]。極寒の地・アスガルドの神闘士に相応しい凍気の拳と、正反対の灼熱の拳を使い分け、修行によって体得した耐性と最も熱に強いというメラクの神闘衣の特質もあり後者を多用する。

ジークフリートと同様に幼い頃から近衛隊員としてヒルダフレア姉妹に仕えており、その頃からフレアに想いを寄せ、フレアを守るために修行を積んできた。フレアを守る氷河に強い敵意を燃やし、自身の修行場だった活火山地下で対峙。シベリア育ちの氷河にとっては苦痛である灼熱拳で氷河を最後まで苦しめた。

ガンマ星フェクダのトール[編集]

巨人族のような神闘士の中で随一の巨漢で、その体躯の通り氷山をも砕く豪腕の持ち主。ヨルムンガンドを模した大蛇の神闘衣を纏う[2][8]

元は狩人であり、狩猟禁止区域で獲った獲物を貧しい者たちに分け与えていた。アスガルドの身分制度に疑問を持ち、当初はヒルダの政策に対しても反抗的だったが、初めてヒルダと話した際に彼女の本当の優しさを知り、以後は忠誠を誓う。

神闘士最初の刺客として星矢と激突し、戦斧ミョルニル・ハンマー(トールの武器である黄金の鎚)とタイタニック・ハーキュリーズで追い詰める。星矢を通じてアテナの温かな小宇宙を感じ取ったことから、ヒルダが豹変してしまったことを直感するが、最期は星矢の拳に腹を撃ち抜かれ、星矢がヒルダを元の優しい姿に戻すことを願って息を引き取った。

デルタ星メグレスのアルベリッヒ[編集]

  • デルタ星メグレスのアルベリッヒ
  • 年齢:不明。身長:不明。体重:不明。誕生日:不明。血液型:不明。出身地:アスガルド。修行地:ワルハラ宮。[1]
  • 技:炎の剣による攻撃、アメジスト・シールド、ネイチャー・ユーニティ[9]
  • 声:中原茂

オーディンの栄光に奉仕する人々を代々束ねてきた家柄の出身にして、ヒルダの近衛隊の一員。水晶に埋まる髑髏を模した神闘衣を纏う[7]

自他共に認めるアスガルド随一の頭脳の持ち主。その頭脳を利己的な目的のためにしか使わないためニーベルンゲン・リングをはめられる前のヒルダには疎んじられ、フレアに諌められてなおヒルダの叱責の意味も理解せずにいた。当初は伝令役を務めるなど、上司であるジークフリートシドに忠実に働くが、内心では家格で劣るジークフリートを見下しており、屈指の名門の嫡子であるシドに対しても見下す心情を持つ。ヒルダの変貌の理由を神闘士中唯一知っており、バルムングの剣を手に入れヒルダを抹殺して自らが世界を制する野心を、出陣する直前に明らかにする。

魔鈴を罠にはめ、星矢氷河を心理戦で痛めつけるなど、勝利のためには卑怯な手段も辞さない。また拳技においてもアメジストシールド、ネイチャー・ユーニティの二つの必殺技に加えて炎の剣での斬撃など多彩な攻撃方法で青銅聖闘士達を追いつめる。

アルベリッヒの6代前の先祖、アルベリッヒ十三世は廬山五老峰を武者修行の旅で訪れ、天秤座の童虎と闘い敗れた。童虎はアルベリッヒの技を見破る方法を紫龍に助言した。策に溺れて紫龍に倒されるが、その死はヒルダに嘆かれることはなかった。

妄想シーンでのコスチュームは「ヒルダをいぢめるアルベリッヒ大王の服」として「聖闘士星矢アニメスペシャル3」に収録された。

イプシロン星アリオトのフェンリル[編集]

  • イプシロン星アリオトのフェンリル
  • 年齢:19歳。身長:187cm。体重:76kg。誕生日:2月8日。血液型:不明。出身地:アスガルド。修行地:ワルハラ宮。[1]
  • 技:ウルフ・クルエルティ・クロウ、ノーザン群狼拳
  • 声:関俊彦渡辺菜生子(幼少期)

オオカミを模した神闘衣を纏う[2][10]。アスガルドでも有数の名家であるフェンリル家の出身。森で乗馬中、熊に襲われて父母が殺され、随行した両親の友らに助けを求めるも見捨てられたところを狼に救われ、以後はオオカミの群れに育てられた。その経緯から人を信じずオオカミのみに心を開いており、群れのリーダーである銀狼のギングが最大の友である。一方でヒルダを「人間を越えた神に等しい存在」として崇拝している。孤高の一匹狼的存在。

