色中心

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

色中心とは、イオン結晶中の点欠陥に、電子正孔が捕捉されたある種の格子欠陥のこと。

特定の波長の光を吸収して色が着くため、このように呼ばれる。このうち盛んに研究されたのがF中心である。(Fはドイツ語で色を意味するFarbeに由来する[1]

[編集]

  • F中心:アルカリハライド結晶中の負イオン空孔に、電子が捕捉されたもの。
  • M中心:隣接した2個の負イオン空孔に、電子が捕捉されたもの。
  • R中心:3個の負イオン空孔に、電子が捕捉されたもの。
  • V中心:隣接した2個の負イオンに、正孔が捕捉されたもの
  • H中心

ダイヤモンド窒素-空孔中心[編集]

ダイヤモンド窒素-空孔中心の模式図

ダイヤモンドの結晶中、本来は炭素があるべきところに窒素(N)で置換され、隣接する位置に空孔(V)がある複合欠陥で、NV中心が電子1個を捕獲して負に帯電時にNV中心はスピンと呼ばれる磁気的な性質を示す。超高感度磁気センサとしての用途が期待される。

ダイヤモンド珪素-空孔中心[編集]

ダイヤモンド珪素-空孔中心の模式図

ダイヤモンドの結晶中、本来は2個の炭素原子があるべきところに珪素(Si)で置換され、隣接する位置に2個の空孔(V)がある格子欠陥[2]。超高感度磁気センサとしての用途が期待される。

ダイヤモンドゲルマニウム-空孔中心[編集]

ダイヤモンドゲルマニウム-空孔中心の模式図

ダイヤモンドの結晶中、本来は2個の炭素原子があるべきところにゲルマニウム(Ge)で置換され、隣接する位置に2個の空孔(V)がある格子欠陥[3]。超高感度磁気センサとしての用途が期待される。

応用例[編集]

常温で機能する量子コンピュータや超高感度磁気センサとしての用途が開発されつつある。

関連項目[編集]

脚注・出典[編集]

  1. ^ Gerald Burns; 小島誠治, 澤田昭勝, 中村輝太郎訳 『固体の諸性質』 東海大学出版会、1991年ISBN 4486010876 
  2. ^ Liu, Yan, et al. "Fluorescence polarization switching from a single silicon vacancy colour centre in diamond." Scientific reports 5 (2015): 12244.
  3. ^ Iwasaki, Takayuki, et al. "Germanium-vacancy single color centers in diamond." Scientific reports 5 (2015).