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'''窃視症'''(せっししょう、{{lang-en-short|Voyeurism}})は、異性を覗き見ることで性的[[興奮]]を感じる異常性欲(または[[性的倒錯]]や[[性的指向]])の一種である。過剰な傾向の場合は精神病である(後述)。
'''窃視症'''(せっししょう、{{lang-en-short|Voyeurism}})は、無警戒他人の性器や性行動を覗き見ることで性的[[興奮]]を感じる異常性欲(または[[性的倒錯]]や[[性的指向]])の一種である。過剰な傾向の場合は精神病である(後述)。


== 概要 ==
== 概要 ==

2013年1月29日 (火) 13:08時点における版

窃視症
概要
診療科 精神医学
分類および外部参照情報
ICD-10 F65.3
ICD-9-CM 302.82

窃視症(せっししょう、: Voyeurism)は、無警戒な他人の性器や性行動を覗き見ることで性的興奮を感じる異常性欲(または性的倒錯性的指向)の一種である。過剰な傾向の場合は精神病である(後述)。

概要

主に、性的な興奮を、他人の生活を覗き見ることで得ようとする行動様式で、プライバシー侵害などの犯罪行為に走る場合もあるが、のぞき部屋などの風俗サービスで満足する場合もある。

病的ともいえるが、健全な好奇心の所産であるとも考えられ、また他人の行動様式が気になるのは、社会学的に見ても人間の基本的な欲求の結果とも考えられる。

なおこの行為では、「覗き見る対象に性的興奮をしている」という誤解がある。本来の窃視症では、覗き見るという行為や状況そのものがこの傾向を持つ者の目的であって、みられる側である対象が猥褻な行為をしているかどうかは問題ではない。

また圧倒的に男性にこの傾向を持つ者が多いなど性差は関係するものの、男女共に窃視症の傾向を持つ者は存在しており、必ずしも「男性が女性を覗き見る」とは言えない。日本で実施された大学生へのアンケート結果では、「覗きをしてみたいか?」という問いに対して「一回くらいなら」という程度まで含めると、男性の42.6%、女性では10.8%がしてみたいと答えている。ただし男性の側が「覗きをしてみたいか?」という問いに対して「非常にそう思う」と答えた側が全体の13.8%であるのに対し、女性の場合において「非常にそう思う」と答えたのは1.5%となっており、女性は全般的に覗きに興味を示しにくいといえよう。[1]

その他

強烈に「無警戒な他人の裸や着替え、あるいは性行為」を盗み見たいという欲求を覚えたり、あるいはそうしたいと空想し続けたりといった状況は、一時の気分ならまだしも、半年以上反復して訪れる場合には精神病の一種である(DSM-IV-TR8)として、精神医学面での「窃視症」という症状であるとされる。

脚注

  1. ^ 矢島正見:性犯罪に対しての男と女の構図_大学生の調査から_.犯罪と非行(2000年)