オオカミの中で生きていたため、オオカミの牙を模した独特の光速拳を得意とする。ノーザン群狼拳を放つときにはゴーグルが目を覆う。

氷の滝で紫龍と対決し、自分と対照的に人を信じる紫龍に対して憎悪の拳を向ける。死の瞬間まで友を信じる紫龍と死闘を演じ、凍れる滝の崩壊に巻き込まれ倒される。最大の友ギングと仲間の狼三頭によって氷の下から救い出されるもすでに瀕死であり、意識を回復することなく氷雪の中に散った。その後、ギングと狼たちは紫龍を道連れに後を追った。

ゼータ星ミザールのシド[編集]

  • ゼータ星ミザールのシド
  • 年齢:23歳。身長:193cm。体重:84kg。誕生日:12月23日。血液型:不明。出身地:アスガルド。修行地:ワルハラ宮。[1]
  • 技:バイキング・タイガー・クロウ、ブルー・インパルス
  • 声:水島裕柳沢三千代(幼少期)

黒いサーベルタイガーを模した神闘衣を纏う[5][2]。アスガルド屈指の名家に生まれた貴公子。ヒルダの近衛隊員としてジークフリートと同様に彼女の側近を務めており、神闘士としての実力もジークフリートに次ぐ[11]

神闘士の尖兵として聖域を急襲し、牡牛座のアルデバランを一撃で倒した[12]。続いて、アテナの首を取るべく城戸邸をも襲撃。一角獣星座の邪武、子獅子星座の蛮、狼星座の那智、大熊星座の檄、海ヘビ星座の市を5人まとめて一蹴した。さらに星矢とも拳を交える。

いち早くワルハラ宮に乗り込んできたを凍気の拳で圧倒するが、ネビュラストームの前に敗北。

生まれてすぐに離れ離れとなり、不遇な人生をたどった双子の兄バドのことでずっと心を痛めていた。自身の敗北後、バド一輝との闘いにおいて、瀕死の身で一輝を羽交い絞めにして兄を助けようとし、兄弟の絆がふたたび結ばれたその瞬間に絶命した。

ゼータ星アルコルのバド[編集]

  • ゼータ星アルコルのバド
  • 年齢:23歳。身長:193cm。体重:84kg。誕生日:12月23日。血液型:不明。出身地:アスガルド。修行地:ワルハラ宮。[1]
  • 技:暗黒(シャドウ)バイキング・タイガー・クロウ
  • 声:水島裕 、山田栄子(幼少期)

シドの双子の兄にして、シドの影である神闘士。シドのものと同型の白銀色のサーベルタイガーを模した神闘衣を纏う[8]。実力は神闘士No.2のシドをも上回り、その拳は一撃で牡牛座の黄金聖衣のマスクを断ち割り、受け止めた蛇遣い星座の白銀聖衣が白煙をあげるほどの威力を誇る。

アスガルドにおいて双子は家を滅ぼすものとして忌み嫌われていたため、誕生直後に風雪のなかに捨てられた。貧しい村人に拾われ、その息子として育つ。10歳のとき、弟シドと思わぬ邂逅をはたしたことで自分の呪わしい宿命を知り、すべてに恵まれたシドを憎むようになる。なお、バドの存在を知っていたのはヒルダただひとりであり、ほかの神闘士たちは、シドに影のように従う神闘士がいることも、シドに双子の兄がいることすらも知らなかった[13]。シド戦が進行する中でその存在が明らかとなるが、ジークフリートは嫌悪を示し、「あの男はしょせん影、神闘士ではない」と発言している。

ヒルダはバドをより強力な戦いの道具として利用するために、バドのシドへの憎しみを煽り、バドはシドに取って代わって自分がゼータ星の真の神闘士になることを望むようになる。

シドとの死闘を終えた瞬を襲撃するが、シャイナによって阻まれる。瞬とシャイナを完全に圧倒し、次いで現れた一輝と対峙。一輝をも追いつめた。

兄弟愛を頭から否定し、シドへの烈しい憎悪の言葉を執拗に口にするが、シドの危機の際にはそのまま見捨てることができずに救おうとしている。自分を捨てた両親はともかく赤子のシドには非がないことを自覚しており、心の奥には弟への愛があることを一輝に看破される。一輝渾身の鳳翼天翔を左腕に受けたことで自身の敗北を認め、とどめを刺すよう一輝を促すが、そのとき瀕死のシドが兄を救おうと立ち上がった。シドの口からその本心と真実を聞かされ、長年の憎しみがとけたバドは、弟の亡骸を抱いて雪原へと去っていった。アスガルド編の最終話で、弟の遺体と折り重なるようにして息絶えているバドの姿が映される。

