淡海軽軌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
淡海軽軌
落成した列車(2016年12月)
落成した列車(2016年12月)
基本情報
通称 淡海ライトレール
現況 一部建設中
 台湾
所在地 新北市淡水区八里区三芝区
種類 ライトレール
駅数 25駅
経由路線 緑山線、藍海線、三芝延伸線、八里延伸線
開業 2018年末(予定)
所有者 新北市政府捷運工程局
運営者 新北捷運公司
(開業後3年は高雄捷運公司
車両基地 淡海機廠
使用車両 車両を参照
路線諸元
路線距離 13.99km
軌間 1,435mm
電化方式 架線式キャパシタ蓄電池充電式併用、直流750V
テンプレートを表示
淡海軽軌緑山線 / 藍海線
各種表記
繁体字 淡海輕軌/綠山線/藍海線
簡体字 淡海轻轨/绿山线/蓝海线
拼音 Dàn hǎi Qīng guǐ
Lǜ shān xiàn
Lán hǎi xiàn
注音符号 ㄉㄢˋ ㄏㄞˇ ㄑㄧㄥ ㄍㄨㄟˇ
ㄌㄩˋ ㄕㄢ ㄒㄧㄢˋ
ㄌㄢˊ ㄏㄞˇ ㄒㄧㄢˋ
発音: ダンハイ チンクイ
リューシャンシェン/ランハイシェン
台湾語白話字 Tām-hái khin-kuí
Liksan suànn / Nâ-hái suànn
日本語漢音読み たんかいけいき
りょくさんせん / あいかいせん
英文 Danhai LRT (Tamsui LRT)
Lushan Line / Lanhai Line
テンプレートを表示

淡海軽軌(たんかいけいき)は台湾新北市淡水区で建設中の淡水区市街地と淡海ニュータウンを結ぶ新北捷運路線で、総延長は2路線で13.99km。台湾では高雄捷運環状軽軌に次いで2番目のライトレール路線。

概要[編集]

新北市政府捷運工程局が整備主体となり、第1段階区間9.55kmが事業費153億台湾ドルをかけて建設されている[1]。事業費負担内訳は内政部営建署が70億9000万元、新北市が65億4500万元、中央政府が16億7000万元となる。[2] 中鋼集団コンソーシアムが土木工程を、台湾車輌が車輌製造を担い、完工後も中国鋼鉄傘下の高雄捷運公司をが運営を行う、初の「国車国造(国産の車両、国内業者による建設)」のライトレールとなる。進捗率は2016年現在で28%。

歴史[編集]

淡水客運運行の先導バス
  • 5月13日 - 先行開業区間の駅名確定[8]
  • 10月6日 - 藍海線沙崙 - 台北海洋学院間の経路上にある清仏戦争時代の古跡の取り扱いについて、当路線を高架式に変更する案が新北市都市計画委員会の審議を通過[9]
  • 10月12日 - 淡水区浜海路一段付近の工事現場でクレーンによる吊上げ架設中に高さ3メートルの位置からコンクリート製橋桁(全長約35メートル、全幅4.2メートル、全高2メートル、総重量180トン)が落下、作業員1名が負傷した[10][11]
  • 10月27日 - 紅樹林駅付近の工事現場でクレーン車が倒れ道路を塞ぐ事故。負傷者なし[12]
  • 11月16日 - 第1編成の車両落成[13][14][15]
  • 12月24日 - 新北市内で静態試運転開始[16]
  • 12月27日 - 淡海新市鎮駅で車両が一般公開される[17]
  • 11月30日 - (緑山線)高架橋の橋桁が連結され、土木工程が事実上完工[18]
  • 11月11日 - (緑山線)新北市政府による初回監査が行われ、条件付きで通過[19]
  • 11月末 - (緑山線)交通部による最終監査予定
  • 年末 - (緑山線)完工、開業予定。[20][21][22][23][24]

進捗状況[編集]

路線 区間 距離 F/S 総合計画 入札











開業
(予定)









































緑山線 紅樹林駅 - 崁頂駅 7.34 2018年
三芝延伸線 崁頂駅 - 聖約翰科技大学駅 -
藍海線 浜海沙崙駅 - 淡水漁人碼頭駅 5.35 2018年
淡水漁人碼頭駅 - 淡水駅
八里延伸線 淡水魚人碼頭駅 - 八里駅 5.14

車両[編集]

内装

淡海輕軌はライトレールとしては初の国産車輌で、台湾車輌とドイツのフォイト(Voith Engineering Services)社による共同製作で高雄環状軽軌と同じく1編成5両の連接台車低床車両 [25]。定員は265人とされている(うち座席65人)軌間1435ミリで直流750Vだが、給電方式は高雄ライトレールと同じく架線と蓄電池を併用する。最高速度は時速70キロ。

