アメシスト

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アメシスト/アメジスト
Amethyst
南アフリカのマガリスバーグ産アメジスト
分類 ケイ酸塩鉱物
化学式 二酸化ケイ素 (SiO2)
結晶系 三方晶系
対称 P3221 (no. 154)
晶癖 6-sided prism ending in 6-sided pyramid (typical)
双晶 ドフィーネ式双晶, ブラジル式双晶, 日本式双晶
へき開 None
断口 貝殻状
モース硬度 場所によるが7以下
光沢 ガラス光沢
紫、赤紫
条痕
透明度 透明から半透明
比重 2.65、不純物で変化
光学性 Uniaxial (+)
屈折率 nω = 1.543–1.553
nε = 1.552–1.554
複屈折 +0.009 (B-G interval)
多色性 弱-中程度の紫/赤紫
融点 1650±75 °C
溶解度 一般的な溶剤に不溶
その他の特性 圧電効果
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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主なアメシスト産出地
スコットランド国立博物館で展示されているアメジスト・ジオード
ローマ皇帝カラカラを彫刻した宝石彫刻英語版。古代エジプトの時代から彫刻の素材とされている。

アメシストアメジストamethyst)は、紫色水晶である。紫水晶(むらさきすいしょう)[1]とも呼ばれる。amethyst の名は、ギリシア語amethustos(酔わせない)に由来する。酔いを防ぐ効果があると信じられていた[2]

性質・特徴[編集]

硬度は7。比重は2.65。組成は SiO2二酸化ケイ素)。素焼き陶板にこすりつけると白い条痕が残る。ハンマーなどで割ると貝殻状の断口が残る。

光沢ガラス光沢で、は淡いライラック色から、濃紫色まで幅広い色合いがある。紫色の発色は、ケイ素を置換した微量のイオンが放射線を受けると電子が飛ばされ電荷移動が酸素原子と鉄イオンとの間で起こり、三価の鉄イオンが四価の鉄イオンになり、これが形成した色中心(カラーセンター)が光のスペクトルの黄色を吸収するために、その補色である紫色が通過する様になるのが原因とされる。紫外線に曝露すると退色する(直射日光の当たる窓際などに置くと色が褪せてくる)。照射する光のスペクトル組成によって、見た目の色を大きく変化させる紫水晶は、「カラーチェンジアメシスト」もしくは「カラーチェンジタイプアメシスト」と称されている。

また、加熱すると色が黄色に変化し、宝石名としてはシトリンとなる(現在出回っているシトリンはアメシストを加熱したものが殆どである)。

ガンマ線と熱を当てると緑色プラジオライト英語版が作られ、こちらはグリーンアメジストと呼ばれる[3]。緑色の発色は、三価の鉄イオンの他に相当量の二価の鉄イオンを含んでいた場合に、三価の鉄イオンによる補色の黄色の発色と、二価の鉄イオンは黄色の光を吸収し補色は青色になるため、その黄色と青色が混ざって緑色に発色するといわれている。

産出地[編集]

ブラジルリオ・グランデ・ド・スール州は世界最大の紫水晶の産地。スリランカマダガスカル中央アフリカウルグアイザンビアでは質の良いものが産出する。

日本では、宮城県白石市雨塚山鳥取県で産出される。

産出状態
  • 晶洞(ジオード) - 溶岩などの泡が冷えて固まった中に熱水が侵入し水分が蒸発してミネラル分が結晶化しアメシストが形成される。
  • 合成アメジスト - 人工水晶のようにオートクレーブと呼ばれる圧力釜にて人工的に作り出すことが可能である。化学的・物理的に天然の物と同じものが製造可能であるため。高品質な天然ものの場合は高度な鑑定機器でなければ正確な鑑定を下すのは難しい。それ以外なら、インクルージョン英語版や色ムラによって確認できる。
種類

用途・加工法[編集]

主に装飾用に使われる。熱や放射線によって黄色や緑に変色する。

トピックス[編集]

2月の誕生石

旧約聖書の『出エジプト記』に、高僧の胸当てに飾られている12種類の宝石の1つとして登場するなど、歴史は古い。聖公会の主教が身分証として身に着ける episcopal Ring英語版には、使徒言行録2.13-15で使徒の言葉が多くの外人の各母国語として聞こえたのは群衆の一部が「酔っ払いっていたから」としたのを受けて、「酔わせない」を語源とするアメジストがはめられた。

プリニウスの『博物誌』では、紫色の宝石の中で最高のものはインド産である。キリスト教では伝統的に、男性の宗教的献身のシンボルであった。

ギリシャ神話では、酒神バッカスが連れているに追われたアメシストという女性(月神アルテミスに仕える女)が神に祈ると純白の石に姿が変わり、哀れに思ったバッカスはその石に葡萄酒を注ぐと紫色の水晶に変わったと言われている。

カーディナル・ジェム英語版と呼ばれる貴重な5種の石の一つと考えられ、ブラジルで大鉱床が見つかるまで貴重な石として扱われていた。

脚注[編集]

  1. ^ 文部省編『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年、193頁。ISBN 4-8181-8401-2
  2. ^ (英語) Oxford Dictionary of English. Oxford University Press. (2003) 
  3. ^ Prasiolite gemstone information”. www.gemdat.org. 2018年4月19日閲覧。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]