月岡温泉

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Hot springs 001.svg 月岡温泉
160717 Tsukioka Onsen Shibata Niigata pref Japan02s3.jpg
温泉情報
所在地 新潟県新発田市月岡温泉
座標 北緯37度52分49秒 東経139度18分33秒 / 北緯37.88028度 東経139.30917度 / 37.88028; 139.30917座標: 北緯37度52分49秒 東経139度18分33秒 / 北緯37.88028度 東経139.30917度 / 37.88028; 139.30917
交通 アクセスの項を参照
泉質 含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉
泉温(摂氏 50 ℃
pH 8
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月岡温泉の位置
月岡温泉の位置
月岡温泉
月岡温泉の位置

月岡温泉(つきおかおんせん)は、新潟県新発田市にある温泉およびそれが所在する地名[1]

概要[編集]

温泉街

新潟県を代表する温泉地の一つ。にっぽんの温泉100選では例年、比較的上位にランクインする[2]旅館ホテル(月岡温泉観光協会ホームページ掲載施設は13軒[3]商店街からなる温泉街がある。

旅行新聞新社主催の「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で毎年上位に選出される日本を代表する大旅館から、宿泊予約サイト「楽天トラベル」からアワードやマイスターに選ばれた旅館、観劇やプロレスなどを開催する旅館、昔ながらの湯治を楽しめる旅館まで、様々な楽しみ方が出来る温泉地。開湯は大正4年(1915年)[4]。開湯100年を控えた2014年から各種の催しが開催され、近年は観光協会を中心としたものから、各旅館や商店が行うものまで「町おこし」が盛んになっている[5][6]

かつては「温泉以外は何もない」と言われ、バブル経済期に年120万人いた観光客数はバブル崩壊後に半減。旅館も3分の2が廃業・閉鎖された。その後、「歩きたくなる温泉街」を目指して再生に取り組み、上記の開湯100年に合わせて、温泉発祥地を観光協会が、飲泉もできる「源泉の杜」として整備。また旅館の若手経営者らが設立した合同会社ミライズが空き家を活用して、既存店舗と競合しない体験型店舗を相次ぎオープンした(「新潟地酒 蔵」、干物発酵食品などを扱う「新潟地物 旨(うまみ)」、せんべいを手焼きできる「新潟米菓 田(でん)」、ワイン雪室貯蔵したコーヒーを販売する「新潟飲物 香(かおり)」など)。さらに商店街の空き地に和風庭園「月あかりの庭」を設け、商店街の外観をなるべく茶色にする景観改善に取り組んでおり、日帰り客も多い[7]。温泉街にはこのほか、カフェや駄菓子屋足湯[8]、昔ながらの饅頭屋や酒屋のほか、寿司屋、居酒屋など様々な店舗が軒を連ねる。

また、芸妓が現役である数少ない温泉地である[9]

泉質[編集]

美肌に対する効能があるとされる。磐梯熱海温泉いわき湯本温泉とともに「磐越三美人湯」に数えられる。 硫黄成分濃度の高さで知られ、その含有量は万座温泉に次ぐ日本で2番目の含有量である。硫黄泉としては珍しい弱アルカリ性であり、肌に優しい硫黄泉として多くの女性から親しまれてきた。また、塩化物温泉らしく温熱効果が高く、湯冷めにくい温泉として健康増進にも効果が高いとされている。
硫黄泉への入浴は、皮膚に効果的に働きかけ色白になる可能性も含み、入浴後、肌がつるつるになる事から「美人になれる温泉」と称されるようになる。 入浴剤と間違われるほど美しいエメラルドグリーン色を呈しているが、季節や天気などの気象条件により乳白色などに色が変化する場合もある。昔人は湯色を見て、翌日の天気を予想したと言われる。

周辺[編集]

温泉街の周辺には地産地消と食育のテーマパーク「月岡わくわくファーム」、ガラス作り体験施設や刀剣伝承館などを有する公園「月岡カリオンパーク」といった集客施設が立地する。また、共同浴場「元湯 美人の泉」も設けられている。

歴史[編集]

「月岡温泉発祥ノ地」の石碑

大正4年(1915年)に開湯[11](一部の文献では大正6年とされている[12][13])。
現在の「月岡温泉発祥ノ地」の石碑付近の石油掘削中の井戸から50度を超える湯が湧き出し、本間周三郎氏がそこに共同浴場を建てたのが月岡温泉の始まりと言われている[12]。共同浴場の隣に「青木館」が湯治宿を開業、続いて「浪花屋」をはじめとする湯治宿が数多く立ち並び、併せて「新喜久屋」などの自炊の為の商店も現れた(「旧湯」と称する)。