2015年2月25日から3月10日に新北市政府によるオンライン投票活動で三案の外観テーマが提示され、第一案は「智多星/Sage」、第二案は「行武者/Warrior」、第三案は「海精霊/Elf」[26]。オンライン以外でも淡水駅と紅樹林駅利用者の投票と淡水区住民による実際の投票活動がなされた。ネット、駅利用者、住民の投票内訳はそれぞれ30%、30%、40%で、第二案が最優秀デザインに選ばれた[27][28][29][30]

駅一覧[編集]

全ての駅は新北市域内に計画されている。

本線2路線と計画延伸線2路線を有し、山と海をテーマに緑山線藍海線とされている。車両基地(淡海機廠)は約6ヘクタールの用地が淡海新市鎮の第一期第一開発区北側に設けられる。ニュータウンである新市鎮の周辺アクセス改善淡水区市街地の回遊性向上と渋滞解消が急務であり、沙崙文化創意園区の開業や、漁人碼頭の観光需要を考慮し、緑山線と一部区間の藍海線が第1段階路線として優先着工される。

第2段階路線(B1~B5)は漁人碼頭から紅毛城に延伸。紅毛城から淡水駅区間は前述の3案のルート・方式を住民公聴会を参照後に評価を行う。
延伸構想は途中の淡水漁人碼頭駅から建設中の淡江大橋を経て八里区に至る八里線と淡海新市鎮から後期開発区と三芝区方面への2線を保留している。[31]

ラインカラーと駅番号は当初は緑山線がライトグリーンでG、藍海線がライトブルーでBだったが、台北捷運松山新店線板南線との重複を避けるため、2018年に接続する台北捷運淡水信義線の赤を連想させる朱色(バーミリオンオレンジ)をラインカラーへ、駅番号の頭文字は「Vermilion」のVへ変更された[32][33]

緑山線[編集]

緑山線(りょくさんせん)は台北捷運淡水線紅樹林駅から中正東路沿い、淡金路を北へ,濱海路を西方に進み、沙崙路で再度北進し淡海ニュータウン第一期第一開発区の北端に至る。淡金公路区間は高架方式、淡海新市鎮区域では地上に建設される。路線長は約7.34キロ、高架7駅と地上4駅が設置される。各駅のパブリックアートは台湾の絵本作家幾米が担当する[34]

駅番号 駅名 接続路線 所在地
日本語 繁体字中国語 英語
V01 紅樹林駅 紅樹林站 Hongshulin Metro Taipei (Logo Only).svg台北捷運:Taipei Metro Line R.svg淡水信義線淡水線 淡水区 中正東路二段と八勢路の交差点
V02 竿蓁林駅 竿蓁林站 Ganzhenlin   淡金路と坪頂路の交差点
V03 淡金鄧公駅 淡金鄧公站 Danjin Denggong   淡金路と鄧公路の交差点
V04 淡江大学駅 淡江大學站 Tamkang University   淡金路と水源街の交差点
V05 淡金北新駅
(北投子)
淡金北新站
(北投子)
Danjin Beixin
(Beitouzi)
  淡金路と北新路の交差点
V06 新市一路駅 新市一路站 Xinshi 1st Rd.   淡金路と新市一路の交差点
V07 淡水行政中心駅 淡水行政中心站 Tamsui District Office   中山北路と濱海路の交差点
V08 浜海義山駅 濱海義山站 Binhai Yishan   濱海路と義山路の交差点
V09 浜海沙崙駅 濱海沙崙站 Binhai Shalun   藍海線 沙崙路と濱海路の交差点
V10 淡海新市鎮駅 淡海新市鎮站 Tamhai New Town   藍海線 沙崙路と新市三路の交差点
V11 崁頂駅 崁頂站 Kanding   藍海線・三芝延伸線 淡水区
三芝区
沙崙路と新市六路の交差点

藍海線[編集]

藍海線(らんかいせん)は台北捷運淡水駅から省道台2乙線沿いに布設方面に西進し、紅毛城、古蹟園区、淡水漁人碼頭、沙崙文化創意園区を経て11号計画道路から新市鎮沙崙路に至り、大庄埔から3駅と車両基地は緑山線と共用。うち紅毛城から淡水駅の区間で中山路と淡水老街に地上単線をそれぞれ敷設する案と中山路を単線高架または複線高架方式で敷設する案がある。
三案とも住民公聴会後に再選考となる。路線長は約6.56キロで、緑山線との共用軌道部分は約1.21キロ(緑山線との共用部であるG6、G7、G8の3駅は含まず)。地上に9駅が設置される。
第一期優先着工路線(緑山線)の着工確定後も第二期区間(藍海線)は3年以上未着手である。これは経路に重要湿地があり、着工前に水域の一次生態調査と所轄官庁との事前文化財調査などの環境アセスメントを重ねているためである。