エータ星ベネトナーシュのミーメ[編集]

  • エータ星ベネトナーシュのミーメ
  • 年齢:不明。身長:不明。体重:不明。誕生日:不明。血液型:不明。出身地:アスガルド。修行地:不明。[1]
  • 技:ストリンガー・レクイエム、光速拳
  • 声:三ツ矢雄二鈴木富子(幼少期)

竪琴を模した神闘衣を纏う[5]

アスガルド最大の勇者と称えられたフォルケル(声:柴田秀勝)の子であり、その拳は父をも凌ぐとも言われる。幼い頃からフォルケルの厳しい修行により、拳を学びその強さを身に付けてきた。しかし、ある日、実は隣国との戦いでフォルケルが殺害した戦士の子であることを知り、その憎しみから自らの拳でフォルケルを葬った。以後は愛や友情を軽蔑して生きてきた。

竪琴の弦を武器に使い、またその音色により幻覚を操ることができる。また黄金聖闘士サガにも匹敵する光速拳を、ノールックで次々に繰り出すなど実力者であり、ジークフリートシドからも一目置かれている。

一輝の幻魔拳によってミーメが見たのは、ミーメの実の両親を手に掛けてしまった自責の念を背負うフォルケルの大きな愛と、義父を殺めた罪の重さに耐え切れず偽りの記憶で義父を憎もうとしていた自身の哀しい姿だった。

関連用語[編集]

オーディン地上代行者
簡単に言えばアスガルドの主神オーディン(声:内海賢二)に祈りを捧げその身体を彼の依代とすることで、オーディンの力を受け継ぎ、それでアスガルドを支えたり神闘士達を統括したり民達を導いたりする神子的な存在。
神闘衣(ゴッドローブ)
神闘士が身に纏う鎧。北欧神話に登場する幻獣[8]、怪物、氷河期の生物などを模している[5]。影の神闘士であるゼータ星アルコルを除き、それぞれ1つずつ、神闘士の生命とも言うべきオーディーン・サファイアと呼ばれる星命石が埋め込まれている。
オーディーンローブ
かつてオーディーン自らが纏ったという神闘衣。アスガルドのオーディーン神像に7つのオーディーン・サファイアを捧げることで出現する。復活した際に満身創痍の星矢に、オーディーンと神闘士の小宇宙の力によりオーディーンローブが装着された。
ニーベルンゲン・リング
海皇が生み出した黄金の指輪。人間たちに殺し合いをさせるよう神の呪いが施されており、その魔力によりヒルダを邪悪の女神に変える。オーディーンローブに装備されているバルムングの剣のみがその魔力を断ち切ることができる。

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ a b c d e f g 『ギャラクシースピリッツ 図鑑』
  2. ^ a b c d バンダイ 1988, pp. 12-13
  3. ^ その後、自分の犯した罪を女神に詫びた
  4. ^ 本作のボードゲーム版での技名はドラゴン・ブリザードとなっている。
  5. ^ a b c d e f 田口 2008, pp. 45-49
  6. ^ シグムントはヒルダの変貌に気付いており、操られていたヒルダでは従えられなかったため
  7. ^ a b 田口 2008, pp. 98-102
  8. ^ a b c 刈屋他 2013, pp. 96-107
  9. ^ 刈屋他 2013, p. 101による表記。後藤他編 1989, p. 108などでの表記は「ネイチャー・ユーリティ」。
  10. ^ 田口 2008, p. 83.
  11. ^ 後藤他編 1989, p. 109.
  12. ^ 実際にはアルデバランとは互角の勝負であり、背後からバドが不意打ちを食らわせていたことが判明する
  13. ^ バドは、シド本人も知らないと思い込んでいたが、実は知っていたことが判明する

参考文献[編集]

  • 刈屋幸治他『聖闘士聖衣MYTHOLOGY』丹文聡他編、ホビージャパン、2013年、10th Anniversary Edition。ISBN 978-4-7986-0721-4
  • 田口創『聖闘士聖衣大全』中山基編、ワールドフォトプレス〈ワールド・ムック〉、2008年。ISBN 978-4-8465-2737-2
  • 『聖闘士星矢アニメ・スペシャル』2、後藤広喜他編、集英社〈ジャンプゴールドセレクション〉、1988年。雑誌 29939-11/9。
  • 『聖闘士星矢アニメ・スペシャル』3、後藤広喜他編、集英社〈ジャンプゴールドセレクション〉、1988年。雑誌 29939-4/19。
  • 「TV最新情報 聖闘士星矢 オーディンの神闘士たち」『模型情報』通巻106号、バンダイ、1988年5月、 全国書誌番号:00069728