大正末~昭和初期に新しく温泉を掘り当て、現在の足湯付近に二階建ての共同浴場を中心とする新湯温泉団地が整備される(「新湯」と称する)。従来の旧湯と併せて湯治場としての月岡温泉が出来上がる。その後、近代的温泉地としての発展に向け豊富な湯量を求め掘削を進め、昭和32年、それまで1つだった内湯旅館を、25の旅館を内湯完備とした。昭和61年には全旅館が内湯完備となる。

昭和34年、現在のホテル華鳳付近に「月岡ヘルスセンター」と県内初の動物園「行楽苑」がオープン[12]。その後「月岡ランド(大動植物園)と月岡ヘルスセンター」と改称した。園内のグリーンステージでは、多くの著名な歌手が歌い、山口百恵ドリフターズなども出演し活況を呈し、新潟県内外から来る多くの家族連れで賑わうようになる。現在でも唄われている『月岡小唄』や『月岡よさこい』は、この頃作られ、昭和初期より集まり始めた芸妓の数も昭和50年代には150名を超えた。 上越新幹線や高速道路の開通に合わせて「大越後かかしの祭典」など、様々な観光イベントが催され、団体旅行ブームもあり、平成10年度には年間入込数が78.5万人と月岡温泉開湯以降最大となる。

その後、団体旅行から個人旅行へ旅行志向も変化し、入込数は減少する。増加する個人旅行客へ向け、新潟県内の全酒蔵の酒が楽しめる「越後の酒天湯子」や「恋人の聖地プロジェクト」などを開催。「足湯広場」「石畳通り」の整備などの事業も進められている。近年では「世界の鍋グランプリ」や「SPA SONIC」なども開催されている。

アクセス[編集]

公共交通機関

  • JR白新線 豊栄駅南口より「月岡温泉シャトルバス」で約25分
  • JR羽越本線 月岡駅よりタクシーで約10分 ※旅館によっては無料送迎も有り
  • 新潟空港から事前予約制バス「月岡温泉周遊ライナー」乗車(新発田城経由)[14]
  • 東京(新宿・池袋)から泉観光バスNETWORK 821便」利用(土曜など特定日のみ運行)、「月岡温泉」下車[15]

自家用自動車・観光バス】

脚注・出典[編集]

  1. ^ 月岡温泉観光協会(2019年2月9日閲覧)。
  2. ^ 第31回にっぽんの温泉100選・泉質ランキング(2017年度)(2019年2月9日閲覧)では第7位。
  3. ^ 月岡温泉内の旅館ホテル一覧(2019年2月9日閲覧)。
  4. ^ 月岡温泉観光協会(2019年2月9日閲覧)。
  5. ^ 平成28年度温泉地等魅力向上支援事業 事業報告書 (PDF) - 新潟県.2018年12月23日閲覧。
  6. ^ 温泉街の賑わい創出のための取り組みが進む月岡温泉 - にいがた経済新聞.2018年12月23日閲覧。
  7. ^ 【おもてなし魅せどころ】月岡温泉(新潟県新発田市)開湯100年空き家で米・酒『日経MJ』2018年8月6日(観光・インバウンド面)。
  8. ^ 歩きたくなる温泉街月岡温泉観光協会(2019年2月9日閲覧)。
  9. ^ 月岡芸妓について月岡温泉観光協会(2019年2月9日閲覧)。
  10. ^ 月岡温泉について - 月岡温泉観光協会.2018年12月23日閲覧。
  11. ^ 風土記 pp.94-97
  12. ^ a b c 下越の名湯「月岡温泉」の今昔 (PDF) - 新潟県小学校長会.2018年12月23日閲覧。
  13. ^ 新潟県における温泉開発の歴史 (PDF) - 白石秀一.新潟応用地質研究会誌(2005年3月刊行).2018年12月23日閲覧。
  14. ^ 月岡温泉周遊ライナー - 新潟空港.2018年12月23日閲覧。
  15. ^ 高速路線バス - 泉観光バス.2018年12月23日閲覧。

参考文献[編集]

  • 島津光夫『新潟温泉風土記』野島出版、2001年6月11日。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]