段階 駅番号 日本語駅名 繁体字
中国語駅名
英語駅名 接続路線 所在地
藍海線
乗り換え駅以外の駅名(B2-B5)は未確定で斜字の中・英文駅名はすべて仮称。
第二段階区間 V21 淡水駅 淡水站 Tamsui Metro Taipei (Logo Only).svg台北捷運:Taipei Metro Line R.svg淡水信義線淡水線 淡水区 紅線淡水駅に隣接
V22L 重建街駅 重建街站 Chongjian Street   中山路と重建街の交差点
V22R 淡水老街駅 淡水老街站 Tamsui Old Street   中正路老街、福佑宮付近
V23 紅毛城駅 紅毛城站 Fort Santo Domingo   紅毛城バス停前
V24 滬尾砲台駅 滬尾砲台站 Hobe Fort   中正路一段と中正路一段6巷の交差点
V25 油車口駅 油車口站 Youchekou   中正路一段と中正路一段63巷の交差点
第一段階区間 V26 淡水漁人碼頭駅 淡水漁人碼頭站 Tamsui Fisherman's Wharf   八里線 中正路二段と中正路二段51巷の交差点
(漁人碼頭付近)
V27 沙崙駅 沙崙站 Shalun   中正路二段と淡海路の交差点付近
V28 台北海洋大学駅 台北海洋大學站[35][36] Taipei College of Maritime Technology   濱海路と後洲路の交差点
V09 浜海沙崙駅 濱海沙崙站 Binhai Shalun   緑山線 沙崙路と濱海路の交差点
V10 淡海新市鎮駅 淡海新市鎮站 Tamhai New Town   緑山線 沙崙路と新市三路の交差点
V11 崁頂駅 崁頂站 Kanding   緑山線・三芝延伸線 淡水区
三芝区
沙崙路と新市六路の交差点

八里延伸線[編集]

藍海線を八里区に延伸する支線で、「八里軽軌」とも。淡水漁人碼頭駅から淡水河を建設中の淡江大橋で渡河して対岸の博物館路に移り、十三行博物館を経て台北港特定区計画緑地帯を通り商港路の東側に至る5.6kmの路線。当初は3駅を設置する計画だったが、八里区内での増設要望を反映し[37]、7駅を予定している。車両基地は淡海機廠を共用。

駅番号 駅名 接続路線 所在地
日本語 繁体字中国語 英語
八里線
中・英文駅名はすべて仮称。
V26 淡水漁人碼頭駅 淡水漁人碼頭站 Tamsui Fisherman's Wharf   藍海線 淡水区 中正路二段と中正路二段51巷交差点
(漁人碼頭付近)
淡江大橋
V36 文化公園駅 文化公園站 Cultural Park   八里区 博物館路と忠孝路交差点西側
V35 V35 V35   博物館路と文昌路交差点
V34 十三行博物館駅 十三行博物館站 Shihsanhang Museum of Archaeology   博物館路と博物館路202巷の交差点
V33 V33 V33   商港三路と商港八路の交差点
V32 V32 V32   商港六路と商港一路の交差点
V31 八里駅 八里站 Bali   商港一路西側

三芝延伸線[編集]

緑山線の崁頂駅から整備中の沙崙路に沿って聖約翰科技大学に至る支線。

駅番号 駅名 接続路線 所在地
日本語 繁体字中国語 英語
三芝延伸線
中・英文駅名はすべて仮称。
V11 崁頂駅 崁頂站 Kanding   藍海線
  緑山線
三芝区
淡水区
下圭柔山駅 下圭柔山站 Xiaguiroushan   淡水区
前洲子駅 前洲子站 Qianzhozi  
聖約翰科大駅 聖約翰科大站 St. John's University  

