ロープ (映画)
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ロープ | |
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Rope | |
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監督 | アルフレッド・ヒッチコック |
脚本 |
アーサー・ローレンツ ベン・ヘクト[注 1] |
原案 | ヒューム・クローニン(脚色) |
原作 |
パトリック・ハミルトン 『ロープ』 |
製作 |
アルフレッド・ヒッチコック[注 1] シドニー・L・バーンスタイン[注 1] |
出演者 |
ジェームズ・スチュワート ジョン・ドール ファーリー・グレンジャー |
音楽 |
デヴィッド・バトルフ[注 1] レオ・F・フォーブスタイン(音楽監督) |
撮影 |
ジョセフ・ヴァレンタイン ウィリアム・V・スコール |
編集 | ウィリアム・H・ジグラー |
製作会社 | トランスアトランティック・ピクチャーズ |
配給 |
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公開 |
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上映時間 | 80分 |
製作国 |
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言語 | 英語 |
製作費 | $1,500,000 |
興行収入 | $2,200,00[2] |
『ロープ』(Rope)は、1948年のアメリカ合衆国のサスペンス映画。監督はアルフレッド・ヒッチコック、出演はジェームズ・スチュワートとジョン・ドールなど。パトリック・ハミルトンの同名舞台劇の映画化で、1924年に実際に起きた少年の誘拐殺人事件「レオポルドとローブ事件」を元にしている。
アルフレッド・ヒッチコック監督はこの映画の全編をワンシーンで繋げたうえ、映画の本編と実際の時間が同時に進むという実験的な試みをしている。当時の撮影用のフィルムは10 - 15分が限界なので、実際には背中や蓋を大写しにするワンカットを入れることで全体がつながっているように演出している。また、本作品はヒッチコック初のカラー作品である(テクニカラー)。
ストーリー[編集]
![]() | この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
ニューヨークの摩天楼を見渡せるアパートの一室。立派な学歴のフィリップとブラントンがデイヴィッドを殺したのは、正にその場所だった。動機は無く、自分たちがずば抜けて人より秀れていることを試す、ニーチェの理論を実践したに過ぎなかった。2人は更なるスリルを味わうために、被害者の父、恋人、被害者の恋仇だったケネス、伯母、自分たちの先生だった大学教授を招いてパーティを催す。死体入りのチェストの上にご馳走を並べて皆に食べさせたり、殺人に使ったロープで本を縛って被害者の父親に贈ったりして、優越感を味わっていた。それでもデイヴィッドがなかなか現れないので、みんな心配し始める。冷静なブラントンとは対照的に、フィリップは罪の恐ろしさに次第に冷静さを失っていく。教授がかつて世の中には法律など超越した超人がいてもいいと話し、パーティでも繰り返す。2人の異常さに徐々に気づいた教授は、帰りに偶然被害者の帽子を見つける。一旦辞去するが、煙草入れを忘れたと電話して、再び部屋を訪れる。フィリップはすっかりとり乱していた。教授はブランドンのポケットの拳銃をとりあげようとする。そして、推理が始まり、チェストを開ける。
キャスト[編集]
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | ||
---|---|---|---|---|
PDDVD版 | BD版 | テレビ版 | ||
ルパート・カデル | ジェームズ・スチュワート | 加藤亮夫 | 根本泰彦 | 津嘉山正種 |
ブランドン・ショー | ジョン・ドール | 乃村健次 | 浜田賢二 | 玄田哲章 |
フィリップ・モーガン | ファーリー・グレンジャー | 中國卓郎 | 佐藤拓也 | |
ジャネット・ウォーカー | ジョアン・チャンドラー | 水野千夏 | 小林さやか | |
ヘンリー・ケントレイ | セドリック・ハードウィック | 西垣俊作 | 勝部演之 | |
アニータ・アトウォーター | コンスタンス・コリアー | 七瀬みーな | 片岡富枝 | |
ミセス・ウィルソン | イディス・エヴァンソン | 田中結子 | 立石涼子 | |
デイヴィッド・ケントレイ | ディック・ホーガン | |||
ケネス・ローレンス | ダグラス・ディック | 小浅和大 |
- PDDVD版:ミックエンターテイメントから発売のDVDに収録。
- BD版:2012年にジェネオン・ユニバーサルから発売の「ヒッチコック・ブルーレイ・プレミアム・コレクション」に収録。
- 演出:宇出喜美、翻訳:税田春介、制作:ニュージャパンフィルム
- テレビ版:初回放送日不明、深夜に放送。
- 翻訳:鈴木導
ヒッチコックのカメオ出演[編集]
映画冒頭で新聞を持って通りを歩いている。
作品の評価[編集]
Rotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「物語的に見事であると同時に形式的には大胆である『ロープ』は、このジャンルの巨匠による暗くて満足感のある犯罪スリラーのために強力なアンサンブルを結び付けている。」であり、49件の評論のうち高評価は94%にあたる46件で、平均点は10点満点中7.8点となっている[3]。 Metacriticによれば、10件の評論のうち、高評価は6件、賛否混在は4件、低評価はなく、平均点は100点満点中73点となっている[4]。
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ “Rope (1948) - Full Cast & Crew” (英語). IMDb. 2021年2月3日閲覧。
- ^ "Top Grossers of 1948". Variety (英語). 5 January 1949. p. 46. 2021年2月3日閲覧。
- ^ “Rope (1948)” (英語). Rotten Tomatoes. 2021年2月3日閲覧。
- ^ “Rope Reviews” (英語). Metacritic. 2021年2月3日閲覧。