関連項目[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ (繁体字中国語)淡海輕軌過關 首期路網2018年通車”. 2013年1月8日閲覧。
  2. ^ (フォーカス台湾)淡水を走るライトレール、2018年に開業の見通し
  3. ^ (Taiwan Today)淡海ライトレール計画が具体化、今年中に着工、2018年開業へ
  4. ^ (繁体字中国語)(新北市政府捷運工程局)規劃中路線»【八里輕軌】» 辦理情形
  5. ^ (フォーカス台湾)台湾・淡水のライトレール起工式 2018年の部分開業に前進
  6. ^ (NNA)新北淡水地区ライトレール、一部路線が着工[運輸]
  7. ^ (繁体字中国語)(自由時報)中鋼承建淡海輕軌案 107年完工
  8. ^ (繁体字中国語)(自由時報)淡海輕軌14車站 完成命名
  9. ^ (繁体字中国語)保存清法戰爭遺跡 淡海輕軌捷運轉彎2016年10月7日,新北市政府城鄉發展局
  10. ^ (繁体字中国語)淡水輕軌公安事故!360噸大樑與吊車同時翻落2016年10月13日,Newslens
  11. ^ (繁体字中国語)淡海輕軌箱梁驚墜 全面停工恐罰30萬2016年10月12日,TVBS/Youtube
  12. ^ (繁体字中国語)輕軌工程又倒了! 捷運局:意外原因調查中2016年10月27日,世界新聞網
  13. ^ (繁体字中国語)(自由時報)〈台北都會〉淡海輕軌原型車 預定11月組裝
  14. ^ (繁体字中国語)「國車國造」 淡海輕軌電車正式亮相2016年10月16日,民視新聞
  15. ^ <淡海LRT>国産車両視察の朱新北市長、産業発展に期待/台湾2016年10月16日,フォーカス台湾
  16. ^ (繁体字中国語)淡海輕軌測試 新北捷:打破網路流言2016年12月24日,大紀元
  17. ^ (繁体字中国語)淡海輕軌列車亮相 「國車國造」水藍色塗裝2016年12月27日,EBC
  18. ^ 淡海ライトレール・緑山線全線つながる/台湾・新北2017-12-05,フォーカス台湾
  19. ^ (繁体字中国語)〈台北都會〉淡海輕軌綠山線初勘 月底改善完成2018-11-11,自由時報
  20. ^ (繁体字中国語)淡海輕軌系統 新北主導營運
  21. ^ (繁体字中国語)“環評有條件通過 淡水輕軌捷運明年動工”. 聯合報. (2012年11月17日). http://udn.com/NEWS/NATIONAL/NAT5/7505066.shtml 
  22. ^ (繁体字中国語)“淡海輕軌案過關 到漁人碼頭11分鐘”. 蘋果日報. (2013年1月8日). http://www.appledaily.com.tw/appledaily/article/headline/20130108/34756199/ 
  23. ^ (繁体字中国語)“淡海輕軌緑山線 107年通車”. 中時電子報. (2012年(中華民國101年)7月25日). http://tw.news.yahoo.com/%E6%B7%A1%E6%B5%B7%E8%BC%95%E8%BB%8C%E7%B6%A0%E5%B1%B1%E7%B7%9A-107%E5%B9%B4%E9%80%9A%E8%BB%8A-213000600.html 
  24. ^ (繁体字中国語)歷經20年波折 淡海輕軌動工了.聯合報.2014年(中華民國103年)9月4日
  25. ^ (英語)“Voith engineers to develop new low-floor tram for Taiwan”. Voith. (2015年3月12日). http://www.voith.com/en/press/press-releases-99_62233.html 
  26. ^ (フォーカス台湾)淡水の名所などをつなぐ新路線 車両デザインの投票開始/台湾
  27. ^ (繁体字中国語)“新北淡海輕軌 3造型開放票選”. 聯合新聞網. (2015年2月26日). http://udn.com/news/story/7266/725063-%E6%96%B0%E5%8C%97%E6%B7%A1%E6%B5%B7%E8%BC%95%E8%BB%8C-3%E9%80%A0%E5%9E%8B%E9%96%8B%E6%94%BE%E7%A5%A8%E9%81%B8 
  28. ^ 淡海輕軌車輌外型票選活動—輕軌到淡水 車輌你來選
  29. ^ (繁体字中国語)淡海輕軌造型票選出爐 2號車「尖銳精悍行武者」奪冠,ETtoday東森新聞雲,2015年3月16日
  30. ^ (フォーカス台湾)淡海ライトレール、車両デザイン決定 スピード感ある流線型に/台湾
  31. ^ (繁体字中国語)“淡海新市鎮 捷運擬增4駅”. 蘋果日報. (2012年3月15日). http://tw.nextmedia.com/applenews/article/art_id/34091355/IssueID/20120315 
  32. ^ (繁体字中国語)給你問2018-04-03,三環三線中国語版(新北市政府捷運工程局)
  33. ^ 新北市捷運建設願景圖2018-03-08,新北市政府捷運工程局
  34. ^ <淡海LRT>ジミーがパブリックアートを担当 各駅が絵本の世界に/台湾2017-04-10,フォーカス台湾
  35. ^ 1061205【公告】新北府捷土字第10624060241.pdf(公告「安坑輕軌運輸系統計畫」車站站名、「三鶯線捷運系統計畫」車站站名加註及「淡海輕軌運輸系統計畫」車站站名更名。)2017-12-07,新北市政府捷運工程局
  36. ^ 1070103淡海路網圖2018-01-03,新北市政府捷運工程局
  37. ^ (繁体字中国語)〈北部〉八里輕軌路線擬不變 研議增一、二站2017-02-17,自由時報

外部リンク[編集]